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信長の原理
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信長の原理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.46pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全85件 41~60 3/5ページ
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題名の通り、桶狭間の戦いの所は結構ハラハラした緊張感があって世界に入り込めました。私も一緒に桶狭間の戦いを体験出来るかの様に想像できたし、信長像は最近言われている、(作者の想像した信長像もここの作品で書かれて有るとは思いますが)感じで良かったです。 | ||||
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我、神仏を尊びて、神仏を頼らず(宮本武蔵)。 己の限界(これ以上は無理って)を超える正しい努力をしてはじめて、サムシング・グレートが・・・。 私が自由に「心」に描いた世界が、現世に投影され現実化する。 私が死んでも「世界」は存在するが、私にとっての世界、私が認識している世界、私が主人公の世界は終わりを告げる。 同じものを見ても、皆それぞれ捉え方が違う、表れ方が違う。 故に、一人一人の「心」が作り上げる世界が、それぞれの生き方に反映される。 この世に神仏は存在しない 。 人生を左右するのは、運命や宗教ではない。 すべては縁によって生じ、縁によって滅びる。 縁(えん)と努力により道は拓ける。 ただガムシャラに努力すればいいわけでもないが。 この世の中には三つの誤った見方がある。 その1∶人間がこの世で経験するどのようなことも、すべて運命であると主張する。 その2∶すべて神のみ業(わざ)であると主張する。 その3∶すべて因も縁もない、偶然であると。 この三つのいずれかの考え方に陥ることで、人は迷いと無明の世界に入る。 | ||||
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本書は、織田信長の生涯を幼少期から本能寺の変で亡くなるまでを描いた、本格的な時代小説である。 信長を主人公にした小説は数多くあるが、本書の特徴は信長が少年時代に蟻の活動を観察して発見した「原理」に基づいて、配下の武将の配置や処分を決めて行ったことを執拗に描いている点だ。 その 「パレートの法則」という 原理は、簡単に言えば、組織の2割の人間は一生懸命働くが、2割はさぼっており、残りの6割は様子見でそこそこしか働かないといったものだ。この原理の興味深いところは、一生懸命働く優秀な2割の人間だけを集めた組織を作っても、何故か一生懸命働く人間は2割に留まり、割合は変わらないという点だ。 信長はこの法則を壊そうとして様々な工夫をするがうまく行かない。その結果、尾張と美濃を制覇して徐々に版図を広げる中で、配下の武将はどんどん増えるが、それに伴い古参の武将の中で当初は上位の2割に入っていた優秀な武将も、中位から下位に落ちていく。 本書のもう一つの特徴は、信長の視点だけではなく、秀吉や光秀のみならず佐久間、柴田、丹波といった様々な古参の武将の視点からも物語が進んで行く点だ。殆どの武将は、自分がパレートの法則のどの位置にいるか自覚しておらず、自分なりには全力を尽くしているわけだが、信長の眼からはその法則の中で働きの落ちた武将が明らかになり、追放などの処分に遭うところが怖い。 最後は本能寺の変で明智光秀に討たれることになるが、そこに至る事情が著者ならではの解釈ががなされている点もなかなか面白かった。もう少し後半の信長に共感できると更に面白いと思ったが、楽しめる一冊であった。 | ||||
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何故光秀が信長を殺したか、諸説ありますが、数少ない合理的な説明になっています。正直、「光秀の原理」はピンと来なかったのですが、こっちは信長の行動原理とともに、光秀の謀叛理由もスッと入ってきました。納得です。 | ||||
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伝記とか歴史小説などは事の詳細を知らせながら人情描写などを加えていくと思いますが、この作品は人情描写が多く、時代背景が淡々すぎて、文章を読んでいてあまりスピード感のあるイメージがしにくいものでした。あのネタでひたすら引っ張るのは無理があるのかなーと個人的には思ってしまった作品です。 | ||||
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織田信長の一生を描いた作品。面白いのは、信長の行動原理を通して、人間を含めた生き物の原理を導くところ。蟻が餌を巣に運ぶところを観察し、しっかり働いているのは蟻の群れの中で2割で、6割は追従しているだけ、残り2割は怠けていることが分かった。信長はその2・6・4(1・3・1)の法則が人間世界にも当てはまることに気が付き、これこそが原理であるとした。ただ、この法則がなぜ成立しているのか分からず、人智を超えた大きな原理があることを理解する。ただ、理解したのが本能寺の変の時だったという。松永禅正久秀の「人はこの世の摂理に反することをしてはならぬのだ」という言葉が重い。 | ||||
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以前読んだ『光秀の定理』の続編になる。 この作者の小説だけに、描写は迫力がある。 ついつい引き込まれそうになる。 が、ダメなのである。 この本の題ともなっている「原理」が、である。 この原理とは、いわゆるパレートの法則とも呼ばれるもので、どんな社会でも2:6:2で、先駆的なもの、フォロワー、怠け者に分かれるという、あれである。 しかし、これは原理でも法則でもない。 経験則のようなもので、どんな条件でもそうなるというものでもない。 ところが、本書では、若いころに蟻の振る舞いを観察し、実験して、その法則に気づいた信長が、その世界観の根底に置いたという設定となっている。 しかも、もっと単純化して1:3:1とし、5人いれば必ず1人は怠けるというところまで法則化する。 しかも、小説の途中からは、怠けるだけでなく5人に1人は必ず裏切るに変わっていくのである。 この原理が本作の中心に置かれているので、その他の描写や着想がどれほど面白くても、やはり引き込まれることはない。 ただ本作は、他の信長本などには多用されている、豪商の前田家が梁山泊のようになっていて、蜂須賀小六などが信長を助けて活躍するというエピソードは全く使われていない。 先日読んだ中川右介『歴史を動かした「偽書」』で知ったことだが、これらのエピソードは偽書とされる前田家文書に記載されている。 それを、垣根涼介は用いていないということである。 まだ、信長本はいくつか買い置きがあり、これからも読んでいくのだけれど、そういう視点から見るのも一興かもしれないw | ||||
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とても斬新でいて、そして全ての出来事(史実)がしっかりと繋がった内容でした。 なぜ譜代の家老である林氏や佐久間氏を追放したのか、なぜ荒木や松永などは離反したのか。そしてなぜ光秀は突如として本能寺の変を起こしたのか。 その軸として今回の話のテーマとなるのが「蟻の法則」ですが、信長のイメージである合理主義者観の裏付けとして、とてもフィットしています。 「蟻の法則」・・・、この法則を幼い頃に発見した信長は、その法則を実践しながら真理を探求しつづける訳ですが、面白かったのが、その過程において、一貫して人をモノや虫ケラ程度にして見ていない、本当に「蟻の法則」は「蟻の法則」のまま実行しようとしている事です。 他人の考えなんて全く考慮しない、人非人な考えと行いで粛清、追放、謀殺を行ない、それが禍して謀反や人心離反が相次いだわけですが、作中の彼は最後まで「なんでここまでしてやったのに・・・」と理解ができず、そういった信長のサイコパス性が非常に印象的でした。 信長を題材とした話は沢山ありますが、この小説の信長像がもっとも腑に落ちました。 面白かったです。 なお、この本はビジネス本ではありません。そして、この本のような事を実践されている会社があったらそれはブラッディー企業です。すぐに辞めましょう。 | ||||
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ラストがやや気に入らないが、それでも画期的な信長・光秀伝です。著者は元々理系かな。 | ||||
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「働きアリの法則」で信長を説明するのは面白い。 法則の発見と人間社会への応用。そして結局は「働かないアリ」がいるという対策の無効性も意味深長。 でも、国盗り合戦の裏切りって複雑でかつ相対的な行動なので、ゲーム論で説明した方がもっと面白いかもしれない。 | ||||
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織田信長は乳児の頃から癇が強かった。気に入らないことがあれば泣き叫ぶ。成長してもこの性格が変わることはなかった。 子供の頃から、信長は問題児だった。しきたりや世間の常識になじめず、世間がこうだから自分もこうしなければならないのはなぜか、世間の物差しは正しいのかなどと考えていた。 13歳で元服し、15歳で斎藤道三の娘と結婚する。 信長が育った織田弾正忠家では、跡継ぎを巡って信長派と弟、信勝派が対立していた。そんな中、父の信秀が急死する。 たいていの人が知っているように、信長は平時には奇行を繰り返すのだが、戦では評価されていた。家臣に対しても厳しいだけでなく、職務に忠実で懸命に励めば、意外に寛大でもあった。 信長は子供の頃、アリを観察して一生懸命働くのは全体の2割、何となく働くのが6割、怠けるのが2割だという発見をしていた。そして、この分類法は人間にも当てはまった。そこで、戦で全員が必死に働くように、直属の部下を雇って徹底的に訓練したのだ。しかし、その軍勢でも、やはり2:6:2に分かれてしまう。訓練して、サボる2割はいなくなったが、一生懸命戦うのは2割しかいない。そのことにいらだちを覚える信長だった。 しかし、弟の信勝を排除する時には、さすがにためらいがあったようだ。弟を憎んでいたわけではなかった。殺すという決断には心理的ダメージが大きかった。その後、信長は尾張を平定し、勢力を広げていく。有名な今川義元との一戦にも勝利する。 戦には金がかかる、と信長は考える。その軍資金を手に入れるために、干拓をし、田畑を広げ、人がたくさん入ってくるようにしようというのだ。ヒト、モノ、カネを回転させ、商業を発展させて豪商を生み出し、金を蓄える。その思惑通り、終わりは武田家や上杉家とも遜色のない富を得た。 信長が発見した2:6:2の法則には、豊臣秀吉も信長に雇われる前に気づいていた。尾張一国を手に入れた後、信長はたまたまアリの巣を見つけ、ある実験を行う。その結果は、予想通りのものだった。自分の思うとおりにしたいと思う信長だが……。 その後は、誰もが知っているように物語は展開していく。 「光秀の定理」でもそうだったが、この著者の歴史小説は、ちょっと変わった概念を誰もが知る話に取り入れ、ストーリーに変化をつけていることである。それにより、ありきたりの話が魅力的な物語に変わっている。そんな独自の世界観を堪能できる小説だった。 | ||||
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歴史書と言いより行動分析学といった感じで、非常に興味深く読めました。次は○○の原理?期待してます。 | ||||
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織田信長を天才ではなく普通の人として描いている。その中に色々な真理が描かれている作品でした。 | ||||
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信長の研究はいろいろとありますが、この切り口は面白い | ||||
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原理自体は単純だけどそれを取り巻く人間模様の描写がリアルで良かった。 | ||||
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「1:3:1」=「できる人:普通の人:できない人」という「信長の原理」。 今の人間社会にも当てはまるなあ。 こわいこわい。 | ||||
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歴史小説は初めて読んだが、面白かった。 誰もが知っている「織田信長」、そして「本能寺の変」。 信長の天下統一に挑む道程を、パレートの法則(2:8)を用いて描く、歴史的史実の新解釈。 みんなが知っている歴史の話をどう面白く読み物に昇華していくのだろう?と、読み始めたときは訝しんでいたが、読み進めていくうちに前のめりになる自分に気がついた。 「蟻」が餌を運ぶ様子から世界を司る理に気付き、自身の天下統一に転用して活かしていく様子は、リーダーとして組織をどうマネジメントしていくか?というノウハウ本のようにも思えた。 その辺に転がるビジネス書より、よっぽど有益なのではないか。 歴史とは、過去にあった事柄であり、現代を生きる私たちは、あくまでも点として理解するしかない。 が、信長や光秀、秀吉といったキーマンたちの人間関係や、歴史の隙間に確かに存在していたであろうそれぞれの想い、迷い、その逡巡のすべてが手に取るように想起できた。 「史実×経済学」というアイデアだけでなく、物語としてまとめ上げた著者の器量も素晴らしいと思う。 パレートの法則によって織田家を導いた信長は最後、そのパレートの法則によって散る。 「余は、自ら余の死を招いたな」という一言に、全て集約されていたのだろう。 物語としても、リーダー論マネジメント論の勉強としても読むこともできる一冊。 | ||||
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信長を描いた数多くの作品がある中でも、レビューの評価通り、非常に面白かった。 | ||||
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安土桃山時代の多くの戦いが、まさに信長の原理とおりに進んでゆく過程がなるほどと思わせ、じつに読みがいがある。 | ||||
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徹底した合理主義ゆえ、人心を掴み続けられなかった。作者が導いた、此れが信長が部下に背かれ続けた理由のようです。実際、同じような最後を辿った人って居そうです。 | ||||
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