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だから殺せなかった



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【この小説が収録されている参考書籍】
だから殺せなかった
だから殺せなかった (創元推理文庫)

だから殺せなかったの評価: 4.13/5点 レビュー 24件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.12pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全24件 21~24 2/2ページ
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No.4:
(5pt)

こういうのを上質なエンターテイメントと言うんだろう

久しぶりにアマゾンにレビューを書きたくなった、そんな作品に出会えた。

本屋の棚に並んでいたのを、本のタイトルに惹かれて手に取り、装丁も気に入ったので早速購入。

タイトルの謎解きに期待しながら、期待外れだったら金返してくれよと思いながら読み進むうちに、新聞社のあまりにリアルな描写の数々に、これってモロ某朝日新聞じゃん!と。自分とは思想、信条の違うメディアだが、作者の見事な筆致に、おそらくこの新聞社の社内にも骨太な社会部の記者が居て、自らの取材経験をもとに書いたんだろうなと想像を逞しくする。

私の場合、ページをめくるスピードは、作者への信頼感と正比例する。読み進むうちに、巧みなプロット、リズミカルでそれでいて一にして十を知らしめるような文章力、これはもう期待を裏切らないはずだと確信に変わり、どんどん加速していった。最後の章は、ただただ、作者の繰り出す絹糸のような文章に身を委ね、心地よい読後感を味わった。そして読了して本を閉じる。ナントこの装丁が最後に落涙を促すとは思わなかった。そんな上質なエンターテインメント。

東野圭吾の量産小説に飽きてきたなと思い始めた人におすすめ。上質な要素がいっぱい詰まっています。自信を持って自分の本棚に飾れる一品。

話は反れるが、この本を読んで思い出したのは、大沢樹生と息子との真実、リチャード・ドーキンスの「利己的な遺伝子」、そして昨今の親と子の色々な社会的事件。親子って何だろう、血のつながりって何だろう。。
「息子に生という苦しみを与えた。」 文中の言葉が突き刺さってくる。
だから殺せなかったAmazon書評・レビュー:だから殺せなかったより
4488027873
No.3:
(5pt)

ミステリーとして巧み、人間ドラマとして重厚。タイトルの意味が切ない。

ミステリー賞を悉くさらった話題作「屍人荘の殺人」(第27回鮎川哲也賞)と栄冠を争って、優勝賞の方を受賞した作品です。読書メーターやツイッターで「今年のベスト級」「今、読むべき本」という高評価を見ていたので気になって読んだら、期待以上にレベルが高かった。
自分の中でも今年のベストになる予感。密度がかなり濃くて池井戸潤と横山秀夫を足したような印象。これが本当にデビュー作とは驚き。

第一章の家族には唸らされた。続いて帯のキャッチコピーにある、新聞記者と連続殺人犯との紙上対決場面からは面白さが加速、テンポの良い文章が映像を見ているようでどんどん筆者の世界観にひきこまれていきました。連続殺人犯ワクチンの殺人講座には納得させられる点も多く考えてしまったし、本当の殺人動機(影のテーマ)と『殺せなかった』理由がわかった時は落涙必至です。
休みの日に家で読んでよかった…

他の方もコメントしていますが、ドラマか映画でも観たいと思わせる作品です。

本のジャケットがすごく綺麗で好みでした。
最後の場面が、新聞社からみた都会の雪景色になっていて、まさにこのイメージ。
こういう深い味わいの重厚な作品がもっと世に出てきてほしい。読後感は強く残り、読んだ甲斐があったと実感できます。久々に自信を持ってすすめられる一作。文句なしの★5。次回作に期待します。
だから殺せなかったAmazon書評・レビュー:だから殺せなかったより
4488027873
No.2:
(5pt)

久々に重厚な文学作品

久しぶりにいい本に出会ったので紹介。巷に並ぶ同じ厚さの単行本でも、ここまで重厚で熱量を持っているのは珍しい気がする。それなのに読みやすくてひきこまれた。ミステリーの賞の受賞作品だが、これはむしろかなり高尚な文学ではないだろうか。
だから殺せなかったAmazon書評・レビュー:だから殺せなかったより
4488027873
No.1:
(5pt)

最近読んだ本の中では、かなりレベルの高い一冊!

ラノベばかりのミステリー本の中で、これは圧倒的に格上という印象でした。
売れっ子作家の、よくある量産ミステリーや謎解きパズルとは違って、
この小説では、ちゃんと人間が描かれていて、構成もストーリーも
よく練られていて、作者の手腕に驚きました。

読み終わったあと、親子や愛する人、人間の弱さ・強さ、罪などの
テーマが、ズッシリ胸に迫ってきて、あたたかく切ない思いが
こみ上げてきて、どうにも泣けてきてしまいました。

新聞記者たちの熱い現場を、疑似体験することもできて面白かったです。
ニュースサイトやネット掲示板でよく見る、血の通ってない記事とは全然違い、
新聞社の場合は、記者の人が正義とか真実とか言葉に、命をかけているんだなと
いうことを、この本で初めて知りました。

池井戸潤原作ものの骨太な企業ドラマみたいなところもありますが、
この小説には文学の香りもあり、読むととても味わい深いものがあります。
映画やドラマなどで、しっかり演技のできるベテランの役者さんが、
この小説の主人公を演じたら、きっと凄い作品になるだろうなと思いました。
映像化されたものも見てみたいです。

重厚で感動する小説を読みたくて、ずっとあちこち探してましたが、
今回やっと、そんな本に出逢うことができたのでうれしかったです。
だから殺せなかったAmazon書評・レビュー:だから殺せなかったより
4488027873

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