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(短編集)
探偵は教室にいない
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探偵は教室にいないの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.77pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全13件 1~13 1/1ページ
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おとなびた中学生たちが主人公です。 中学生の頃の自分はこんなに考えたり感じたりしてたっけ? | ||||
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満足 | ||||
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第28回鮎川哲也賞受賞作が文庫になったので読んでみました。創元社お得意の日常の謎の連作なので出たときはスルーしてたんだけど、文庫になったのでそこそこ楽しめればと思って読んだらいい意味で期待を裏切られました。主人公が中学生なので。そんなに大きな事件じゃないんだけれど、そこがリアルというか。思わず感情移入してそえだよねとうなずきながら読んじゃいました。四作の短編集ですが、一番のお気に入りは最後のお話。切なく爽やかです。続編も早く文庫になって欲しいです。 | ||||
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中学校を舞台にした連作ミステリで、作中に提示される謎自体は、解けても解けなくても、当事者以外にはどうでもよいような他愛のないもの、ということが出来るでしょう。 しかし、ミステリというのは面白いもので、仰々しくどこかの館で儀式殺人が。。。という同時期に読んだ他のミステリに比べて、はるかに面白く読めました。 デビュー作とのことですが、4人組の中学生一人一人にフォーカスした日常の謎を設定し、それぞれに起承転結をつけた、50ページ前後の短編をきれいに4つそろえて、200ページ少々の短編集に仕上げる、職人的でなかなかできることではないように思います。 そのなかでも、一番の出来は冒頭の1作でしょうか。部活で出された課題という伏線が、鮮やかに活きる幕切れが見事です。また「とても綺麗な手書きの字で、たった一行、」と「とても、綺麗な字で書かれていた。」という僅か2ページの間に繰り返された、類似の文章の僅かな差異で語り手の感情の動きを表す、繊細な表現はため息が出るほどです。 このように繊細に語られる人間関係の描写によって、2作目、3作目と読み進んでいくうちに、何気ない描写に込められた登場人物たちの心の動きについて、読者には様々な読み方が開けていると思います。 ミステリとして、解かれる謎の答えは一つかもしれませんが、1冊の小説として、読者に様々な読みの可能性と再読する楽しみを与えてくれる稀有な一冊ではないでしょうか。 | ||||
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"僕のライフ・スタイルは土日祝平日といった世俗的慣習に左右されない。かといって、毎日が夏休みなどという指摘は愚かだ。僕はそこらに転がっている有象無象より遥かに刻苦勉励し、己を磨いている。"2018年発刊の本書は、北海道の学園を舞台にした爽やか日常系ミステリ。 個人的にはミステリをテーマにした持ち寄り読書会で紹介されて手にとりました。 さて、そんな本書は中学バスケ部に所属する高身長の女の子、海砂真史にある日届いた差出人不明のラブレターをめぐって、9年ぶりに不登校児(=教室にいない)の幼馴染み、甘いもの大好きな鳥飼歩に相談の為に再会するところから始まり【中学生らしい等身大の謎】合唱コンクールや誕生日プレゼント、プチ家出といった次々に起きる難事件(笑)に挑んでいく連作短編集なのですが。 最近、バタバタと人が連続して殺されていく殺伐としたミステリばかりを手にしていたこともあって、当たり前に『人が死ぬ』という【社会的な大事件は起きなくも】また大人にはたいした問題でなくても【中学生同士の日常では切実な大問題】に違いないことを丁寧に"謎"として取り上げているのが、とても印象に残り、好感を覚えました。 また、続編で不登校の理由などが明らかにされていくのでしょうか?本書における探偵役、不登校児ではあるも全くその事でのネガティブさはなく、むしろ【謎に太々しく大人びた鳥飼歩】他、登場人物たちがとても健全かつ魅力的なのも爽やかな青春ものとして、とても良い読後感でしたね。 地方の学園を舞台にした爽やか日常系ミステリを探す人へ。また殺伐とした社会世相に疲れている人の清涼剤としてオススメ。 | ||||
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幼馴染の中学生海砂真史が持ち込んでくる日常の謎を、学ぶことがないと言って不登校になっている変人の鳥飼歩が、理詰めで解いていくというもの。変人ぶりを発揮しながら、なんだかんだと関わってきて、結局当事者たちの気持ちにも配慮した解決をしてしまうところがとてもいい。真史たち4人仲良しグループの和気あいあいぶりも微笑ましい。極めて健全な中学生たちだ。表紙の教室の写真がなんかレトロでいいなあ。窓の外が雪景色なのもいい。2月に札幌の雪まつりに行ったのを思い出してしまった。雪まつりはとてもよかったけど、その後、コロナで大変なことになってしまっている。早期の終息を願う。 | ||||
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ガッチガチの本格ミステリーを期待する人には向きません。 色んな傾向のミステリーを愛している人にオススメします。 大きな謎はありませんが、日常の、ちょっと気にかかる謎を素通りできない作品。 登場人物は中学生ですが、中学生が対象ではなく既に大人になった人が若い頃を思い出して あぁ、いいなぁ~とノスタルジックになるのではないでしょうか。 自意識過剰の中学生だった私には、付き合ってもいない男女4人の中学生が マックでおしゃべりなんてありえない世界で羨ましすぎます。 大人が想像する、ちょっと大人っぽい子供たちですがキャラが立っているので また別の作品に登場して欲しい、そう思って本を閉じました。 | ||||
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新聞に載ったレビューで、札幌の中学校が舞台とあり 気になって、そして中学生の息子に読ませてみようか、くらいの軽い気持ちで買ってみました。 こちらのレビューでもあったのでミステリーと思ってはいませんでした。 想像以上によかった。 まず、札幌や北海道の地名が小説に出てきて また印象が違うなと。あまり場所をしつこく説明していないのもいいと思う。 地元に人にとっても、そうでない人にとっても 身近な場所と重ねることもできるくらい。 そして、確かに、大人にとっては謎といえない、ささやかなことだけど そして、子供たちの微妙な距離、というのを うまく表していると思います。 そして登場人物が、それぞれいいですね。 探偵役の歩くんは、とってもナイスキャラ いいですねぇ。ピリッと効いてます。 続編 読みたいです。 もっと冬の景色もみたいなぁ。 | ||||
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学園物で、日常の謎で、鮎川哲也賞とくれば、読む前から想像がついてしまい、読もうとする意欲がそがれてしまいます。 きっと記号でしかない中学生が登場し、どうでもよい謎が提示され、ただ頭がよいという設定の探偵役の生徒が謎を解く。単なるパズルを小説にしたもの。そんなところだろう、と思っていました。 でもまあ一応読んでみようと思って読んでみたら、これがおもしろい。 主要登場人物4人が、それぞれに悩みもあるけれど、軽やかで、キラキラして、つまり青春しているのです。 その青春の日常にちょっとわからないことがおこって、それを解き明かす探偵役が出てきます。 ミステリーと言えば確かにミステリーなんだけれども、そう硬く考えずに、軽やかな青春小説として読めばいい、と思います。 4編収録されていますが、個人的には第3話の「バースデイ」が一番よかったです。 | ||||
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鮎川哲也賞受賞作であります。 前々回、前回の受賞作がとても濃くて、とんがった内容だったのですが、こちらは一点、とてもシンプルで薄味な「日常の謎」モノ。単行本なのに1ページ18行、200ページ強しかございません。 探偵役をつとめる鳥飼歩は引きこもりではないものの、不登校の変人というメンド臭い設定。この設定、最近にいくつか読んだ覚えがあるんですが、近頃の流行りなのでしょうか。 「探偵は教室にいない」のタイトルは探偵役が学校にいないことを表現しているのですが、そもそも語り手の真史たちとは学校が違うのですから、不登校設定はいらなかったのでは…? | ||||
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札幌と周辺の土地を舞台にした中学生たちの 日常の謎解きミステリです。 小説の趣もあり、風景や人物の描写がみずみずしいです。 あの年頃の、大人になってからは些細なことにも思える 出来事や気持ちを謎解きを織り交ぜながら 物語は進んでいきます。 「鮎川哲也賞」大賞受賞作品で、選評にあるように 丁寧な文章とスマートな謎解きだと思います。 最後にストンと落ちる言葉に気持ちがすうっとなります。 ミステリのジャンルに人それぞれ好みがあると思いますが 静かにキラッと光る文章が私は好きです。 爽やかな読後感で謎解きの答えを知りたいだけでなく 繰り返し文章を味わって読みたくなる作品だと思います。 | ||||
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今年の鮎川哲也賞 過去2年、本格ミステリの傑作が生まれた賞ですので今年も期待していましたが、最初に中学生の日常の謎の連作短編と知り多少のがっかり感を持っていました いや 予想を良い意味で裏切られました ものすごく読みやすく登場人物に好感を持ち読後感がとても良かった 出てくる謎は、大人ならそれこそ謎にもならないものですが、中学生ならこうなりますか ささやかだけど、とても大切な謎 まさにその通りですね 昨年の屍人荘の殺人みたいに年末ランキングを賑わす事はないでしょう ただ、多くの人に読んでほしい そう思わせる優れた青春小説です 是非、この登場人物達に再び会えますように願っています | ||||
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ミステリーでありながらとても爽やかな作品。さらっと読ませていただきました。 タイトル通り学園物で、アームチェア系です。 大きな事件、難解な謎。その類を求めている方にはお勧めできませんが、奇抜な舞台装置や特異な設定に頼らず、中学生の少年少女達の日常と、彼らがそこで起きる(大人にとっては)小さな謎に立ち向かう様がとても好ましく、丁寧に描かれているように感じました。 舞台となった北海道も、いい味を出しているように思います。 鮎川哲也賞の過去の受賞作とは趣は異なりますが、楽しませて頂きました。 | ||||
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