(短編集)
君に読ませたいミステリがあるんだ
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想像ですが、著者のメモ帳には、現実味がなくて、使えないトリックがいくつも書かれているのではないでしょうか。 普通なら使えないそれらを、小説のなかで、素人が書いたミステリとして使うことで、切り抜けようとしたのではないかと思うのです。 そこに「こんな不備がある」というツッコミを入れて、楽しく読ませています。 言ってみれば、規格外野菜をうまく料理することで販売にこぎつけた、ということではないでしょうか。 うまいやりかただと思います。 全体に楽しいのですが、ただ、ラストだけはちょっといただけません。 個人的には、こういうイタイ終わりかたは、全然好みでありません。 | ||||
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鯉ヶ窪学園シリーズ最新作(過去作との直接的なつながりはない)。 鯉ヶ窪学園の高一男子の主人公が、ふとしたきっかけで知り合った高三の美少女文芸部長から、無理やりミステリ小説を読まされる羽目になる。 押しに弱い主人公と自意識過剰の先輩美少女との掛け合いが面白く、特に先輩美少女のキャラクターは、麻耶雄嵩氏の想像したメルカトル鮎を思わせるところがある。 本作には、その文芸部長が探偵役を務める作品が作中作という形で5編収められている。 主人公は、その作中作に対してツッコミをいれていく(批評する)のだが、その多くは(個人的には)たわいもない内容で、作中作の価値を損なうものではない。 どの作品も、完成度の高い本格ミステリだ。 第一話は、大胆なトリックとそれを解き明かすきっかけとなる手かがりが鮮やか。 トリックに関する主人公のツッコミの内容はさほど気にならなかった。 第二話は、ある一つの行為が二つの効果を生みだすというプロットが秀逸。傑作でしょう。 第三話は、人間消失という不可能状況に対する解決が鮮やか。これも傑作。 いわば便利グッズを利用したトリックだが、そのトリックを示唆する伏線が巧みに張られているために不満 が残らない。 第四話も便利グッズを利用したトリックだが、こちらはトリックの存在に気づくための手がかりがないのが残念。 この作品については、トリックに関する主人公のツッコミの内容はかなり的確。 第五話は、あまりにも古典的なトリックに捻りを加え、さらにある趣向を取り入れることで意外性を演出している。 以上の5編、大いに楽しめた。 主人公と先輩との関係性がどうなっていくのかも含めて、ぜひ続編をお願いしたい。 | ||||
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文芸部長が書いた完成度の低い短編ミステリを、新入生がツッコミながら読むという体裁です。 ひとつひとつの短編がつまらない。 しかし最後にまとまるのだろうと我慢して読みました。 そして仕掛けがわかったところで「だから何?」 という感想でした。 なぜみなさんの評価が高いのか、私にはまったくわかりませんでした。 | ||||
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鯉ヶ窪学園高等部の"第二"文芸部の部長(唯一の部員でもある)の美人だが男勝りで唯我独尊の水崎アンナが新入部員勧誘のために、過去に執筆した(即ち、作中作という体裁)自身をヒロインとした「文芸部長と『音楽室の殺人』」、「文芸部長と『狙われた送球部員』」、「文芸部長と『消えた制服女子の謎』」、「文芸部長と『砲丸投げの恐怖』」及び「文芸部長と『エックス山のアリバイ』」という5つの作品を新入生の「僕」が入部を決心するまで読ませるという凝った趣向の連作ユーモア短編ミステリ集。「僕」が各作品の読書に当って、両者の間で漫談の様なやり取りがあるのも楽しい。 私はユーモア風味と本格ミステリ味とを融合させた作者の作風を愛好しているのだが、本作はユーモア風味に力点を置いた印象(勿論、水崎の作品にワザと隙を作っている)。一方、従来の本格ミステリを揶揄している雰囲気も漂っている。本格ミステリとしての"作法"を読者(あるいは「僕」)と共に再確認している感じ。また、上述した通り、水崎の作品は隙だらけなのだが、そこに突拍子もないアイデアを織り込んでいる点は如何にも作者らしい。特に、全編に渡って水崎が「僕」(=読者)に仕掛けた罠には感心した。 凝った趣向、水崎のキャラ設定及び本格ミステリへの揶揄とピカリと光るミステリ的アイデアとの混淆で楽しさを満喫出来る秀逸な連作ユーモア短編ミステリ集だと思った。 | ||||
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部員は本人だけという「第二文芸部」の(自称)美人部長が、ポンコツな自作ミステリをたった一人の後輩に読ませては、毎回鋭いツッコミを受けるという設定は、アニメ化もされた人気コミック「手品先輩」の丸パクリだと思うが、作中作のミステリとしての出来はともかく、各々の作品で使われているトリックは割とちゃんとしたもので、東川作品は久々に読んだが、十分楽しめた。 ちょっと型破りなライトミステリとして、一読をお勧めしたい。 | ||||
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