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(アンソロジー)
謎の館へようこそ 白
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謎の館へようこそ 白の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.25pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全1件 1~1 1/1ページ
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まず最初に書いておきますが、星2つというのはいわゆる古典本格推理小説(パズラー)に親しんできた私のようなオッサンにとっての評価であって、 初めて推理物に手を伸ばしてみた方やライトノベル好きの方にとっては楽しく読める本なのかも知れませんしそれを否定するつもりはありません。 ただ、くどいようですが、少なくとも古典本格推理に親しんできた方には絶対におすすめしません。そういう皆さんにとって読むに足る作品は、収録6作中に1作もありません。 試しに読んでみた本でこんなにガッカリしたのは久しぶりです。 以下、はっきりネタバラしするつもりはもちろん無いのですが、推理物のレビューの常でネタバレにつながってしまうことがあるかも知れませんのでご注意下さい。 作品1:終盤のあれあれー、ええー、っていう破滅感を楽しむということなのだろうが、本文や台詞の無用な軽薄さは空回り、キャラクター設定も何の意味があるのかよく分からない。 このプロットで読ませるなら、分量を5分の1ぐらいにしてショートショートにした方が良い。 作品2:あれこれ気取ってもったいぶった割に、かなり早い時点で予想できる通りの種明かしで、まるきり何の意外性も無い。この内容で80ページも使われて、読後の倦怠感もひとしお。 作品3:吹奏楽部あるある、だけで読者をくすぐろうとする姑息な作品で、ストーリーには何の中身もない。6作品中でも最も推理興味から遠い作品。吹奏楽部あるあるが欲しい方はどうぞ。 作品4:このトリックでここまで引っ張るのは無理でしょう。これもショートショートならありかも。あるいは推理クイズなら。小説の体にするのは矛盾やボロをごまかし切れない。 作品5:よく練られた作品のように見えて、実は終盤に種明かしされる1点の仕掛けだけに依存した物語。作者は思い付いた時にこれぞ!と思ったかもしれないし、それをよく小説に仕上げてはいるが、読み終わってみると単なる子供の科学クイズ。しかも(ネタバレ注意)これは理系の人ならたぶん割と早い時点で容易に予想できてしまうが、逆に予想できなかった人にはおそらく面白くも何ともないトリック。最後のオチはいかにもありがちで苦笑。 作品6:種明かし以降の部分が、冗長で退屈。(そもそも半分より前のところでかなり明確なヒントが出されてしまっているし。)種明かししたところですっきりテキパキ収束した方が、読後感も良かっただろう。作者は種明かし後のところこそ書きたかったのだ、というかも知れないが、この文章のままの終盤では自己満足の域を出ない。 6作品全般を通じて、必然性のない無意味なキャラクター設定が多い。流行なのかも知れないが、小説でお金を取るというのなら(つまりプロなら)、破茶滅茶な登場人物だろうが全てのキャラクターには必然性がなければいけない、と私は思います。もちろん推理物だけでなくあらゆる小説の話。 それができなければ素人の趣味、自己満足に終わってしまう。 | ||||
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