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(短編集)

文学少女対数学少女



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【この小説が収録されている参考書籍】
文学少女対数学少女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)

文学少女対数学少女の評価: 3.85/5点 レビュー 13件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.85pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全13件 1~13 1/1ページ
No.13:
(3pt)

華文百合的ミステリ入門書

タイトル負けして買いました。
数学的要素に一定程度の存在感を持たせるためか、ミステリ要素は軽めで、ミステリが初めての人には良いかもしれませんが、本格的にミステリ要素を求めている人には物足りないと思います。
また、他の人も書かれていますが、「え、これで終わり」という感じがぬぐえず、最近はやりのTiktok的ライトさを求める人、重い話が苦手な人には良いですが、深みのある、読み応えのあるストーリーが好みの自分には合いませんでした。
数学的素養が無くても楽しめるといった書評もちらほら見受けますが、個人的はこの本を楽しむためには必須だと思います。(ちなみに私は皆無)

個人的には麻耶雄嵩氏のあとがきが一番面白かったです。
文学少女対数学少女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:文学少女対数学少女 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
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No.12:
(4pt)

タイトルと表紙に惹かれて購入

文系と理系、数学とミステリ。交わることは無いと思っていた2者ですが、まさかこんな形で引き合うとは。

数学の知識を絡めながら謎を解いていく手法は初めて読んだので新鮮で面白かったです。

しかし最後の最後で急に作者から見放されたような終わり方で少し物足りない(続きが読みたい)と感じました。百合要素的にも3人の関係が今後どうなるのか気になりました。
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No.11:
(4pt)

メタミステリ百合

ミステリを書く文学少女と、数学をこよなく愛する数学少女が、ミステリと数学の類比点について触れていく作品。
いわゆる作中作を扱っていて、架空のミステリを通して「推理の厳密性/合理性」に言及していく。そしてそこで得た考え方が、現実で起きた謎に向き合う上でも重要になる、という構造を採っている。

ミステリというジャンル、構造的問題それ自体をテーマとしているという点で、本作は間違いなくメタミステリと言えるだろう。そういう作品が好きな人は間違いなく楽しめると思う。

ただ、作品1冊単位で見たとき、物語の縦線はやや弱めで、読後感に欠けた印象はある。
続きがあるならぜひ読みたい。
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No.10:
(4pt)

数学をミステリに絡め、後期クイーン的問題へアプローチした意欲作

後期クイーン的問題というのは日本のミステリ界隈で結構流行った論点なのですが、これは簡単に言えば「探偵がつかんだ証拠が犯人によって偽装されたものという可能性がある以上、真実が確定できない」というものになります。
これらに対する回答はいろいろな種類が提出されていますが、本書は「偽装された証拠はエンタメとして楽しもう」というムーブメントの流れを汲んでいます。古くは毒入りチョコレート事件、最近だとアニメ化までした虚構推理ですね。
本作は「作中作」、つまり作品内の登場人物、主人公である文学少女が(後期クイーン的問題を孕む)ミステリ小説を書き、数学少女にロジックの穴(=不確定性)を指摘するという二層構造を用意したうえで、「作中作(二層目)の真相はこうだ、理由は登場人物(一層目)が決めたから」という形で消化しています。
ここまでなら屁理屈で終わるのですが、本作が面白いのは、後期クイーン的問題が理由で真相が未確定の場合においても、数学のロジックを使い説得力を持たせているところです。詳しくはネタバレになるので書きませんが作中短編のうち背理法を利用した解決は中々衝撃的で、そんなのミステリとしてありかとは思いつつも中学校の数学ではこんなことやってたなとしみじみ思いました。

難点を上げるとすれば中国の作品なので、登場人物の名前が全然覚えられないことですかね……。作中作がある以上、人物の数が膨れ上がりますし、男女の性別すらわからなくなることが多かったです。
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No.9:
(5pt)

とてもいい

今年のこのミスで知って気になったので読んでみた。
華文ミステリははじめてで、思ったより読みやすくて驚いた。数学の難しいことはわからないが、純粋にミステリとして楽しく読めたし、麻耶雄嵩的なおもしろさがあるとこも高評価したくなる。ただ、最終話がやや尻切れとんぼに終わったので、もう一話ほしかった気もする。
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No.8:
(2pt)

推理小説は終わったのか

この作者は三冊目だ。「元年春」は面白かったが、「雪が白い」は私が嫌いな不明確ミステリだったので打ち止めにするつもりだった。けど本屋で見つけて買ってしまった。

文学少女が書く推理小説を数学少女が読んで感想を述べる。ソフト百合と呼べなくもない。
数学の公式と推理小説を関連付けた雑談は、まあ面白い。でも、基本的に悪い意味で新本格的であり、娯楽としてのミステリを求める読者はとうてい満足できないだろう。
はぐらかしたり、嘲弄したり、要するに「論理的推理では、真相に到達できない」と言いたいらしい。
作者がそう思うなら、推理小説というジャンルはすでに役目を終えて死んでいるということだろう。
今度こそ打ち止めにする。でも見つけたら買ってしまうかも。
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No.7:
(2pt)

人物の名前が

大陸の作者の小説を久々に読みましたが登場人物名前に馴染みがなく、名前のところに来ると黙読なのにつっかえながら読むという事態に陥り、初っ端でつまずいてしまいました。お話に入り込めず読破が出来なかったです。非常に稚拙なレビューで申し訳ありません。
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No.6:
(5pt)

文学少女対数学少女

数学の天才である女子高生の韓采蘆(かんさいろ)が探偵のような立場で事件を解決する。登場人物の陸秋槎(りくしゅうさ)は推理小説好きで犯人当て小説を校内誌に発表するような女子高生。秋槎などが書いた小説の犯人を数学的手法で犯人を特定する。数学と推理の相性の良さに感服した。学校では習わないような数学の知識が使われることはあるが、采蘆が話すのは文系の人々に向けてなので、解説も分かりやすい。数学好きなら論理の穴を探してみるのもよい、数学嫌いな方は新しい推理手法として小説を読むのもよい。
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No.5:
(3pt)

表紙を見て購入しました

すこしものたりませんでしあ.
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No.4:
(4pt)

構図がユニーク

割とシリアスなミステリとして楽しめた。
青春物として友情と恋愛の間を行き来するのもよい。舞台が日本ではないので背景描写を理解するのが少し難しい。
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No.3:
(5pt)

文学と数学のミステリ対決♬

なるほど確かに文学少女と数学少女だ。何方も少し物足りない印象もあるけど面白い。ネタが難しいのでこの程度での幕引きは致し方ないか。
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No.2:
(5pt)

初めて読んだ華文ミステリ

面白かった。
解説を、麻耶雄嵩が書いているだけあって、何処かメルカトル鮎を思い起こさせられるような文章の進め方。
かと思えば、あとがき読んでやっぱりか、と。銘探偵が懐かしくなった。
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No.1:
(4pt)

あと一歩何か新規性を。

新本格がいくつか中国語訳されているのは知っておりましたが、恥ずかしながら初めての華文ミステリでした。新本格に対する多大なるリスペクトを感じ嬉しくなると同時に、言語の壁を跨いだお陰で、一度分解され、純化され、再構成されたものを読んでいる感じで、新鮮でした。訳は自然で読みやすいです。

その上で、いくつかコメントです。
本作は作中作を取っていますが、外でも事件が起きるので単純に登場人物が2倍になるため、把握するのに力がいりました。また作中作の事件と外の事件が多少のつながりはあるもののきれいに対比されきっていない…という点も気になるところで、とくに現実の事件は蛇足と感じるものも多く、なるべくやりたいことをシンプルに表現した方が良かったのではないかと思います。

また、本作は「ロジックに穴がある、多重解釈である、犯人が特定できない…」などの意図的な欠陥が事前に明かされています。意図的な欠落は、麻耶雄嵩的で非常に面白いのですが、それが事前に明かされていると、どうしても自分は本気で犯人当てに取り組めなかったです。犯人当て部分はシンプルにすることで要素を伝えようとしているものの、登場人物も一気に出てきて、かつ人物描写が意図的に簡素なので、没入感が少なかったです。作中作部分に集中して何時間も考えれば、その後の解決部分で驚きも増すと思うのですが。
個人的には、現実の事件をサイロに解かせるか、現実の事件は起こさず人物をできる限り減らし、作中作のボリュームを増やした方が良かったのではないかと思います。

また、気になった点の最後は数学少女であるサイロです。最初にこの作品を知ったときは、「ミステリなんて全く知らない数学少女が、ミステリのルール完全無視の斬新なツッコミをしまくる作品」かと思ったのですが、蓋を開けてみると非常にミステリのルールに熟知した数学少女で、ふつうの後期クイーン問題を提示し、あまつさえその限界に理解を示すなど、単なる数学好きのミステリファンという感じでした。
フェルマー最後の事件はサイロが作った話で、アイデアは斬新なのですが、フェルマーの最終定理を巡る一般人でも知っているような経緯をそのままミステリに当てはめただけで、むしろ主人公が書いたような印象を受けました。総じて、提示される「メタミステリ的なテーマ」が以前から新本格で議論されているような内容で、もっとミステリの新たな切り口を見せるような新規性が何かあれば、高評価に繋がったかなと思います。

短編ごとの評価だと、後半の二つが好きでした。とくに最後の話は出来が良いだけでなく、オチといい、作中作部分といい、作者の麻耶雄嵩への愛が伝わってきました。
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