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パンとサーカス



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【この小説が収録されている参考書籍】
パンとサーカス

パンとサーカスの評価: 3.94/5点 レビュー 52件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.94pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全38件 21~38 2/2ページ
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No.18:
(4pt)

主人公格の火箱くんは被爆くんかな

黄昏太郎という名の詩人兼ホームレスが冒頭、避難所から閉め出され、どこにも助けがないまま雨宿りしているとシャッターが開いてマリアが助けてくれる。
といった冒頭のシーンには確かに「文学の香り」があったと思う。

わたしはとても好ましく感じ、と同時に刺されるような痛みも我慢しながらジッと固唾を呑んで読み進めていた。
ところが後の方になって再び現れた黄昏太郎は、単なる一兵卒に成り下がり、いくら世直しのためとはいえ、もはやザコの仲間入りをしていたのでショックだった。

主人公格の人物達は富裕層(笹川良一とその息子みたいな人物)から援助を受けながら世直しをしていた。
なんだか、がっくりする展開だった。
なんらかのメタファーだからこうなるのかもしれないが。
「似てる」と騒がれた某事件の某山上の方が単身勝負でよほど潔い。
事実は小説より奇なりが実証された形だ。

とはいえ作者の苛立ちには共鳴する部分も多いのだ。そうそう、そうなんだよ、そこにイラついているんだよ、とコクンコクン頷ける文章ってのは、そんなに多くはない。
それを考えたら百歩譲って、これからもこの調子で書いてほしい。
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4065268745
No.17:
(5pt)

どんどん読めます。

557ページ、ずっしり来る一冊です。届いたとき「うっ」と思いましたが読み始めからストーリーに引き込まれます。魅力ある主人公3人の行動の意外性と、ストーリーの疾走感で時間さえあれば一気に行けます。
最後の落としどころには賛否あると思いますが、今の日本の『閉塞感』に真っ向から向き合った作品でした。
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No.16:
(5pt)

面白いけど、落ち込むなあ〜

これが出版されてすぐ安倍襲撃事件とは、ウェルベックが服従(だったっけ?)を書いた後に出版社襲撃事件が起きた、というぐらいの予言感だが、日本社会でこの本が話題になっている感じはないなぁ。
それもそのはず。日本社会の曖昧さと、戦後民主主義の曖昧さ、日米関係のぼんやり感、政治不信と諦念。もはや抵抗の牙も土台も、すっかり根こそぎにされているので、どのような問題と位置づけていいのか、知識人すら痴呆になり、陰謀論やフェイクニュースにプロパガンダの嵐でまともな言論は一般社会にたどり着く前に消滅。一般人には何か結論に至るほどの思考にコストを費やすだけ無駄。
中立国の自由日本という無想はあまりにも無想的すぎて、なかなかどうしてフィクションとはいえ痛快とは言えない。。。
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No.15:
(5pt)

今こそ読むべき!!!

分厚い一冊ですが、今こそぜひ読んで欲しいです。
抗え!日本人〜!
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No.14:
(4pt)

面白い

今の日本に良く似ている、皆に読んでほしい
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No.13:
(5pt)

知恵熱出そう

ちょっとレベルが高くて躊躇してしまいそうでしたが読み切りました。
神経衰弱の方は読まない方が良いだろう教養が深められる世相を体現した名作です。
初見ですと小説に当てられて魘されそうですが、自分のレベルアップを謀るには
丁度良い作品となっております。長編も苦にならない最高のエンタメ感もあります。
縁もゆかりも無い世界観ですが、読み応え十分で惹き込まれること確実です。
自然と自分の立ち位置が決まり、岐路に立たされてしまう、そんな小説でもあります。
やはり大国に挟まれた中でのシーソーゲームの舵取りが曲芸師のようで難しい…
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No.12:
(5pt)

人生に奮闘している皆様に読んでもらいたい、スカッとする一冊!

Page-turner ページタナーという言葉がありますが、読みだしたら止まらないそんな1冊でした。日本の政治に疑問を抱く人、世の不条理を嘆く人、教養を深めたい人、日本の立ち位置を俯瞰したい人にはうってつけの小説ではないでしょうか。物語をリアルに感じさせるのは、多岐にわたる分野に精通している島田氏の成せる業。今回初めて氏の著書を手にしましたが、すっかりファンになってしまいました。劇中の登場人物の会話も軽妙で、辞書のように分厚い本にも関わらず、あっという間に読破してしまいました。全体を通じて、名台詞がちりばめられていますので、もう一度最初から読み直して、名言を抜き書きし、今後の人生の心の支えにしていきたいと思います。それにしても、体を張った著者の渾身の一冊だなぁ~。
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No.11:
(5pt)

虚構の中に現実を、現実の中に虚構が。

要人暗殺を予言した書というフレコミが気になって、神保町の書店で購入しました。
50年前の連続ピストル射殺事件を称して、当時、寺山修司氏は正確な言い回しは忘れましたが、自分は虚構の中に現実を描き、犯人の永山則夫(当時19歳)は現実の中に虚構を描いた、と書いていたのが思い出されました。前半は山上某の登場を待ち望んで読んでいました。
私がアマゾンレビューを初めて書いたのが、石田衣良の「アキハバラ@ディープ」で、異形の若者たちの連携プレーを頼もしく感じたと書いたと思いますが、その読後感は本書にもあります。
新聞連載であったせいか、作者もエンターテイメントというように、飽きずに一気に読み終えました。日本の政治の闇にあるのは宗教団体でなく、○○○だということを、主人公をその職員にして明かしていくのは見事です。楽しく、憂鬱に読み終えました。
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No.10:
(5pt)

久しぶりの傑作

この所天才は退屈していたのではないかと
ニッチを探して、カタストロフマニアなど切れ味が感じられなかったのですが
久しぶりにガツーンと島田雅彦でした(択捉ではなくウラジオストクでしたが) 主人公2人共に結局は社会に置いては駒で何か変えたいと思ってと全ては誰かさん(国家とか組織とかせーじかとか) に結局は上手く使われているだけ…。先の大戦の後、誠に国を憂いたのは三島由紀夫のみなのか。
長編でなんども挫折仕掛けつつ何気に読みやすく進み易くなっている島田雅彦サマ 地味に努力されている
そして「なーんだ 大人達は皆 裏の集金組織の宗教と与党とのからくりとか全部知ってたんだ」 という無力感
コロナ禍を堪えた末に大国による侵略戦争が始まり日本腐食列島さがテロリストによって露わにされてその闇の深さも知り続けるとリセットボタンがどこにも無いことに気が付きました
やはり島田雅彦サマは天才!! って思える久しぶりの1冊でした。
辛い現実を突きつけられますが、文学って凄い。。
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No.9:
(5pt)

今の日本が描かれている。

この本が出てから読みはじまたばかりで安倍銃撃事件が起こった。
現代の政治ばかりでなく。社会に腐敗ぶりはここに描かれている通りで、ここではテロであるが、アベ銃撃が起きる前はテロでしかそれは動かないのではないかと思われていた。
この「パンとサーカス」のストーリーも面白いが、現実がもっと過激であったことがわかった。
今人々がこの問題にどのように向き合うかが問われていますが、「パンとサーカス」のように一定の人たちが動かないとダメなのかとも思える。
「パンとサーカス」はとても示唆的なストーリーであり、作者自身も日頃からの発言も大きく、島田さんの発言と合わせて読んでいただくとこが必要かと思います。
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No.8:
(5pt)

面白い!

こんなに分厚い本を一気に読んだのは久しぶりでした。ワクワクしながらあっという間に読み終えました。実際、こんなことがあるんだろうなぁ…と現実と結びつけながら読むのも楽しかったです。
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No.7:
(5pt)

モデルは山本太郎さんと聞きました

島田氏の作品群の視点はいつも何か癒されてしまう
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No.6:
(5pt)

安倍晋三氏殺害とこの物語

読んでいる最中に、安倍晋三氏殺害事件が起きたので、現実をより深く理解できたように思いましたよ。真実は、自分が積極的に動かないと姿を現すことはないんでしょうね。
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No.5:
(5pt)

痛快

読みすすめるのがもったいないくらい面白い。アメリカの属国日本の政権を笑う。
 映画『ジョーカー』以上の痛快さ。
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No.4:
(5pt)

真実ノンフィクションを、フィクションでリアルに表現

島田教授、タイムリーな作品をありがとうございます!
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No.3:
(4pt)

夢のない革命物語

島田氏の世の中に対するうっぷんが強く伝わってくる作品。

 エンタメというより、今の日本でまともに、短期間で世直しをするには、どういう若者が集まり、どういう組織を動かして政治を変えるためのテロを起こすかの、島田氏なりのリアルなシミュレーション小説となっている。
 小説だからご都合主義的な部分もあるが、30年間も成長できず、アメリカ利権の属国となり果てた身動きの取れない日本の政治を変えるひとつの方法を提示したものと受け取った。

 メディアでは、理想や希望をのたまう論者が多いが、今の政治を考えれば、小説にあるように革命でも起こさない限り日本は次の30年も変わらないだろうと正直絶望的な気分だ。
できれば、島田氏には、次に平和的民主的な方法で、若者政党が日本を変える小説を書いてほしいと願う。
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No.2:
(5pt)

人々が気付いてくれれば。

東京新聞朝刊連載で読みましたが、読みごたえがありました。

 CIAを手玉にとった世直し。仮想空間やメディアの仲間と共に、日米合同会議等の売国行為を表に出し、政権交代を実現した人々。暗殺を使ったのはどうかと思いますが、仮想空間でのホームレスのつぶやきが、人々を動かしたというのはお見事。

 挿絵が「コントラ・ムンディ」という仲間たちが交替で書いていたこと、初めて知りました。
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No.1:
(5pt)

「米国依存性」という病の最中にあって何もしようとしない日本人

島田雅彦を読むのは「絶望キャラメル」(2018年8月)以来になりますが、「パンとサーカス」(島田雅彦 講談社)を読み終えました。大部のエスピオナージュですが、「米国依存性」という病の最中にあって、平和ボケを謳歌しながら決して何もしようとしない日本人たちに向けての&lt;啓発>の書として、リーダビリティの高い作品に仕上がっています。
 ストーリーを追うことはやめたいとは思いますが、4人の主要人物たちが、大胆な世直しを目論むことになります。
 東大法学部卒、CIAエージェント、寵児。
 広域暴力団・火箱組の後継、空也。
 空也の異母妹、ソープ嬢から介護ヘルパーに転身したマリア。
 ホームレス詩人、元警察官の黄昏太郎。
 監視され、コントロールされる政権。政権の保身に協力すると見せかけて仕掛けられた「任務」とはいったい何?
 彼らが、CIA東アジア担当、寵児の上司・グレイスカイ、日本国首相・犬養を敵に回して(ということは、日米を敵に回して)、畳み掛けるようにして策謀を巡らし、実行し、そして繰り返し諦めることなく突き進んでいきます。理由は、緻密な現実認識に裏付けられたこの国の「現在」を修正したい、変えたい、変革したいという熱の中に存在しています。
 12種類の「元型」をリフレクトして、4人のキャラクターにそれぞれ埋め込まれた「思想」が、私たちの、或いは私の中に渦を巻くように流れ出し、そうしたくともできない「思想」へと到達しているようにすら思えます。その爽快なイメージと彩られたリアリティ。

 軍備、核と向き合いながらも、戦争を回避しながら中立の国を目指そうとする時、何が必要なのか?或いは不要なのか?「納屋を焼いたり、パン屋を襲撃するくらいが関の山」(pp.381-382)のこの国の知識人に求められるものもまた、ここには貪欲に描き尽くされているような気がします。
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4065268745

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