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錦繍



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【この小説が収録されている参考書籍】
錦繍
錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)

錦繍の評価: 4.38/5点 レビュー 191件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.38pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全191件 61~80 4/10ページ
No.131:
(5pt)

大好きな本

何回も読んでいる。僕の一番好きな本ですとプレゼントしている。
錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)より
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No.130:
(5pt)

元「夫」と元「妻」の織りなす「時間」

本書(単行本)初版が出版されたのは
1982年3月です。その後
NHKラジオ「朗読の時間」
(第一でしたか第二でしたか)で
『錦繍』(きんしゅう)
つまり本書の朗読が放送されました。
何回か連続でした。
本書は書簡体小説ですから
書き手が男性である手紙は
俳優の加藤剛(1938-2018)が朗読し
書き手が女性である手紙は
女優(名前を失念しました)が朗読する
という形式でした。朗読が気に入ったので
単行本を買って読んだのを覚えています。

加藤剛と言えば
「大岡越前」のイメージや
「平将門」のイメージがあります
(私は演劇や舞台にはほとんど
造詣がないので恐縮です)。
その朗読は癖がなくて聴きやすく
加藤剛のキャラクターイメージである
誠実さ・率直さ・知的な感じが
出ていたと思います。

今でもNHKラジオは
朗読の放送をやっています
(連続何回か)が
加藤剛に「遥かに及ばない」ので
聴くのをやめました。
俳優・女優による朗読が多いようですが
どうも癖があって耳に障ります。
読み手に過剰な思い入れがあったり
何かユニークさを出そうとしている
演出的努力が伝わってくるのですが
かえってそれが嫌味になっています。
加藤剛のように自然体で淡々と
読んでいただければ最善に思います。
あるとき西洋の翻訳ものを
関西弁のイントネーションで朗読するのを
聴いたときにはすぐに電源を切りました。

またNHKラジオでは
各アナウンサーが朗読する時間帯
(40分程度で1回読み切り形式)
もあります。何年か前までは
土曜の朝8時頃の放送でしたが
今では「深夜便」の時間(未明)に
移動したようです。
この時間帯は
あまり重厚な文学作品の朗読はなく
比較的最近の軽い小説が多いようです。
朗読のうまい下手はともかく
中身がスカスカなことが多いので
やはり聴くのをやめました。
作品のチョイス(選択)が
culture ならぬ
「軽チャー」路線のような気がします。

その昔のNHKラジオの朗読といえば
堀田善衛(1918-1998)の
自伝的な小説
『若き詩人たちの肖像』
(新潮社1968 → 集英社文庫)
という重厚な作品を取り上げて
いたこともあります。
小説の時代設定は戦前・戦中です。
「今日スターリングラードがおちたわ」
という登場人物のセリフを覚えています。
1943年1月31日
旧ソ連の旧スターリングラード
(現ボルゴグラード)
をいったん占領したナチス・ドイツの
国防軍第6軍(パウルス元帥麾下)が
ソ連の赤軍に降伏した
というニュースを聴いた
登場人物たちの反応です。
これくらい深みのある朗読ならば
また聴いてみたいものですが
絵に描いた餅に終わるでしょう。

さて本書は
離婚した夫と妻が10年後
宮城-山形県境の蔵王で
たまたま再会するところから
物語がスタートします。
かつて大手建設会社の選良社員だった
「夫」は社会的に「転落」し
借金とり(ならず者・チンピラ)に
追われ蔵王に逃げて来ました。

その会社社長の一人娘だった「妻」は
再婚し再婚相手との間に一人息子を
もうけました(元夫との間には
子はありません)。
その子が8歳です。
ハンディキャップを背負っている
のですが星を見るのが好きなので
蔵王に来たのでした。

元「夫」と元「妻」とその子の3人が
同じ「ゴンドラ・リフト」に乗り合わせます
ロープウェイのことです。
タイトルの『錦繍』とは
「錦」と「刺繍をした着物」のことで
転じて「きれいな衣服」を意味し
さらに転じて「紅葉の美しさ」を
「きれいな着物」にたとえた比喩です。
つまりロープウェイから眺めた
蔵王の紅葉の美しさを言語化したのが
『錦繍』です。

再会した元「夫」と元「妻」は
どうなるのでしょうか?
それは手紙(書簡)の往復によって
明らかになって行きます。
手紙の中の時間は「過去」に
さかのぼります。
なぜ離婚しなければならなかったのかが
記憶によって明らかにされます。
また手紙の中の時間は「現在」をさします。
元「夫」と元「妻」は今いったい
どのように暮らしているのでしょうか?
そして
手紙の中の時間は「未来」を暗示して
終わることになります。
結末は本書の中にあります。

このように
「過去」→「現在」→「未来」
という時間つまり記憶や意識の中で
「物語」が構築されていきます。
書簡体小説というのは古典的手法です。
古典的なだけに危うい手法ですが
本書はそれで成功した小説となっています。

そう言えば若かりしころ
万年筆で白い便箋に何枚も書き
封筒に詰めてはほぼ毎日
女に手紙を出していました。
女からの返信は2回か3回に
1通程度でしたが
それでもダンボール箱いっぱいの書簡が
私の手元に残っていました。
親が死んで実家を整理したとき
「燃えるゴミ」か「雑紙」類の日に
ゴミに出したのを覚えています。
私はその2~3倍の量の手紙を
書いたことになります。
自分で自分が信じられません。

今となっては
女どころか
誰に対しても
もう何十年も手書きの手紙を
書いたことがありません。
それどころか最低ここ5年は
「キャリアメール」
(各携帯会社のドメインのついたメール)
すら1通も出していません。
誰にもアドレスを教えていないので
1通も受け取っていません。
さらにここ3年は
LINEも
ショートメール(電話番号で送れるメール)
も送信受信していません。
不要なアカウントは電光石火で
削除する習慣だからです。
(ビジネスメールは別です)。

やはり「愛」であれ「憎」であれ
手紙を書くという行為は
若くないとできないのかもしれません。
心的エネルギーを必要とするからです。

さて本書にもどると
「蔵王」で始まった物語は
「往復書簡」の中で
いろいろな土地に行きます。
京都市・嵐山
同・四条河原町
同・祇園
同・岡崎
京都府・舞鶴市
兵庫県西宮市・香櫨園
大阪市生野区
などです
(必ずしも時系列ではありません)。

本書のどこかで
「生きていることと
死んでいることは同じことかもしれない」
と登場人物が考える所があります。
その点につきましては
やや観念的に過ぎるかもしれないと
思います(個人の感想です)。

逆に
たいへんヴィヴィッドに
(つまり生き生きと)
姿が目に浮かぶように書けている
と思ったのは次の箇所です。
(ある登場人物が)
【泣きながら、冷や奴を食べ、マヨネーズを
塗りたくったハムにかぶりつき、
御飯を頬張りました。そうしながら、
手の甲で涙をぬぐい、
鼻をすすりました。
ぬぐってもぬぐっても、
○○(登場人物の名前が入ります)の
丸い目からは涙が流れ、
白い頬を伝ってテーブルの上に
落ちて行きました。】(pp.246-247)

何の根拠もない憶測ですが
著者はこのような情景を
目のあたりにしたことが
あったのかもしれません。
きっとあったのではないか
と感じさせるような迫力です。

男は
シーリアスな話をしていると
食欲がなくなりますが
女は
泣きながら
御飯を食べます
(それはそれ、これはこれ、です)。
もちろんあくまで個人の感想です。
錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)より
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No.129:
(4pt)

錦繍

「前略 蔵王のダリア園から、ドッコ沼へ登るゴンドラ・リフトの中で、まさかあなたと再会するなんて、本当に想像すら出来ないことでした」運命的な事件ゆえ愛しながらも離婚した二人が、紅葉に染まる蔵王で十年の歳月を隔て再会した。そして、女は男に宛てて一通の手紙を書き綴る――。往復書簡が、それぞれの孤独を生きてきた男女の過去を埋め織りなす、愛と再生のロマン。
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No.128:
(4pt)

手紙のやりとりで展開する物語

離婚した夫婦が手紙によって生きる力を得ていくなかに、決して元には戻れない哀しみが流れる。
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4101307024
No.127:
(5pt)

引き込まれて一気に!

手紙文での交流が目新しい感じでした
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4101307024
No.126:
(5pt)

ある手紙のやりとり

ある時間をきっかけとして別れてしまった夫婦。10数年ぶりに偶然再会を果たし、それから始まる手紙のやり取り。その中で当時の思いと現在の状況を赤裸々に語り、やがて未来へと歩んでいく心と時の物語である。

僕もこんな手紙が書けたらと思う、とてと綺麗な文章でした。
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No.125:
(5pt)

高一のとき読みました。

学生の私からすれば、昔の作品だと思いました。難しそうな印象を持っていましたが、すごく読みやすかったです。内容は置いといて、すごく完成された日本語だと思います。文の癖のようなものもなく、ストレスを感じることなく読了しました。オススメです。
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4101307024
No.124:
(5pt)

一気に読ませていただきました

生きていくとは 死んでいくこと…過去が今を作り、今が未来を作っていく…。
深い悟りの境地に達した作者の 名作だと思います。
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4101307024
No.123:
(5pt)

手紙ならではの良さ

今の生活にはない時間の流れ。もどかしさ。なつかしくて時々読み返したくなる佳作だと思います。
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4101307024
No.122:
(2pt)

盛り上がらずに終わる

美しい日本語で描かれる手紙は一読に値する。こんな手紙をしたためることができれば、筆をとるのがどんなに楽しいか。情景描写がすばらしく、写真を見るより美しい景色が広がるのは写真家としては悔しいところ。

物語自体は平坦で、再会した元夫婦が二度と会わずに終わる。結局、今手の中にあるもので頑張りますという劇的な場面のない本でした。一気に読み進められる文体の美しさ以上には魅力を感じませんでした。
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No.121:
(5pt)

わたしの愛読書

状態もよく、安く購入できました。
もう何度も購入して人にプレゼントしています。
すばらしい本です!
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4101307024
No.120:
(1pt)

後味の悪さ

すれ違ったまま、主人公二人の言葉が噛み合うことなく展開する物語。どこかに着地点があるのではと待ちながら読み進めましたが、消化不良のまま終わってしまいました。女性の描かれ方が前時代的、雑で、後味が悪かったです。
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No.119:
(4pt)

混濁した世界を混濁した自分を抱えて生きる

愛と憎悪、生と死、過去と未来。そういった一見対極にあるように思われるもの同士が肉薄し反転し混ざりあう。
そういった混濁した世界を混濁した自分を抱えて生きていくことを往復書簡により反芻し決心していく二人の物語。

重要な部分は、モーツァルトを聞いた亜紀がもらした言葉「生きていることと死んでいることは同じかもしれない」を聞いた店主が言った「世界、宇宙のからくり」という言葉だろう。
由加子との出会いも、亜紀との結婚も、無理心中も、発達障害の子供も、猫が鼠を食すのも、そしてゴンドラでの邂逅も、すべて偶然である、けれども人は時としてそこに、必然を、物語を、宇宙のからくりを読み取ってしまう。そしてそれは亡霊となり心に坐りこむ。
「生きていることと死んでいることは同じかもしれない」だから、生きてみようということではない。それならば死んでみようということにもなるだろう。
けれども二人は、いや、宮本輝は、由加子の死を引き受けた二人が、亡霊に取りつかれながらも、最終的にはささやかな希望を抱いて生きていくという物語の結末においてそれを否定している。
店主が「モーツァルトが分かれば音楽が分かったということです」と言ったにも関わらず、亜紀の言葉によって全く別のモーツァルトが立ち上がったという場面。これは、宇宙は不可思議なからくりを秘めているが、それは決して解き明かすことができないということを暗示している。別の言い方をすれば、人には亡霊が見えないがゆえ、逃れることができないということだろう。
彼の生死観、倫理観、宗教観が散りばめられたこの小説のどこで、それでも死を否定するだけの理由が書いてあるのか。最後の手紙で亜紀は、久しぶりにモーツァルトに耳を傾けます。と書いて筆を置く。ここに彼がこの小説で書きたかった骨子を読み解くことができる。この小説におけるモーツァルトとは世界のからくりそのものであり、逃れられない亡霊である。それに耳を傾けるというのは、決して解けない謎を解こうとすることである。それは苦しく絶望的だが、時として美しく悦びに満ちたものである。それがまさにモーツァルトという音楽であり、この小説のささやかな希望の理由なのだろう。
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4101307024
No.118:
(5pt)

良い本に出会えました!

石田ゆりこさんがこの本を何度も読み返しては泣くと自書で書いてあったので、読んでみました。久しぶりに良い本に出会えました。
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4101307024
No.117:
(4pt)

石田ゆり子さん推薦!

石田ゆり子さんの『Lilly』に中学生時代に出会い今も読み返している愛読書とあり興味を持ちました。往復書簡で綴られ相手を思いやりながら美しい日本語で進む物語は、新感覚であっという間に読むことができました。思いやりながら言いたいこと伝える、人との距離感も学べた気がします。
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4101307024
No.116:
(5pt)

手紙でのやり取りのお話

数年前に、文庫本で購入し、また読みたくなり、捨てずに、無くさなくて済むkindleで購入。何度読んでも切ないです
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4101307024
No.115:
(5pt)

淡々としているのに

全編、男女の手紙だけのやりとりですが、最初から最後まで
読んでいて楽しかった。宮本輝さんの本は一時期ハマり、し
ばらく子育てで読書が出来ない日々が続いて久しぶりに手に
取りました。やはり爽やかな気持ちになれて好きです。最後
の終わり方、普通なのにとても印象に残りました。またいつ
か読み返してみたいです。
錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)より
4101307024
No.114:
(2pt)

過大評価されていますね。

純文学として優れている、ということで過大評価されていると思います。
たしかに、往復書簡で語り合う形式は、当時としては少し新鮮味のある試み
だったかも知れません。ただ、それで語られる内容は、特に大きな抑揚があ
るわけでもなく、ぐいぐいと引き込む魅力があるわけでもありません。
 その淡々としたのが良いのだ、という人もいるかも知れませんが、宮本輝
ファンとか一切の先入観なしに読んだら、退屈なだけです。しかも、後半に
なると急に新規の仕事の話とかが始まって、せっかく作り上げてきた雰囲気
をぶちこわしています。
 はっきり言います。「過大評価されているだけです」と。
錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)より
4101307024
No.113:
(5pt)

最も好きな作家

人知れぬ闘い。誇りなど抱きようもない人生。間に合わなかった良心。誰かの為の祈り。誰かによる許し。
「生きる」ということを、何と言い表せばいいだろう。「生きる」ことに対する宮本輝氏の眼差しにいつも共感している。
肯定と祈りが美しい文体によりエンターテイメントに仕立てられている。
大好きな作品である。
錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)より
4101307024
No.112:
(3pt)

作家の手がみえる

先日、本書を久しぶりに手にした。
前回の読書のときは読後、どうかなと感じたが、今回の読書で、作品のどの部分に”どうかな”と感じたのかがわかったような気がする。

始まりは良かったのだが、途中から登場人物たちが、恣意的に動かされているのを強く感じるのだ。
残念ながら、僕は、こういうのに強く反発してしまう。。。

でも、この作家の日本語は美しく、他に素晴らしい作品がいくつもあるので、僕と同じようにこの作品がだめだった人も、自分の好きな作品を探してみてください。
錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:錦繍(きんしゅう) (新潮文庫)より
4101307024

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