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カササギ殺人事件
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カササギ殺人事件の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.39pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全97件 81~97 5/5ページ
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作中作の巻ですが、実に見事。間然とするところの全く無い筋の運び、登場人物たちがそれぞれに抱える屈託と謎、張り巡らされたと思しき伏線の多さとじわじわと高まっていくスリルとサスペンスなどなど、いわゆる推理小説の模範のような一巻。この年末、大いに堪能しました。 | ||||
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出来過ぎ、作り過ぎの感はあるが、やはり面白い点では、満足。今年一番の読みやすく、よくできたミステリー。 | ||||
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某サイトのコメント欄に下巻だけ読んで面白かった云々という書き込みを見て仰天したが(笑)それはあまりに勿体ない。上巻に当たる前半部はクリスティを始めとした黄金期の英国探偵小説の見事なパスティーシュ。マニアほど細部の遊びに微笑みを禁じ得ないだろう。著者のTVドラマ脚本に於ける才気がそのまま発揮されている。 | ||||
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黄金期英国探偵小説の見事なパスティーシュであった前半部に比べると、率直に言って現実パートである下巻の出来栄えは落ちるが、散りばめられた伏線の巧妙さ、ミステリの約束事やクリシェを逆手にとった仕掛けの面白さは2018年度に出版された翻訳ミステリの中でも屈指であることに異議はない。TV脚本家としてだけでなく作家としても素晴らしい才能の持ち主であり、作中言及されているアティカス・ピュント・シリーズを実際に刊行して欲しいくらいだ。 | ||||
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面白くて読むのがとまらず、読み終わるまで 毎日平均3時間睡眠になってしまいました。 ようやく今日からちゃんと寝られる。 | ||||
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編集者の私は、週末に担当している作家アラン・コンウェイの新作「カササギ殺人事件」を読み始める。 しかし、その原稿にはクライマックスというべき解決部分がなかった。 そして飛び込んできたアランの自殺のニュース。 ということで、本作の中に、「カササギ殺人事件」というミステリが存在する。この「カササギ殺人事件」はまさにアガサ・クリスティーファンにはたまらない魅力にあふれている。 舞台はまさに「ミスマープル」や「ポアロ」を彷彿とさせるイギリスの美しい田舎の村であり、登場人物たちの思考、行動が複雑にからみあいながら進む形式もとてもとても楽しかった。 なにより見事なのは、この「カササギ殺人事件」と現実世界、現代社会で起きた事件との複雑な融合だ。作家や関係者実名登場など、遊び心にもあふれており、とても楽しめた。 翻訳についても、言葉遊びなどがふんだんに盛り込まれて高度な技術が必要と思われるが、簡潔明快で素晴らしかった。 豪華絢爛な大作を堪能しました。 | ||||
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編集者である語り手のわたしは、シリーズである名探偵アティカス・ピュントの最新作を読み始める。上巻はこの作中作というべき「カササギ殺人事件」が描かれる。アティカス・ピュントは映画シンドラーのリストに出てくるベン・キングズレー演じる会計士をモデルにしているという。イメージがわいて作品にしっかりと入り込める。 アガサ・クリスティのポワロを彷彿とさせるミステリは、舞台も登場人物もまるでクリスティを読んでいるかのような錯覚をおぼえる。そしてついにピュントが謎を解き、犯人を発表するところで原稿は終わる。 なんと、結末部分の原稿が無いのだ。 下巻は「カササギ殺人事件」の作者が亡くなり、その死に疑問を抱いた編集者のわたしが、探偵よろしく謎を解いていく。舞台は一気に現代に移り、ハンターのレインブーツや、スターバックス、フェラーリやMGBなど、読んでいても楽しい。 はたしてわたしは犯人を見つけることができるのか。 ミステリの楽しみについて、筆者のアンソニー・ホロヴィッツは、わたしを通して語らせている。 「ただひたすら本に没頭する幸福。読んで読んで、指の下をページがするすると流れていき、ふと気がつくと、左手側のページのほうが右より少なくなっている。もっと速度を落とさなくてはと思うのに、結末がどうなるのか早く知りたくて、ひたすら先を急いでしまうのだ。読者をこうしてぐいぐい引きこんでいくミステリとは、小説という多種多様で豪華な形式の中でも、ひときわ特別な位置にあるのではないだろうか。」 子どもの頃にアガサ・クリスティを読み漁り、それ以降ずっとミステリが好きな私としては、まさに図星。だからこそミステリはやめられない。 古典的な優雅な部分と、現代的な主人公がアクティブに謎解きをする二つが合わさって、今までにない上質なミステリを堪能した。 いろいろな伏線が回収されつつ、あれっ?あの部分は特に何も無し?といった感じもあった。作中作の犯人と、現代の殺人事件の犯人と、途中から両方目星がついた。この作品はこの作品で素晴らしいのだか、何冊読んでも犯人を当てられなかったクリスティは、やはり私にとっては永遠にミステリの女王だ。 | ||||
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子どもの頃、面白い物語を読むと本が終わってしまうのが惜しくて、本の残りの厚さを何度も確かめ少し読むスピードを落としたりしたものだけど、この本は久しぶりにそんな思いになる本だった。 アガサ・クリスティを彷彿とさせる本編だけでも十分に面白いのに、作品の構造自体にあっと驚くような工夫がされている。 解説の言葉を借りると「現実の物語が虚構の物語を包含した(犯人あての物語の中に犯人あての物語が丸ごと一本入った)一作で二度謎解きの妙味を味わえる贅沢な作りのミステリー」になっている。 遊び心に満ちた間違いなく今年No.1の傑作です。 | ||||
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文章が明瞭で、翻訳の精度も高いので非常に読みやすかったです。ミステリーとしての完成度も非常に高く、仕掛けにも大満足です。間違いなく今年一番のミステリーだと思います。表紙のデザインもシンプルでセンス良し。 | ||||
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最近、小説の帯の煽り文句にうんざりしている。 「衝撃のラスト1行!」「電車の中で涙が止まりませんでした」など、出版社の策略に騙されてきた。 この作品も帯に有名作家や編集者の賞賛の声(煽り文句)が満載で、見事に買わされてしまった。 しかし、帯に書かれていた賞賛の声は真実であった。 もの凄いどんでん返しがあるわけではないが、最近あまりお目にかかれない古典的な探偵小説であり、何と言っても完成度の高いフーダニット(犯人当て)が2度も楽しめる凝った作りになっている。 1つは本編であり、女性編集者スーザン・ライランドを探偵役とする物語。 もう1つは作中作、架空の作家「アラン・コンウェイ」作で名探偵アティカス・ピュントを探偵役とする物語。 この2つの物語が絡み合うところがこの作品の要であり読みどころでもある。 上巻を読み終えて下巻に行くところで唖然となり、下巻はもう止まらなかった・・・。 悔しかったのは、本編も作中作も犯人が当てられなかったこと。 逆に当てられないということは、それだけこの作品がすばらしいということである。 散りばめられた伏線の回収、読者を嘲笑うかのような目くらまし、2つの物語をつなぐ構成力、そして読了後に訪れるスッキリ感、すべて完璧。近年稀に見る怪作と言っていい。 アガサ・クリスティーを久しぶりに読みたくなった。 | ||||
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とても良質な古典を読んでいるような感覚。 それでいて新しい。 最近ありそうで無かったミステリー。 楽しめました。 | ||||
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ここ数年で読んだミステリの最高峰。上巻から下巻に移った時の?????という衝撃! 素晴らしい。 | ||||
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小・中学生の頃ホームズとブラウン神父が大好きだったとはいえ、その後はアガサ・クリスティをあらかた読んだからもういいや、とあまりミステリを読まなくなって今にいたっています。そのクリスティへのオマージュということで読んでみました。 結論として、面白いミステリでした。 作中作に上巻のほとんどのページを割く構成も、作中作と現実の事件の両方への興味を持たせ、飽きさせないし、実在の作家たちの名前が出てくる、いかにもそれらしい現実部分の描き方も。クリスティ好きだから余計に面白いのかな、という感じの小ネタもあります。 ただ、好きな作品かどうかと言われると、正直それほどは…というのが偽らざるところです。 理由は、登場人物(作中作でないメインのほう)たちの考え方が、類型的で少し古臭いのではないかと思われる点。 例えばアガサ・クリスティの作品は、登場人物の性格付けがステレオタイプで階級と職業に左右されていると言われます。が、彼女の人物たちは、むしろ階級や職業の制約の中で考えだけは非常に自由闊達で楽天的だったと思います。 この小説に出てくる人物は、もはやそうした枷がないはずなのに… 思うに、本格ミステリとしてホワイダニットの部分に説得力を持たせるためには、人物があまり勝手にものを考えてしまっては、作者の望む方向に誘導ができなくなってしまうから、類型的にしないわけにいかない、ということなのかもしれません。そう考えると、クリスティ以降の本格ミステリというジャンルそのものに自分が興味を失った理由も納得がいくような… 本格ミステリを腐しているわけではありません。上と同様に、感情の機微をお約束任せにしてしまうジャンルSFは読み続けているので、純粋に個人的嗜好の問題なのです。 この作品自体は何度も繰り返すように面白かったのですが、私としては、次の読書用に他の本格ミステリ新作を漁るより、クリスティの文庫を本棚から探し出して再読しようかな、という気にさせる本でした。 | ||||
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作中作は個人的にはあまり好まないが、探偵の雰囲気も楽しめる古きよき探偵小説の傑作である。探偵が登場するまでが少し冗長なのも実に探偵小説である。上巻の終わり方は少し反則。読みきれれば気になって下巻を買いに急がざるを得ない傑作である 。 | ||||
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翻訳者が言語に精通しているため、翻訳レベルは良好である。 作中作に古典推理ものっぽさは確かにある。 (特に作中作の)事件内容および終幕の違和感は残るものの、圧倒的筆致に依拠する作品の評価は揺るぎない。 男性作家特有の作品感はある。 (因みに、「創元推理」、「ハヤカワ・ミステリ」といった文庫の古典推理ものは1980年代後半までに一通り読破している。) ところで、「アラン・コンウェイ」の意味とは…。 | ||||
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アガサ・クリスティの作品を彷彿とさせる、1950年代のイギリスを舞台にしたミステリシリーズでベストセラー作家となったアラン・コンウェイ。シリーズ9作目である最新作「カササギ殺人事件」の原稿が出版社に届きます。上巻は、劇中劇のごとく、まるまるこのコンウェイ作の「カササギ殺人事件」です。そして下巻が現実の話です。 劇中劇の部分も、現代の部分も、どちらもとても面白い!最近はもう科学技術が発達しすぎて、伝統的な本格ミステリは影が薄くなったかと思っていましたが、とんでもない誤解でした。 劇中劇の部分は本当に、デビッド・スーシェ主演の「名探偵ポアロ」のドラマシリーズが目に浮かぶようでした。そして、その話と二重写しになるかのような、現代パートで起こる現実の事件。 現代パートで、アガサ・クリスティの孫のマシュー・プリチャードが登場して、主人公と会話を交わす場面がありますが、まさか本人の承諾なしに登場はさせられないでしょうから、この作品、クリスティ財団公認? また、山田蘭氏による訳も良かったです。翻訳ものにありがちな、独特な言い回しや違和感がなく、自然に読み進めることができました。 | ||||
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編集者が読んでいる、ミステリの大家の新作原稿が上巻。原稿の最後まで行かず、下巻では編集者自身の事件に。作品と作中作、二つのミステリが絡み合って、一つの謎解きを迎えるが、冒険しているようで実はオーソドックス。近年にないトラディショナル・ミステリの快作といえるだろう。クリスティーのファンなら、パロディとしても楽しめそう。 | ||||
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