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サラバ!
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サラバ!の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.94pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全256件 221~240 12/13ページ
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下巻の主人公の転落ぶりには、心が苦しくなりましたが、 一気に読めました。 でも、大人になって転落した主人公の回想物語としては、 藤谷治さんの『船に乗れ!』の方が心に響きました。 両親が離婚に至る事になった真実、 ネタバレになるので具体的には書きませんが、 そもそもの二人のなれ初めからして、 お父さんのした行動は認めてもいい事で、 それならお母さんがお父さんを許せなくて仕方なかったねえ、 とは思えませんでした。 | ||||
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神とか宗教を持てとか、そんな単純な話ではなく、信じるものを見つけるのは(特に日本では)とてつもなく困難である。 しかしそれを見つけた人間は凄まじく強い。それを「姉」と「歩」から学んだ。 だからと言って我々が安易に「サラバ!」の中から「信じるもの」を探したり、与えられてはならない。 なぜなら著者は「姉」にこう言わせているからだ。 「あなたが信じるものを、誰かに決めさせてはいけないわ。」 | ||||
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上を読んだので、一応、下も読みました。というより、惰性で読まないと読む機会を失うと思い、一日で読み終えました。 正直、内容の深度に対して個々の余談が長すぎて萎えました。サトラコヲモンサマの件は意味なく、登場人物もエピソードが長いわりには身近に迫ってこない。変人に徹しきれていない、かといって普通でもない。読み終えてもジブリの『ゲド戦記』の様な曖昧模糊な印象。作中で主人公の歩が執筆するのだが、『解釈は読み手に任せる』と言っているが、著者自身もそう考えているのかと思われる。であれば、それだけの材料を揃えてほしいのだが、著書はなんらのメッセージもなく、主人公の歩は、サラバを拠り所にして人生を立て直し終了。何ら考えさせられることもなく、やっと読み終えた感じでした。下の中盤からは、どう完結させるか悩んだ末、強引にサラバを使った気がしました。 上下巻に分けたのは、出版会社の都合で長編にしたのかと勘ぐってしまうくらい出版業界は疲弊しているのでしょうか。今後、日本の文学賞は何らの意味も持たないでしょう。出版業界自ら自滅しているとしか思えません。 | ||||
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前編に比べて笑える箇所が少なかったかと思う。 あんなに「おりこうさん」な優等生の歩がここまで落ちるかという転落ぶりは ある意味びっくり仰天だった。同じ人格で人ってここまで変貌するものなのだろうか・・? 幼い頃からの抑え込まれた感情が、歩をあそこまで変えてしまったということか・・? そんな歩とは正反対にどうしようもなかった姉がまともになったのもビックリ仰天だった。 歩の腐った感情を描くところがリアルだった。嫌なやつだなぁ~と思いつつ、人間ってみんな こういう黒い感情を持ってるよなぁと妙に納得させられた。 | ||||
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周囲の空気を読み、すいすい慎重に育っていた歩が大きくつまずく。外見の美しさを失い、外見や相対的評価に価値基準を置いていた自己を反省する。いや、でもそれ逆でしょ。外見や相対的評価を大切にし、周囲の空気を読みつつ自己実現するのが正しい社会人でしょう。 視点人物・歩は退行しているんじゃないかと思う。 「サラバ」が魔法の言葉として輝く説得力に欠ける。エジプトとヤコブが、歩の中で主観的なまま未消化になっていて、客観的に対象化されていないからうまくつながらないのだ。 | ||||
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上巻はイラン、エジプトでの少年時代。圷家の女性達にも翻弄されながら成長していく僕の物語です。 作者の実体験を元にしたのか活き活きとした描写が海外での生活をリアルにすっと入ってきます。 下巻は日本での僕の思春期から大学時代、30代に向け自身と向き合わざるを得ない現代の日本に漂っている生々しい青年期の葛藤を痛感せずにはいられないものとなっています。 しかしながら家族の変化、また3月11日を経て動き出す僕の未来、そして幼少期の僕との再開。 読んだ後に心地の良い充実感と、少しだけ前向きになれた自分を感じられるような作品でした。 | ||||
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最後まで読めたので3です。でも、下巻はとてもモヤモヤします。上巻では大人びていた主人公は下巻ではどうしようもなく子どもっぽいです。この小説に出てくる大人は誰もまともに働かないということも気に入りません。お金は労せずして常に多めにもたらされる謎の設定。ありえないでしょ。作者は家事であれ、就労であれ、労働を時間の浪費と考えているのでしょうか。人から援助されたお金で、慎ましく精神性高めて生きてたら偉いの? 私はそんなの全然って思います。汚れたって良いじゃん。もっと世間にもまれろよ。誰もいない所で自分探しをしたって何も見つけられない、と言いたいです。 | ||||
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順風満帆だった主人公がどん底に落ちていく展開。 読んでいて、主人公のだらしなさにイライラを覚えてしまう。 一人の人生記録のような内容なので、下巻に来ると少し飽きてしまう感が否めないのと、 オチがなんとなく想像できたものとなっていました。 | ||||
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一気に読み終わりました。本の中に微かな自分をみつけながら、よみつづけました。社会にとけこめない、姉の貴子、姉をみて、要領のよい自分をつくろっていた歩、優しさゆえに、悩み続けて出家する父、無邪気ながら強い母。私の中にどの人も存在します。だから、夢中でよみました。 最後はうーんっておもいました。ヤコブに会って終わりにしてほしかった。 すべての登場人物が各々の形で、自分を取り戻して終わります。筆者が海外生活があるから、日本を客観的にみながら、それでも日本を愛している事がよく伝わってきました。 | ||||
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家族の中で迷惑もの扱いされた人が、だからこそ得た生きる英知。 もうそろそろ、時代は 愛というもの、生きるということ、すべての出来事は最善でおこる、たとえ嫌なことさえも(特別な場合をのぞいて)ということを理解してもいいのではないか、と思ったところにこの小説。 時代が追い付いてきた! 本当の人間とはこんなに愚かだから愛おしいし、愚かな自分も受け入れ前を向けばこんなにすごい生き物だと気づかされます。 私は現代にようやくでた最高の小説だと思います。 | ||||
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評価が不当なので初めて書き込みます。 素晴らしい作品です。 普通に育ち普通の人がどんな葛藤やトラウマを抱えているのか。 少しでもトラブルがあった家庭に育ったなら、皆誰かが誰かにあてはまる。 小説とは本来、こうあるべきだと思いました。 感動というよりも、もっと深いです、人間とはどういうものか、人間が生まれてまず触れる家族というものが、後々どのような影響を与えていくか。特別ではない話が、繰り広げられます。 現代にこういう作家さんが出てくださったことを本当に嬉しく思います。 小説離れして、自己啓発やビジネス本、エッセイなどに走っていましたが、やっといい小説に会えました。 | ||||
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(以下ネタバレ含む) 上巻の海外生活の描写はそれなりに面白かったし、登場人物たちに妙な存在感もあったけど、とにかく読むの辛かった。長い!(本当に面白い小説は何巻だろうとあっという間) しかし腐っても直木賞!きっと最後に劇的な感動が来るんだと信じて最後まで読み続けたけど・・・…う~~ん。 まぁそれなりに感じ入るところもあったけど、でも不快感というか、全然納得いかないまま終わりというか。 リアルな人生ってそういうものだと言われればそれまでだけど、でもな~~。ところどころすごい不自然だったし。 (特にお姉さんのあの変貌ぶりはちょっと。ナイわ~) 作者の自伝的小説だと思って読むならいいのかなぁ。フィクションという名を借りた自分史的な…?(なんかちょっと痛いけど) 直木賞的には残念な感じ。 | ||||
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この本を読んで、私も人を選ぶ作品だなと思います。この本は若い人向けの作品だと思います。 私は、歩は現代の若者に相当するのではないかと思っています。ネットに左右され、自分の意見を言う前に他人を気にする、そう、インターネットの口コミ、レビューのことです。自分で見もせず感じることすら考えず、只々鵜呑みにする。そんな現代の若者たちに、ドラマチックに描いて、読みやすくするための、伝えるための作品だったのではないかと。 本だけの内容を考えるのも大事ですが、書かれた時期を考えながら読むと面白いと思える発見があったりします。 総評 : 確かに、内容自体は凡庸な作品だと言われても仕方ない気がします。どっかでみたことのあるような設定や台詞、言い回し、考え方。(小説は言い回しがあまり読まない私ですらそう感じたのだから、読む人には退屈なのかも)しかし、だからこそ親近感が湧くのだと思いました。小説の言葉の美しさや、面白い比喩表現など私には良さがさっぱりです。くどいし、うるさいとすら思えます。しかし、この本はこの時に読めることができたのは幸せだったと断言できます。 特に、本をあまり読まない高校生や大学生にオススメしたい気がします。 | ||||
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阪神淡路大震災に遭遇する17歳のアユムから始まる、下巻。 翌年、東京の大学に進学するアユムはイケメンで背が高く、自分の意見を押し 付けないから、女の子の人気の的だ。 しかしアユムは、自分からは積極的に動かない(動けない)。 向こうから寄ってくるし…。 子どもの頃から気配を消すことに巧みだったせいか、卒業、就職、恋、生きて ゆく上で必然的に訪れるさまざまな試練に、アユムは正面から立ち向かえない。 30歳を過ぎ、仕事に向き合えず友人の離反もあり、いつしか一人ぼっちになった アユムが自分を取り戻そうと初めて積極的に動き出したきっかけは、意外な人物 からのひと言だった。 上巻では描かれることのなかった両親の思いもきちんと語られるし、伯母の夏枝も 下巻では重要な役どころを演じているが、何より姉の貴子が素晴らしい。 親友の須玖、鴻上ほか、懐かしい人物にも、きちんと出番を与えているところが、 何とも律儀に思う。 | ||||
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”信じる”をテーマにしていることが分かりました。 それは終盤に差し掛かってからです。 急カーブしていきます。 それまでは、この世に左足から登場し、30数年に亘る生い立ちとあゆみをずっとずっと語り続けます。 そんな中で、風変わりな家庭環境の影響を受けながら、自分の立ち位置を意識。 そして、決してひとに自分自身をさらけだすことなく、いい子ちゃんぶりを続ける多感な青年期と共に、その複雑な内面を描写していきます。 そのうち、無難で佳きとしてしていた自分自身の存在を否定することになり、自分自身を見失ってしまうのです。 そこから這い上がり、本来進むべき道を見出していくのです。 それは長い道のりだったのです。 風変わりなタッチの作風です。 上巻下巻に亘り、長い前ふりの生い立ちを語っていますが、その前ふりが、ラストに言わんとすることをしっかりとつかみとることができます。 そして、読了しすっきりと爽快になります。 映画化するユニークな演出素材とキャラ、シチュエーションはすべてそろっており、素晴らしいヒューマンドラマが期待できます。 | ||||
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クチコミで西加奈子さんの本はユニークだという事を聞きました。 本書は、第152回 直木賞受賞、2015年本屋大賞2位と言うことで、初めて手に取りました。 西加奈子さんご自身が、イラン ・テヘラン生まれであり、エジプト・大阪育ちということで、体験された自伝的な影響やエッセンスが含まれているのかもしれません。 でも、主人公は男の子です。 まさしく“生まれいずる”ところから小説が始まっていきます。 父の海外赴任により、イラン、エジプトと生活拠点を移していきます。 そういった生活環境のなかで、母も変りもの、姉も変りものといった破天荒に見える複雑な家庭環境にもまれながら成長していく姿を映し出しています。 その成長の過程で、PDCAサイクルの繰り返し。 つまり、もの思いをした末に行動を起こしその行動を振り返って次のステップのために学習するというサイクルを繰り返すのです。 突飛的で無謀にもみえ、一般的ではない生活環境と家庭環境は不可思議な空間を作り出しています。 加えて、中流以上の生活にみえて、庶民的な普段着をかもしだす関西弁のフレーズで進んでいきます。 はなしをだらだら連ねているように思いますが、実はそうではなく、しっかりとポイントを押さえこんでいます。 そのポイントは、読者との共通項があるように、なんか似たような経験をしたような感じを受けてしまいます。 小学生がこんなにも思考を重ねることはないのかもしれませんが、小学生が思考していることを文章で表現すれば、一見大人びたような、複雑な思考回路があるのではないかと思います。 ひとは内面と外的な影響を受けて、何万通りもある選択肢の中から、たった一つを選択し歩んでいき、それを踏み台にして、再びステップアップしていくものだと思います。 ところどころで笑えて、ユニークな切り口の本だと思います。 | ||||
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直木賞作家 西加奈子先生のベストセラー。 主人公 歩くんを取り巻く家族、友人の物語。 海外と日本が舞台になっており、とても興味深い。 発達障害のようなお姉さんの大人になってからのひと言はとても深い。 | ||||
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レビューはほとんど書かないが、これは書きたいと思った。 上巻より下巻が格段に面白かった。上巻での伏線を下巻で回収していくのだから当然だ。最終的に到達する域が高いからこそ、上巻での伏線があれほどに必要だったんだと思った。 確かにナイル河のように圧倒的に野太いものを渾身の力で投げつけられて、こちらは全くもって覚悟できていなかったものの物語に惹きこまれていった結果、全身でなんとかかんとか受け止められたような、今はそんな感覚です。きっと読み手の到達度も大いに試されるのだろうとも思いました。 | ||||
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下巻を読むまでは、変わった家族の海外体験記かと、これで直木賞?と思いながら、途中でギブアップしそうになりました。 | ||||
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素早い展開で、上巻の伏線がすべて腑に落ちました。予想外の展開に驚かされました。もう一度、上巻を読み直したくなりました | ||||
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