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美しき愚かものたちのタブロー
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美しき愚かものたちのタブローの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.51pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全59件 21~40 2/3ページ
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アルルの寝室を見たとき、どうしてこの絵が教科書に載るのかがわからなかった。でも、ずっと記憶している。 絵画のセンスの欠片もない私にとって写実的な絵画こそ素晴らしいと思っていた。ルノワールの暖かい色調が好きになって印象派の絵も見るようになって色んな絵を観るようになった。そんな時に手にしたこの本は、絵画を象徴的に使う数奇な運命の話で登場人物達の心をグッと掴んで見せてくれる。 タブローを守りきったくだりの話は私の琴線を鳴らしてしまった。 愚か者とは素晴らしき哉、彼等なくしてなんの人の世よと思う次第である。 多くの日本人の知らないこんな話、もっともっと知らしムベキだな、いや、これだけに限らず。戦後封印された数多の話をもっと知りたくて仕方ない。 私達は誇りに思い、自信を持って生きるべきだなあ・・なんて思えた。原田マハさんに感謝です。 | ||||
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繰り返し読んでます。人生を変えた一冊になりました。本物のモネの睡蓮を見に行きたいです。 | ||||
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フィクションも混ざっているのでしょうが、原田マハさんの本を読んでから美術館に行くと何倍も楽しめると思います | ||||
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私が読んだ原田マハさんの美術系作品の中では最も男臭さを感じた作品です。国立西洋美術館創設の背景を史実とフィクションを織り交ぜて紡がれる作品は正に原田マハさんの真骨頂です。戦時下の古き良き日本人の高潔さと意志の強さ、なによりも夢追い人の美しさと力強さに胸を打たれます。後半はもう読むのを止めれませんでした。 | ||||
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企画展には行列ができることが多い日本の美術館でゆっくりと名画を味わえないことも多いが、それ以上にその絵画をその場所に展示すること、存在させることに尽力した人々のストーリーをこんなにも味わわせてくれる小説はなかなかない。原田マハ、本当にすごい。ゲルニカやジヴェルニーの食卓にあるアーティストが精魂ともに呪いのようにとらわれる生き方とは異なる今回のタブローを巡る物語は、戦前戦中戦後と、そして今、未来に、藝術が及ぼす、諸行無常と心への響きを深い魅力で伝えている。 戦闘機ではなくタブロー、戦争ではなく平和、美しいわ、というセリフに涙が出た。 | ||||
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有難うございました | ||||
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やっぱり本で読むのが好きです。 | ||||
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きれいなお品を有難うございます。 | ||||
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良い時代になったものだと思う…小説に紹介された名だたる絵画を、手もとのタブレット端末で検索して、小さな画面でありながらもそのディテールを確認し、作中の主人公たちと似たような感動を味わうことが出来る… この作品は実在の人物、西洋の芸術、主に絵画を中心としたコレクター、松方幸次郎氏の生涯とその功績(すなわちそれまで未知であった西洋絵画を我が国に誰よりも先駆けて紹介するという)を主軸とし、そこに関わってきた方々の数奇な生涯を描いた作品である。 その過程で歴史的に名の知れた数々の絵画(どれも一流のものばかり…)が紹介されるのだが、それらを漠然としてしか知らなかった自分に、調べる事によりさらに記憶に深く刻んでいくという感動を味わわせてくれた。「モネの睡蓮…」であったり、「ルノワールの…踊子」、であったり、「ゴッホのアルルの寝室」、であったり、というように… 前半の多くの章は、主人公松方氏、そして田代氏他それら人物による美術への思い入れ、執心、が長々と似たような描写で書かれている感触であり、いささか退屈はした。それが中盤を過ぎたあたりから、松方氏の失脚、世界大戦へと突き進む世界情勢、プールされて行き所のない、逆にお荷物となってしまう大量の美術品を抱えてしまうジレンマ…そういったことがそれに関わることになってしまう人物を通じて、読む者を飽きさせない筆致で描き出されていく… 結果的にかの美術品の数々は我々日本人のもとに届くこととなるのだが、それまでの各人各様の苦労、情熱、喜び、悲しみ、が読むほどに伝わってきて、それは美術品本来の芸術性、美しさに付加される感動を、私たちに与えてくれる予備知識となるように思う。この小説は事実をもとにしたフィクションである、との後書きがあるが、私たちは多くの西洋をはじめとした諸外国からの芸術作品が、実に色々な苦労や悲しみ、そして喜びを通じて、我々のもとに届いているのだ、という事に気づかされたように思える一冊であった。 ヨーロッパ、主にフランスの美術に関する手引書、としても、先に私が書いたようなタブレット端末を片手に読む、という方法を用いてでも、ぜひお勧めしたい。 | ||||
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日本に近代美術館が開設されるまでに関わった人達の労苦に感激です。 | ||||
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学生時代に、上野西洋美術館ではじめて松方コレクションを知りました。本当に数々の作品(絵画から彫刻、日用品、アクセサリーまでも)に松方コレクションという説明があり、なんだ?なんだ?と思いながら数年きてしまいました。 戦前の事業家でもあった松方幸次郎が、財力と情熱をかけて日本に美術館をつくる目的で西洋美術を買っていくストーリー。 そこには、時代背景があり、かかわった人々、画家たちの人生があり、そして素晴らしい美術品の存在が余すことなく書かれていて、読み応え十分でした。 できればこの時代にこの場面を見たかった、という感覚になります。 これを読んだ後に、また新しい美術鑑賞の楽しみが増えたようでとても良かったです。 | ||||
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日本に美術館を作るという崇高な目的を持ち、コレクターとしてたくさんの芸術作品を収集した松方幸次郎。 たまたま美術留学に行く途中の田代雄一が、松方のアドバイザーとして同行し、美術作品の購入に立ち会ったというのが物語の真ん中にはめられているのだが、その短い期間に焦点が当てられすぎに感じた。 というか、その後があまりに長く、没落していく松方や、第二次世界大戦を乗り切るコレクションのありよう、特に松方と連絡が途絶えがちになりながら、コレクションを守ろうと努力した日置釭三郎の物語は、簡単なものではなかったろう事は、想像できる。 想像出来るだけに、後半に落ちぶれた感のある形で日置が語るという形は、なんかとても切なかった。 コレクションを、困窮の為にそれも、コレクションを守るために数点を選び売却したことを日置はとても罪の意識で過ごしていた。 とするなら、それは、松方の命を守ろうとする士のようで、松方が本当に、日置に連絡をほとんどとらずにいたとするなら、私は許せない。 日置の人生を松方はなんと考えていたのだろう。 松方は日置に対して責任を果たさずに本当にいたのか。 ☆は、三つ。 美術品購入という前半部分に力が入り過ぎたで、後半の苦節の時代が描き切れていないように思えたから。 国立西洋美術館創立の後ろには、松方や、日置の切なく悲しい話が詰まっているのだなあとあらためて思った。 時代に翻弄されてしまった男達。 まさに美しき愚かものたちという愛情あふれる呼び方がふさわしいのかもしれない。 | ||||
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久しぶりに、原田マハさんの作品を読みました。 ほぼ一気読みでした。 恥ずかしながら、松方コレクションも、松方幸次郎さんのことも知りませんでした。 それで、買ったタブローが最終的に日本に返還されたのかどうか知りたくて、実際に美術館ができたのかどうかも知りたくて、まるで壮大なミステリを読むかのように、最後まで楽しめたのだと思います。 そして、ロンドンにもパリにも、もちろん、ジヴェルニーにも行ったことがないから 主人公の田代雄一さんとともに、初めての景色を眺めている気持ちになれたのだと思います。 久しぶりに美術館に行って、名画を眺めたくなりました。 もちろん、まずは国立西洋美術館。 新型コロナの感染が終息したら、すぐにでも上京しよう、と思いました。 できれば、ルーブルへも行きたいと思いました。 心に残る言葉はいくつもありましたが、特に松方さんの美術館論(?)が好きでした。 引用します。 ・・・・引用はじめ・・・・ あの玄関をくぐれば、さあ見るぞと胸が躍る。じっくりと美術品に向き合ったあとは、豊かな気分で玄関から出てくる。 何も名画と対峙するからといって、襟を正してしゃっちょこばる必要はない。心を開いて向き合えば、絵の中から声が聞こえてくる気さえする。時を超えて画家と対話することだってできる。 美術館とは、そういう場所なのだ。 ・・・・(引用おわり)・・・・ それと、命をかけてコレクションを守った日置さんとジェルメンヌのエピソードにも感動しました。 特に、ジェルメンヌの言葉、「飛行機じゃなくて、タブローを。戦争じゃなくて、タブローを」に胸打たれました。 星五つにしなかったのは、「敗北」という言葉の使われ方について少し不安を覚えたから。 あそこは、これが「戦争なんだよ」と言ってほしかったです。 これが「敗北」なんだよ、ではなく。 日本が勝っていたら良かったのか?と、尋ねたくなりました。 勝っていたら万事めでたしだったのでしょうか。 日本は戦争をしたこと、そのものを悔いるべきだと思います。 でも、原田マハさんには、ありがとう!Bon Travail!の言葉しか浮かびません。 私をこの息の詰まりそうな、身動き取れない「自粛の日々」からロンドンへ、パリへ、モネの池のほとりへと連れ出してくれて、ありがとうございました! | ||||
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年に数回訪れる国立西洋美術館。なんの感慨もなく建築家の名前ばかりが有名だと思っていた。しかしここを作ろうと志した人たちの思い、それを引き継いで尽力した人たちの思いを知りました。今後、タブロー一枚一枚の見方が変わります。国立西洋美術館が今以上に語りかけてくる気がして、訪れるのが楽しみでたまりません。 | ||||
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美術史が好きで、本作田代雄一のモデルとなった矢代幸雄さんに関心を持っており、主な参考文献(442p)のトップにあげられている矢代幸雄著『藝術のパトロン』を読んだばかりなので、期待したのですが、ストーリーの展開が遅く実に退屈な作品になってしまいました。 原田マハさんのこれまでの小説と比較して圧倒的に展開が遅く、間延びしています。分量も半分くらいに切り詰めるとすっきりするのではと思いました。連載した小説というのもあるのでしょうが、読めども読めども同じことを語っている感じを受けました。 後半、様々な登場人物がそれぞれのエピソードを語るようになって小説は動き出しましたので、最後まで読み通せましたが、これで良かったのでしょうか。 国立西洋美術館の松方コレクションは大好きで、東京を訪れるたびに常設展の核となる作品を鑑賞して帰っています。松方幸次郎の功績の素晴らしさは言うまでもなく、それを支えた矢代幸雄さんの若き日の奮闘ぶりも『藝術のパトロン』を参考にしながら原田さんのストーリーになっていたのは良い点だと思いました。 美術愛好家の間では有名な話ですが、ゴッホの「アルルの寝室」の素晴らしさを見出したのは矢代さん(小説では田代)で、松方さんは小説でも書かれているようにその魅力をよく理解していなかったわけです。316pあたりの描写はとても臨場感のあるものでした。矢代さんの熱意にほだされて購入したわけで、それがもし今国立西洋美術館にあったとしたら、素晴らしいコレクションになっていたことでしょう。 同様に、留め置かれた作品の質の高さは、それを見出した人々の眼力によるものです。 とはいえ、美術関係をテーマにして小説を書き続けている原田マハさんの作品にはずっと関心を寄せています。我々が知らないテーマでまた新たな小説を書いてほしいと願っているわけですが。 | ||||
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タブローとは絵画のこと。第一次世界大戦から第二次世界大戦後までの松方コレクションを介して平和を語る作品。川崎造船所の社長である松方幸次郎が、美術に魅了され、財力にものをいわせて絵画などを買い漁る。それは自分のためではなく、日本人に素晴らしい文化を伝えるために美術館で公開するためだ。 川崎造船所(松方社長)は艦船を軍に提供することで利益を得る一方で、絵画による文化活動を推進する。敗戦国となったことで松方コレクションはフランス政府に接収される。松方が絵画を収集する時代から、それを取り戻す田代(西洋美術史研究)たちの活動を通して、戦争の愚かさから平和の素晴らしさまで体験できる。国立西洋美術館に行きたくなった。 | ||||
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松方コレクションについて、断片的に知っていることを、これだけ精密な構図で小説にしてくれて、十分楽しめた一冊でした。 その筆力に脱帽です。 歴史を創るためのキーパーソンが大きく事を動かして行く様子はダイナミックであります。 そしてその栄枯盛衰の物悲しさもあり、一人の人間の一生はいかにも儚く、 タブローもたかが一枚なれど、その世界は深いということが小説であるゆえに伝わって来るものが深かったです。 | ||||
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大変、人気のある本で、文学者の先達からの熱心な勧めで購入しました。素晴らしい本ですね。 ただ、この本は、自分の足で美術館を巡り歩く人間には、不向きに思いました。実は、最後まで読めなかったです。自分の目で見て、自分の感性で美術鑑賞しようという人間には、もどかしい思いが募ります。 美術史を美術史として興味深く読書したい方には、好著と思います。 自分のようながさつな人間には、不向きでした。 | ||||
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松方コレクションを見た後に一気に読んだ。そのためか、ストーリーが読めてしまって既読感を感じざるを得なかった。作者の過去の作品の方が楽しめた。 | ||||
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西洋美術館に行く前に読んでおきたかった 松方氏がなぜ美術館建設を決心したか 彼を取り巻く人々の人生とても興味深くページを進めました 松方コレクション数奇な運命 モネとの交流絵を見る目が変わりました | ||||
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