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(短編集)
本と鍵の季節
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本と鍵の季節の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.16pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全75件 21~40 2/4ページ
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おもしろい。あっという間に読み進めた | ||||
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高校生なのに口調が大人びて読みながら脳では好青年な大人に変換してしまった。 主人公と友人の友情がサバサバしているが、どこかお互いのことを理解しあってるところを読むと気持ちが暖かくなりました。境遇は違うけれど理解しあえてるっていいですね。 | ||||
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学生二人の探偵者。頭脳明晰な二人ですが、育っだ環境(ネタバレ)で、事件の裏にある人の心の捉え方が違います。 最後の短編は意外な結末が、その結末で、続編の有無が決まります。 | ||||
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高校二年の図書委員、語り手の〈僕〉こと堀川次郎と、同じ図書委員で友人の〈松倉〉こと松倉詩門(しもん)が、持ち込まれた謎の真相を推理し、解き明かしていくミステリー連作短編集。 2012年から2018年にかけて『小説すばる』に掲載された「913」「ロックオンロッカー」「金曜に彼は何をしたのか」「ない本」「昔話を聞かせておくれよ」に、2018年12月刊行の単行本書き下ろしの「友よ知るなかれ」の六編が収められています。 派手なトリックや仕掛けなどはないですが、〈僕〉と〈松倉〉の対話や行動から、謎がするすると解きほぐされていく様子が上手に描き出されていて、読みごたえがありました。著者のお話作りの上手さいうのを感じましたね。ビターな味わいなんだけど、読み心地はなめらか。どんな結末、謎解きが待ち受けているのかが気になって、ページをすいっ、すいっと、めくっていかずにはおれません。 メーテルリンクの『青い鳥』のキーワードからこっち、ひとつのアイテムが(それがなんであるかは、読んでみてのお楽しみ)、実にさりげなく、巧みに織り込まれているなあと感心させられた「金曜に彼は何をしたのか」と、松倉詩門が語る未解決の過去の出来事に端を発する「昔話を聞かせておくれよ」の二編が、なかでも面白かった。じっくりと読みふけってしまいましたよ。 あと、集英社文庫本の表紙カバーが素敵。 雰囲気ある書棚の写真と、坂野公一(welle design)さんのカバーデザイン。良いなあ。 | ||||
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「堀川と松倉、二人の高校生が時に本を読み、時に謎に出会う そうしてお互いを知り お互いに知り得ないことがあるのを知る、そんなミステリです」 と作者の方が寄せられたお言葉に思わず頷いてしまうような物語です。 続編が出るとのこと、とても楽しみです。 | ||||
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1周目は理解するのに時間がかかったけど、2周3周して読み進めるとそういうことかと謎が解ける。謎が解けた時ほろ苦く切ない感情が湧き出てしまうそんな小説です。 | ||||
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「913」、「ロックオンロッカー」、「金曜に彼は何をしたのか」、「ない本」、「昔話を聞かせておくれよ」及び「友よ知るなかれ」の6つの短編から構成される高校二年生の図書委員コンビの主人公と松倉詩門とを探偵役とした連作短編ミステリ集。青春小説の香りをワザと漂わせているが、実は多彩な内容に富んだバリバリの本格ミステリである。 「913」は暗号解読もの。冒頭で、返却本に対する分類コードの話題が出て来て、これが伏線だと思っていたら(実際、伏線にはなっているのだが)、着想外の仕掛けが出て来て呆然とする程の傑作。「ロックオンロッカー」は美容院を舞台にした短編。主人公の行き付けの美容院の店長の何時もの挨拶「貴重品は、お手元にお持ち下さい」と新顔の松倉に対する挨拶「貴重品は、"必ず"、お手元にお持ち下さい」との相違だけで事件を創り上げる作者の筆力に感心する秀作。「金曜に彼は何をしたのか」は主人公達の後輩の兄のアリバイ"立証"もの。やや地味な印象を受けるが、後輩の家の事情に工夫を凝らしている上に、松倉の不気味さが浮かび上がり、全編を通じて何らかの仕掛けがある事を予感させる佳作。「ない本」は自殺した三年生の香田の友人の長谷川が、香田が最後に読んでいた"本探し"を主人公達に依頼するという本作の設定に相応しい短編。長谷川の事情に工夫を凝らしている上に、長谷川を信じる主人公の善意と信じない松倉の悪意との対比が光る不気味な秀作。「昔話を聞かせておくれよ」は、両者の「昔話」合戦の末、松倉の父が残した"お宝"探しをした上に結論を投げ出すという不思議な短編。掉尾の書き下ろしの「友よ知るなかれ」では前編を中心に全ての短編を回収して流石の出来。 ミステリとしての出来栄えと共に、適度なユーモア味及び苦味を織り込んでリーダビリティが抜群。作者の力量を十二分に味わえる多彩な内容に富んだ珠玉の連作本格短編ミステリ集だと思った。 | ||||
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図書室ミステリーと言うことで、ビブリオミステリーなのかと思いきや、ちっともそんな要素はなかった。図書委員である、二人の男子高校生が、遭遇する日常の謎を解き明かすもので、あえて分類すれば、青春ミステリーだろうか。 初めは単発の短編だったようだが、謎めいた所がある、松倉自身の抱える秘密に、相棒の堀川が関わる短編をラストに、少しずつ伏線を張った、オムニバス短編集となった。個々の作品もそこそこ面白いけれど、二人の友情を描く青春ミステリーとして、さすがにうまい構成と思う。 どの作品も共通して、ややほろ苦い味わいで、悪く言えばスッキリしないのだが、この作者らしくて、悪くない。全体的にもビタートーンで、松倉の抱える秘密を知った、堀川の葛藤と苦悩、それを乗り越えた二人の友情、と言う流れは、いかにも青春小説であった。 ただし、かなり強引な状況設定は、リアリティーに欠けるところがあり、「日常の謎」系のミステリーとしては気になった。又、あえて恋愛関係を絡ませず、硬派な男子高校生二人の友情、と言うのも逆に不自然さを感じてしまった。同性愛と言うわけでもなさそうーいや、そうなのか? | ||||
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おもしろく読ませていただきました。 | ||||
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913…物語のオチの必然性だろうが金庫を開けたは不自然。ロックオン…傍観、手を貸そうとする彼の青さとそれを止める彼の達観。金曜に…一石に一鳥を救い?後ろめたさを葬る彼の影。ない本…無意識に洞察をひけらかす青い傲慢さすら感じ取れる。昔話を…友達と云うカテゴリーには種々あるが自分のレベルに見合う処が見受けられるから付き合っている的な認めているが醒めている関係が彼達を繋いでいる。友よ知る…らしからぬシニカルな彼のその背景に家庭の事情、感情に浮かされた青い説得を友情と呼ぶ! | ||||
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本書は大変に評判になった作品のようで、実際沢山の方々が感想を寄せていらっしゃいます。わたしは本書に出会うまで米澤穂信の作品を読んだことがなく、また正直ミステリーの分野にビブリオ・ミステリーという括りがあるということも知りませんでした。以下、生意気な解説はせず、ごく一般的なミステリーファンとしての感想を書き込ませていただきます。 ミステリーに限らず小説一般にいえることですが、まず主人公や周辺人物の紹介から始まり、その事件の起こる背景や経緯を書いた導入部分があり、その後事件が展開していき、ある時点で転機が訪れます。そして結論部分つまりミステリーならば謎解きの部分へと進んでいきます。つまり起承転結がある訳です。ところがこの一連の短編では起承転結の起承転の部分がほとんど書かれません。そういった部分は最小限に抑えられ、いきなり山場ともいえる謎解きの部分に突入します。そして通常の小説ならば付け足される事件解決後の動きのようなものも一切書かれません。これは実際かなり革命的な小説技法だと思います。そしてそれを十分というか、たっぷり楽しめるものに仕上げた作者の手腕を高く評価したいと思います。いままでにあまりなかった小説技法だといえると思いました。 解説によれば、続編の刊行が予定されているとか。最後の2章を読むと、作者はこれをもってこの一連の連作を終了にするつもりであったと推察されます。しかし、この二人のコンビは魅力的であり、続編を期待する声があったことは十分に理解できます。しかしこの最終章を読むと次回昨がかなり書きにくいと予想されます。それだけに次回どのような展開を見せてくれるのか、続編を楽しみにしています。 | ||||
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とても好みの物語で、すぐに読み終わってしまいました。面白かったです。 | ||||
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最後の小説を読むと、リアルな問題で気分が落ち込みます。「ノートも買えない」と進学校で言っている後輩を思い出しました。 | ||||
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図書委員のふたりが数々の謎を解いていくのだが、それだけじゃない。 | ||||
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読後感がドロドロした気持ちになる作品も好きなのですが、この本は読み終わったときに何か純粋なものが自分の中にも甦るような錯覚を覚える。じめじめしたこの季節に、読んで爽やかな気持ちになってもらえる本だと思います。 | ||||
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作者の古典部シリーズ同様に楽しめる作品です。 | ||||
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帯がアニメ調の高校生男子2人だったので古典部系の青春モノかと思ったら割と心を抉るミステリだった。収録された物語は人の心の暗部を照らすものが多い。特にラス1の終わり方からラストの書き下ろしへの変遷の仕方は天才というしかない。 *以下ネタバレあり* この終わり方は切なすぎる。 叶うことならまた2人が謎を解く話が読みたい。 | ||||
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現役の作家で、米澤氏ほど巧みな書き手はそう多くはいないのではないでしょうか? この作品も日常の謎を取り上げつつも、冒頭から思いも拠らぬ着地点まで物語を描ききります。必然よりも偶然や、決め付けに頼る面が多いかもしれませんが、謎の提示や伏線の出し入れが巧妙なので、物語の面白さを妨げません。 本作品も、探偵役の二人が、ホームズ/ワトソンの関係ではなく、二人ともそれぞれ推理能力が高いものの、お互いを補い合う姿を見せることで、ステレオタイプの作品とは違った微妙な緊張感と構成の自由度を出しているのではないでしょうか。 最後の短編についても、この二人の関係性があってこそ成立する話であり、このような作品を書ける作家さんはなかなかいないのではないでしょうか。 | ||||
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人気の無い高校の図書室の図書委員の堀川次郎と松倉詩門のもとに持ち込まれる相談事の謎をこの二人が鮮やかに解いていく。手掛かりがあちらこちらに散りばめられていて、その見つけ方も思わずなるほどと思わされるもので、作者の持っていき方は実に上手い。ただ、解決しても結構苦みが残るものではあるが。このあたりは、この作者の持ち味だろう。それにしても、この二人は高校生にしては頭が良すぎるし大人びていることよ。詩門の弟が礼門で父親が**で来るとは、高尚だよねえ。 | ||||
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高校生の図書委員2人が主人公。この時点で既に「ちっちゃい話やなあ」とツッコミが入りそう。はい、スケールは小さいです。 けれどよく練られている。だから読む方も、人間、その闇について深く考えさせられます。作者には脱帽です。 連作短編なので、どこから読み始めてもいいかなと思っていたら、割と順番に読む方がいいことを発見。特に書き下ろしの最終章は本当に最後に読みましょう。 | ||||
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