神様のいない日本シリーズ

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種別
長編
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あらすじ

2012年04月10日 神様のいない日本シリーズ (文春文庫)

野球賭博絡みのトラブルで失踪した父親から少年に葉書が届く。「野球をやってるか」。野球好きだった父親の願いをきくべきか、野球を嫌悪する母親に従うべきか。おりしも1986年、日本シリーズでは、大逆転劇が起ころうとしていた。はたして少年の身にも奇跡は訪れるのか。芥川賞作家の描く父と子の迫真の物語。(「BOOK」データベースより)

評判

神様のいない日本シリーズの評価:

0.00/10点 レビュー 0件。 B ランク

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神様のいない日本シリーズの総合評価:

8.67/10点 レビュー 9件。

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No.9
(5pt)

田中慎弥をまず読んでみたいという人には「共喰い」よりこっちの方がお勧め

野球を巡るいじめで傷ついた子どもに語りかける男。彼は0勝3敗から4連勝した日本シリーズの年に起こった自分と父の中学3年の出来事を語り始める。

 最初から最後まで主人公が扉越しの息子に語りかけるモノローグで小説が進んでいく。そして劇中劇と二つの奇跡の日本シリーズ。様々な仕掛けが面白く読ませてくれる。
 この本もテーマとしては「共喰い」にかなり近いと感じた。思春期に意識する親から受け継がれてきた自分というもののぬぐえなさと性(恋)。しかしこちらの方がグロテスクさが薄くて間口が広い。
 親との葛藤を子どもに語るという形式がいい。ラストも非常にいい終わり方だと思う。

 モノローグ、劇中劇、親子のドラマと二つの日本シリーズ... 色んなものがカチッと噛み合った快作。
 田中慎弥をまず読んでみたいという人には「共喰い」よりこっちの方がお勧め。
神様のいない日本シリーズ Amazon書評・レビュー: 神様のいない日本シリーズより
4163276904
No.8
(5pt)

田中慎弥をまず読んでみたいという人には「共喰い」よりこっちの方がお勧め

野球を巡るいじめで傷ついた子どもに語りかける男。彼は0勝3敗から4連勝した日本シリーズの年に起こった自分と父の中学3年の出来事を語り始める。

 最初から最後まで主人公が扉越しの息子に語りかけるモノローグで小説が進んでいく。そして劇中劇と二つの奇跡の日本シリーズ。様々な仕掛けが面白く読ませてくれる。
 この本もテーマとしては「共喰い」にかなり近いと感じた。思春期に意識する親から受け継がれてきた自分というもののぬぐえなさと性(恋)。しかしこちらの方がグロテスクさが薄くて間口が広い。
 親との葛藤を子どもに語るという形式がいい。ラストも非常にいい終わり方だと思う。

 モノローグ、劇中劇、親子のドラマと二つの日本シリーズ... 色んなものがカチッと噛み合った快作。
 田中慎弥をまず読んでみたいという人には「共喰い」よりこっちの方がお勧め。
神様のいない日本シリーズ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 神様のいない日本シリーズ (文春文庫)より
4167835010
No.7
(5pt)

傑作です

これは傑作! 吃驚した。
 前半三分の二は相変わらず話が何処に繋がるのか不明でグズグズと進むだが、後半で見事なくらいに重層的に伏線が合致すて天晴れ。ただひとつ、あの男がバットで殺したのが飼い豚である意味だけがわからなかったが、その後、丹羽文雄の短篇に料理人(だったか?)が殴打殺に梃子摺る豚をある男があっけらかんとを一発で殴り殺すシーンがあって何となく納得。
 表題の日本シリーズは1986年の西武対広島戦。
神様のいない日本シリーズ Amazon書評・レビュー: 神様のいない日本シリーズより
4163276904
No.6
(5pt)

傑作です

これは傑作! 吃驚した。
 前半三分の二は相変わらず話が何処に繋がるのか不明でグズグズと進むだが、後半で見事なくらいに重層的に伏線が合致すて天晴れ。ただひとつ、あの男がバットで殺したのが飼い豚である意味だけがわからなかったが、その後、丹羽文雄の短篇に料理人(だったか?)が殴打殺に梃子摺る豚をある男があっけらかんとを一発で殴り殺すシーンがあって何となく納得。
 表題の日本シリーズは1986年の西武対広島戦。
神様のいない日本シリーズ (文春文庫) Amazon書評・レビュー: 神様のいない日本シリーズ (文春文庫)より
4167835010
No.5
(3pt)

カバーの絵がいい

野球好きなので、芥川賞を受賞した作家が書いた「日本シリーズ」という言葉の入った小説とはどんなものかと読んでみた。帯には「最高傑作」とあるし。
もちろん、あのすっとぼけ顔の著者なので、胸躍るような野球小説を期待していたわけではないが、変化球すぎるというか、このようなタイトルがふさわしい小説だとは思わない。
祖父と父と息子、三代をつなぐストーリーが最初から最後まで、父の口から小学生の息子に話しかける形で語られる。息子は自分の部屋に閉じこもり、父はそのドアの前で延々と語り続ける。
ストーリーの核になっているのは、祖父による豚殺し、3連敗4連勝でライオンズが優勝した2回の日本シリーズ、中学時代に父が文化祭で演じることになった「ゴドーを待ちながら」の3つ。父はそれら3つをからめて息子に話しかけるなかで自らのアイデンティティを探っていく。うーん、違うかな。「喜怒哀楽が乏しく理不尽な世界」が描かれているという表現は妥当だろう。そういう作品です。僕にはしっくりこなかったけど。
この文庫本のカバーの絵がいい。その無表情に佇む人物は、息子の部屋のドアに向かって語りかける父のようでもあり、部屋の中でそれに背を向けている息子のようでもあり、また家族に背を向けて家を出て行く若かりし日の祖父のようでもある。
神様のいない日本シリーズ Amazon書評・レビュー: 神様のいない日本シリーズより
4163276904

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