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自由研究には向かない殺人
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自由研究には向かない殺人の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.97pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全46件 21~40 2/3ページ
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久しぶりに夢中になって読めた本でした。主人公の人間性に共感でき、かしこく、勇気のある行動に小気味よさを感じて、悲しい結末も後味が良く読み終われました。 | ||||
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すかっとします。ネタバレになるのでこの言葉のみですが、この猛暑に一気読みし、疲れた。でも面白かったです。主人公に感情移入できるかが鍵。試し読みをお勧めします。 | ||||
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なかなかページが進まず困りました。原作だとメモや付箋などリアルらしく自由研究になっていたのかと想像します。結末まで読んで納得しました。 | ||||
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ティーンエイジの主眼となる学生生活の視点を取り入れた人物の関係性、やりとりはティーンエイジに共感されやすく書かれているため、導入の引きは強いのではないだろうか。日常の学園生活に加え、夜な夜な繰り広げられるホームパーティ、飲酒、ドラッグなど刺激的な興味ごとへの描写も含まれている。登場人物の表向き華やかであったり人当たりが良い人物の実の裏を掘り下げるなど、人物描写は奥深く緻密で、それらの相関を複雑に絡め合わせながら破綻なく進めていく展開は見事である。 〜〜以下ややネタバレあり〜〜 ティーンエイジ向けとして海外で推薦される小説だけあって、登場人物は決して根からの悪人という人物は登場しない。それが災いしてか、最終的にだれもがちょっとしたキッカケで犯人になり得たというか、全体を俯瞰して犯人は成るべくして犯人になったという一貫した決定打を感じなかった。最終的にかなりの怪しい候補が絞られるのだが、どれも作者のさじ加減で犯人にできてしまうのではないかという、怪しさと動機の粒度がほぼ揃ってしまっているイメージなのが少し残念なところであった。 | ||||
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どうして誰もここで起きたこと、主人公がなしえたことを誰も理解していないのか。 この本が面白いのは、どんでん返しでも凝ったトリックでもない。裏に隠されたメッセージだと思う。 ”フェア”がその一つ。主人公は家族に向けられた差別や、話の本筋である殺人事件の被疑者への視点など、 メディアや捻じ曲げられた事実によりフェアではなくなったもの立ち向かう。 どうしたらそのアンフェアに打ち勝てるのか。必要なのは主人公のような フェアでいたいという気持ちと、自分の目で確かめた事実だろう。 この世は情報にあふれている。溢れすぎている。何が正しく、何が間違っているのか、 その判断が情報時代には必要。それを確かめるのは、やはり自分の目で確かめることだと思う。 正義もあふれかえっている。いいことだ。でも間違った視点、間違った立場での正義は 果たして本当の正義だろうか。 日本は特に同調圧力が強いと聞く。本当だろうか。この本を読むとどの国でも起こりうるし、 起きていると思った。 なんて堅苦しいことを考えたが、本自体の文体は軽く読みやすい。ミステリを読み漁っている方々には よくある話かもしれないが、ある意味王道で安心して読める。でもその裏に隠されたメッセージには 重みを感じ、ギャップに感動する。 | ||||
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十七歳の高校生が主人公というちょっと変わったミステリーである。 ピッパは自由研究の課題として、自分が住む町で5年前に起こった事件の追跡調査を選ぶ。その事件はアンディ・ベルという17歳の少女が失踪し、交際相手のサル・シンという少年が、アンディ殺害をメールで自白して自殺を遂げたというものであった。しかし当時からサル・シンを知っていたピッパは、アンディを殺害した犯人が彼だとはどうしても信じることができなかった。彼女はサル・シンの弟/友人やアンディ・ベルの妹/友人などから話を訊き、謎の人物から脅迫を受けながらも、次第に真相に迫ってゆく。 面白くないわけではない。意外な事実が次々に明らかになっていって、ページをめくる手を止めることができない展開は見事だと思う。しかし17歳という主人公の年齢、舞台が学校であること、読者を「ほっこり」させようという魂胆が見え見えの描写等々、「どうせハッピーエンドなんだろうな」という結末が、ある程度見えてしまう点は否めない。 大抵の場合、ミステリーでは人が死ぬ。しかも多くの場合、殺される。人が死なないミステリー、だれも殺されないミステリーがあってもいいとは思うが、少数の例外にとどまるだろう。そのようなミステリーと児童文学を融合するのは簡単ではあるまい。その簡単ではないことに本作は挑んでいる。 その試みが失敗しているとは言わない。おそらく成功はしているのだろう。しかし読者の対象年齢を下げた作品は、当然多くの制約を受けざるを得ない。子どもが主人公でも大人の読者を想定しているのであれば話は違ってくるが、本作は子どもを主人公として設定しているのみならず、読者をも子ども(未成年)を想定して書かれているような気がする。 だから幼稚というわけではないし、大人でも充分に鑑賞に耐えうる作品であることは言うまでもない。しかしそもそも児童文学は教育上の配慮から性善説に則っているものがほとんどであろう。だからこの作品にも「真の悪人」は一人も出てこないし、救いようのない悲劇も起こらない。それに反してミステリーの醍醐味は性悪説が闊歩できる点にある(と個人的には思う)。「真の悪人」がこの世にはいること、救いようのない悲劇が現実には起こりうること……それを教えてくれるのがミステリーの面白さの一つだとすれば、本作には少なくともそのような面白さは欠落している。 それがいけないとは言わないし、作者もおそらくそんなことは百も承知で、このスタイルを選んでいるのだろう。むろんこういうミステリーがあってもいいとは思うが、好き嫌いが分かれる作品だと思う。 | ||||
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"『ここへ来たのは....きみと取引をしたかったからなんだ』『取引?』『そう。ぼくはきみの調査に参加したい』声が少しだけ震えてる。"2019年発表、著者デビュー作である本書は女子高生が夏休みの自由研究で事件の真相に挑む、清涼感溢れる青春ミステリー。 個人的には『このミステリーがすごい!』などで高評価なことから、興味を持って手にとりました。 さて、そんな本書はイギリスの小さな町リトル・キルトンを舞台に5年前に町で起きた女子高生殺人(失踪)事件の真相を探る【いかにもミステリーらしい形式で】主人公ピッパ(ピップ)が、EPQ(自由研究)として、犯人とされた女子高生の交際相手のサリル(サル)の弟、ラヴィとパートナーを組んで調査を。。と言いつつ、警察やマスコミといった権限での調査はできない『単なる高校生』なので【グーグルやFacebookといったネットや SNS、スマホを駆使して】推理を組み立てていくのですが。 やはり、解説でも触れられていますが。『田舎町の殺人事件』となると、国内外問わずドロドロした人間関係や呪い的な言い伝えなど【閉塞感や陰鬱な展開】になる作品が多いイメージがあるし、また本書でも【人種や性差別、ドラッグやレイプ】といった重いテーマは取り上げられているのですが。主人公のピップ(ピッパ)とラヴィのフェアにしてハートフル【陽性で快活な人物造形や関係性】が効果的な『風通しの良さ』をもたらしてくれていて、最後まで安心して楽しむことが出来ました。 一方で、高校生としてのリアリティから物語のスケール感は大きくなく、また登場人物も限られるので『犯人探し』としては、比較的容易に検討がつきましたが。それでも【二段捻りで明かされるの真相、大団円なスピーチでのラスト】は工夫が感じられて良かったです。(余談ですが、タイプライターの話やイギリス・ザンジバル戦争。。知らなかった!) SNSやネットを駆使した現代風学生ミステリー好きな方、ハートフルな作品が好きな方にオススメ。 | ||||
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ヤングアダルトを読むことになるとは思わなかったけれど、これだけ話題となっていれば、60代の読者であれ、半年遅れであれ、読んでみなければ気が済まないという気にもなるのだ。 ミステリーには変化球がいろいろあると思うけれど、これはタイトルから類推できる通り、斬新なアイディア。自由研究というと夏休みの小学生を思い浮かべるが、この物語の主人公であるピップ(ピッパ)はグラマースクールの最上級生とされている。ネットで検索しても、「グラマースクールの最上級生」という年齢がよくわからないのだが、18歳くらいのイメージで読んでいた。登場人物欄を見ると17歳という記述がありました。最初から見ておけよ、ですよね(汗) この本を開くまでは、主人公はピップという名前の男子と思っていたのだが、実はピップは、本名ピッパの愛称で女子だった。しかも変な名前である。ピッパ・フィッツ=アモービ。義父がナイジェリア人、弟は母と義父の間に生まれたハーフだから、何だか複雑な家庭である。 彼女が大学進学に向けての自由研究課題として選んだのが5年前にわが町で起きたミステリアスな事件の再調査。17歳の少女が失踪し、彼女を殺害したとされた容疑者の少年が森の中で自殺したとして解決を見たとされているが、どうにも疑わしい。容疑者の少年が人種的マイノリティであることと、ピップが人種混合の家族育ちであることが、表現されてはいないが作品のある面でのモチーフになっていることは比較的想像しやすい。 なおかつ、事件の捜査(というよりインタビューに近いかな?)ドラッグや売春に関わる町の闇の仕事に携わる怪しい人物たちが捜査線上(?)に浮上するにつれ、謎と真実への追求の道筋は複雑さを増してゆく。 主として物語は少女の脳内独白で綴られてゆくのだが、挿入されている様々な小道具が新鮮かつ楽しい。それは、自由研究の自分向けの覚書、インタビュー記録などの文章であったり、時には自作事件地図であったり、人物相関図であったり、さらにはFacebookの投稿履歴やメールのやり取り画面(スマホやパソコンの画面と思われるもの)であったり、と賑やかかつ個性的。 変化にとんだ調査の末、自分自身も危険な領域に踏み込みながら、見た目通りではない人々や家々の真相に近づいてゆくピップの脳内アクションと、行動としてのアクションが綴られてゆくので、長い作品でありながらとても新鮮な読書感覚である。普通のミステリー小説にも料理できたかもしれない題材を、目線を変えてヤングアダルト向きにデコレーションしたことで、どんなにか小説の奥行きが得られただろうか? 平和な街に起こった5年前の殺人が埋没させた人種、性差別、ドラッグなどのいつも変わらぬ問題を、発掘して衆目に曝してしまうピップ、そして自殺した容疑者とされた兄サル・シンの無実を信じてピップと行動を共にするラヴィ・シンの何だか頼もしくハートウォーミングな存在が、物語の残忍性や人間の暗い部分を打倒してくれそうな展開に、読者は心躍らせるだろう。 読書的に新しい感覚世界を与えてくれた本作は、続編があり三部作となるようである。何とも楽しみな新鮮さをもたらしてくれた傑作。人気の高さもむべなるかな、といった読後感でした。 | ||||
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イギリスの小さな町リトル・キルトンに暮らす高校生ピッパは、自由研究(EPQ)のテーマに、5年前に町で起こった殺人事件を選ぶ。当時、高校生のアンディ・ベッカが行方知れずとなり、自家用車から血痕が発見されたために殺人事件とされた。その恋人のサル・シンが容疑者と目されたが、サルは数日後に森の中で遺体となって発見された。警察は罪の意識に苛まれた末の自殺とみなしたが、アンディのほうは遺体が発見されていない。 ピッパはサルの冤罪を確信し、サルの弟ラヴィの協力を得ながら、事件の関係者への取材を始める。すると、調査をやめるようにという警告文がピッパに届き始める……。 ---------------------- 年末ミステリランキング「ミステリが読みたい!」で第1位、「このミステリーがすごい!」で第2位に選ばれたイギリスのミステリ小説です。主人公が女子高生で、英国本国では優れた児童文学に与えられるカーネギー賞の候補にもなったくらいですから、ヤング・アダルト向けに分類される作品かもしれませんが、これがなかなか、大人が読んでも大いに楽しめる痛快なミステリなのです。 その痛快ぶりはまず、ネット技術の発達によって女子高生が十分に、というよりハイテク音痴の大人よりも数段優れた手際で、情報と証拠をかき集めて事件の真相に迫っていく様子に見られます。誰しもがアクセスできるオープンデータばかりではなく、時には非合法な手段で情報収集していく場合もありますが、ピッパはSNSや位置情報検索アプリ、個人PCの印刷履歴などの中から次々とデジタル情報をかき集めていきます。デジタル世代ならではの水際立ったやり口にほれぼれします。 さらに痛快なのは、登場人物の多くが、白人の円満家庭で育った者ばかりではなく、そこに現代風の家族のありかた、あるいは人種的偏見を静かにえぐる様子が見えてくるところです。ピッパは実父を事故で亡くしていて、母はアフリカ系の男性と再婚し、肌の色の違う弟を含めた4人家族で暮らしています。また、サルの弟ラヴィは白人ではないうえに、殺人犯の家族というレッテルを貼られて暮らしています。そうした人種的な偏見に屈することのない二人の凛とした姿がすがすがしい物語です。 もちろんミステリとして読者を翻弄する二転三転ぶりには大いに唸らされます。最終頁までまだ数十頁も残っているところで犯人の告白が始まったときには、物語を急ぎすぎではないかと訝しく思ったのですが、もちろんそこでお話は完結しません。告白の終わりにピッパが知った事実に、ピッパならずとも読んでいる私までがおもわず「えっ!?」と声をあげてしまったほど。こういう読者を欺く小説は大好きです。 そのほかにも女子高生ならではの、軽やかだったりやんちゃだったりする会話の妙が、服部京子氏の軽妙洒脱な訳文によって日本語でも見事に再現されていて、幾度も笑みがこぼれました。 服部氏の翻訳次回作は早川書房から来月(2022年4月)出る『 正義が眠りについたとき 』だとか。こちらはThe #1 New York Times bestsellerのリーガル・ミステリーとのことで、ぜひとも服部氏の訳文で読んでみたいものです。 もちろん、このピッパの物語の続編『 Good Girl, Bad Blood 』、そしてさらなる続編『 As Good As Dead 』も服部氏の翻訳で出ることを楽しみにしています。 ------------------------- この書を読んでいて、以下の本と映画を思い出しました。 ◆三好 万季『 四人はなぜ死んだのか―インターネットで追跡する「毒入りカレー事件」 』(文藝春秋社) :1998年(平成10年)に和歌山市の地区の夏祭りでカレーライスを食べた人たちが集団で体調を崩し、4人が死亡する事件が発生しました。この事件はその初期段階では集団食中毒と見られていましたが、加熱料理であるカレーライスで食中毒が発生するのかと疑問をもった15歳の日本人中学生が、インターネットを駆使しながら情報を集めて、食中毒ではないことに迫っていったノンフィクションです。 ◆西ドイツ映画『 ナスティ・ガール 』(1990年) :西ドイツの女子高生ゾーニャは作文コンテストのテーマに、第三帝国時代の町の歴史について調べて発表することにします。調査を進めると、自分の親世代がユダヤ人たちを迫害していたこと、そしてそのことに戦後目を向けずに暮らしてきたことが明るみになってきます。自分たちと町の恥部を暴かれることを恐れた大人たちは、ゾーニャのことを《ナスティ・ガール(不快な少女)》とみなし、調査をやめさせようとするのですが…。 実話に基づいた映画で、アカデミー賞の外国語映画賞の候補にもなった作品です。 . | ||||
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今日やっと「自由研究には向かない殺人」を読み終えました。本当はもっと早く読むつもりだったのにウクライナ侵攻が起こってから頭のスイッチがそっちの方に入っちゃってずっとNET漬けでした。幾ら考え模索しても始まらない、このままだと永遠にPCの前で年老いてしまうと思ってハッと気づいて慌てて読みかけだった本に戻りました。 いやあ、読書ってやっぱりいいですね。 (後半以降の怒涛の展開)に期待して読み始めたけれど、更によかったのはラストのワンフレーズ。主人公はたったの一言で卒業式を記者会見の場に変えてしまい、色んなものを詰め込んだ全ての出来事を爽やかに締めくくる。近年読んだ中のハッピーエンディングNO.1でした。 | ||||
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ケンブリッジ大学への進学を控えている女子高生のピップが自由研究として地元で起こった殺人事件を再考察する。スマホやSNSなどを活用して殺人事件の謎を解くのが今風で意外と斬新だった。ピップは関係者へのインタビューや当時の資料の洗い直しなど地道な捜査を進めるが、時にはスパイのような活動もするし、脅迫のような危険な目にもあう。それでもへこたれないピップの姿が清々しい。ピップの思考は作業記録として作品中でも整理して残され、読者は探偵の推理をそのまま味わえる。それが臨場感につながる。分厚い本だが、一気に読める。 | ||||
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2021年主要海外ミステリランキングでヨルガオ殺人事件の後塵を拝してはいたものの、私としてはこちらを1位に推す。 ヨルガオがクリスティのオマージュとするなら、本作はSNSなどを駆使した現代的なサスペンスといったところか。 総合 4.5 読みやすさ 4.5 意外性 3 没入感 4 読後感 4.5 | ||||
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ベストセラーと知り楽しみに読みましたが、期待値が高すぎたのか、それほどではありません。 こんなに長くする必要があったのか?とも思いますが、こんなに長いのに飽きずに読み切ったので、そういう意味では良くできているのだと思います。 高校生くらいの方が読むと面白いのではないでしょうか。 | ||||
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最初は、ペッパが自由研究に取組む動機が弱いかなと思っていましたが、ポッドキャストの内容や、解明に近づく手答えを感じている様子から、徐々に納得していきました。全ての材料を読者に提供するタイプの本格ミステリーではありませんが、登場人物みんなが怪しく見えて、最後まで飽きませんでした。 久しぶりにミステリーに★5です。 | ||||
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主人公ピッパの母親の年代ですが、引き込まれて夢中で読みました。 ピッパをはじめ登場人物が魅力的でキャラが立っていて、文体も小気味よくミステリーとしての謎解きも面白く、グイグイ読ませるストーリーでした。 読後に心に残ったのは、主人公ピッパ、その親友カーラ、失踪したアンディの三組の父と娘の関係性でした。 アンディの父親が、いつも容姿や見た目についてのちょっとした嫌味を娘たちと妻に言い、自尊心を傷つけ、姉妹の競争心をあおっていたこと。 思い出したのは、あのグレース・ケリーの父親が元オリンピック選手で、体格と運動能力に価値があるとされる家庭で育ったグレースは、常に姉妹と比較され自己肯定感が低かったというエピソードです。 親の独特な価値観の下に育つ不幸と、対照的な主人公ピッパと父の自由さ、そしてカーラの家庭の事情。 読んでいるときは謎解きに夢中でしたが、読後は父と娘について考えさせられ、なんとも切なく何層にも深い小説だと感じました。 | ||||
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2021年末のミステリランキングでも上位にランキングされています。 恐らく今年読んだ国内外のミステリ中でベストの1冊ではないでしょうか。 キャラクター造詣も巧みで、ネタバレは避けますが、要所要所での主人公の迷いや決断する姿は、十分な説得力を持って読者に訴えかけると思います。 失踪した少女、という使い古されたプロットながら、ひねりを効かせた真相もミステリとしての醍醐味を感じさせます。 また、全編を通じて作者が提示するメッセージも、差別意識や同調圧力が強くなっている社会に対する警鐘として深く共感できました。 もともとはヤングアダルト向けの1冊として出版されたようですが、老若男女を問わず、広く読んでほしい1冊です。 2022年に翻訳版が出版されるという続巻が待ち遠しいと思います。 | ||||
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最近呼んだ中で1番のミステリだった 近代的で現実的でリアリティに溢れている物語 | ||||
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オーソドックスなストーリーですが、主人公が17才のためか みずみずしく澱みがない爽やかな読み味のミステリーで、 陰惨なシーンや惨たらしい場面も殆どなく中高生以上なら誰にでもお勧めできそうです。 また、マルチメディアの多用も新世代ミステリーの味わいを醸していますし、訳も上手でネット関連が苦手でもスラスラ読めるのではないかと感じました。 映像に展開しても良いものが出来そうですが、文体の方が緊迫感や時系列の醍醐味がよりテンポ良く楽しめる印象で、個人的には 今年一番のミステリー小説だと思いました。 *第三部まであるらしいので続編の早い刊行を望みたい。 | ||||
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600ページ近い長編ですが、図や作業記録形式で面白い作りになっていることや、情景が浮かんでる文章のためスラスラ読めます。 犯人は予想しやすい一方で、その後も一捻りあったのは嬉しかったです。 主人公の行動力がありすぎること(危険を省みずにつっこみすぎ)や犯罪的行為も辞さないところが気になりましたが、相棒のラヴィはいいキャラで好きになりました。 カーネギー賞(児童文学の賞)の候補作ということで少し子供っぽいなと感じるところはあるので、そういう点が気になる方は注意した方がいいかもしれません。 | ||||
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登場人物が多めだけど書き分けされていて読みやすかったです。犯人は意外性ありません | ||||
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