流れ星と遊んだころ
- 芸能界 (48)
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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点6.25pt |
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サイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
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大スター花ジンのマネージャーである梁一が、ある夜に一組の男女と出会う。男のもつ魅力に惚れた梁一は、花ジンを映画の主役から降ろし、男を大スターに押し上げることを画策する…。という設定から何かあるという匂わせるが、違和感の正体が掴めずとある一言で大仰天!さらにどんでん返しを登場人物の心情と絡め、見事に着地させる技巧にはただ唖然とさせられます。連城は化け物ですね… | ||||
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「やられた」が、期待した好みのミステリとは雰囲気が違うので、低評価で。 | ||||
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芸能マネージャーが一人の男と一人の女と出会う。男二人と一人の女。子供の頃流れ星を見つけるのがうまかった彼はその男をスターにするため担当している俳優、花ジンを裏切り彼を野倉監督の新作に出演させるべくオーデションを受けさせる。この手でスターを作り上げたいと奮闘する男。しかし、渋谷の路地裏で一人の男が殺された事件があり、オーデションでも逆転がありズブのシロウトがスターと成っていく。一人称の視点が変わり迷宮に入るストーリー。大掛かりなトリックはないがミステリアスな話が最後まで続き真相も消える。 | ||||
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※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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『暗色コメディ』の書評でも書きましたが、やはり連城三紀彦氏のミステリのおもしろさは短編ものに尽きる、と思えます。長編はとにかく冗長に感じてしまい、回りくどさや説明の丁寧さがかえって苦痛でした。特に今作のように過去と現在、一人称と三人称が目まぐるしく入れ替わる物語は、一気に読まないと何が何だかあまりに複雑で、かえって驚きが減じてしまうように思えますし、叙述トリックなのだなということが見抜けてしまいます。どんでん返しもむしろ短編の方が鮮やかな伏線に感嘆するのですが、長編だと埋もれてしまったり忘れてしまったりというマイナス面も・・・。本格ミステリというよりは普通のいわゆる大衆文学に近い小説かと。芸能界はやはり恐ろしい世界だということだけは堪能できました(笑)。 | ||||
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私は作者のデビュー当時からのファンで、「陰と陽」、「白と黒」を一瞬の内に反転させてしまう作者の作風を愛好して来た(最高傑作は短編集「夜よ鼠たちのために」だろう)。本作の存在は初めて知ったが、冒頭で"俺"と「運が悪いと弁解し、罪を告白する」"あいつ"とが登場し、以下、"俺"と思われる"花ジン"という落ち目(小田という若手俳優に主役の座を奪われてしまう)の時代劇大スターのマネージャー梁一("花ジン"を憎んでいるが、"花ジン"に奴隷の様に仕えざるを得ない自身をより憎んでいる)と"あいつ"と思われる美人局上がりで役者志望の秋葉(ガタイは良くシャイだが本番に強い)の回想譚が展開されるが、これまでの経験上、「梁一⇔秋葉」の入れ替わりを本線に注意深く読み進めた。この他、秋葉の美人局の相棒で奇矯な鈴子が主要登場人物で、梁一は"花ジン"の代りに秋葉と鈴子のマネージャーとなる事を決意する。 芸能界の模様が巧みに描かれ、小刻みな「陰と陽」の反転が畳込まれるが、"花ジン"の出演作品の監督の野倉が"G"で、秋葉だけではなく梁一も「脱ぐと凄いんです」という設定になっている点がグロテスクであると共に梁一の正体を益々怪しくしている(と思った)。一方、"俺"と"あいつ"は額面通りの様にも思える。梁一の復讐計画は麻薬所持の罪で"花ジン"を葬る事だったが、初めから警察が介入していたので、計画は結果的に成功したという所。これに依って、野倉が秋葉を代役候補に挙げるが、秋葉・鈴子が熱海に心中旅行に出向き、秋葉が死に掛けているという状況は、誰にとって「運が悪い」のか ? (熱海について)省略があって、秋葉が「本番に強い」特性を活かしてスターに伸し上がって行く過程と、必ずしも現状に満足していない秋葉が鈴子との心中を仄めかし、次第に罪を告白して行く姿が描かれる(即ち、額面通り)上に梁一は秋葉の代りに自首を申し出る。ただし、梁一は少なくてもこの時点で誰かに話し掛けて(説明して)いるので、既に捕まったという事か?。そして、省略した熱海の部分が本作の肝で、秋葉・鈴子と梁一とが"互いの夢"を背負って騙し合っていた事と秋葉・鈴子・梁一の変則三角関係が浮かび上がって圧巻。 そして、当初の予想の「梁一⇔秋葉」の入れ替わりが"意表を突く形"で復活・実現する展開はアクロバティックという他は無い。作者の"騙し"の技巧が炸裂した隠れた傑作だと思った。 | ||||
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二転三転、どんでん返しの連続、といううたい文句に惹かれて読んでみました。 連城さんの作品の中では『夜よ鼠たちのために』がピカイチで、 まさにどんでん返し、いわゆる「世界の反転」を実感できる作品集だったので、 まさかあの作品を超えるのか、と期待もしました。 追っていると思ったら実は追われていた、的な「反転」は今回も大仕掛けで 繰り出されます。ただ、残念ながら、それほどあざやかではなく、 「はあ・・・・・・、そう来ましたか」という戸惑いの入り混じった感想を抱いてしまいました。 舞台が芸能界で、そんなコロコロ状況が変わるだろうか、うまくいくものだろうかと、 この展開をリアルにとらえられなかったからでしょう。 また、男同士の恋愛というものがエンタメ感にもそぐわなかったからかもしれません。 | ||||
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確かに二転三転を繰り返すストーリーは先の展開が見えず、まさしく迷宮の如し。 大スター花村陣四郎のマネージャー北上梁一が知り合った男女…北上は花村を裏切り… 作者の計算なのか、ドライともウェッティと受け取れる文体は、やけに説明的であり、作者自身が自己弁護しているかのようだ。 | ||||
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これだけ「どんでん返し」があると、最後まで読み切らない事には、何が真実なのか解りません。 とにかく、登場人物たちの嘘の付き合い、騙し合いが凄くて、読んでいても全く安心出来ません。 大体、文章も一人称で書かれたり、三人称で書かれたりします。 この理由も、かなりの終盤まで行かないとその理由が解りません。 これだけの「真実」の見えない世界、「嘘」の横行する世界を描くためには、「芸能界」と言う世界が必要だったかも知れません。 いずれにしても、これだけ騙され続けられる小説に会えることだけでも素晴らしいことだと思います。 連城三紀彦さんの作品は、デビュー当時から読んでいるのですが、「戻り川心中」のイメージが余りにも強くて、正直、この作品にはちょっと違和感がありました。 面白く楽しい作品ではありましたが・・・。 | ||||
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