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書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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内容紹介に書いてあるゴーストについて説明を付け足すと、ゴーストとは人間の精神のみの生命体で、普通の人間を宿主として使い,自分の体としてを自由自在に操る。宿主とされた人間はその間の記憶が空白となる。さらには他の人間の素肌に触れると瞬間的にその身体に乗り移ることが可能。宿主が死ぬ前に乗り移ることが出来れば、ゴースト自身は死ぬことはなく永遠に生き続けることが出来る。ただし乗り移った際、宿主の記憶を知ることは出来ず、その人間を知っている他の人から見れば全くの別人に変わったように見える。そのため元から孤独だった人間以外には、ゴーストはあまり長居することは出来ない。 尚、この小説の設定ではゴーストは多数おり完全に謎な存在ではなく、極まれにその存在を知る人がいることになっている。 主人公ケプラーは若く健康な体を好むゴーストで、その条件を満たすなら浮浪者や売春婦をも宿主とする。ケプラーは普段は律儀な性格で宿主候補と交渉し、金銭等を支払いや借り受ける期限を設定して合意の上で乗り移る。性別は不明になっているが、なんとなく女っぽい。 物語はケプラーが宿主として契約していた若い女性(ジョセフィン・ゼブラ 自称19歳)が駅で謎の殺し屋から襲撃される場面から始まる。ゴーストとしてのケプラーを標的とした犯行なのは間違いがないが、殺し屋はケプラーが抜けたと思われる元宿主のジョセフィンにとどめを刺した。なぜケプラーだけではなく、ただの宿主でしかないジョセフィンをも殺害対象をしたのか? 自分を狙うものは何者なのか? 謎を解くためケプラーは次々と体を移り変わり自分を襲撃した男の中に入る。 この先の展開は、殺し屋から別の人間に乗り移り殺し屋を尋問。過去に宿主として契約した人間たちに協力を頼み、殺し屋の男の身元やその背後の組織を調査。自身や他のゴーストの過去のエピソード。 以上。 前作【ハリーオーガスト15回目の人生】よりもずっと文学っぽく、説明少なめで情景描写が多い。セリフは少なめでしかも淡泊。 主人公が頻繁に他の人間に乗り移り、過去にも話が飛ぶため、誰、どこ、いつ、が分かりにくい。 広義ではSFなのかもしれないがサイエンスの要素は全くなく、ミステリー要素も薄い。 590ページの大ボリュームだがストーリーとしては大味でなかなか進まない。 どんな小説かを強いて言えばロマンティックな小説。 私の感性では難しい小説だが、ハード目な翻訳小説を読める人が読めばもっと評価が高いかもしれない。 | ||||
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