幻の光



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    幻の光 (新潮文庫)
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    初公開日(参考)1983年07月
    分類

    長編小説

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    幻の光 (新潮文庫)

    1983年07月01日 幻の光 (新潮文庫)

    人は精がのうなると、死にとうなるもんじゃけ―祖母が、そして次に前夫が何故か突然、生への執着を捨てて闇の国へと去っていった悲しい記憶を胸奥に秘めたゆみ子。奥能登の板前の後妻として平穏な日々を過す成熟した女の情念の妖しさと、幸せと不幸せの狭間を生きてゆかねばならぬ人間の危うさとを描いた表題作のほか3編を収録。芥川賞受賞作「螢川」の著者会心の作品集。(「BOOK」データベースより)




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    幻の光の総合評価:8.00/10点レビュー 25件。Dランク


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    No.25:
    (3pt)

    死と心象風景。

    「幻の光」の映画(是枝裕和監督)を観て原作を読んでみようと思った。他に3つの短編を合わせた短編集。濃淡はあれ亡くなった人の記憶を抱えている主人公の心象風景と、それに連動する景色が描かれる。中ではやはり表題作がいいかな。先に映画を観たせいか、能登半島の先の寒村のイメージが湧いてくる。
    幻の光 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:幻の光 (新潮文庫)より
    4101307016
    No.24:
    (4pt)

    宮本輝の小説は良いね

    『幻の光』をはじめとして4つの短編が収録されているが、やはり光るのは表題作である。

    大阪の賑わいと奥能登の厳しい自然との対比が鮮烈で、ここに描かれる奥能登の情景は陰鬱である。大阪から奥能登に嫁いでいく主人公の人生の行く末がそこに暗示されている。自殺した先夫が死に向かってとぼとぼと孤独に歩む姿もそうだが、寂しさや「もう後には戻れない」悲壮な覚悟のようなものが全体に滲み出ている。しかし、だからと言って悲惨な物語ではないところが、やはり読んでいて心地よい。

    他の3作の中では、『こうもり』で2人の男子高校生が大阪の鶴町にずんずんと進んでいく時の緊張感が大変スリリングであった。
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    4101307016
    No.23:
    (5pt)

    作者自身が感傷に浸りながら書いたのではないか。ほのかな甘味を感じる文体、やすらかな読後感。

    〇 内容を書き尽くした小説と、あえてすべてを書いていない小説とがある。宮本輝さんの短篇には後者、つまり敢えて書き尽くさずに読者に想像させようという作品が多いように思う。その余白が読み終わった読者の心理に緊張をもたらし、不思議な余韻を生む。

    〇 ところが本書に収録された4篇では作者はめずらしく内容を書き尽くしている。そのせいだろう、暗い物語でも読み終わったときには不安も緊張も不均衡も感じることなく、安らかな余韻に浸ることができる。

    〇 さらに、4篇とも文章にほのかな甘さがある。自身は感傷に侵されることなく作品に緻密に計算した感傷を仕込むいつもの作者ではなく、自身もいくぶん感傷に浸りながら文章を綴っているような感じがある。それが好ましい。

    〇 さらに言えば小説の技法でも、この4篇には共通点があるように思う。それは、ひとつの作品のなかでふたつのサブストーリーを組み合わせて相似形を浮かび上がらせるという技法である。「幻の光」では自殺するつもりで線路上をまっすぐ歩く亡夫、家を出てまっすぐに歩いて行った祖母、小舟で出漁する近所の女とめのが、相互に相似の関係に立つ。「夜桜」では、主人公と別れた夫の相似形として、若いカップルが夜桜見物に泊まりにやってくる。「こうもり」では、高校時代の友人ランドウの姿と、愛人洋子との振る舞いがどこか似た印象を与える。こうした対比は物語の奥行きを生み、読者はそこに何らかの作者の意図を深読みをしたくなる。ちょっと思わせぶりなやり方ではある。
    幻の光 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:幻の光 (新潮文庫)より
    4101307016
    No.22:
    (4pt)

    読後、心地良い余韻に浸れる四篇

    やっぱり表題作になっている「幻の光」がよくできているなと思うけど、計四篇いずれの作品も読後、心地良い余韻に浸れた。ハッピーエンドで終わる、というわけでもないのだけれど、なぜか前を向いて生きていこうという気持ちが湧き起こってくる。恐らくこれは宮本輝の作品に共通する特徴なんだろう。昭和五十年代の作品なのでちょっと古くなってきたかなとは思うけれども、50代のおじさんにとっては懐かしくもあり少し哀しくもある風景が蘇ってきました。
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    4101307016
    No.21:
    (5pt)

    小説のなかで人々が生きている

    通俗性は低いですが、文学としての描写や心情の表現に感嘆します。
    オチや意味を求めて読む小説ではなく、市井の人に焦点を当てて人生をのぞき見して
    何かを感じ取り体験する話です。

    自分だけが主役ではなく、周りの人間も自分のストーリーを持って生きていると描かれています。
    悩んで辛い思いをし、考えているのは自分だけではなく、
    身近に生きる人それぞれに、口や態度にも出さない苦悩や葛藤がある。
    他人にも愛する人にも吐き出せない心の澱が積もりに積もったふとした瞬間、
    誰に告げることも誰を思うでもなくただ死のうと思う。そういった死が描かれていた。

    何の前触れもなく突然会社にこなくなった誰かのように、あっけなく死んでしまいます。
    ドラマチックな死や大袈裟な自殺などは描かれていません、身近にある不意な死です。
    悲しみと寂寥感は周囲に生きる人々に残り続けます。
    一つ一つの話しは短いですが、心に残る力強い映像がとても多い作品でした。
    幻の光 (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:幻の光 (新潮文庫)より
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