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(短編集)
まどろみ消去
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まどろみ消去の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.61pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1~6 1/1ページ
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純然たるミステリ―と言えるのは「誰もいなくなった」だけであり、ふわふわとした雰囲気の幻想小説のような趣きの作品が多い。大学での研究生活や先生の思い出を綴った作品も含まれている。個人的なお勧めは、「悩める刑事」。「誰もいなくなった」は犀川&西之園コンビが登場、「ミステリィ対戦の前夜」は西之園が登場。 「虚空の黙禱者」 五年前に夫が失踪したミドリ。夫は寺の住職殺害の重要参考人。寺を引き継いで、住職となった和史。 和史はミドリにプロポーズするが、ミドリは保留のまま静岡に引越しする。故郷に帰郷したミドリは和史のプロポーズに応じるが、お互いに隠し事をしていたことが判明する。 『どんな汚いものも、時間が綺麗にしてくれる』という結末。 「純白の女」 田舎の保養地に静養のためにやってきた女。作家の夫は出版社の担当者を殺害。女はその担当者の弟の面倒をみる。その弟が保養地にやってきたので、泊めてやることになるのだが……。 信頼できない語り手による不条理な真相。 「彼女の迷宮」 作家の夫が海外出張中に、勝手にその代筆をした妻。物語は解決不能の迷宮に陥り、妻に真意を問い質す夫。妻は意外な解決方法を示す。 「真夜中の悲鳴」 博士論文のために大学に泊まり込みで実験を続ける大学院生のスピカ。測定中にノイズが見つかり、発生源と思われる地下室を調べに行くと、サスペンスフルな展開へ。「石阪効果」なるものは実在しない模様。 「やさしい恋人」 スバル氏というペンネームの人物と大阪で会い、名古屋に一緒に戻って下宿に泊まらせる話が、喋り口調で綴られる。最後の1行で読者は勘違いしていたことに気づく。作者の作家としての本音も垣間見える。 「ミステリィ対戦の前夜」 西之園モエがミステリィ研究会の合宿に参加し、部長の密室殺人に遭遇する話だが……。 「読者が探偵で、読者が犯人」という真相。 「誰もいなくなった」 ミステリィ研究会主催のミステリィツアーの最中に、閉鎖空間の広場で踊っていた三十人のインディアンが消失するという魅力的な謎が提示される。解決はやや安易だし、そんな短時間で○○することが可能なのかと疑問には感じるが、焚火をしたことには意味があった。 「何をするためにきたのか」 主人公フガク、その友人のワタル、教授の予告通りに知り合ったフミエ、フミエの予告通りに現れた坊主のゲンジの4人で空地の地下室を探検する話。 ふわふわとした幻想的な進行の中で、人生に対する哲学的な思索、問いかけが示されている。 「悩める刑事」 仕事が自分に合っていないことを悩む夫。夫が悩んでいることに気づき、自分の仕事が配置転換になったことを告げるのに躊躇する妻。 なるほど、そういうことだったのか。見事に騙された。 「心の法則」 登場人物は、精神科医を目指す「私」こと板橋、「心の法則」という理論を論じるモビカ氏、その姉の三人。「心の法則」によって、「私」が葬り去られるという不条理な話。 「キシマ先生の静かな生活」 キシマ先生という、典型的学者肌の変人ではあるが味わいのある人物の思い出が綴られている。 | ||||
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森氏の97年にリリースされた初の短編集である。 当時S&Mシリーズの最中にポンと出たので、犀川先生や西之園 萌絵が登場する短編推理集かと誰もが思うわけだが、そうはなっていない。 一番のメインとなる誰もいなくなったには犀川先生や西之園 萌絵が登場するいわゆる短編推理なのだが、他も一編だけ楽屋落ちのような話で西之園 萌絵が登場する他は特にS&Mシリーズとは関係のない話となっている。 ミステリイ短編集と銘打っているが、ほぼ9割はミステリーというよりは小話のようなテイストである。決してS&Mシリーズのテイストの短いバージョンを期待してはいけない。あくまで別の趣向として位置づけられている。どう落ちているのかさっぱり分からないような話もある。 森氏の長編も本来なら短編くらいで使うようなトリック一つだけで長々と400ページくらいやっているものが殆どであるので、収録作の誰もいなくなったくらいのボリュームでまとめてもらった方が本来の姿のような気がする。 監視下での屋上からの30人の突然の消失!と壮大な不可能状況だが、トリック自体はなんてことのないもの。まあ、森氏は長編でもトリック自体はいつも他愛ないものばかりなので短編でもそういう感じなのだが、長々とひっぱらないだけ短編の方が印象は良い。 | ||||
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ミステリアスな印象を抱く11の話から構成される短篇集です。S&Mシリーズの作品が2つ収録されており、それぞれ限られたページ数の中で、1つの物語として良い意味での裏切りをもたらしてくれます。 「学問には王道しかない」 | ||||
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森さんの短編はシリーズ物とかなり雰囲気が異なり、詩的というか、文学的というか、 一度読んだだけではわかりにくいところがあります。ことば遊びのような作品があったり、実験的なものだったり。私的にはちょっとにがてです。 | ||||
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ミステリ的なオチは微妙だし、短編集なので別に続きが気になるわけじゃないから、途中で読むのやめようかとも思ったし、随所で見られる数学的な笑いは僕が数学不得手だからどこがおもしろいのか分からないし、とにかくもうなんだだこの森なんとか(漢字読めない)って作家は!って憤慨したんですけれども、文体だけは好きになれたし、何より読みやすいのが好印象だったので、とりあえずこの作家の評判の良さも兼ね備えたデビュー作「すべてがFになる」を読んでみようと思います。('-,_ω-`)プッ | ||||
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ミステリというと抵抗がありますが軽いタッチのクライムノベルです理系ミステリでもないですね | ||||
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