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路(ルウ)
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路(ルウ)の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.38pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全130件 81~100 5/7ページ
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また台湾が好きになる1冊 行った人には読んだだけでその景色が思い浮かぶだけでなく、香りや風までも思い起こし、行ったことない人でもきっと無性に行きたくなると思う。 台湾への愛があちこちに溢れていて、それと同時に登場人物達の暖かさが胸に沁みる。 涙が出るような場面でもないのに、思わず涙したり自然と笑がこぼれる、本当に良い話だ。 | ||||
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これまで幾冊か吉田修一氏の作品を読み、下記の通りの感想を得た: 1. 悪人...娯楽性と文学性、深遠なメッセージを兼ね備えた傑作 (5/5点中) 2. 横道世之介...他愛もない日常描写に魂が宿る良作 (4.3/5点中) 3. 怒り...色々と考えさせられる決して悪くない作品だが、展開の目まぐるしさに慣れるのに少々時間がかかる (3.7/5点中) 4. パレード...雰囲気だけで中身のない駄作 (1/5点中) あくまでも個人的な感想である。 今回手に取ったこの「路」は台湾へ日本の新幹線を導入する事業に絡め、様々な日本人と台湾人の交流が描かれている。 歴史的に両国はお互いに(概ね)肯定的な感情を持ち続けている事が知られているが、この著においてもそれは良く描かれており、台湾各地の瑞々しい描写は、多くの読者を実際に台湾旅行に駆り立てると思われる程魅力的である。 これまで読んだどの様な作品とも違う世界で、著者の懐の広さを感じずにはいられなかった。 (ちなみにこれまで読了したこの著者の作品の中で唯一同性愛者が一度も出てこない作品であった。「悪人」は?と思われる方もおられるだろうが、増尾が公衆便所で出くわすシーンがある) ただ、敢えて言うなら、人間達の間のドラマが今一つ盛り上がりに欠けると感じる面があった。 「横道世之介」では、殆どの部分を占める他愛もない、何処にでも有りそうな日常の描写に愛おしさを感じさせるという筆力を見せてくれた著者であるが、この著においては抑制が物足りなさにつながっているのが残念であった。 確かに台湾出身の老人のエピソードには胸に来るものが有ったが、他にももう少し強く心を掴み、揺さぶる部分が欲しかったと言うか。 その辺りを勘案し、5点中3.3点程の評価としたい。 何れにしても、吉田修一が昨今の作家の中で際立った才能を持っていることは間違いない。 また他の作品を読むのが楽しみである。 | ||||
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ずっと行きたかった台湾旅行がいよいよ一ヶ月前となった頃、「旅行熱を上げる」という安易な理由でこの本を購入しました。 結果、台湾へ行くのがとても楽しみになったのはもちろん、既に二回目の旅行を計画したくなる気分でした。 台湾にこれから行くという方はもちろん、既に行ったことある方も是非読んでほしい1冊です。 舞台は台湾と日本。 台湾での新幹線開通を機に奮闘する日本人と台湾人の物語。 時間と、人と、そして台湾と日本が綺麗に折り重なっている作品です。 ラストはとても都合がよく登場人物全員が繋がりますが、あながち嘘ではないように思います。 自分が生きている世界でも、友人の友人は職場の同僚だったり、何人か間に挟んだ先には自分と繋がっている誰かがいるのだと思います。 吉田さんの作品は登場人物を通して、情熱や、真心、懐かしさなど、人の心にある暖かい部分を、とても丁寧に表現されているように感じます。 熱いのではなく、暖かい感情。他の作品を読んでいても同様に感じた吉田修一さんらしさなのかもしれません。 どのキャラクターにも愛着が湧いてしまい、本当に終わってしまうのが惜しいと思う作品でした。 余談ですが、主人公の多田春香と劉人豪が再会する場面が、御茶ノ水・神保町周辺ということで大変驚きました。 なぜならば、職場が徒歩1分程度のところにあるからです。笑 二人が待ち合わせした場所は、山の上ホテルという文豪なども缶詰になって作品を描いたことで有名なホテルです。 その後二人が昼食をとったのが イル カバロ ビアンコというイタリアンレストランと思われます。 店員さんお一人でやっているお店ですが、パスタかキッシュ、フォカッチャ、などのランチ3種類から選べます。 1000円未満で食べれて味もとても良いので、ぜひご興味ある方ぜひ聖地巡礼してください。 | ||||
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文章は読みやすいし、大筋のストーリーも悪くはないと思う。台湾や新幹線に関心がある方ならばきっと夢中で読めるんだとも思う。私の失敗は本作の根幹であるそれらの題材にもともとまったく興味がないのに作家買いしてしまった点かな。映画館で上映中に寝落ちしてしまうかのように途中でパラ読みになってしまいました。頑張って1/4くらいまでは読んだのですが最後の頼みの綱である人間ドラマ部分にすら特に惹かれなかったので、個人的には☆1.5です。私には退屈でした。 台湾、新幹線、それらを中心に淡く人間模様が展開されていく感じなので、刺激もドラマも物足りなかった。空気的には同作者の「横道世之助」と似てるのでそちらが好きだった方にはおすすめします。私は「パレード」のようなブラック系の吉田修一が好きなのでこちらはハズレでした。 | ||||
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素晴らしかったです。台湾と日本の歴史に興味のある方には本当に面白いと思います。日本の敗戦により故郷を後にする者と、残された者のストーリー涙が止まりません。今や日本人は台湾という国を知るものはあまり居ませんが、もっと多くの人がこの本を読んで知るきっかけになったらと思います。これからも台湾と日本は繋ぐものは新幹線でも建築物でもいい。それでもずっと繋がってほしい。そう感じる小説でした。読んでよかったです。 | ||||
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台湾に6年駐在してた者です。台湾駐在経験者は必読です。台湾人の優しさ、食の魅力、林森の儚い夢物語、淡水や陽明山からの情景、台湾独特の複雑なアイデンティティー、全て詰まっていて、改めて第二の故郷に戻りたくなる作品です。 | ||||
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吉田修一さんの作品は「怒り」が初めてでした。リンゼイさん事件をなぞっているのかと興味本位で手に取りましたが、吸い込まれるように一気読み切りました。そのあとが代表作とも言える「悪人」。なぜこんなに人を切ない気持ちにさせられるのかと、今では吉田修一ワールドにハマってしまっています。本作もやはり切なさは健在ですが、同時にとても清々しさも感じられ、本当に良かったです! 私個人としては、いつの日か春香と人豪の10年越しの思いが結ばれる事を願っています。 | ||||
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仕事で1か月ほど台湾に滞在したことがあるのだが、たったそれだけの時間で台湾という土地そしてそこに住む人たちが好きになった。本書を読んでいると当時の情景が思い起こされ、すぐにでも台湾に行きたくなってしまう。 著者お得意の複数の登場人物の視点から物語が進行する手法が採られているが、台湾新幹線プロジェクトの受注からその開通に至るまで同プロジェクトに日本の商社マンという立場で直接関わっていた春香を中心に話は進んでいく。日台に加えて欧州の企業、そして台湾政府等様々な関係者を巻き込んだ一大プロジェクトで、携わる人たちの熱気が読者にも伝わってくる。 本書には日本人、台湾人、そして老若男女を問わずたくさんの人が登場するが、本書ではその全ての人が主役であり、そしてそれぞれにとっての青春物語である。台湾滞在中に感じた「ここの人たちは日本人が忘れてしまった何か大切なものをもっている」という感覚、まるで心が洗われていくような思いを本書を読むことで感じることができる。 | ||||
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吉田修一さんの本はほとんどシナリオなので、だいたい予想通りの映画ができる。と、思う。 | ||||
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2015年の台湾と高鉄の状況はまた違うけど、この国の持ってるエッセンスが散りばめられた作品です。個人的には安西の仕事が上手くいかないシーンが身につまされました。 | ||||
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大きな盛り上がりもなく、物語は台湾新幹線開通に向けて淡々と進んで行く。それに関わる人達の人間模様。老いも若きもそれぞれの人生を紡ぎながら。葉山と同じような仕事をしているので少しホロッとする。二度ほど台湾へ行っているので、地名で風景を頭に描きながら、旅の記憶を呼び起こすことができる。そんな楽しみ方が出来る作品でした。 | ||||
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海外に新幹線をというあまり知らなかった話にまず興味が湧いて読みましたが、なかなかに壮大なスケールの話に引き込まれました。その実現までにかかる5年、7年という長い年月と一緒に関わった人々の生活、恋愛、海外での事業の難しさ、etc。何より、台湾という知らない国の空気が目に見えるように描かれていて、はまり込んで読みました。私にとっては、一読目はストーリーを追い、再読の際は、風景や空気感に浸りたい本でした。 | ||||
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台湾に行く前日TSUTAYAでガイドブックと一緒に買った臨場読み本。実際は帰ってから読んだけれど、台北と台南とそのあいだを結ぶ新幹線が記憶にあったので、肥沃な大地と純朴な人々を感じながら読むことができた。不思議な土地である。世界中でたいていは疎まれるか軽んじられるかのどちらかの扱いを受ける日本人がこれほど大事にしてもらえるところもない。今回は台南まで足をのばしたが、歩いていると自分の親くらいの人たちが驚くほど自然に近寄ってきていろんなものをくれた。それは台湾式ポカリスエットともいうべき冬瓜茶だったり、あまりにも達筆な書だったり。地球上のある地域を歩いていると、それらはすべて有料、というか市場価格の5倍、10倍、100倍してもおかしくないのだけれど、台湾でそんな目に合うことはなかった。何か売りつけられているのだろうかと思う自分の心の汚さが悲しかった。そう、台湾は日本人にとって母国以上にあまりにも温かくて、懐かしいために、ときに後ろめたさを感じさせる土地だ。この小説に登場する日本人は、誰もが台湾で「素の自分」に戻り、そうでない自分が引き起こすあれやこれやの出来事に罪悪感を感じている。春香は思いを通じた台湾の青年と、そしていまの恋人に対して。安西は思いを寄せる台湾人ホステスと、日本の家族に対して。葉一郎は、かつて幼馴染として育った恋敵に対して。新幹線の話はむしろサイドストーリーで、本書を貫くテーマは生ぬるい「罪悪感」である。悪い意味ではなく、心地いいという意味での生ぬるさ。吉田修一の作品のなかで秀でているとは言い難い作品だが、一度でも台湾に行ったことがある人であれば、読むにつれお馴染みのあの感じが甦ってくるだろう。 | ||||
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やっぱり吉田修一さんはいいなと思いました。 横道世之介でも感じた、ほんとうに自然な描写。こんな人たちの生き方がほんとうにこの世にあったらいいのに、と思える人の美しさ。読んだ後の余韻はほんとひとしおでした。 恋仲が若い人たちにとってのきゅんきゅんストーリーだとしたら、これは、大人のきゅんきゅんストーリーだとおもいます。 | ||||
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台湾新幹線建設をめぐる時代背景に、関係した人々の人生ドラマ大変興味深いものがありました。 | ||||
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必ず一定レベル以上の作品の出来栄えで毎回楽しませてくれる吉田作品。今回も期待に違わず楽しませてもらいました。 物語は、総合商社に勤めるOL多田春香が、担当の台湾新幹線の関係で、台湾駐在員として現地に飛び、仕事もさることながら、プライベートでも9年前に台湾で出会った台湾の好青年エリック 劉人豪を探し出し、それまでのすれ違いを乗り越えていく。 また、台湾で育ち、敗戦で国内に戻って引退するまで頑張ってきた葉山勝一郎は、台湾時代からの幼馴染だった妻を最近亡くし、淡々と独り身の生活を送っているものの、彼には若かった頃の台湾人の親友に謝らなければならないと思っていることが引っかかっていた。 台湾新幹線の建設の部分は、物語の触媒として、あくまで物語の中心は、多田春香と葉山勝一郎の思いと行動が中心で、そこに垣間見える今に生きる人の生活の断面が日本人の内面を描いている。 | ||||
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台湾には1度だけ行ったことがあります。 怖がらずに屋台でもっと食べておけば良かったと思いました。 景色から始まり、温度、湿度、時には明るさ、匂いまで台湾を感じられる時が嬉しかったです。 それぞれのストーリーが浅いとレビューがあり、少し解る気がした自分に残念でした…。 読みやすいサイズなので良かったですが、言われてみれば他の技術、経済の内容を濃くしてくれても飽きないで読めたかも。 ちょこちょこシビレる場面があり、読み終わって表紙を撫でてしまいたい気持ちになりました。 | ||||
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絶賛の帯と高評価レビューに惹かれて購入。 が、正直全く面白くなかった。 オムニバス形式で、台湾における新幹線敷設に関わる人物の人生模様が描かれているが、それぞれの物語が浅すぎる。最後まで特に何の盛り上がりもなく終わってしまう。 どうせなら山崎豊子氏のように徹底した取材に基づいて新幹線プロジェクトを巡る欧米チームとの戦いを掘り下げる、または、敗戦によって台湾から引き上げざるを得なかった当時の「一等国民」と、彼らに置き去りにされた「二等国民」の人々の物語にフォーカスした方が良かったと思う。 台湾新幹線を抜いてもほぼ成立してしまう小説で、大変残念。著者の作品は「悪人」は大変面白かったのに、「平成猿蟹〜」レベルでつまらなかった。読み終わってすぐにBOOKOFFに持ち込んだ。 | ||||
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台湾の人々が持つ日本に対する思いと、日本の人々が台湾に対して持つ思いには、大きな隔たりがあるのではないかと常々思っていましたが、やはりそこはそのとおりなようで、本書を読むと、台湾の人々がもつその思いにもっとしっかり答えてあげないといけないんじゃないかとの思いを持ちます。 たとえば東北大地震の際には多くの台湾の人々が日本を心配し多額の寄付金を送付してくれたにもかかわらず、それに対する日本での報道の取り上げ方や日本からの感謝の言葉は、それに見合ったものだったでしょうか。 日本に対する風当たりの強い中国本土と一緒くたにとらえてしまっているのかもしれません。 2007年1月、台湾に日本の新幹線が走るというニュースも、台湾におけるとらえられ方に比べるとあまり大きく取り上げられなかったように思います。 そんな台湾における新幹線事業を背景に、それに何らかの形で関わることとなった台湾・日本それぞれの人々の人生の一部を切り取った群像劇が本作になります。 群像劇の一つが、商社に勤める多田春香が、得意とする中国語を生かし台湾で活躍する物語。 彼女の生き方はポジティブで気持ちがいい。 台湾の旨い料理をもりもり食べ、しっかり働き、その目でしっかり物事を見ようと意識している。 そんな彼女には数年前の台湾旅行で運命的な出会いをした台湾人男性がいるが、結局再会できないままでいる。 会いたくても会えない、そんなかなえられない思いというのは、日を重なるごとに美化されていくものなのか、心にあいた穴が大きくなっていく。 一方、そんな春香に対して運命を感じた台湾人の男も同様春香のことが忘れられず、その後日本にやってきて日本語を学び日本の会社で働くようになっている。 この二人の物語のほかに、台湾で生まれ日本に戻り、会社も退職してのんびりとくらす葉山勝一郎の物語や台湾に住む若者陳威志(チンウェイズー)の物語、春香の同僚安西の物語など、それぞれの物語がそれぞれに進展し、ふとどこかで交差したりする構成となっていますが、極端にドラマテックな展開をみせるのではなく、どちらかというと淡々とした印象もあるものの、読後感がすがすがしい、そんな印象の本作でした。 | ||||
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台湾の新幹線、高鐵建設の話だというので読んでみました。読む前は、高鐵建設にからむ苦労話みたいな企業小説、ビジネス成功小説みたいなものを予想していたのですが、いい方に裏切られました。 吉田修一さんは純文学寄りの作家で、ひとくせもふたくせもある男女の小説が多くて、私の好きな作家のひとりなんですが、彼がそういう単純な企業小説なんか書くわけがないということは感じていたので、読む前から違和感は感じていました。そして当然のごとく、単純な企業小説ではありませんでした。建設秘話といったたぐいのことや、他企業とのかけひき、いかにして苦境を乗り越えたかというような話は全く出てこなくて、高鐵ににからめて様々な人物の日本と台湾への思いがテーマになっています。 主な登場人物は、高鐵建設を請け負った日本の商社に勤める女性。彼女は鬱の恋人を日本に残して台湾で働いています。彼女は学生時代に台湾旅行をしたときに1日だけつきあった台湾人の男子学生が忘れられません。ところがその連絡先をなくしてしまって、台湾で彼を探し始めます。その台湾人の男子学生は神戸の震災の知らせを聞き、彼女を心配して日本に来てしまい、その後改めて留学して今では日本の建築会社で働いています。 もう一人の若い主人公は後に高鐵の整備工場の用地になる村の近くで育った青年です。彼は人生の目標をとらえきれずにいましたが、高鐵の整備士募集に応募することから人生が地に足のついたものとなっていきます。 私が感じたもっとも重要な登場人物は退職した日本の老人です。彼は戦前の台湾に育ち日本の敗戦を機に日本に引き上げ、その後台湾に戻ることなく日本で暮らしていました。それが、同じ台湾育ちの妻を亡くし、先の台湾人の建築会社員と知り合い、高鐵の完成を機に戦後初めて台湾を訪れることになります。 これらの人物を通して、日本と台湾の関係が本当に上手に描かれています。戦後、台湾が一方的に日本に恋しているような状況と同時に、若い世代が逆に台湾に魅かれていくような部分は本当にうまく描かれています。 また台湾の若者を描くことでおおらかな大地に根差した台湾の魅力も伝わってきます。 日本人の老人は最後に台湾の友人と会い、非常に大きな決断をしますが、そのあたりの場面になると読んでいて自然と涙があふれてきました。 決して大きなドラマが起こるわけではないけれども、その世界に引きずり込まれ一気に読まされる上質の物語です。日本と台湾の関係を知り、考える上で必読の一冊です。 | ||||
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