ヘヴン

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評判

ヘヴンの評価:

3.42/5点 レビュー 157件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.42pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全314件 161〜180 9/16ページ
No.154
(4pt)

二つの思想、それでも世界は美しい。

弱者、異端、異物を排除しようとする力。それは弱く、正しくないものだ。
だけど、それは存在する。
私たちが、弱者としてそういう正しくない力の受け皿にならなくてはいけない。
それは正しく、世界でいちばん大切な強さなんだ。
というコジマの思想。

この世界に善悪など存在しない。
あるのは、世界中の人々の欲求だけだ。
天国や地獄というものがあるとしたら、それはこの世界のことだ。
そして、そこに意味などない。
という百瀬の思想。

コジマの形而上の思想か。
百瀬の現実の哲学か。
そして“僕”は。

物語の最後。
すべてを受け入れた「コジマが百瀬に手をのばしかけたとき」
現実の力にはばまれた。
“ヘヴン”は“現実”を捕まえることができなかった。
それは、相容れることができないものだから。

そして、“僕”は人生を変える決断をする。
“ヘヴン”を見ることはできなかった。
けれども、僕の見たものはただ美しい世界だった。
誰かに伝えることもない、ただの美しさだった。

これは、単なるいじめ問題を小説にしただけの作品ではないと思う。
作者の哲学。この世界に対する答え。そういうものが凝縮されていた。
そして、読者に考えさせる意味深なシーン。
たとえば、コジマが“僕”の髪を切るところや、百瀬と美しい女子生徒(おそらく妹)とのシーン。
再読に耐えうる文学作品だと思います。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.153
(4pt)

二つの思想、それでも世界は美しい。

弱者、異端、異物を排除しようとする力。それは弱く、正しくないものだ。
だけど、それは存在する。
私たちが、弱者としてそういう正しくない力の受け皿にならなくてはいけない。
それは正しく、世界でいちばん大切な強さなんだ。
というコジマの思想。

この世界に善悪など存在しない。
あるのは、世界中の人々の欲求だけだ。
天国や地獄というものがあるとしたら、それはこの世界のことだ。
そして、そこに意味などない。
という百瀬の思想。

コジマの形而上の思想か。
百瀬の現実の哲学か。
そして“僕”は。

物語の最後。
すべてを受け入れた「コジマが百瀬に手をのばしかけたとき」
現実の力にはばまれた。
“ヘヴン”は“現実”を捕まえることができなかった。
それは、相容れることができないものだから。

そして、“僕”は人生を変える決断をする。
“ヘヴン”を見ることはできなかった。
けれども、僕の見たものはただ美しい世界だった。
誰かに伝えることもない、ただの美しさだった。

これは、単なるいじめ問題を小説にしただけの作品ではないと思う。
作者の哲学。この世界に対する答え。そういうものが凝縮されていた。
そして、読者に考えさせる意味深なシーン。
たとえば、コジマが“僕”の髪を切るところや、百瀬と美しい女子生徒(おそらく妹)とのシーン。
再読に耐えうる文学作品だと思います。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.152
(2pt)

作者が見える感じ・・・

空想に近い現実で、持論をリズミカルに勢いとノリで吐き出すのがウリであったと思うけど、(わたくし率〜、乳と卵しか読んでいませんが)いじめというドシリと逃げ場のない現実を題材にしたことでただ屁理屈をごねた内容になってしまった。

しかも正直それは今一度言われなくても…みたいなわかりきったいじめの考察。 そしてこう言うんだったらこういう考えもあるでしょ。って作者自身が泥沼に入っていくような救い難さがあった。

セリフのシナリオっぽさも不快だった。

登場人物は人生一回生きてるような悟り感あるし。

いらない描写や不十分な設定も気になった。 それを感じさせないほど圧倒する内容であったように思ったけど(多分暴力シーンがあまりにも濃かったため)それは刹那的なもので、あとからじわじわ疑問となって浮かび上がってくる。

とにかく持ち味の説明的なくどさが、この作品にはマイナスにしかならなかった。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.151
(2pt)

作者が見える感じ・・・

空想に近い現実で、持論をリズミカルに勢いとノリで吐き出すのがウリであったと思うけど、(わたくし率〜、乳と卵しか読んでいませんが)いじめというドシリと逃げ場のない現実を題材にしたことでただ屁理屈をごねた内容になってしまった。

しかも正直それは今一度言われなくても…みたいなわかりきったいじめの考察。 そしてこう言うんだったらこういう考えもあるでしょ。って作者自身が泥沼に入っていくような救い難さがあった。

セリフのシナリオっぽさも不快だった。

登場人物は人生一回生きてるような悟り感あるし。

いらない描写や不十分な設定も気になった。 それを感じさせないほど圧倒する内容であったように思ったけど(多分暴力シーンがあまりにも濃かったため)それは刹那的なもので、あとからじわじわ疑問となって浮かび上がってくる。

とにかく持ち味の説明的なくどさが、この作品にはマイナスにしかならなかった。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.150
(1pt)

久々に読んだ本ですが…納得出来ません

元々日本人作家さんの本はあまり読まないけど、以前から取り上げられていたので、読んでみました。

ラストはすごくもやっとしました。もうちょっと描写してほしかった。何を言いたかったのか全然分かりませんでした。

百瀬は悟りすぎてるし、コジマは自分で選んで虐めにあってるし、よく分かりません。
最後の公園のシーンで、結局二ノ宮はホモなのかとても気になりました。ホモと虐めとは関係ないから、そこは別に書かなくても…みたいな。

しかも、何もかもが中途半端で話のまとまりがないように思いました。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.149
(1pt)

久々に読んだ本ですが…納得出来ません

元々日本人作家さんの本はあまり読まないけど、以前から取り上げられていたので、読んでみました。

ラストはすごくもやっとしました。もうちょっと描写してほしかった。何を言いたかったのか全然分かりませんでした。

百瀬は悟りすぎてるし、コジマは自分で選んで虐めにあってるし、よく分かりません。
最後の公園のシーンで、結局二ノ宮はホモなのかとても気になりました。ホモと虐めとは関係ないから、そこは別に書かなくても…みたいな。

しかも、何もかもが中途半端で話のまとまりがないように思いました。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.148
(4pt)

生きるということ

まず最初に、本作はいじめを否定するありがちな作品ではない。
かといって肯定もしていない。
いじめという要素を扱ってはいるが、メインテーマは「生きる」こと、そして生きているこの「世の中」だ。

様々な登場人物の発言があるが、その一つ一つに深みがあり考えさせられる。
誰の意見が正しいとか正しくないとかいうものではない。

いじめを受ける主人公を中心とした人間たちとその関係、周囲の環境から「生きる」ということについて考える機会を与えてもらった。

また、文章表現には目を見張るものがあり、その繊細さと表現力には終始ハッとさせられた。
決して難しい言葉、技術は用いていない。
とにかく「伝わってくる」文章なのだ。
これだけのクオリティを一貫して保てる力は素晴らしいと思う。

是非手にとって、そして何かを感じ、それについて考えて欲しい。

読み手が何を考えたかによって評価が大きく別れる作品だろう。
あまりレビューの良し悪しに影響されないでもらいたい。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.147
(4pt)

生きるということ

まず最初に、本作はいじめを否定するありがちな作品ではない。
かといって肯定もしていない。
いじめという要素を扱ってはいるが、メインテーマは「生きる」こと、そして生きているこの「世の中」だ。

様々な登場人物の発言があるが、その一つ一つに深みがあり考えさせられる。
誰の意見が正しいとか正しくないとかいうものではない。

いじめを受ける主人公を中心とした人間たちとその関係、周囲の環境から「生きる」ということについて考える機会を与えてもらった。

また、文章表現には目を見張るものがあり、その繊細さと表現力には終始ハッとさせられた。
決して難しい言葉、技術は用いていない。
とにかく「伝わってくる」文章なのだ。
これだけのクオリティを一貫して保てる力は素晴らしいと思う。

是非手にとって、そして何かを感じ、それについて考えて欲しい。

読み手が何を考えたかによって評価が大きく別れる作品だろう。
あまりレビューの良し悪しに影響されないでもらいたい。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.146
(1pt)

タイトル負け。

女優もこなせる芥川賞作家の川上さんの長編ということで
読んでみました。
中学生の苛めがテーマですが完全に人称と語りの失敗ですね。
以下のような詩的(?)な表現も効果としてはハマっていない気
がします。
「僕はうすっぺらい紙でできた文字を目のまえの空間にひとつ
ひとつ貼りつけていくようにして、ゆっくりと声をだした」

テーマ自体がとても現実的で微妙なものなので、この作品のような
中途半端なイメージと結論しかないのであれば、あえて手を出さないほうが
賢明なのではないかと思います。

ただ、関西出身で音楽もなさるようなのでテンポはいいと思いました。
Sex and the cityのような女性を中心とした軽妙な物語であれば
是非読んでみたい作家さんですね、私には。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.145
(1pt)

タイトル負け。

女優もこなせる芥川賞作家の川上さんの長編ということで
読んでみました。
中学生の苛めがテーマですが完全に人称と語りの失敗ですね。
以下のような詩的(?)な表現も効果としてはハマっていない気
がします。
「僕はうすっぺらい紙でできた文字を目のまえの空間にひとつ
ひとつ貼りつけていくようにして、ゆっくりと声をだした」

テーマ自体がとても現実的で微妙なものなので、この作品のような
中途半端なイメージと結論しかないのであれば、あえて手を出さないほうが
賢明なのではないかと思います。

ただ、関西出身で音楽もなさるようなのでテンポはいいと思いました。
Sex and the cityのような女性を中心とした軽妙な物語であれば
是非読んでみたい作家さんですね、私には。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.144
(4pt)

なんらかの光は必ずあるはず

いじめから生まれるそれぞれの主張。
それぞれが導き出す生きるための哲学。
それは正義か束縛か…はたまた無関心か?
アニメーション的な世界観ではあるけれど
現実に落とす影は確かに感じられる。
自分が導き出す正義は結局の所、
他人とは分かり合えないのだろうか…
正解も返答もこの小説には何もない。
しかし、ラストに主人公が見た光、
それは必ず日々日常に溢れていると思いたい。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.143
(4pt)

なんらかの光は必ずあるはず

いじめから生まれるそれぞれの主張。
それぞれが導き出す生きるための哲学。
それは正義か束縛か…はたまた無関心か?
アニメーション的な世界観ではあるけれど
現実に落とす影は確かに感じられる。
自分が導き出す正義は結局の所、
他人とは分かり合えないのだろうか…
正解も返答もこの小説には何もない。
しかし、ラストに主人公が見た光、
それは必ず日々日常に溢れていると思いたい。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.142
(4pt)

罪悪感は消えた?

「したら罪悪感が芽生えるからか?じゃあなんで君には罪悪感がうまれて、僕には罪悪感がうまれない?どっちがまっとうなんだろう?」

この作品の百瀬というキャラクターはすこぶる格好いい。
他の方も書いているがそれこそ『カラマーゾフの兄弟』のイワンのような《理論こそ全て》といったような態度は「お前、絶対中学生じゃねえだろ」とツッコミをいれたくなること必至。だが、こんな風に世の中を達観している百瀬はおそらく《死》を常に傍らにあるものとして生きているのだろう。故に、体育に出れず、常に咳をしていて、体を激しく動かすようなことはできない。

「地獄があるとしたらここだし、天国があるとしたらそれもここだよ。ここがすべてだ。そんなことにはなんの意味もない。そして僕はそれが楽しくて仕方がない」

本音かどうかは兎も角として、彼のこの思想は《ヘヴン》を信じるコジマの考え方と真っ向から対立する。
弱肉強食の原理で動いている社会で生き残るためには強くなければいけない。
そこに善悪の概念など必要ない、むしろ邪魔なものだ。
だから、強くなればいいんだよ、というのが百瀬の考え方。
しかし、コジマは弱肉強食の原理だからこそ、弱いものが絶対に生まれるシステムだからこそ、誰かの代わりに率先して自分が弱いものになることが現世での《試練》であり、それを乗り越えることで自分の大好きな絵のような人と人が完全に判り合い、愛し合える世界、《ヘヴン》に行けると考えている。

だから、同じ《試練》を乗り越える仲間であった“僕”が「斜視を治すことができる」という話をした時、悲嘆し非難する。
「わかっていたんじゃなかったんだね」と。

まぁ、それはそうだ。
コジマは実は金持ちの子どもであり、体を清潔にしさえすれば、身なりをきちんとしさえすれば、いつでも弱者から脱出することはできたのだから。
「あえて」弱者でいたコジマと「望まないのに」弱者でいた“僕”は決定的に違ったのだ。

僕の人生は「一万五千円」で変わることになる。

コジマとの絆、母との絆を立ち切って、目の前に広がる景色はただただ美しいものだった。
百瀬の言うとおり、世界は残酷で、“僕”もそのシステムに飲まれ、斜視を治し、学校をやめて、弱者ではない生活を送ることになるだろう。
罪悪感もなく。
故に、二度とコジマとも会わないし、会えない。

悲しいラストは、“僕”にとっては幸せなラストでもある。
それがまた、悲しいのだ。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.141
(4pt)

罪悪感は消えた?

「したら罪悪感が芽生えるからか?じゃあなんで君には罪悪感がうまれて、僕には罪悪感がうまれない?どっちがまっとうなんだろう?」

この作品の百瀬というキャラクターはすこぶる格好いい。
他の方も書いているがそれこそ『カラマーゾフの兄弟』のイワンのような《理論こそ全て》といったような態度は「お前、絶対中学生じゃねえだろ」とツッコミをいれたくなること必至。だが、こんな風に世の中を達観している百瀬はおそらく《死》を常に傍らにあるものとして生きているのだろう。故に、体育に出れず、常に咳をしていて、体を激しく動かすようなことはできない。

「地獄があるとしたらここだし、天国があるとしたらそれもここだよ。ここがすべてだ。そんなことにはなんの意味もない。そして僕はそれが楽しくて仕方がない」

本音かどうかは兎も角として、彼のこの思想は《ヘヴン》を信じるコジマの考え方と真っ向から対立する。
弱肉強食の原理で動いている社会で生き残るためには強くなければいけない。
そこに善悪の概念など必要ない、むしろ邪魔なものだ。
だから、強くなればいいんだよ、というのが百瀬の考え方。
しかし、コジマは弱肉強食の原理だからこそ、弱いものが絶対に生まれるシステムだからこそ、誰かの代わりに率先して自分が弱いものになることが現世での《試練》であり、それを乗り越えることで自分の大好きな絵のような人と人が完全に判り合い、愛し合える世界、《ヘヴン》に行けると考えている。

だから、同じ《試練》を乗り越える仲間であった“僕”が「斜視を治すことができる」という話をした時、悲嘆し非難する。
「わかっていたんじゃなかったんだね」と。

まぁ、それはそうだ。
コジマは実は金持ちの子どもであり、体を清潔にしさえすれば、身なりをきちんとしさえすれば、いつでも弱者から脱出することはできたのだから。
「あえて」弱者でいたコジマと「望まないのに」弱者でいた“僕”は決定的に違ったのだ。

僕の人生は「一万五千円」で変わることになる。

コジマとの絆、母との絆を立ち切って、目の前に広がる景色はただただ美しいものだった。
百瀬の言うとおり、世界は残酷で、“僕”もそのシステムに飲まれ、斜視を治し、学校をやめて、弱者ではない生活を送ることになるだろう。
罪悪感もなく。
故に、二度とコジマとも会わないし、会えない。

悲しいラストは、“僕”にとっては幸せなラストでもある。
それがまた、悲しいのだ。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.140
(5pt)

手応えのある物語

何ども読みたい小説は何冊かあるけど、2回連続で読んだのは今回が初めてでした。それほど興味深かった。
川上さんが普通の文体で、いじめをテーマに小説を書いたというのに興味が沸いて、今回読んだことで作家の熱というものをはっきりと感じる、そんな作品でした。そこには作家独特のひやりとした諦観があり、表現者としての少し熱すぎるくらいの思いを感じることができました。そういった意味でも、久しぶりに小説を読むことのすばらしさを感じました。
百瀬の存在は理性を揺さぶるし、だからこそもっと知りたくなりますね。個人的には百瀬の選択は首を振りたくなるけど、百瀬の考えには納得する。百瀬が自分を凌駕するものと対立したときの姿を見てみたい。
最後の主人公の選択にはホッとしました。意味は意味でしかないということもまたひとつなんだって、いつかコジマも受け入れてほしい。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.139
(5pt)

手応えのある物語

何ども読みたい小説は何冊かあるけど、2回連続で読んだのは今回が初めてでした。それほど興味深かった。
川上さんが普通の文体で、いじめをテーマに小説を書いたというのに興味が沸いて、今回読んだことで作家の熱というものをはっきりと感じる、そんな作品でした。そこには作家独特のひやりとした諦観があり、表現者としての少し熱すぎるくらいの思いを感じることができました。そういった意味でも、久しぶりに小説を読むことのすばらしさを感じました。
百瀬の存在は理性を揺さぶるし、だからこそもっと知りたくなりますね。個人的には百瀬の選択は首を振りたくなるけど、百瀬の考えには納得する。百瀬が自分を凌駕するものと対立したときの姿を見てみたい。
最後の主人公の選択にはホッとしました。意味は意味でしかないということもまたひとつなんだって、いつかコジマも受け入れてほしい。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.138
(2pt)

もう少し我の強さが欲しい

テーマが重厚な割に、綺麗にまとまりすぎているという印象を受けました。

場面場面の描写にはハッとさせられるものがあり、
詩的で、情景が目に受かぶようではありましたが、
ストーリーに芯がなく、
他の方も書かれていたとおり、この作品は”習作”だと思いました。

「乳と卵」での粘りつくような言葉遣いは、関西人の私にも読みにくかったですが、
ヘヴンは逆に言葉が淡白で、川上さんらしい我の強さが感じられませんでした。

川上さんの個性が秘められたまま終わってしまったこの作品は、
次の作品へのステップの一作であるという位置づけです。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.137
(2pt)

もう少し我の強さが欲しい

テーマが重厚な割に、綺麗にまとまりすぎているという印象を受けました。

場面場面の描写にはハッとさせられるものがあり、
詩的で、情景が目に受かぶようではありましたが、
ストーリーに芯がなく、
他の方も書かれていたとおり、この作品は”習作”だと思いました。

「乳と卵」での粘りつくような言葉遣いは、関西人の私にも読みにくかったですが、
ヘヴンは逆に言葉が淡白で、川上さんらしい我の強さが感じられませんでした。

川上さんの個性が秘められたまま終わってしまったこの作品は、
次の作品へのステップの一作であるという位置づけです。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.136
(4pt)

いじめを素材に、人生につきものの「不条理」の意味を問い詰めた小説

「いぢめ」を素材に、「理不尽」「不条理」という人生につきものの根源的な問いを扱った、かなり深い小説。ほとんどの人は自分の人生や世界に登場する「不合理」や「不条理」を<受け容れられず>、それにすじみちを付け、納得し、理解したいと、もがいて一生を終る。<もがく>こと、それ自体が人生なのだ。そして<もがく>ことでしか見えてこない、辿り着けない境地が確実にある。それは何か?「合理」は即ち「人知」の範囲内であり、「不合理」や「不条理」こそ、「人知」を超えた「神慮」の世界であること、そのことが見えてくるのだ。まさに埴谷雄高の言うように「不合理ゆえに吾信ず」の境地に辿り着く。「不条理」「不合理」な事態にこそ、実はその人にとっての今生における最大のテーマが隠されているのであり、豊饒な実りはその中にこそある、そのことに気づくのだ。その時、その人の世界は一変するだろう。今生の地獄が天国へと変貌するのである。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.135
(4pt)

いじめを素材に、人生につきものの「不条理」の意味を問い詰めた小説

「いぢめ」を素材に、「理不尽」「不条理」という人生につきものの根源的な問いを扱った、かなり深い小説。ほとんどの人は自分の人生や世界に登場する「不合理」や「不条理」を<受け容れられず>、それにすじみちを付け、納得し、理解したいと、もがいて一生を終る。<もがく>こと、それ自体が人生なのだ。そして<もがく>ことでしか見えてこない、辿り着けない境地が確実にある。それは何か?「合理」は即ち「人知」の範囲内であり、「不合理」や「不条理」こそ、「人知」を超えた「神慮」の世界であること、そのことが見えてくるのだ。まさに埴谷雄高の言うように「不合理ゆえに吾信ず」の境地に辿り着く。「不条理」「不合理」な事態にこそ、実はその人にとっての今生における最大のテーマが隠されているのであり、豊饒な実りはその中にこそある、そのことに気づくのだ。その時、その人の世界は一変するだろう。今生の地獄が天国へと変貌するのである。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469