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燃えつきた地図
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	燃えつきた地図の評価:
	
| 書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt | ||||||||
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
		※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
		未読の方はご注意ください
	
	全4件 1~4 1/1ページ
	
	
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| 高校時代に好きだった安部公房作品を30年ぶりに再読。内容は完全に忘れきっていたから、かなり新鮮に読めたので、その上での感想を。 一言で言うと「時代の波に揉まれて風化したな」だった。それはテーマ的な意味において。 この小説は、今や二十世紀、戦後派の現代文学の傾向である「自意識とばかり格闘している、せせこましい現代人(当時)の肖像」を描く、孤独と喪失の物語だろう。ただしチラホラとある素晴らしい比喩表現には唸らせるものがある。やはり安部公房は紛れもない大家だ。 その他、本作の印象を語るならば、 ・主人公の性癖が縷々と述べられ、作品冒頭から、「レモン色の女」と男女関係になることは容易に想像がついた。 ・見当違いの妄想をあたかも意味ありげに語る主人公が偉そうな口の聞き方でやはり時代風化を感じる。しばしばナンセンスで大袈裟な述懐ぶりが気になる。 ・もはや古臭くジメジメしているが、英語翻訳ならば知的でクールな文体として海外での印象が良さそう。 ・丘陵地帯の上にある団地の存在が、カフカの『城』を微妙にオマージュしてるように感じた。 この後、同じく失踪をテーマにしている点で同じだが『砂の女』を読み返し始めたが、そちらの方が時代風化せずに名作だなと思いながら興味深く読めている。  | ||||
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| 安部公房がノーベル賞をとりそこねた理由がここにある。70年代はわれわれが思っている以上に情況が激しく噴出していたのだ。公房のような作家が情況の後追いを始めたらもう終わりだ。かつての颯爽とした「前衛」の面影はもうここにはない。地図が燃えつきたといじけているだけだ。このあと段ボール箱に入ってみだりシュルレアリズムの真似ごとをしてみたり、急激にパワーが落ちてきた。つての「第四間氷期」「他人の顔」「人間そっくり」などの傑作群と同じ作家とは思えない。ではなぜ公房と同じく60年代で終わってしまった大江健三郎はなぜノーベル賞をもらえたか?それは平和活動家と言う側面があったからではなかったか? | ||||
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| 安部公房は嫌いじゃない。「砂の女」や「箱男」なんかは間違いなく日本、あるいは世界文学史に残すべき傑作である。 が、これはいけない。非常にだらだらした印象で、これならミステリを読んだほうがいいのでは? と思った。後半からの展開は伝え聞くところによるとわりと面白そうではあるが、そこにたどり着く前に挫折した。つまらない本は最後まで読めないので、やっぱりいかん。 そもそも、安部公房の文章はあんまり好きじゃない。…の多用と、やけに読点がおおくて、読んでいていらいらする。 もちろん、「砂の女」や「箱男」はそんな文章の好みを凌駕する技巧とサスペンスに満ち満ちた内容であると思うので、この小説にはがっかりだった。  | ||||
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| 竹本健治「ハコの中の失楽」の中で、雛子という女子高生が面白かったと述べている。 自分としては、弟が殺されてからの展開が不満。そこまでは非常に面白かったのだが、いきなり終わってしまったという印象。  | ||||
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