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(短編集)
シャーロック・ホームズたちの新冒険
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シャーロック・ホームズたちの新冒険の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.78pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
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2018年発刊の単行本では無く、2021年11月発行の文庫版での読書。 本作は五編の短編集で、シャーロックホームズが出てくるのは一編のみ。他四編はシャーロックホームズとは全く関係が無い。 巻末の解説(つまり2021年後半に書かれた)によると、近年は空前絶後のシャーロックホームズブームだそう。タイトルにシャーロックホームズを付ける事で、ブームに便乗して一儲けを企んだのが良くわかる。勿論嘘は無い。あくまでもシャーロックホームズ “たち” だから、ホームズとその仲間“たち”と解釈しようが、ホームズとそれ以外の人の冒険と解釈しようが、それは手に取った人の自由。 自分は田中啓文氏の著作は初めてで、シャーロックホームズのパロディやパスティーシュなら読み易いかな?と手に取った次第だが、著者の思惑通りにうっかり引っ掛かってしまった。 しかも肝心の短編どれもが、面白くない。 ・トキワ荘事件 一定以上の年齢の人ならトキワ荘と聞けば、「あぁ漫画家が沢山住んでいた・・・」と思うだろう。そのトキワ荘。実際に住んでいた漫画家が実名(ペンネーム)で登場する。 事件が発生し、その解決が面白くもなんとも無い。何かが盗まれたのだが、状況からそこに居た漫画家達が犯人となる訳だが、仮に漫画家以外が犯人であっても盗む事が出来た必然性が無いとおかしい。最後にSF要素を入れたのも蛇足。 ・ふたりの明智 これは最初からつまらなかった。まだSFとしてどちらかの明智がタイムスリップした方が面白かった。更につまらないのは、この「ふたりの明智」の物語が終わった後に附記が書かれており、その内容が本編に関係の無い事が書かれていたから。どうして本編に一度も坂本龍馬が出てきていないのに、坂本竜馬を書くのか?一般的には、史実の人が坂本龍馬で、司馬遼太郎の小説の人物が坂本竜馬と考えると思うのだが、何故著者は坂本竜馬としたのか?更に次元大介に至っては駄洒落目的以外は何の附記でも無い。 ・2001年問題 映画「2001年宇宙の旅」と、アイザックアシモフの短編シリーズ「黒後家蜘蛛の会」をネタ元とした内容。映画も本も、短編シリーズも読んだことが無かったせいか、これは素直に楽しめた。最後のオチもなかなか。だけど最後の最後、附記がまたもや付き、その単なる駄洒落披露に呆れてしまった。 ・旅に病んで・・・・・・ 病臥する正岡子規と、200年前の松尾芭蕉の関連。松尾芭蕉の死因を、芭蕉死後200年後の正岡子規の弟子である高浜虚子が、発見された文章から読み解く内容。松尾芭蕉忍者説は聞いた事が有るので、その線で引っ張ってもらったら、もっと楽しめたかも。 ・ホームズ転生 歴史のifなのかな?シャーロックホームズのパロディやパスティーシュとして、この設定にしたのは中々秀逸。 | ||||
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