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(短編集)

田中慎弥の掌劇場



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田中慎弥の掌劇場の評価: 3.64/5点 レビュー 11件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.64pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全2件 1~2 1/1ページ
No.2:
(1pt)

素人が書いたものか?

川端賞、三島賞、芥川賞受賞と総なめにした田中慎弥の掌小説集です。
個人的には、駄文散文の寄せ集めで一冊にした感があります。
まあ、川端 康成の『掌の小説』を、田中慎弥が書けばどうなるのか? といった試みなのでしょうか。

起承転結もなく、起承転で終わって、はあ? といったものが多く、読んでいて面白くないです。
P123に「空に見たもの」という掌小説があります。あらすじは、
(起)セックスレスの若い夫婦がおりました。欲求不満の妻はいろいろな試みで夫を刺激し、挑発するも、ダメ。妻は恥をかきます。
(承)夫婦で買い物に行き、夫が駐車場で、空を見上げ何かを見ます。
(転)その夜から、夫は精力絶倫になり、妻が失神するほどの性欲で毎晩迫ります。で、おしまい。(笑)

夫は空に何を見たのか?、は書かれていません。つまり、(結)は読者が勝手に思索して楽しんでくれ、ということなのでしょう。
P84「自供」は、これよりはいくぶんましですが、面白くないのは変わりなし。

思索が、お好きな読者は、どうぞ。

時評ネタの戯曲『男たち(一幕)』(P28)なんかは、素人がブログに書いたものかと思いました。
田中慎弥の掌劇場Amazon書評・レビュー:田中慎弥の掌劇場より
462001298X
No.1:
(1pt)

地方新聞の読者なんてこんなものか

週刊誌の対談で、瀬戸内寂聴が「田中慎弥のようなショートショートを書くのが夢」と書いていたので興味を持って読んだ。
1,2作はおっ?これは,と思ったが、どんどん読み進むうちに一体これ何?と思うようになった。
もちろん文学と呼べるものはなく、ショートショートのようなひねりがきいたものでもない。単なる駄文の羅列?

本来、このような短編(5枚程度)を書くには、20枚くらいの物を先に書き、それを徹底的に削ってエッセンスだけを残すものだと思っていた。
竹内 政明氏の「編集手帖の文章術」を読むと、短編を書くことの苦労がよくわかるのだが、この中でも「まくら」「あんこ」「さげ」のうち削減するのは「あんこ」であると書いている。つまり、短編ではストーリーは書ききれないので、余韻を持たせることに力点を置くわけである。
しかし、この田中慎弥氏の作品を見ると、ほとんどのもにに余韻がない。
つまらない小話を書いているだけだ。
多分、削り取ったのではなく、2000字を埋めていったのだろう。あまりにも余分な文章が多い。

もともとこの掌編は地方紙に掲載されていたものらしい。
芥川賞を受賞したことで、この新聞社も単行本化したのだろうが、掲載時から傑作だと思っていたのだろうか。
田中慎弥の掌劇場Amazon書評・レビュー:田中慎弥の掌劇場より
462001298X

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