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等伯
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等伯の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.33pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全109件 101~109 6/6ページ
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札幌行きの帰省の飛行機用に購入。 画業に命を削る等伯、その才能の為に一族の命も預ける。 一途な等伯を揺れ動かす兄の武之丞。断りきれない等伯。。 狩野との今後の関わりや久蔵のことも気になり、下巻購入。 狩野永徳との確執も結局、それぞれ背負うものがあり、 単純な善し悪しでは片付かぬもの、というのも悲しくもあり。 血縁というだけで弟を利用し続けた武之丞も、最期の所では、 立場の違い、生き方としては認めざる終えなかった。 この歳になるとしみじみ理解でき、落涙を禁じ得ない。 この後も、不幸が等伯に降り掛かる。 そこから生まれたのが、松林図として結実する。 多分、いつかは松林図を鑑賞する機会があると思うが、 万感の想いで手を合わせて拝観させてもらう。 登場人物としては、近衞前久が良かった。 タイトルの筆致は、阿部さんと等伯にかけました。 へたくそですみません。 直木賞受賞おめでとうございます。 受賞当然と思います。 | ||||
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松林図屏風は水墨画の最高峰と言われる。 等伯は水墨画の他にも、仏画・肖像画・山水花鳥画・襖絵や屏風など広範な画業に 巨大なエネルギーを注いだ伝説的画人。 画風も壮麗豪奢、豪放(に見える)な物から精緻、枯淡の境地まで広大である。 それらの根底には、巨大なパッションと精密な計算を同時に感じる。 ・・罰せられるとの制止も振り切って一息に描いた山水図襖(圓徳院)、華麗な金箔の屏風群、 研ぎ澄まされた水墨画、巨大な仏涅槃図(10×6m)、などなど そういう絵を描く人間が、どう育ったのか? どういう生涯を送ったのか? 30才代で能登から上洛 戦乱の渦中に 家族との別れ 数々の人物との出会いと導き 英才教育を受けた、御用絵師集団の後継者狩野永徳との競争 狩野派からの妨害 期待の後継者でもある愛息の死 時に茫然自失と成りながらも、立ち上がって極みを目指し続ける 〜 日経新聞に連載されたが、新聞連載で最も翌日が待ち遠しかった小説である。 『没後400年展』程の規模でなくても良いので、是非また松林図屏風は見たい。 展覧会では、松林図屏風の前で大勢の観客が圧倒され、嘆息しつつ動けなくなっていた。 ネットでも少しは等伯の絵は見れる様なので、ご覧になる事をお勧めする。 | ||||
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蘆雪好きのため、等伯は好みではないのですが、等伯の人柄がよくわかります。 山本兼一のような圧倒する描写とは違い、距離感がありながらも、心情が伝わります。 信長の描写は、裏の歴史を読んでいるようで、面白かったです。 下巻が楽しみです。 | ||||
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1昨年、京都で見た長谷川等伯展の感動が忘れられず手に取りました。 才能の代償にように次から次へと降り掛かる試練の連続の中で 超えるべき課題に対して、どん底に落ちながらもやがて浮上のヒントを得、 誰も見たことのないような境地の素晴らしい作品を完成させる。 このカタルシスはどこかで感じたことがある、と思いめぐらせると 美内すずえさんの大河ロマン漫画「ガラスの仮面」! もちろん文学としての深さもありますし、文句なく面白いです。 そして、今は何とかもう1度等伯の作品の前に立ちたいと願っています。 | ||||
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日経新聞の連載の時から愛読してました。上下ともに購入しました。一気に読了して、とてもすがすがしい気持ちにさせてくれる作品でした。波瀾万丈の等伯の半生ですが、そこに時代の覇者の信長や秀吉を配し、家族の絆、日蓮宗の関連(絵の背景にある宗教性)などを絡め、真実を書き写すためにはどのような犠牲もいとわないという絵師のサガ(性)の苦悩も描き込みながら壮大なスケールで物語が展開します。本能寺の信長横死の背景も出てきたり、歴史と一個人の絡みもおもしろい。しかし、基本にあるのは人はどう生きるべきか、という作者の熱い思いのように感じられます。常にあるのは真実に対する謙虚な姿勢と権力や暴力に対する怒りでしょうか。同じ作者の正成と道誉もいい本でした。こちらもお勧め。 | ||||
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等伯の死亡記事文を長大化したような作品と思いました。心を揺さぶるような出来事が波乱な等伯の人生の中に多々あったと思うのですが、心象表現が説明的で、会話文も洗練されておらず、最後までカタルシスも感じることなく淡々と終ってしまいました。等伯の台詞も標準語で、等伯のキャラクター表現が希薄だったし、そのた地の部分でも現代経済用語を使っていたりして、時代小説の雰囲気も感じられなかったです。 | ||||
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信長が没し許されて京都に戻った等伯は、狩野永徳との 確執を抱えながらも狩野派が手がける聚楽第の襖絵に参加。 次いで大徳寺山門の絵を手がけ、日増しに名声を確かな ものにしてゆく一方で、利休の処断や兄、武之丞の死に こころを揺さぶられるのだった。 親交深く、等伯と名づけてくれた利休居士。 恩人の死のショックで絵が手につかず、自らの画業の 至らなさに苦しむ姿が浮き彫りにされてゆく。 後期の代表作「松林図屏風」に至るまでの物語は、感動! | ||||
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長谷川宗清の養子となり仏絵師の道を歩む信春(等伯)は、 評判の狩野派の絵を見て、ひそかに仏絵だけではなく、何でも 描ける「絵師」となる夢を抱いていた。 織田信長の浅井・朝倉攻めや叡山焼き討ちなどの動乱で妻子 ともども生地を追われ、意に添わぬ扇絵などを描いて糊口を しのぐ日々が続く。 しかし、信春を認める法華宗僧侶の日通や関白近衛前久らの 庇護を受け、次第に頭角を現してゆく。 信春の才能を見抜き、養子として迎え入れた養父宗清、夫の 画力の向上を願う妻静子の愛。 父の才能を受け継いだ息子久蔵。 著者は家族の愛と結束を強く描いている。 画はやはり平和でなければ描けないものなのだろうか? 争い止まぬ社会の狭間で必死に生きる信春一家を描く、上巻。 | ||||
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仏画から松林図に至るまでの等伯の波乱万丈の生涯 をエンターテイメントとして鮮やかに描いており、上 下2巻の長さを感じさせない仕上がりになっている。 ただ等伯の描いた作品の凄味を感じさせるまでの表 現がなされたとは言えず、やや物足りなさが残る。後 書から著者が等伯の真実に迫ろうと様々な努力をした ことは理解できるのだが、宗教と美術を背景とした小 説の難しさを感じる。 | ||||
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