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赤毛の男の妻
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赤毛の男の妻の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.83pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全12件 1~12 1/1ページ
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追われる方と追う方のパートが交互に進行していく小説。どちらかと言えば、追われる方の男女が主人公なので、ノワール系のサスペンス小説で1950年代のアメリカが舞台。叙述トリックものだろうと思って読んでいたが、まー、さほどの衝撃はなかった。 | ||||
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初版は50年程前の1961年だから仕方無いのかもしれないが…。プレートもコーヒーカップも茶碗と訳し、クローゼットを洋服箪笥と訳した段階で個人的には興醒めして物語にのめり込めなかったのも事実。日本人には馴染みの薄い地名の移動が多く地理の位置関係もいまいちピンと来ない。クイーンの「エジプト十字架」に添付されているような地図があれば、もう少し分かりやすい。 そのくせ、「内容」と書いて「なかみ」と読ませたり、逃げ出した際の描写に「ずらかった」を用いたり「ウソ八百」等、センスの無い言い回しに辟易し、海外ミステリーを読んでる感覚は皆無 であり、漢字の変換が非常に少なく、まるで児童向け読物かと思うほどに、平仮名が尋常じゃ無く多いために読みにくい文章なので推進力が萎える。かと言って、摩耶雄嵩作品のように溢れんばかりの振り仮名の無い難しい漢字を連発されるのもウンザリだが…。 「歯と爪(新訳 2010年)」と訳者が同じ大久保康雄氏とは到底思えない。作品の出来自体も、それと比べると雲泥の差。 p114の会話文「もし彼女がターナーを撃って、しかも撃たないと言い張ったら」って、意味分からんし日本語がおかしい。 尚、誤訳では無いが、p125「〜やっていた」に対して「やっているんですか?」って時制を聴き取れない警官も頭オカシイ。 | ||||
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バリンジャーでは、歯と爪とNo.1を争うと思います。 短いが臨場感あふれる、スピードのある展開がすばらしい。 | ||||
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大昔に一度読んだ際には、盛り上がりの少ない平凡なスリラーという印象しか残りませんでした。 今回再読して、順風な人生のレールを踏み外して犯罪者となり逃げまわる「赤毛の男」の悲哀、かつて彼を頼りにし、逆に今は彼に頼られる立場となった婚約者の哀しみを軸に、追ってくる刑事とのかけひきに堪能しました。 最後に男と女に待っていた運命と、追う刑事の最後の一言が、一生記憶に残りそう。 アクロバティックなトリックで知られるバリンジャーの、人間性の悲劇に着目した異色の作品と思います。 | ||||
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脱獄囚ヒュウ・ローハンは、生き別れになった妻マーセデスが結婚していることを知る。マーセデスはヒュウが戦時中に死亡したと思っていたのだ。逃亡中のヒュウがマーセデスを訪ねたとき、現在の夫アルバート・ターナーとの間に悶着が発生し、ヒュウはアルバートを射殺してしまう。ヒュウへの愛を失っていなかったマーセデスは、ヒュウとの逃避行を決意する。 ・・・ ストーリーは、ヒュウとマーセデス、そして彼らを追跡するニューヨークの刑事(作中では”ぼく”)の行動を軸として展開する。章毎に、追うもの=刑事と、追われるも=ヒュウとマーセデスの視点がスイッチする構成。沈着冷静に逃亡の計画を主導するマーセデスと、除々に精神状態が不安定となるヒュウを三人称で、彼らの行動を推理し、追跡を続ける刑事を一人称で語っていく。 最初、ちょっと違和感を感じたのだけれど、これが実に練りに練っていることに気づく。ストーリーが進むにしたがって、重荷になっていくヒュウと、それでも愛をつらぬき、有能さを発揮していくマーセデス。淡々と語られるほどに、二人の切迫感が強い印象を残すことになる。 捜査の過程で、ヒュウにシンパシーを感じ、二人の関係性を洞察する刑事。読者はマーセデスの繰りだす打ち手を知っているだけに、刑事がどのようにそれを看破していくか興味をそそられていく。 刑事と、刑事の存在を心の中で感じつづけていたヒュウが交差するとき、クライマックスがおとずれる。 決着のつけ方は、これ以外ないはないと思うのだが、この作品の味わい深さを高めているのは、なんといっても最後の2行。ここにきて、作品が意図するところ、つまり、ヒュウがなぜ赤毛の男でならなければいけないのかわかる。刑事の心情や、行動を振り返るにつけ、余韻にひたりながら本書を閉じることになるだろう。 | ||||
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脱獄囚ヒュウ・ローハンは、生き別れになった妻マーセデスが結婚していることを知る。マーセデスはヒュウが戦時中に死亡したと思っていたのだ。逃亡中のヒュウがマーセデスを訪ねたとき、現在の夫アルバート・ターナーとの間に悶着が発生し、ヒュウはアルバートを射殺してしまう。ヒュウへの愛を失っていなかったマーセデスは、ヒュウとの逃避行を決意する。 ・・・ ストーリーは、ヒュウとマーセデス、そして彼らを追跡するニューヨークの刑事(作中では”ぼく”)の行動を軸として展開する。章毎に、追うもの=刑事と、追われるも=ヒュウとマーセデスの視点がスイッチする構成。沈着冷静に逃亡の計画を主導するマーセデスと、除々に精神状態が不安定となるヒュウを三人称で、彼らの行動を推理し、追跡を続ける刑事を一人称で語っていく。 最初、ちょっと違和感を感じたのだけれど、これが実に練りに練っていることに気づく。ストーリーが進むにしたがって、重荷になっていくヒュウと、それでも愛をつらぬき、有能さを発揮していくマーセデス。淡々と語られるほどに、二人の切迫感が強い印象を残すことになる。 捜査の過程で、ヒュウにシンパシーを感じ、二人の関係性を洞察する刑事。読者はマーセデスの繰りだす打ち手を知っているだけに、刑事がどのようにそれを看破していくか興味をそそられていく。 刑事と、刑事の存在を心の中で感じつづけていたヒュウが交差するとき、クライマックスがおとずれる。 決着のつけ方は、これ以外ないはないと思うのだが、この作品の味わい深さを高めているのは、なんといっても最後の2行。ここにきて、作品が意図するところ、つまり、ヒュウがなぜ赤毛の男でならなければいけないのかわかる。刑事の心情や、行動を振り返るにつけ、余韻にひたりながら本書を閉じることになるだろう。 | ||||
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騙しの名手バリンジャーの代表作の一つ。元妻のために殺人を犯した赤毛の男と元妻の逃避行と警察側の追跡劇をカットバックで描き、最後に驚きの仕掛けを披露するという得意のパターン。 しかし、私はバリンジャーと相性が良いと言うか悪いと言うべきか、思考の波長が合ってしまうのである。"返金保証"の「歯と爪」、「消された時間」共に冒頭で真相が分かってしまったし、本書も途中で、ある人物が「**」と明記してあるのだから、意外な真相となるべき最終頁のセリフも平凡に受け止めるだけである。もう少し、逃避行に緊張感を持たせれば、気が逸れて気が付かなかったかと思うと残念である。それにしても、杜撰な逃避行を続けている男達がなかなか捕まらないのは、社会背景があるにせよ、アメリカは広いと感じざるを得ない。 波長が合い過ぎるのも困りものだと、つくづく思った一作。 | ||||
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騙しの名手バリンジャーの代表作の一つ。元妻のために殺人を犯した赤毛の男と元妻の逃避行と警察側の追跡劇をカットバックで描き、最後に驚きの仕掛けを披露するという得意のパターン。 しかし、私はバリンジャーと相性が良いと言うか悪いと言うべきか、思考の波長が合ってしまうのである。"返金保証"の「歯と爪」、「消された時間」共に冒頭で真相が分かってしまったし、本書も途中で、ある人物が「**」と明記してあるのだから、意外な真相となるべき最終頁のセリフも平凡に受け止めるだけである。もう少し、逃避行に緊張感を持たせれば、気が逸れて気が付かなかったかと思うと残念である。それにしても、杜撰な逃避行を続けている男達がなかなか捕まらないのは、社会背景があるにせよ、アメリカは広いと感じざるを得ない。 波長が合い過ぎるのも困りものだと、つくづく思った一作。 | ||||
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本作は『歯と爪』の翌年に発表された作品で、同作と並ぶバリンジャーの代表作です。あらすじは実に単純。逃亡する殺人者と追いかける刑事の模様を描写したという、それだけの話です。普通の推理小説であれば、クライマックスの数ページ分のエピソードで済むような話を延々と一冊にわたって書いているわけです。逃亡者がどうやって逃走資金を調達するかとか、刑事がどんな手続きで別の州の警察の協力を仰ぐかといったディテールを丹念に描くことによって、犯人と刑事の双方に対して読者の心に思い入れを起こさせることに成功しています。犯人が主人公の章と刑事が主人公の章が交互に表れるのですが、読者としては前者を読んでいる時は犯人を応援したくなり、後者を読んでいる時は刑事を応援したくなるのです。 | ||||
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本作は『歯と爪』の翌年に発表された作品で、同作と並ぶバリンジャーの代表作です。あらすじは実に単純。逃亡する殺人者と追いかける刑事の模様を描写したという、それだけの話です。普通の推理小説であれば、クライマックスの数ページ分のエピソードで済むような話を延々と一冊にわたって書いているわけです。 逃亡者がどうやって逃走資金を調達するかとか、刑事がどんな手続きで別の州の警察の協力を仰ぐかといったディテールを丹念に描くことによって、犯人と刑事の双方に対して読者の心に思い入れを起こさせることに成功しています。犯人が主人公の章と刑事が主人公の章が交互に表れるのですが、読者としては前者を読んでいる時は犯人を応援したくなり、後者を読んでいる時は刑事を応援したくなるのです。 | ||||
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追うものと追われるもののふたつのシチュエーションが並行して展開され、最後に見事な結末を迎える。その手法は同じくバリンジャーの「歯と爪」と同様で、先の展開が気になって読むのを飽きさせない。感想をそのまま書くとまだ読んでない人に結末がわかってしまい申し訳ないので、「人間の真の気持ちはわからないものだ」くらいにとどめておきます。刑事が犯人を追い詰めていく過程に少し無理があるような気がした(これも作者のミスリードか?)ので、限りなく星五つに近い星四つ。 | ||||
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追うものと追われるもののふたつのシチュエーションが並行して展開され、最後に見事な結末を迎える。その手法は同じくバリンジャーの「歯と爪」と同様で、先の展開が気になって読むのを飽きさせない。感想をそのまま書くとまだ読んでない人に結末がわかってしまい申し訳ないので、「人間の真の気持ちはわからないものだ」くらいにとどめておきます。 刑事が犯人を追い詰めていく過程に少し無理があるような気がした(これも作者のミスリードか?)ので、限りなく星五つに近い星四つ。 | ||||
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