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探偵AIのリアル・ディープラーニング



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【この小説が収録されている参考書籍】
探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)

探偵AIのリアル・ディープラーニングの評価: 3.07/5点 レビュー 30件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.07pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全30件 1~20 1/2ページ
12>>
No.30:
(4pt)

新感覚ののミステリーです

AIが主役を務める異色のミステリーです。AIがディープラーニングを駆使して、複雑な謎を解き明かしていく過程が描かれ、技術と推理が融合した新感覚の物語となっています。人間にはない視点で問題に迫るAIの活躍がユニークで、テクノロジーの進化と倫理的課題も巧みに織り込まれています。テンポの良い展開と緻密な謎解きが魅力で、AIミステリーの可能性を感じさせる一冊です。
探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)Amazon書評・レビュー:探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)より
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No.29:
(5pt)

AIの可能性と危険性を描いた、斬新でスリリングなミステリー

人工知能の研究者だった父が密室で謎の死を遂げた。父が遺した「探偵」と「犯人」、双子のAIを巡って、高校生の息子・輔と探偵のAI・相以(あい)が悪の組織と本格推理対決を繰り広げる。

本書は、人工知能科学と本格ミステリーを組み合わせた斬新な作品です。
タイトルにあるディープラーニングは、多層のニューラルネットワークによる深層学習のことです。双子のAIはディープラーニング
行いながら、事件を解決していくというストーリーになっています。そのため、タイトルに「ディープラーニング」という言葉が入っているのだと思います。

本書の主要なテーマは、人工知能と人間の関係性です。作中に登場するAIは、人間に似せて作られたものではなく、独自の思考や感情を持つ存在として描かれています。そのため、AIと人間は互いに理解しようと努力しながらも、時に衝突や葛藤を抱えることになるんですね。特に、探偵の相以と犯人の以相(いあ)は、同じ父親(創造者)から生まれたAI、いわば双子でありながら、正義と悪という対立軸に立っています。彼女たちは、自身の存在意義や目的を問いながらも、一方が犯人として、もう一方がそれを追う探偵として互いに敵対し続けます。

本書のおススメポイントは、以下の三つです。

第一に、本格ミステリーとしての完成度が高いことです。本書は、密室殺人放火事件や凶器はシマウマ事件など、奇想天外なトリックや設定を用いながらも、その解決法は合理的で説得力を持っています。また、作中では、「フレーム問題」や「シンボルグラウンディング問題」など、人工知能科学に関する専門的な知識も紹介されており、読者はAIの思考プロセスやアプローチの方法を追体験できます。さらに、探偵の相以と犯人の以相は、互いに手紙や電子メールで挑発しあったり、電脳空間で直接対決したりするなど、推理バトルが展開されるなど、こうした要素は、ミステリー好きな読者をワクワクさせてくれます。

第二に、ヒロイン(といってもAIなんですが)の魅力です。特にヒロインの相以は、自分が探偵だという自覚を持ちつつも、時には感情的になったり、負けず嫌いだったりと冗談を言ったりすることもあります。また、彼女は助手の輔や友人の美咲と仲良くなろうと努力するが、その際に見せる不器用さや素直さも可愛らしい。このように、人間らしさとAIらしさの狭間で揺れ動く複雑なキャラクターはAIということもあり新しいヒロイン像を提示してくれます。

本書は、人工知能という新しい存在がもたらす社会的・倫理的な問題を提示しつつも、その背後にある人間的な感情や欲望をしっかりフォローしていた探偵小説です。また、タイトルにもあるように、双子のAIは、古今東西の推理小説と推理漫画をディープラーニング(多層のニューラルネットワークによる深層学習)して推理と犯罪に関する知識を急速にアップデートしていきます。AIのアウトプットから、学習の元になった推理探偵作品がサラッと出てくるのも、推理小説マニアには嬉しいところです。
探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)Amazon書評・レビュー:探偵AIのリアル・ディープラーニング (新潮文庫nex)より
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No.28:
(1pt)

「新潮文庫の100冊」?(長文)

第一話を読み終えただけの感想であることをまずおことわりしておく。なぜなら第二話以降を読む気が失せたからだ。だから、「全部読んでから批判しろ!」という方は以下あなたには雑音なので読まないことをお勧めする。

 タイトルと「新潮文庫の100冊」ブックレット内の解説を参考に購入した。AIの探偵という設定はありがちだが、自分も仕事上関心のある分野なので惹かれたからだ。
 だが、読み始めて8ページにして首を捻る。『ディープラーニングにはスーパーコンピュータが必須だったが、現在はGPUという大量処理が得意な部品の進歩によって、普通のパソコンでもそれなりのパフォーマンスが発揮できるようになっている。』……絶句。
 ーーAIどころかITもコンピュータのことも、知識が上っ面でかつ間違ってる。
 本の冒頭にもあったが、描かれているのは『ほんの少し手を伸ばせば届くくらいの未来……あるいは現在』の世界。平成三十年出版だという点を考えると、令和四年の現在は作者の言う『未来』かも知れない。それでも、この説明なら「ヨドバシで最新のGPUを積んだゲーミングPCを買って来れば、ディープラーニングができますよ」っていうことになる。
 まさか。
 だいたいGPUは主に大量の計算を必要とする映像データを出力するために使われる。それをディープラーニングに使うのは画期的(!)アイディアかも知れないがw(ただ、気象予測をするスパコンには一部GPUが使われている。しかし、そういう使い方ならそうと書かないと)
 続きを読み進んでも「ビッグデータ」をただの大容量を必要とするデータと勘違いしているフシもあるし、ディープラーニングという語を「単にいっぱいデータをスキャンしました」という意味の語のように用いていたり。
 殺された父親が「第三次AIブーム」に乗って……って、ブームはもう終わっているし。このあたり加筆修正がさすがに必要だろう。
 極め付けは「SDカードに入っていた探偵AIのデータをスマホに転送して使う」という、話の根幹となる設定がIT知識の無さでボロボロなこと。スマホ上のプログラムはスマホ内のCPUで動くことをすっかり忘れているようだ。
(iPhone33、メモリ容量100テラバイトが発売されている未来なら可能かも^_^)
 ちょっとITを解っている人間や近未来SFを読み慣れた人間には正直読むのが辛い。
「AI」「ディープラーニング」という今流行りの言葉を散りばめたタイトルで客を引くのなら、理解をもっと深めてから書くべきではないのか。

 AI周りだけでなく、登場人物の描かれ方もしっくりこない。
 父親が死んだばかりの主人公は悲嘆の淵に沈むことなく早々に犯人探しに意欲満々。今風の若者設定としても薄っぺらすぎるのでは。
 新潮社文庫nexの編集部には校閲がいないのか。
 とても「十二国記」や「守り人」を出した出版社とは思えない。
 しかもそれを会社の看板フェアである「新潮文庫の100冊」のリストに入れるとは。
「nexはラノベレーベルだから内容はこんなので十分。カバーイラストをアニメ風のかわいい女の子にしときゃ売れるさ」とでも編集部が思ってるのではと勘繰りたくなるほどの本だ。
 ならば(作者も含めて)ラノベを舐めているとしか思えない。
 正直、読んでいるうちに腹が立って来る本に久しぶりに出会ったので長文になってしまった。
 もちろん、☆五つをつけるほど本書を気に入って読まれた方もあるので、私が長々と述べてきたことが気にならなかったのだろう。楽しめたのならOK。
 もし、固定ファンがおられるのなら、ファンだからこそ作者のさらなる成長のために苦言を呈されるのも一つのあり方だと思うのだが。
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No.27:
(1pt)

私には合わなかった

文章が私に合わなかっただけかもしれないが、AIについての考察のお粗末さが目に余った。今まで買った本の中で最低の部類の1冊。
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No.26:
(4pt)

シリーズ第一弾

シリーズ第一巻。連作短編形式で、ミステリとして楽しめるだけではなく、AIの抱える問題にも詳しくなれるところが面白い。
ただ出てくるAIが超高性能なだけに、作中であつかわれるAIの諸問題に引っかかることに違和感があって、やや話に集中ができなかった。相以も以相もそもそもAIの諸問題を解決してからでないとできないレベルのAIだと思う。
とはいえ、推理小説としては斬新で大満足な内容だった。
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No.25:
(1pt)

AIやITの理解の底が浅すぎて興ざめ

人間と同じような反応が出来る程、高度なAIの学習結果がSDカード程度の容量に入るわけないし、ましてやスマホで動くなどという夢物語を前提としているのには興ざめを超えて呆れる。もし、技術的なブレークスルーがあって、このような夢物語が可能であることを前提とするのであれば、いわゆるセンス・オブ・ワンダー的な背景説明が必要だが、それもない。ただ単にディープラーニングという流行り言葉を商業的目的で使いたかっただけという印象が拭えない。
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No.24:
(3pt)

こういう形でAIの可能性を知るのも楽しい

娘からのご推奨で読んでみた。まぁ楽しめるし、AIの可能性みたいなものも感じることができる。こういうのを読むと、近い将来、AIのカウンセリングみたいなものが増えてきそうな気がする。人間の悩みなど似たようなものだし、人間の医者より機械の方が相談する側も正直になれそうな気がする。結構、精神科医より頼りになったりして。
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No.23:
(2pt)

深みがない

よくある“ライトノベル”をベースに“推理小説”と“SFの風味”をつけたものだった。深みがあるかと思って買って読んでみたが、めちゃくちゃ軽かった。逆に“軽さ”を求めてる人には、おすすめです。
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No.22:
(1pt)

題材は面白いです。

人工知能(AI)少女が主人公の男子高校生と謎解きするお話で、AIが抱えている/抱えていた問題点を副題にしながら進行する。ディープ・ラーニングと称して古今東西の作品に話を広げられるのは面白いと思いましたし、対する相手も犯人思考のAIというのも良い題材だと思いました。AIが抱える問題点についても読み物としては悪くないです。
しかし、主人公の男子高校生になんら魅力がなく、無理筋の推理のオンパレードは読んでいて辛いとすら感じました。
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No.21:
(5pt)

AIの抱える問題を本格ミステリーに

純粋に面白かったです。非現実的でリアリティに欠ける面も多かったですが、それを補って余りあるオリジナリティを感じました。

「フレーム問題」「シンボルグラウンディング問題」など、AIの抱える問題を利用して本格ミステリーに仕立て上げる手腕にも敬服しました。
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No.20:
(2pt)

美少女ゲームじゃないんだから

近頃よくある探偵役にアニメ、マンガ的なキャラづけをしてライトノベルタッチのイラストをつけて出版した作品。肝心のキャラづけが20年くらい前のPCゲームの美少女を見ているようでつらい。作者は青春時代に好きだったものをかけて満足だろうが読者はたまらん。
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No.19:
(1pt)

ごめんなさい。これが本音です

恒例の夏のフェアにラインナップされていたので、期待して購入しました。しかし数ページ読んで違和感を持ち、半分読んで首を捻り、残り少しとなった今は驚きの気持ちで一杯です。
今はこれで本を出せてフェアにラインナップされるんだなと。
これが現代の人気小説なのか~と呆然としました。

設定は面白いです。
しかしキャラクターの感情の流れやそれに伴う行動はぎくしゃくとしており、ストーリーに入って行けず、読んでいて苦しい。
論理的思考が足りない。
だから読み手を説得して物語に引き込めない。
(でも今の小説はみんなこうなのかな?)

かつ、今まで読んだ本の中では文章が稚拙で表現力にも疑問があり、しかし時々難しい漢字を使うのでアンバランスさが印象に残る。

また、アニメに出てくるような濃い名前の登場人物やご都合主義の心理展開があり、読んでいて頭の中で国民的探偵アニメに変換され、肝心のこの小説には入ってゆけず本当に辛い。

同人誌なら分かる。
でも出版社からでた本なのだ。

著者さまは国民的探偵アニメのファンなのだろうな、と読んでいて思いました。
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No.18:
(2pt)

帯は信用ならないと思いました。

正直、AIのクセについて話しているだけでミステリーとしては面白くないと感じました。

犯人AIは購入せずです。
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No.17:
(5pt)

AIが魅力的

AIが少しずつ学習せていってる様子が可愛い。
探偵もコンピュータ化か。これがSFでない世界がもうすぐやってくるんだな、
続編あるみたいなので読みたい。
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No.16:
(5pt)

最高でした❗

正直最近多いラノベの亜種程度にしか思っていなかったのですが正直とても面白かったです。あまり自分はミステリー等は読まないのですがこの作品はサクサク読めたので良かったです。Aiに関するシーンが多く登場するのでAi好きの人にはおすすめですね。
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No.15:
(1pt)

「リアル」でなくとも良いから、せめてよく考えて書いてほしい

初っ端のアバター生成の下りから既に作者の知識・思慮不足が見て取れます。
「起動されたAIソフトがコンピュータ上に保存されている女性が写り込んだ画像をディープラーニングし、ユーザーの好みに合うアバターの姿を生成する」らしいのですが、ファイルのアクセス権限に関するツッコミは置いておくにしても、そもそもその仕様でユーザーの好みの顔が生成できる合理的な理由がありません。
第一に、ディープラーニングの手法で行うのならば、殆どの場合学習データが足りないのでは。ビッグデータが必要って自分で書いてるのになあ。それに、学習データの画像ファイルは、使用部分を切り出したりぼやけた画像を除いたり、適切に前処理しなければ使えません。
第二に、常にPCに異性の画像が保存されている前提のシステムはおかしい。仕事で使うPCにアイドルやアニメキャラの画像を入れますか?
第三に、そもそもPCに保存している異性の画像がそういった類のものばかりであるという考え方がおかしい。家族写真、ファッションを参考にしたいが為に保存した画像のモデルさん、古くからの友人知人、その他諸々いくらでも例を挙げられます。仮に好きなアイドルやアニメキャラの画像が入っていたとして、複数人の集合写真だったらどう判断するのか、というのも気になります。
オプションならともかく、デフォルトの仕様にするにはあまりにも無理があります。

まあ、普通にこれ、PCにエロ画像保存している主人公の焦った反応を描きたかっただけのクソエピソードなんですがね。このような、作者の脳味噌のレベルの低さが垣間見えてしまうような部分があると、一気に読む気が失せます。これは知識じゃなくて頭の問題です。

この例のように、駆け出しの時点でもうボロが出ており、その後のAI描写も同レベルなので、表題の通り全く「リアル」ではありません。専門家になるのは無理なので仕方ないとしても、せめて素人に突っ込まれない程度にはちゃんと勉強しましょうよ。

認識論や存在論、そもそも知能とは何かなど、AIに深く関連してくる心の哲学に関しても、単語は時々出てきますが、知能や感情について特に注意を払って描写している様子はないので、勉強していなさそうです(感情的な反応を否定しているわけではありません)。そりゃしてないのは察せますが。

まあ、まともにAIを描写できている作品の方が少ないのでそこにガバがあるのは別にいいのですが、この作品はどうも中国語の部屋やシンボルグラウンディング問題などを出して知ったかぶるので、そこが鼻につきます。知らないなら知らないでいいと思うんですよね。ドラえもんも特に科学技術の解説をしているわけではないですが、きちんとSFとして成立していますし、そういう作り方もあったと思うのですが、今作は半端な知識で難しすぎることに挑戦し、案の定失敗しています。普通の作品のように副次的な要素として登場させるならともかく、正面きってAIについて描いていくのなら、余計にガバを感じさせてはいけないので相当勉強しなきゃ無理でしょう。というか、不気味の谷って他のフレーム問題、シンボルグラウンディング問題、中国語の部屋に比べてかなりロボット工学よりですよね。このバランスの悪さにも「頑張っている」感じが出てしまってもう辛いです。

ただまあ、小説というのは本来虚構であり、極論ですが、全編科学考証ガン無視の嘘っぱちで構成するのも許される媒体ではあるので、そこで評価を最低にするのは流石に正当性に欠ける気がします。娯楽小説ならばそれらしくエンタメだけを楽しんでみようというスタンスでこの作品への私見を新たに書いていきます。

はい、こちらも全く好きになれませんでした。まず、なろうレベルの冒頭で草生えます。いきなりなんの思い入れもない主人公の親父が死んでも、正直どうでも良いというのが本音です。冒頭でインパクトを出したかったのでしょうが、感情移入させていないうちに登場人物を死なせても「だから何?」としか思えません。
それに、父親の死に対する主人公の反応も理解できないものでした。別に赤子のように泣き叫べとは言いませんが、親父が死んでいるのに平気な顔をしてしょーもないミステリ小説のトリックをペラペラ話し始めるのは正直意味がわかりません。

結局、AI要素もエンタメも、どちらも楽しむことができませんでした。既に書きましたが、僕は冒頭しか読んでいません。あまりにもつまらなかったので早々に読むのをやめました。どうせ最後の方には「AIが感情を獲得した!」みたいなこと書いてるんじゃないかなと想像していますが、もし当たっていたら心底読まなくて良かったと思うでしょう。

念を押しておきますが、別に科学考証がクソだという理由での評価ではありません。ごく普通に、小説自体が心底つまらなかったのでそれ故の1です。タイムリープ物の多くは論理的に破綻しているし、スターウォーズは宇宙空間で音が聞こえます。AI暴走ものはAIの仕様や描写にガバが多々見られるし、しばしば身体-心を二元論的に描きすぎます。けれど、面白い作品はごまんとあります。しかし、繰り返しますが、今作は全く面白くありませんでした。

最後まで読んでこそのレビューという意見もあるかもしれませんが、読者が途中までしか読めなかったのなら、読者の中でその作品はそこで終わりなのです。故に、僕個人としては、読了前のレビューは普通にありだと考えています。

個人的には、2019年に買った本の中で最も後悔した一冊でした。
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No.14:
(2pt)

AI探偵と目新しいのだが本格推理としては残念

人工知能である探偵"相以"とその製作者の息子である"輔"が協力して事件を解きながら「オクタコア」という秘密組織と戦う本格推理作品
内容としては作中で起こる5つの事件が短編集のように収録されている。
なのだが作中の推理や行動に穴が多く本格推理というには余りにも問題点がある。
以下作中で簡単に見つけられた問題点(ネタバレおよび長文注意)

・第二の事件はロバで被害者が殺されるのだが、どうやって生きている体重百キロものロバを丘の上に運んで落下させたかが説明されていない(しかも体重百キロものロバは運べないと作中で言及されている)。またロバを運ぶという行為を行えば人目に付くはずだがそのことも言及されていない。
・第三の事件はオクタコアの構成員の高校生の妹(組織と関係なし)が相以を盗むために起こしたのだが、組織の目的かつ機密である"相以の入手"をどうやって知ったのか? 本人は「色々と調べた」らしいが秘密結社の機密がそんなに簡単に高校生が調べられるだろうか。仮にそうだったとしても普通の高校生に機密をつかまれるような秘密組織は秘密組織として問題だと思うのだが。
・第四の事件は輔の母が死亡した事件の謎を解くという一番興味深い作品だが、残念ながらこの事件の出来が非常に悪い。というのもこの事件簡略に書くと、輔の母が輔の祖父の猟師小屋でAI掃除ロボが起こした猟銃暴発事故を隠すために自殺に偽装したという真相なのだが
 1.体調に異変を感じた輔の祖父が盗まれるのを防ぐために姿見の裏に猟銃を隠すのだが、何故かこの際猟銃から弾を抜いていないどころか、おそらく薬室内に弾を入れたまま隠している。作中でも言及されたように猟銃は暴発しやすいがそれを防ぐために薬室内に弾を入れたまま猟銃を持ち歩かないのが基本である。猟銃を隠した後しばらくは輔の祖父は行動できていたようだし、盗まれるのを防ぐために姿見の裏に猟銃を隠すような思考ができる人間が薬室内から弾を抜くという基本的なことをしないとは思えないのだが。
 2.猟銃により頸動脈を撃ち抜かれて死を悟った輔の母が、AI掃除ロボを窓の外に投げ、その後姿見の破片を手に持ち、ライターを探してカーテンに火を付けるという行動をとるのだが、頸動脈を撃ち抜かれたらこのような偽装工作を行える時間は無いと思うのだが。(猟師小屋が狭かったのだろうか?だがそうするとそんなに狭い猟師小屋でどうして猟銃が見つからないのかという話になるが)
という2つの矛盾がある。

このような内容であるので本格推理小説としては良い出来ではないのでこのような評価をつけさせていただきました。
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No.13:
(3pt)

ミャラ文芸、ミステリー小説どちらも中途半端

書店で帯のあおりに惹かれ購入しました。

ただ、内容的には残念でした。
面白かったなと思うのは1話だけです。

この作家さんの他の本は読んでいないのでこの本を読んだ感想だけを書いていきたいと思います。

これがweb小説から出たての作家さんの本でしたら☆4はつけていたと思いますが、経歴を見れば、いくつかの書籍を出されているよう。
何を言いたいかと言いますと、よく言えば読みやすい、悪くいうと捻りの何もない文の連続です。
もう少し、小説の面白さを意識してもらいたいところ。

そして、ミステリー小説には描写がとても大切だと思っているのですが、人物、背景などとてもあっさりです。
ヒロインのAIに関しては僕の好みのタイプしか表現されてません。

また、小説の構成に関しては、キャラ文芸としてもミステリー小説としても物足りません。
キャラ文芸にするならば前述通り、キャラクターの描写が少ないですし、途中出てきた関西弁のキャラクターもわざわざ関西弁にする必要があったのかと不思議に思うほどです。
ミステリーに関してはさて、こんなことがありました。のすぐ後に解決してしまいます。

読んでいる途中で、作家さんの経歴、出版社を何度も確認したほどです。
あまりにもいろんなものが中途半端で、これをよく本にしたねと関心してしまいます。
もう少し、捻りのあるものが読みたかったです。
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No.12:
(2pt)

記号化されたキャラクターたち

AI探偵とAI犯人という設定だけの作品で、肝心の内容は書籍化を疑うレベルでお粗末。どの登場人物もまるでどこかの漫画やアニメから借りてきたように記号化された言動、性格なので 読んでいてうんざりしました。また後期クイーン問題に触れているわりには無理のある推理ばかりで、そもそもの説得力に欠ける点もマイナス。もっと良質なミステリはいくらでもあるのでそちらを読まれたほうが時間の節約になります。
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No.11:
(4pt)

小説を読みながらAIの事が少しわかるようになると思います。

父の形見である人工知能のAI。事件の真相を究明するため活躍する人工知能。はじめは万能ではないが、機械学習を通じ探偵AIとし成長していく様に人工知能の将来の飛躍を想像させてくれる内容であった。
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410180124X

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