ヘヴン

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評判

ヘヴンの評価:

3.42/5点 レビュー 157件。 B ランク

Amazon書評・レビュー点数毎のグラフです

平均点3.42pt

Amazonレビュー一覧

Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全314件 61〜80 4/16ページ
No.254
(4pt)

上手い小説だが、面白い話ではない。視野の大切さ

学校の同じクラスでいじめを受けている男子生徒と女子生徒がいて、そこから2人の距離が縮まる話である。

読んでいて、気分悪くなる人もいるだろうし、結末でも、うーむと唸る人もいるだろう。

正直、自分自身もまた再読したいという気持ちになるには、内容を完全に忘れるまではないと思う。

虐める側の言い分が本書に書いてある。

簡単に言えば、他人事だからいじめるのである。
傷つくのは僕らじゃない。
そう、彼らは相手の立場になって考える事が出来ない、視野が狭い人間なのだ。

その視野の狭さを、主人公の斜視という病気に重ねてあると思う。

主人公はいじめられている自分を直視せずに、ただ受け入れている。

そりゃ虐める方が100%悪いのだが、主人公の僕は何か具体的な手段を取る訳でもなく、黙って事態が過ぎ去るのを待っている。
その判断も所謂、視野の狭さなのかもしれない。

話は斜視というファクターありきの話でもあり、最後に斜視を治す手術を受けた描写もある。だが、治したからと言え、現実がガラッと変わるのだろうか?という気持ちもする。

それと、もう1人の主人公である、女子生徒のコジマ。

彼女は主人公の僕に、情けから来ている共感で、僕に近づいてくる。

友達がいない彼女は、仲間が欲しいようだ。

それに彼女は美術館にある、ヘヴンという、
コジマ自身が勝手に名付けた絵が好きである。

タイトルのヘヴンが持つ意味はなんだろう?

本書で、壮絶な虐めを受けた彼女の最後はどうなったのかはわからない。

最後の公演での悲惨な虐めの発端は、彼女が欲しがっていた、仲間への裏切りだったからだ。

それ故、ヘヴンに行ったかもしれない。

風呂敷を回収していない話もありますが、
それも人の視野、見える範囲には限界があるかもしれないという暗喩?なのかもしれない。

小説を読み終えて、上手い小説だなと思いましたが、面白くない小説でした(話のテーマ的に)。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.253
(4pt)

上手い小説だが、面白い話ではない。視野の大切さ

学校の同じクラスでいじめを受けている男子生徒と女子生徒がいて、そこから2人の距離が縮まる話である。

読んでいて、気分悪くなる人もいるだろうし、結末でも、うーむと唸る人もいるだろう。

正直、自分自身もまた再読したいという気持ちになるには、内容を完全に忘れるまではないと思う。

虐める側の言い分が本書に書いてある。

簡単に言えば、他人事だからいじめるのである。
傷つくのは僕らじゃない。
そう、彼らは相手の立場になって考える事が出来ない、視野が狭い人間なのだ。

その視野の狭さを、主人公の斜視という病気に重ねてあると思う。

主人公はいじめられている自分を直視せずに、ただ受け入れている。

そりゃ虐める方が100%悪いのだが、主人公の僕は何か具体的な手段を取る訳でもなく、黙って事態が過ぎ去るのを待っている。
その判断も所謂、視野の狭さなのかもしれない。

話は斜視というファクターありきの話でもあり、最後に斜視を治す手術を受けた描写もある。だが、治したからと言え、現実がガラッと変わるのだろうか?という気持ちもする。

それと、もう1人の主人公である、女子生徒のコジマ。

彼女は主人公の僕に、情けから来ている共感で、僕に近づいてくる。

友達がいない彼女は、仲間が欲しいようだ。

それに彼女は美術館にある、ヘヴンという、
コジマ自身が勝手に名付けた絵が好きである。

タイトルのヘヴンが持つ意味はなんだろう?

本書で、壮絶な虐めを受けた彼女の最後はどうなったのかはわからない。

最後の公演での悲惨な虐めの発端は、彼女が欲しがっていた、仲間への裏切りだったからだ。

それ故、ヘヴンに行ったかもしれない。

風呂敷を回収していない話もありますが、
それも人の視野、見える範囲には限界があるかもしれないという暗喩?なのかもしれない。

小説を読み終えて、上手い小説だなと思いましたが、面白くない小説でした(話のテーマ的に)。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.252
(4pt)

なにが善なのかは他人にはわからない

世の中は喜んだり怒ったりする人たちで成り立っている。読んでいると辛くなる部分もあるが、いじめる人といじめられる人、それぞれに色んな考え方や価値観がある。世界は美しいと思えるような心の余裕が、人間を前向きにさせてくれる。そんなことを考えさせられる本だった。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.251
(4pt)

なにが善なのかは他人にはわからない

世の中は喜んだり怒ったりする人たちで成り立っている。読んでいると辛くなる部分もあるが、いじめる人といじめられる人、それぞれに色んな考え方や価値観がある。世界は美しいと思えるような心の余裕が、人間を前向きにさせてくれる。そんなことを考えさせられる本だった。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.250
(5pt)

いじめる側の心理描写がすごい。

いじめる側の驚くべき価値観といじめられる側のよりどころとする価値観の完全なるすれ違いの描写がすばらしく、解決できないことがわかったときの無力感、絶望感の描写が胸に迫る。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.249
(5pt)

いじめる側の心理描写がすごい。

いじめる側の驚くべき価値観といじめられる側のよりどころとする価値観の完全なるすれ違いの描写がすばらしく、解決できないことがわかったときの無力感、絶望感の描写が胸に迫る。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.248
(3pt)

文芸小説として☆2つ。大衆小説として☆3.5

低評価の主たる原因である、伏線の未回収については、あえて不要な描写をすることによって想像の余地を残し、個々人にその後の展開を含ませる効果を狙ったものかと思います。全ての描写について意味が求められる文芸に対するアンチテーゼなんでしょう。
ただ、あまりにあからさまな伏線を多数放置しているため、読後感は悪いです。

大衆小説として、表現は平易で読みやすくテンポもよい。展開に期待を持たせる描写も良いかと。

文芸小説としての欠点は、例えば
・主人公の内面描写が単純。その他の人物も元ネタがあからさまにわかる。
・登場人物が自己の哲学を語りだすが、長すぎて不自然。
・場面の主題に対して、登場人物それぞれの回答が浅い。または答えがない。その後の変化もない。
・展開が予想の範囲を超えてこない。
などなど。

もし、芥川賞作家の作品でなかったなら、評価されることはなかったのではないかという感じです。
が、勝手に期待して、勝手に残念がっている、私のような読者に対するアイロニーも含んでいると思うと、再考の余地があるのかもしれませんね。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.247
(3pt)

文芸小説として☆2つ。大衆小説として☆3.5

低評価の主たる原因である、伏線の未回収については、あえて不要な描写をすることによって想像の余地を残し、個々人にその後の展開を含ませる効果を狙ったものかと思います。全ての描写について意味が求められる文芸に対するアンチテーゼなんでしょう。
ただ、あまりにあからさまな伏線を多数放置しているため、読後感は悪いです。

大衆小説として、表現は平易で読みやすくテンポもよい。展開に期待を持たせる描写も良いかと。

文芸小説としての欠点は、例えば
・主人公の内面描写が単純。その他の人物も元ネタがあからさまにわかる。
・登場人物が自己の哲学を語りだすが、長すぎて不自然。
・場面の主題に対して、登場人物それぞれの回答が浅い。または答えがない。その後の変化もない。
・展開が予想の範囲を超えてこない。
などなど。

もし、芥川賞作家の作品でなかったなら、評価されることはなかったのではないかという感じです。
が、勝手に期待して、勝手に残念がっている、私のような読者に対するアイロニーも含んでいると思うと、再考の余地があるのかもしれませんね。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.246
(3pt)

なぜできないのか

3.56点くらいはつけられる本だと思います。個人的にはいじめの本というよりも悪と日常という内容だったという方が正確かもしれません。

何よりも善悪というより、「なぜ他の人はできて、自分にはできないのか」を筆者は書きたかった部分なのではないでしょうか。小さなきっかけ、心理的な思い込みなど多々あるけれど「なぜできないのか」について考えるきっかけをくれた良本だと思います。

これは特に文学的な側面や深い考察、ノンフィクションの類ではありません。エンターテイメント小説として読めば、とてもいい本だと思いました。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.245
(3pt)

なぜできないのか

3.56点くらいはつけられる本だと思います。個人的にはいじめの本というよりも悪と日常という内容だったという方が正確かもしれません。

何よりも善悪というより、「なぜ他の人はできて、自分にはできないのか」を筆者は書きたかった部分なのではないでしょうか。小さなきっかけ、心理的な思い込みなど多々あるけれど「なぜできないのか」について考えるきっかけをくれた良本だと思います。

これは特に文学的な側面や深い考察、ノンフィクションの類ではありません。エンターテイメント小説として読めば、とてもいい本だと思いました。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.244
(4pt)

エンタメとして読むなら☆4

有名な作品らしいので読みました。川上さんの小説は芥川賞作『乳と卵』以外でははじめてです。

ストーリーは、斜視で苛められている中学生の少年の元に、同じく「汚い」という理由で苛められているクラスメイトの少女からの手紙が届くという場面からはじまります。
その後、少女・コジマに「あなたの斜視の目は、あなたそのもの」という意味のことを言われ、「その目は美しい」と褒められる。

はじめて目のことを美しいと言われた主人公は、コジマに以前にまして好意を抱くようになるものの、たまたま病院の待合で会ったクラスのいじめっ子の百瀬に、イジメについて、身も蓋もないことを言われ、さらに医者からは、斜視の治る可能性を告げられる・・・というものです。

以下は個人的な感想になります。

自分としては、読みやすかったので〈いじめ〉をテーマにしたエンタメ小説としてなら☆4つ。
逆に文学としては☆は3つかな、と思いました。

理由は、エンタメとして手に取ると、文章も読みやすく登場人物も個性的なので、酷いイジメの描写はあるものの、〈深いテーマ〉のあるキャラクター小説として読めるからです。

逆の理由は、自分はこの小説のテーマを、
『倫理(善悪)』・『宗教の本質』・『近代的主体』の三つかと思ったのですが、読んでいくと、それらのテーマ(問題提起)に対して〈回答〉が与えられているのは『近代的主体』だけだったので、

文学ではよくある、ある意味ありがちな三つのテーマに対して、そのうち二つの答えがないのは文学としては不足感を感じたからです。

(近代的主体のテーマに対しては、スティグマ(作中でいう「しるし」)である斜視を捨てることで主体=自分の意味付を変えられるという、現代的な回答が与えられています)

残り二つのうち『宗教の本質』においては、恐らく川上さんはコジマに〈神話化される前のキリスト〉のイメージ、つまり「生きる意味」と「弱いものに共感する人間」のイメージを与えていますがそれ以上の言及はないので、
さすがにドストエフスキーや遠藤周作の没している現代でもう一度このテーマを真剣に取り上げるからには、川上さんのオリジナルな回答が必要なのではないかと感じました。

(ちなみに、偶然というべきか『ヘヴン』の単行本の発売年と中村文則さんの傑作で現代のヨブ記のような『掏摸』の発売年は同じです)

もう一つの『倫理(善悪)』のテーマでは、苛める側の百瀬はイジメを善悪とも思っておらず、今っぽくいうと〈リバタリアン〉という感じ、あるいはニック・ランドやバットマンのジョーカーという感じだったのですが、
ほとんどの人が宗教を信じておらず、最終的には警察や法律を頼る現代日本が舞台なので、どうしても19世紀のドストエフスキー文学に描かれる〈キリスト教の倫理に対抗する悪の哲学〉ほどインパクトはなく、

結果的に百瀬のイジメ哲学も、さすがにニーチェ・ドストエフスキーほどの破壊力はないのではないかと思いました。

もっとも、デビュー2年目で上梓した作品のようで、新人でこんな重いテーマなのに読みやすい小説をかけたのは川上さんの才能だろうと思いました。

くり返しになりますが、テーマの深いエンタメとして読むとおもしろいです。

あと、個人的に良いと思ったのは、主人公がコジマに自分の髪の毛を切らせるシーンでした。髪を切るだけなのにあのエロティックな雰囲気を出せるのはやはり、芥川賞作家の実力ですね。

それと、コジマが主人公に〈ヘヴン〉と名付けた絵を見せようとして、その後あえて見せずに、別の絵の持つ「困難を乗り越えたあとの2人の幸福さ」をコジマに言わせた後、このハサミで髪を切るくだりを持ってくることで「ヘヴン」を描くうまさも、やはり芥川賞や谷崎潤一郎賞を取るだけの作家だなと思わされました。

もう一ついうと、醜い〈僕とコジマ〉に対比させて、美しい〈百瀬と妹〉を出すところも徹底していていいですね。
(教室で百瀬と一緒に居た前髪パッツンの美少女、たぶんあの娘が彼の妹)

全体としては読みやすくて良かったです。

ゴリゴリの純文学は嫌だけど、読みやすくてテーマの深い小説が読みたい、あるいは純文学って何が読みやすいの思っているひとに良いかもしれません。

『ヘヴン』が気に入ったら、遠藤周作さんの『沈黙』やドストエフスキーの『悪霊』も読んでみてください。きっと気に入ると思いますよ。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.243
(4pt)

エンタメとして読むなら☆4

有名な作品らしいので読みました。川上さんの小説は芥川賞作『乳と卵』以外でははじめてです。

ストーリーは、斜視で苛められている中学生の少年の元に、同じく「汚い」という理由で苛められているクラスメイトの少女からの手紙が届くという場面からはじまります。
その後、少女・コジマに「あなたの斜視の目は、あなたそのもの」という意味のことを言われ、「その目は美しい」と褒められる。

はじめて目のことを美しいと言われた主人公は、コジマに以前にまして好意を抱くようになるものの、たまたま病院の待合で会ったクラスのいじめっ子の百瀬に、イジメについて、身も蓋もないことを言われ、さらに医者からは、斜視の治る可能性を告げられる・・・というものです。

以下は個人的な感想になります。

自分としては、読みやすかったので〈いじめ〉をテーマにしたエンタメ小説としてなら☆4つ。
逆に文学としては☆は3つかな、と思いました。

理由は、エンタメとして手に取ると、文章も読みやすく登場人物も個性的なので、酷いイジメの描写はあるものの、〈深いテーマ〉のあるキャラクター小説として読めるからです。

逆の理由は、自分はこの小説のテーマを、
『倫理(善悪)』・『宗教の本質』・『近代的主体』の三つかと思ったのですが、読んでいくと、それらのテーマ(問題提起)に対して〈回答〉が与えられているのは『近代的主体』だけだったので、

文学ではよくある、ある意味ありがちな三つのテーマに対して、そのうち二つの答えがないのは文学としては不足感を感じたからです。

(近代的主体のテーマに対しては、スティグマ(作中でいう「しるし」)である斜視を捨てることで主体=自分の意味付を変えられるという、現代的な回答が与えられています)

残り二つのうち『宗教の本質』においては、恐らく川上さんはコジマに〈神話化される前のキリスト〉のイメージ、つまり「生きる意味」と「弱いものに共感する人間」のイメージを与えていますがそれ以上の言及はないので、
さすがにドストエフスキーや遠藤周作の没している現代でもう一度このテーマを真剣に取り上げるからには、川上さんのオリジナルな回答が必要なのではないかと感じました。

(ちなみに、偶然というべきか『ヘヴン』の単行本の発売年と中村文則さんの傑作で現代のヨブ記のような『掏摸』の発売年は同じです)

もう一つの『倫理(善悪)』のテーマでは、苛める側の百瀬はイジメを善悪とも思っておらず、今っぽくいうと〈リバタリアン〉という感じ、あるいはニック・ランドやバットマンのジョーカーという感じだったのですが、
ほとんどの人が宗教を信じておらず、最終的には警察や法律を頼る現代日本が舞台なので、どうしても19世紀のドストエフスキー文学に描かれる〈キリスト教の倫理に対抗する悪の哲学〉ほどインパクトはなく、

結果的に百瀬のイジメ哲学も、さすがにニーチェ・ドストエフスキーほどの破壊力はないのではないかと思いました。

もっとも、デビュー2年目で上梓した作品のようで、新人でこんな重いテーマなのに読みやすい小説をかけたのは川上さんの才能だろうと思いました。

くり返しになりますが、テーマの深いエンタメとして読むとおもしろいです。

あと、個人的に良いと思ったのは、主人公がコジマに自分の髪の毛を切らせるシーンでした。髪を切るだけなのにあのエロティックな雰囲気を出せるのはやはり、芥川賞作家の実力ですね。

それと、コジマが主人公に〈ヘヴン〉と名付けた絵を見せようとして、その後あえて見せずに、別の絵の持つ「困難を乗り越えたあとの2人の幸福さ」をコジマに言わせた後、このハサミで髪を切るくだりを持ってくることで「ヘヴン」を描くうまさも、やはり芥川賞や谷崎潤一郎賞を取るだけの作家だなと思わされました。

もう一ついうと、醜い〈僕とコジマ〉に対比させて、美しい〈百瀬と妹〉を出すところも徹底していていいですね。
(教室で百瀬と一緒に居た前髪パッツンの美少女、たぶんあの娘が彼の妹)

全体としては読みやすくて良かったです。

ゴリゴリの純文学は嫌だけど、読みやすくてテーマの深い小説が読みたい、あるいは純文学って何が読みやすいの思っているひとに良いかもしれません。

『ヘヴン』が気に入ったら、遠藤周作さんの『沈黙』やドストエフスキーの『悪霊』も読んでみてください。きっと気に入ると思いますよ。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.242
(5pt)

個人的には「ヘヴン」の行方が気になる

…「いじめ」を主題にした作品です。いじめられるほうの内面の動き、いじめるほうの心理、傍観者のふるまいも含め、これほど細やかな描写をできるのがすごいなと思う。 
 いたって平易な文章で書かれていますが、その奥深さに吸いこまれます。著者の力量にうならされます。 
 
 こうした社会的な題材は扱うのは非常にむずかしい。実際に起きるいじめにこんな精神論的なことを言ってもいのちは救われないという意見もあるかもしれない。 
 しかしこれは小説だ。人の心に灯るひとつの希望のありかたとして、この主人公の二人のような態度もあっていい。 
 
 つまり、コジマの言うように、いじめをする彼らはほんとうは弱者なのだ、と。それを受け入れる私たちは真の意味で強いのだと。彼女は、いじめっこたちの要求を受け入れ続けるけども、最終的に彼らに魂でぶつかって勝ちます。ガンジーであれマザーテレサであれ、実際の人たちはそんなきれいにはいかず、汚れたぶぶんもあったけど。 
 
 もう一人の主人公〈僕〉(こっちがメイン)は、コジマと交流することでなにを得られたのだろうか。〈僕〉はどちらかというと、自分自身の主張はあまりない。コジマや、いじめっこたちの言うことを延々と考え続け、葛藤し続ける。 
 そして、主人公とコジマのあいだに深い絆が生まれたものの、コジマはいなくなる。いじめっこたちに魂の対決をして力尽きたのを最後に彼の前からは消えてしまう。
 
 
 読後には圧倒された気分が残りつつ、気になったのは「ヘヴン」について。題名の「ヘヴン」は、コジマが自分の好きな絵に勝手につけた名前です。コジマはいつか〈僕〉と「ヘヴン」を共有するはずだった。それが果たせずに終わっている。 
 〈僕〉はさいご救われて終わるけど、コジマと「ヘヴン」を共有する未来があるとしたら、物語はどんなふうに展開していくのだろう。そんなことを思いました。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.241
(5pt)

個人的には「ヘヴン」の行方が気になる

…「いじめ」を主題にした作品です。いじめられるほうの内面の動き、いじめるほうの心理、傍観者のふるまいも含め、これほど細やかな描写をできるのがすごいなと思う。 
 いたって平易な文章で書かれていますが、その奥深さに吸いこまれます。著者の力量にうならされます。 
 
 こうした社会的な題材は扱うのは非常にむずかしい。実際に起きるいじめにこんな精神論的なことを言ってもいのちは救われないという意見もあるかもしれない。 
 しかしこれは小説だ。人の心に灯るひとつの希望のありかたとして、この主人公の二人のような態度もあっていい。 
 
 つまり、コジマの言うように、いじめをする彼らはほんとうは弱者なのだ、と。それを受け入れる私たちは真の意味で強いのだと。彼女は、いじめっこたちの要求を受け入れ続けるけども、最終的に彼らに魂でぶつかって勝ちます。ガンジーであれマザーテレサであれ、実際の人たちはそんなきれいにはいかず、汚れたぶぶんもあったけど。 
 
 もう一人の主人公〈僕〉(こっちがメイン)は、コジマと交流することでなにを得られたのだろうか。〈僕〉はどちらかというと、自分自身の主張はあまりない。コジマや、いじめっこたちの言うことを延々と考え続け、葛藤し続ける。 
 そして、主人公とコジマのあいだに深い絆が生まれたものの、コジマはいなくなる。いじめっこたちに魂の対決をして力尽きたのを最後に彼の前からは消えてしまう。
 
 
 読後には圧倒された気分が残りつつ、気になったのは「ヘヴン」について。題名の「ヘヴン」は、コジマが自分の好きな絵に勝手につけた名前です。コジマはいつか〈僕〉と「ヘヴン」を共有するはずだった。それが果たせずに終わっている。 
 〈僕〉はさいご救われて終わるけど、コジマと「ヘヴン」を共有する未来があるとしたら、物語はどんなふうに展開していくのだろう。そんなことを思いました。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.240
(2pt)

「良い」表紙汚れ有り

実際の商品を見られないので、「良い」というものの中から選んで買いましたが、表紙に黒い汚れが有りました。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.239
(2pt)

「良い」表紙汚れ有り

実際の商品を見られないので、「良い」というものの中から選んで買いましたが、表紙に黒い汚れが有りました。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.238
(3pt)

回収不足(*ネタバレ注意)。(初版第1刷)

著者の本はいくつか読んでいますが、その中では圧倒的に読みやすいです。
『乳と卵』、『わたくし率 イン 歯ー、または世界』は私には理解が難しいものでした。エッセイ類に至っては(ものにもよりますが)はっきり言って理解困難、読みにくいことこの上ないという感じでした。

著者の小説の中では、圧倒的によいものではあるのですが、数ヵ所、「回収不足」と感じる箇所がありました、
例えば、
 ・放課後、二ノ宮があわてたように百瀬を探しに来た理由
 ・百瀬の彼女?(の存在) (後で僕が1人でしている時の想像の中にちょっと出てはきますが、それだけでは弱いというか、その出てきた必然性も感じられない)
 ・百瀬が体育の授業をいつも見学している理由 (後に百瀬が病院にいたことと関係しているのだとは思いますが)
 ・(現在の)両親の関係がどうなったのか(なりそうなのか)
等々、これらはそのまま放置しておいてよいものとは私には思えません。

著者の小説の中では圧倒的に読みやすく、おもしろいと言うことのできるレベルであるだけに残念です。これらが解決、回収できていれば★★★★☆ぐらいつけられたかも知れませんね。

後はやはり、中学生(思春期)男子の心理・行動の描写が弱いと思いますね。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.237
(3pt)

回収不足(*ネタバレ注意)。(初版第1刷)

著者の本はいくつか読んでいますが、その中では圧倒的に読みやすいです。
『乳と卵』、『わたくし率 イン 歯ー、または世界』は私には理解が難しいものでした。エッセイ類に至っては(ものにもよりますが)はっきり言って理解困難、読みにくいことこの上ないという感じでした。

著者の小説の中では、圧倒的によいものではあるのですが、数ヵ所、「回収不足」と感じる箇所がありました、
例えば、
 ・放課後、二ノ宮があわてたように百瀬を探しに来た理由
 ・百瀬の彼女?(の存在) (後で僕が1人でしている時の想像の中にちょっと出てはきますが、それだけでは弱いというか、その出てきた必然性も感じられない)
 ・百瀬が体育の授業をいつも見学している理由 (後に百瀬が病院にいたことと関係しているのだとは思いますが)
 ・(現在の)両親の関係がどうなったのか(なりそうなのか)
等々、これらはそのまま放置しておいてよいものとは私には思えません。

著者の小説の中では圧倒的に読みやすく、おもしろいと言うことのできるレベルであるだけに残念です。これらが解決、回収できていれば★★★★☆ぐらいつけられたかも知れませんね。

後はやはり、中学生(思春期)男子の心理・行動の描写が弱いと思いますね。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721
No.236
(3pt)

コジマの不快さ

いじめというものについて、僕、コジマ、百瀬の3人の視点で捉えているのですが、まず百瀬の捉え方については特に意外なものではなかった。コジマについてはしるしだの受け入れるだのと崇高なことを語っているけれど単純に自分を可哀想と言ってもらいたい、注目されたい、そして自分が可哀想と思える人を求めている、自分を正義と思っている浅い思考にしか思えなくて嫌悪感が強かった、コジマは弱い側の人間ではないよね。
色んな悪のかたちがあるなと思いました。良い小説ではあると思うけれど、コジマが個人的に悪い意味で不快だったので3にしました。
ヘヴン (講談社文庫) Amazon書評・レビュー: ヘヴン (講談社文庫)より
4062772469
No.235
(3pt)

コジマの不快さ

いじめというものについて、僕、コジマ、百瀬の3人の視点で捉えているのですが、まず百瀬の捉え方については特に意外なものではなかった。コジマについてはしるしだの受け入れるだのと崇高なことを語っているけれど単純に自分を可哀想と言ってもらいたい、注目されたい、そして自分が可哀想と思える人を求めている、自分を正義と思っている浅い思考にしか思えなくて嫌悪感が強かった、コジマは弱い側の人間ではないよね。
色んな悪のかたちがあるなと思いました。良い小説ではあると思うけれど、コジマが個人的に悪い意味で不快だったので3にしました。
ヘヴン Amazon書評・レビュー: ヘヴンより
4062157721