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造花の蜜
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造花の蜜の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.12pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全24件 21~24 2/2ページ
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最初は単純な幼児誘拐事件かと思ったのですが、 これが一筋縄ではいかず、不思議な展開へ。 蜂と誘拐事件の関係性も不可解で、 いやでもその意味を見極めたくなると思います。 とはいえ、あ、そうなの・・という、 ちょっとすっきりとしないなぞ解きかなという印象です。 おもしろかったのは、本事件の後に起こった事件の方。 最後までだまされたのは私だけでしょうか。 この、”第2の事件”のおかげで、 全体が締まったような気がします。 いずれにしても初めて出会った種類のお話でした。 よくある”密室に閉じ込める”誘拐劇に飽きた方にお勧めします。 | ||||
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連城三紀彦は、騙しの天才である、 とつくづく感じさせられたのが、 本作品でした。 幼稚園から連れ去られた子供を巡る 誘拐事件が起こりますが、 これが奇妙な誘拐で 身代金を犯人側から要求して来なかったり、 せっかく決めた身代金も 受け渡し方法が犯人側に不利な状況になっていたりと、 展開が読めません。 やがて、渋谷のハチ公前交差点で 身代金受け渡しが行われようとしますが、 さらに意外な展開が待っていて・・・。 とにかく、意外な展開の連続です。 物語の半ばからは、 前半の誘拐劇の裏の状況が語られていきますが、 これがまた意外。 見たことも聞いたこともない 誘拐劇の真相が次第に明らかになっていくのです。 名作「戻り川心中」から30年余り。 必ず読者に思いがけない展開と 意外な真相を提示する連城三紀彦の筆力は、 未だ健在です。 ちなみに本作では、 最終章「最後で最大の事件」で、 もうひと捻り加えて、 事件の真相を明らかにします。 ここまでやられると、 却ってすっきりしてしまうほどです。 | ||||
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この作品は、幼稚園から連れ去られた息子をめぐる誘拐事件が起こるわけだが、犯人側からは金銭の要求をしない等、何が目的なのかがよくわからないまま話が進んでいく。また、誘拐された家族側も何か秘密を抱えているようで、登場人物が全てあやしく感じられる。 作品構成は、7つの章で描かれているが、大きく3つに分けられる。一つ目は帯のあらすじに書かれている通りの誘拐事件で、2つ目は事件の本当の顔ともいうべき舞台裏が描かれ、3つ目は最初の事件の後日談のような事件が起こる。 最初に起こる誘拐事件が、ページをめくり話が進んでいくごとにだんだんと予想もつかないような展開になっていき、中盤以降では、まったく別の予想外の真相が明らかになっていく。最初の誘拐事件の本当の姿を予想できる読者はあまりいないのではないか。 読了し終えて、犯人側の思うように事が進むのは、出来すぎのような気がして、現実の世界ではそのように簡単ではないとは思うが、先の読めない誘拐劇を十分に楽しませてもらった。 | ||||
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「造花の蜜」という香気溢れるタイトルから連想させられる通りの、美しい傑作です。小手先のトリックや意外性だけの事件の構図に終わらず、連城ミステリらしい叙情的に描かれた登場人物達の心の揺らぎが首尾一貫しており、ぐいぐいと読ませてくれます。大掛かりなどんでん返しを「スチャラカ」と表現する無粋な向きもあるようですが、まあそんな読みしか出来ない方がいらっしゃるのも仕方ない事なのでしょう。 | ||||
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