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(短編集)

あなたに不利な証拠として



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あなたに不利な証拠としての評価: 3.98/5点 レビュー 45件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.98pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21~34 2/2ページ
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No.14:
(5pt)

白砂に置かれたいくつかの岩が、全体として多様な意味と精神性を醸し出すように

「それでも女性警察官、やりますか?」と一篇が終わるたびにナレーションが入りそうな、視覚的にも心理的にもタフでハードな警察小説連作10篇。すべて一人称で語られるため、生真面目で物事を深く考えがちな女性が苦手な人にはちょっと重すぎる小説かも。
前半はミステリと言うより純文学?と思わせるような、ざらっとした肌触りの短編が、語り手や視点を変えながら続いて行きます。心情吐露や状況説明のみで終わるもの、事件があっても真相究明は主眼とされません。読者は唐突に終わる話を仕方なく心のどこかに仮置きして次の話に備えることになります。
一篇は次第に長くなり、九篇目である種のカタストロフを迎え、十篇目は癒しと救い(の予感)の物語。すべて読み終わって自分の心の仮置き場を見渡すと、仮置きされた各編の間合いの絶妙さに気付くと共に、ああやはりこれは紛れも無いミステリだという実感がこみ上げてきます。
白砂に置かれたいくつかの岩が、全体として多様な意味と精神性を醸し出すように、各々の短編もさることながら、全体としての表現も意味深い特異な構成のミステリだと思います。
実際に警察官だった作者の臨場感あふれる描写は圧倒的で、TVドラマや映画に出てくる警察官がとんでもなくお気楽に思えてくるほど。銃の所持が認められている社会がいかに気狂いじみているか、身に沁みて分かります。日本に住んでいて本当に良かった。
あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)Amazon書評・レビュー:あなたに不利な証拠として (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)より
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No.13:
(4pt)

女性が警察官になること

一昔前、婦警さんと言えばミニパトにのって交通違反の取締りをする存在でした。
今でも体をはる警察官に女性は少ないです。
暴力と対峙するに当たってあまりに女性であることは不利だからです。
かっこいい女性刑事は、テレビや物語の中の存在と思っていました。
ところが、この小説は現代のアメリカの女性警察官をリアルに照射しました。
銃を手にすることは、思っていたよりも、女性を犯罪に対する優位者に仕立て上げていました。
本短編集は何人かの女性警察官が主人公です。
伝説となった警察官から、生活が破綻したものまで、圧倒的なリアルさでその日常を描きます。
読後、彼女たちが愛しく感じられるのはどの人も犯罪に真正面から向き合っていたからなのでしょう。
ミステリというよりも、社会小説と言えそうな1冊です。
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No.12:
(5pt)

2006の忘れられない1冊

女性の物語は女性が書くのが一番落ち着くなぁ。
捜査内容を主眼にせず、殺され方のむごさや死臭の、壮絶で無駄のない表現。家での苦悩など、暮しまでも淡々と深く表現できる筆力は凄い。
主役が異なる短編ですが、それぞれの女性のキャラクターが際立っていて愛情を感じることができます。
この後に「傷痕」を読みましたが、殺害のすざましさや捜査官の心理などの描写が表面的でさらっとしていて、物足りなく感じてしまいました。
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No.11:
(5pt)

等身大で描かれる非日常的な日常

2006年の収穫はこの作品と”風の影”の2作です。
今まで出会ったことの無いタイプの警察小説で、女性警察官の日常が(我々庶民には非日常なのだが)淡々と描かれている。
あくまで等身大で描かれ、読みなれている推理モノや、ハ−ドボイルド小説とは対極に位置する作品である。
そのため、彼女たちの人生や生活観がストレ−トに読み手に入ってきて、作品に飲み込まれるように没頭してしまう。
元警察官と言う作者による描写はリアリティ−に富んでおり、今まで描かれることの無かった、警官の勤務日常もうかがうことが出来る。
国内では横山秀夫の警察小説に遠くない位置にあるのかも(誤解を恐れずに書くと)知れませんが、味わいは独特です。
早く次作が読みたい。
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No.10:
(4pt)

あなたに不利な証拠として

素敵で印象的な一冊。
古典的な警官物を想像すると期待を裏切られる。
ミステリに付き物の、ちょっとした事をあらゆる角度から細かく掘り下げたり
犯罪者を導き出す事を話の主筋として維持する
そんな展開では無いから。
しかし現場経験者ならではの視点はものすごく生きている、そんな警官物。
臭いや音、色といった、
文章で伝える事の難しい事柄が本当に上手く書かれていて兎に角読ませてくれる。
短編との事だが、編どうしの絡みや構成もとてもよく出来てると思う。
訳者に感謝。
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No.9:
(5pt)

警察小説を超えた人間ドラマ

作者自身がそうであったと言う、バトンルージュ市警に席を置く5人の女性制服警官を主人公にする九編の短編集です。
そもそも早川ポケットミステリーの1冊と言うことで、警察小説かなと思いながら読み始めました。確かに、警察を舞台にした小説ですが、作者の精細な筆致は、そうしたジャンルを超越し、女性警官たちの心理を的確に描ききった人間ドラマとして、素晴らしい作品になっていました。
特に、MWA賞受賞作「傷痕」がいいです。
事件当時はその任になかったが、その後警官になり、改めてその再捜査の判断が委ねられることとなり、主人公の心の傷痕が表に出てくり、それが被害者の傷痕以上のものであるという、なかなか見事なストーリー展開になっています。
もう一つ気に入ったのは、「生きている死者」「わたしがいた場所」の連作です。こちらは、警察官としてミスを犯したことで、死なせず良かった人まで殺してしまった胸の痛みの癒しに至る過程の主人公の気持ちと、関わってくる人々の心の通い合いなど、心理小説といってもいいような内容で、非常に楽しめました。
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No.8:
(5pt)

そして彼女は拳銃を磨く

犯罪多発のアメリカの南部の湿気と熱気と臭気に満ち満ちた街の片隅でトイレのつどつど邪魔になる拳銃やら手錠やら警棒やら防弾チョッキやら、その他警官としての身を守る多くの兵器を身にまとい今日も彼女たちはあるいは自分自身の命をも脅かす生々しい事件の場に、あるいはむごたらしく殺害された被害者の遺体の足元に本部からの呼びかけに応じて犬のようにかけつけます。それが仕事であり、彼女らの日常であることにいささかの疑問をはさむことは許されないのかあるいは本人達が「今そこにある危機」を見据えるためにあえて余所見することを拒否しているのか、この小説の幾つかのチャプターには答えではなく、そんな彼女たちへの疑問符の残らない疑問が残されています。小説自体は贅肉のない、それでいて多面体で構成された不思議なパズルのような作品です。あるいはこの小説の主人公達は女性でなくてもよかったのかもしれない、と思う反面、女性というジェンダーのみが持ちえる感覚、反応、行動が蒸し暑い南部の空気とは裏腹の乾いた文章の後ろに血がにじむようなレアな感覚を与えています。これは警察小説でもミステリーでもありません、一人一人の女性警官の寡黙な魂の記録といっていいでしょう。英語も読みやすくかつとても含蓄があります。特に女性の貴方に是非読んでいただきたい一冊です。
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No.7:
(4pt)

”死臭”あなたには想像つきますか?

この本は、何が面白いかというと元警察官である著者の経験を交えて書かれてあり、
警官である当事者でないと、なかなかわからない現場の状態や心境が綴られていること。
死臭を嗅いだだけで死後何日か言い当てられる自分や、私服警察は死臭がつかないようにジャケットは必ずぬいで
現場へ入ることや、制服に染み付いた死臭をとるために特別なクリーニングがあることなど。。。
最後の「サラ」では、自分の過失を許せずメキシコへ逃げる。現実から、過去から、自分から。
そこにはメキシコ独特の木の精霊の歌声やささやく風が吹き抜けるさわやかさがある。
そして、周囲の人間が彼女の頑なな心を少しずつ溶かしていく。
残酷な描写や、追い込まれた精神状態が続く主人公たちが多いが、後味は不思議と悪くない。
おそらく、メキシコの精霊のやどる木の風景となでるような風が最後に目に浮かぶからであろう。
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No.6:
(5pt)

あなたに不利な証拠として

ルイジアナの州都バトンルージュの市警に勤務する制服警官の視点から、警察の日常業務が描かれている。その精緻で豊かさのある描写から生まれる臨場感、並々ならぬリアリティーはちょっと比類がない。
さらに、5人の女性警察官達をロンド形式で追う連作短編は、どれもタフでデリケートで誠実な世界を構築している。生きるという事の何たるかは、生きる事を通してしか伝えられない。
日常と非日常の接する時間、生と死が交錯する空間を仕事場に選んだ5人。彼女等女性警官の心の軌跡、生の記録が全10編。どの作品をとっても、ニュアンスに富み、香気溢れた文章が、切実さと意外性とで生きることの不思議を伝えてくれる。
導入展開で作品世界に絡めとり、後半のキャシーでブースターに点火、ロケットは更に上昇する。そして5人目のサラを難儀の末に周回軌道に乗せて、未来を託すという構成も素晴らしい。
MWA最優秀短編賞の受賞作を含む警察小説であるから、ポケミスでのラインナップは当然といえば当然だが、読後感から言えばポケミスより新潮クレストブックなのだった。
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No.5:
(4pt)

「風と共に去りぬ」ハードボイルドバージョン

複数の女性警察官を主人公とした短編集であるが、単なる同性、同業の共通点からの寄せ集め的短編集という一冊の本ではなく、それぞれの短編が相互に絡み合い、最終的に一遍の長編作品として結実している、個々の短編のみならず、構成としても見事で読み応えのある作品。
その構成の見事さ、特に最終短編とそれにつながる流れなどは、「風と共に去りぬ」を髣髴させ、読後感、構成力の力量の違いはあるものの、設定としては篠田節子の「女たちのジハード」にも比較的感じられる、構成の巧みさを見る思いがする。
作品全体を通してみてもストイックな緊張感が途切れておらず、それゆえ最終短編がとてもはえる。
この作品を通して、何か教訓的なものや、失意、希望、怒りなどの言葉で言い切れるようなわかりやすいものなど何一つなく、事実と心理状況がねっとりと冷徹に描写されていき、読後、割り切れない気持ちを奥歯にかみ締めるような感覚をもつと同時に、一人静かな心地になっていける、24時間戦っている人必読の書。
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No.4:
(4pt)

淡々としたリアルな描写からヒロインたちの苦悩が切なく伝わる

「ハヤカワポケットミステリ」(通称「ポケミス」)から久々のヒット作が出た。それが本書である。今年2月の発売以来、静かに売れ続け、各大手書店のフィクション部門のベスト10に入って、版を重ねている。
MWA(アメリカ探偵作家クラブ)賞’05年最優秀短編賞受賞の「傷痕」をはじめ、警察官である5人のヒロインたちを描いた10編を収録した短編集である。
タイトルはアメリカの警察官が被疑者逮捕の際に読み上げる、相手の権利、「あなたには黙秘する権利がある。あなたの発言は法廷で不利な証拠として扱われる可能性がある」からとられている。
このタイトルからも分かるように、どの作品も、自身が警察官だった著者の実体験に基づいて、彼女たちの警察官としての日常の職務が写実的かつ生理的でリアルに描かれており、すぐれたドキュメンタリーを読んでいるように生々しく読者に迫ってくる。
銃を持った被疑者を射殺した話(「完全」)、被害者の死体のすさまじい死臭が、制服から身体中に至るまでいつまでも消えない話(「味、感触、視覚、音、匂い」)、夫婦そろって警察官で、ふたりとも殉職する話(「キャサリンへの挽歌」)、若者の無残な交通事故と自分も交通事故に遭って辞職する話(「場所」)、いまは夫となった当時の刑事の捜査がずさんだったとして、当事者から6年前の事件の再調査請求を受ける話(「傷痕」)、武器を持たない相手を誤って射殺する話(「生きている死者」)、その事件の後遺症で逃げ出すヒロインの話(「わたしがいた場所」)。
これらの、あえて静かで淡々とした記述を通して、常に死と向かい合わせの過酷な世界に生きる5人のヒロインたちの、切ないまでの苦悩が伝わってくるのである。
本書は、味読に値する傑作であり、今年の各ミステリーランキングの上位ランクインは間違いない作品だと思う。
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No.3:
(5pt)

警察小説を超えるもの

 ルイジアナ州バトンルージュといえば日本人学生がハロインで誤って射殺された物騒な街として知られている。日本人の偏見どおりに暴力が横行するこの街で、主人公の女警官は、日本でいう婦人警官(交通違反の切符を切ったり、老人会で交通安全の講師を勤めたりする)とは全くイメージが異なり、防弾チョッキを着用して犯罪者と格闘し、場合によっては相手を射殺せざるを得ない羽目に陥る。だが、この物語は単なる暴力の描写ではなく、彼女らの心の動きを捉える。
 「Lemme Tell・・」という小品にもその苦悩が表現される。近所に住むベトナム戦争の退役軍人である中年男は、警察官の仕事の厳しさはよく理解していると口にする。離婚したばかりの女警官は、警察仕事への同情へ丁寧にお礼を言いながらも「あなたの想像しているのとは違う厳しさよ」と思う。しかし、彼はベトナムで、敵のベトコンではなく仲間のアメリカ人を射殺したことを告白する。「Lemmeは言うんだ。悪夢に悩まされているだろう、と。だが俺はちっとも後悔はしていないさ。」
 ぜひとも読むべき作品です。
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No.2:
(4pt)

警官という特殊な職業を物理的に描いて成功

 警官は、兵士同様、人命を奪う可能性のある職業だ。そして、人を撃たざるを得なかった状況を、当事者以外に比喩的に説明することは難しい。なぜなら「銃にたとえられるものは一つもない」から。
 この、複数の女性警官を主人公とした短編集は、警官という特殊な職業を、物語やレトリックではなく、現実的、物理的に描いて成功している。
 殺すか殺されるかの状況でやむなく人を撃った女性警官には、射殺された犯罪者の亡霊が貼りついて離れない。石鹸や香水を何度使っても、制服を何度洗っても“死の匂い”は拭えない。そして主人公は、死の匂いがすでに自分のからだの一部になったことに気づくのだ。
 この短編集は、多くのミステリーがあえて触れない、物理的な匂いや手触り、音や味覚を有り体に描写する。曰く「死体はものすごく臭い」「他のどの匂いとも似ていない」「言語に絶する匂い」...。「死」が常に日常にある警官という職業にとっては、観念より先に物理的な事柄が重要なのである。「上映が始まっている映画館へ入ったように何もわからない状況に放り込まれたら」、度胸と勘と経験が頼りであり、「何がどういう理由で起こったのかは、終わってから少しずつわかる」のだ。だからこそ、警官は、手と耳と目の感覚を磨くのである。
 こうした警官の日常の物理的なディティールや、そこから導かれる感覚、思考は、経験者だからこそ書けるものである。しかも冗長さ、あいまいさが無く、簡潔な文体もいい。もちろんそのベースには男社会に女性の視点、生理で切り込む部分があり、そこが最大の魅力となっている訳だけど。
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4150017832
No.1:
(5pt)

独特の雰囲気がある

表現が難しいのですが、物語を事実として淡々と語っていることもあり、妙に澄んだ感覚を残す短編集。この感覚をシンプル過ぎてつまらない、と感じるかリアリスティックだ、と感じるかで評価が分かれるでしょう。でも、『読ませる』という点は作者(と訳者)の筆力が優れているのだと思う。久々に印象に残った本だった(特に前半部分が)。現実的な警察小説が好きな方、ちょっとユニークな雰囲気の本を捜し求めていた方にはお勧めです。
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