姫神
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格調の高さとは無縁のとても平明な文章で描かれています。人物像は善玉悪玉ともにわかりやすく浅いと言えば浅いです。でも作品を通じて歴史のロマンを伝えたいという作者の熱みたいなものを感じます。なのでなんだかんだでこの作者の作品4作目です。(大まかなストーリーはこのままでもしも井上靖先生が書いたらどんな格調高い感じになるのかなとちょっとだけ想像してしまいました。) | ||||
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カバーデザインも素敵で 内容も面白くて アッと云う間に読み終えてしまい ましたが 楽しい時間でした | ||||
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世界遺産を舞台にした物語がまるで映画のように蘇る | ||||
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安部龍太郎『姫神』 近着の司馬陽太郎記念館会誌を見ると、安部龍太郎は、来月12日に大阪で開催される第26回菜の花忌シンポジウム「生誕100年司馬作品を未来へ」のパネリストの一人として登壇するようだ。 私の安部龍太郎作品との付き合いはごく最近で、専ら『等伯』と“遣唐使もの”であるが、それでも彼の作品を読んでいて時々感じるのが、司馬遼太郎を意識して書いているなということ。 かつて生前の葉室麟との対談で、『司馬さんを意識すると自分のものが書けなくなる。 ~ ~ 巨大な壁である司馬さんに対して「いや、そうじゃない」と思うことで、表現者である自分の立場を確立しようともがいていた時期も長くありました。』と言っている。 『等伯』や古代もので見事に自分のものを書くことに成功したのではないか? さて表記の『姫神』のことである。私が言う“遣唐使もの”ではない。遣隋使だからというだけではない。むしろ、古代の倭と高句麗、新羅、百済の複雑な関係に、この関係国が共同で隋に使節を派遣して国交を結び地域の安定化を実現しようという聖徳太子の考えと、九州は宗像水軍の一族がこれに協力するという話である。 作品はやや構成が複雑で、正直なところ読みこなすのに難儀した。これから読まれる方にとって、そのあたりを説明するので参考になればよいが・・・面白い作品であることは間違いない。 序章 洛陽の都 推古天皇15年(607)小野妹子ら遣隋使一行を無事に隋に渡海させた宗像君疾風(むなかたのきみはやて)らを描く序章。これからの章はここに至るまでの苦難を描く。つまり結論部分の最初に持ってきているのだ!そして内容が二つの章に跨るものもある。 第一章 漂着者 宗像大島の岩瀬海岸に打ち上げられた漂流者・円照のこと。後々に分かるのだが、この人物は新羅の皇子である。新羅・真平王の使者で聖徳太子(厩戸皇子)に会うために来日したが、新羅国内の政敵に海に投げ入れられる。介抱するのが、宗像の娘、伽耶。伽耶はもと避難民で、新羅人の父と日本女性の母との混血児である韓子(から子) 第二章 大和の都 宗像に大和朝廷の船が着く。厩戸皇子が送ったものでかつての漂流者・円照も同乗していた。これに対して蘇我馬子の手の者が妨害をする。 一行は、厩戸皇子の構想の遣隋使渡海を宗像の一族に依頼するためにやって来た。 対応を決しかねる長の宗像君大善は円照一行を大和に送りがてら自ら出向き厩戸皇子に直接話を聞くことにする。 第三章 新羅への使者 大和での話で、新羅の真平王に返礼の使者として、円照に伴わせて小野妹子を新羅に送ることになった。 第四章 沖ノ島の誓い 新羅への使者には蘇我馬子の息のかかった糸島水軍が海上で邪魔をすることになるが、無事新羅に渡る。そこでは、倭との和睦に反対する勢力がある。 この勢力は前の国王真興王に忠誠を誓い真平王の倭との親交に反対する伯飯や花郎徒 円照の説得で叔父の伯飯は同意するが沖ノ島での誓(うけい)の代わりに、造船技術の高い宗像の船を求める。宗像疾風は、伯飯に船を届けに渡海する。 第五章 海峡の激闘 遣唐使を乗せた船団が神湊から出航する。糸島海軍が阻もうと宗像疾風らに襲い掛かる。蘇我蝦夷もいる。そのあとも虎宗の率いる花郎徒の海軍が弩を装備した船で遣隋使船団を阻もうとする。 この戦闘で伽耶は命をおとす。 終章 金の指輪(伽耶が命を救った礼に円照からもらったもの) エピローグで伽耶の死をめぐって疾風と安羅彦(伽耶と同じく韓子で那津の者)が口論する。金の指輪は伽耶の願い通り沖ノ島に納められた。昭和になっての発掘調査で見いだされ今は宗像神社の神宝館にあるという。 この作品では、宗像大社、沖ノ島、大島が舞台になっている。航海の安全を守る三女神がお祀りされている。 小説なのでどこまでが史実かどうかわからないが、北東アジアの国際関係は複雑。 学者の説も聞いてみたい。参考にしたのは 岩波新書シリーズ日本古代史②『飛鳥の都』 司馬遼太郎「街道をゆく」『韓のくに紀行』 倉本一宏『戦争の日本古代史 好太王碑、白村江から刀伊の入寇まで』 なお、安倍龍太郎は福岡県八女の出身。この作品の登場人物には博多弁?を喋らせている。 | ||||
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世界遺産に登録された宗像大社、沖ノ島などのタイムリーな話題、或いは聖徳太子の遣唐使派遣に纏わる歴史のロマンを垣間見ることができます。 宗像の地理に詳しい方にはそうでもないでしょうが、挿し絵的な地図が織り込まれていたら航路など分かりやすいかなと感じました。 | ||||
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