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盤上の向日葵



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盤上の向日葵の評価: 3.92/5点 レビュー 181件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.92pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全34件 21~34 2/2ページ
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No.14:
(3pt)

期待が大きすぎました。

昨今の将棋ブームによるものか書店で大きく宣伝されていたため、興味が引かれた。
残念ながら私にとってはミステリーとしても、将棋小説としてもやや物足りないものだった。
中盤まではぐいぐい読ませるが、終盤収束にかかるにつれて???という印象。
主人公の最後の行動も正直意味が分からず、唖然としてしまいました。
なお、本作は同時期に出版された塩田武士氏「盤上に散る」と舞台設定(真剣師・銘駒)が類似している。比較しながら読むとなかなか興味深い。
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No.13:
(3pt)

一気読み、でも「砂の器」には及びもつかない

この作者、初めてです。私も「砂の器」を思い浮かべました。しかし、決定的に違うのは「砂」には憎悪すべき人間は一人も登場しないということです。むしろ多くが善意の人々で、止むに止まれぬ事情で殺人が行われる。読者は、それぞれの人物の心情を良く理解でき、だからこそあれほどの感動を生む。対して、この作品では、人間が類型的。中年の嫌な男は、父親にしろ、重慶にせよ、同じひな形を少し変えただけ。悪人はこう、善人はこんな、という感じ。人物像に深みがない。良くも悪くも、人間を将棋の駒のように書いてる。重慶を主人公に、「麻雀放浪記」のような小説にした方がよかったかもしれない。旅将棋の場面が一番リアル。少年と母親の造形はファンタジー。
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No.12:
(3pt)

読後感と安易な設定が残念

前半はよかった。駒の行方を丹念に追う刑事二人のかけあいも、老教師と少年のふれあいも、丁寧に書かれているのに読みやすく、登場人物のこの先がどうなるのだろう?と気にかかり、物語の中にぐいぐいと引き込まれた。

ところが後半は、話のテンポがよくなったといえば聞こえは良いが、強引な展開やリアリティのなさすぎる設定が気になりはじめ、話に入り込めなくなってくる。中盤の山場である東北での「真剣」の将棋勝負の展開は都合がよすぎる。桂介の向日葵との関わりもとってつけたようで説得力がない。

ストーリーの本筋ではないとはいえ、桂介の大学卒業後数年でのビジネス成功はどんな天才でも不可能レベル。ソフトウェア会社を立ち上げ数年で年商30億? 物語冒頭が平成6年なので、その数年前として平成元年前後の設定ですよね。また、物語後半で語られる上条の棋力と、冒頭で語られるプロ入りしてからの勝ちっぷりもギャップがありすぎる。

その一方で、本筋のストーリーはほとんど読者の予想通りに進んでいく。そうであってほしくない、という願いを裏切って最後まで。

読書の楽しみは味わえましたが残念な読後感でした。
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No.11:
(3pt)

「砂の器」を大量の水で薄くしたような作品

柚月さんの作品はほとんど読んでいます。相変わらず、文章力は非常に高く、読みやすいです。
が、内容的には「砂の器」を大量の水で薄くしたような作品。ミステリー的には驚くポイントがありません。また、駒の出自を洗い出す刑事パートは無くても成立するレベル。長編にする必要があったんですかね、これ。
結局のところ、作者が何を描きたかったのが見えにくく、こちらに伝わらない。もしくは伝わっても、それが薄い印象。文章が上手いだけで、響くものがないんですよね。これが柚月作品がどれもあと一歩足りない理由だと思います。
とりあえず何か読みたいものが欲しいという方にはおススメですが、期待しすぎると残念感が大きくなるでしょう。要注意です。
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No.10:
(3pt)

この出生の秘密は好きじゃない

過去と未来、東京と諏訪等の地方。時間と場所を交錯させるミステリーの常套手段はきっちりおさえている。
加えて、テーマは将棋。最近ブームということもあるが、賭け将棋の世界はよく知られてない。ドキドキしながら読ませるものがある。

とても面白い。

これだけの話のもっていき方なので、結語には高い必然性が求められるのはわかるのだが、話の核となる出生の秘密は好きじゃない。嫌悪感さえ覚える。いくら舞台を少し前の時代に設定したといえ、読む方は現代の感覚をもっている。その辺の温度感のズレが残念といえば残念だ。
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No.9:
(3pt)

将棋の世界を甘く見てもらっては困る

ミステリーですので、まだ読んでいない方へ配慮しながら感想を書きます。
まず、登場人物の設定に不自然さが付きまといました。

東大出身のIT起業家で、後に奨励会を経ずしてプロ編入試験を受けたという設定でした。プロとの対決が5勝3敗というくらいの棋力で、その後にタイトル戦に登場し、将棋界の6冠に対等に挑み、最終戦までもつれ込むという設定自身がありえません。

藤井7段が高校へ進学するかどうかで注目を浴びたように、将棋に専念しなくてはいけない年代に、奨励会に入らず、将棋の世界から外れていた登場人物の棋力では、プロ棋士にはなれません。

また、鬼殺し戦法がラスト近くに登場します。いかにも怖そうな名前ですが、初心者相手のはめ手で、アマチュアの有段者同士でも用いません。正しい受け手を知っていれば自滅します。早石田も丁寧に応対すれば問題ありません。
あの場面で、ストリー上の展開が必要だったとしても「鬼殺し」を指させたところで、読者はひきます。

記譜の一部は書かれていますが、局面図がないので、臨場感が伝わりません。作者の筆力があるので、それでも読ませますが、絵空事という感じはぬぐえませんでした。

登場人物の一人は、伝説の真剣師をモデルにしているのはすぐに分かりました。四半世紀前に鬼籍に入られている方ですが、小説であっても、この設定はいかがかな、と思いました。新宿の将棋道場は良いとしても、真剣師の親の状況まで借りる必要はないでしょう。

将棋を愛して、数十年の読者もいます。将棋界が隆盛になり、小説に取り上げられるのは嬉しいことですが、便乗のように扱われるのは、また別の問題です。
純粋に小説の世界だと分かりながらも疑念がつきまといました。
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No.8:
(3pt)

期待が先行し過ぎたかもしれない

しっかりと構成されて、文章にも安定感を感じる。
ただ、宣伝文句に影響されて期待が先行し過ぎたようだ。

盤上の向日葵というタイトルの理由は、ラストの盛り上がりに
かかる部分で明らかになる。

3分の1も読めば誰が事件に関与しているのかは明らかだが、
後半に向かって物語はテンポよく進んでいくので
部分部分に出てくる将棋の駒の動きが理解出来なくても
途中で飽きがくることは無い。

ミステリ要素を期待すると物足りないとは思う。
ドラマ原作としてもうってつけの作品だ。
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No.7:
(3pt)

火曜サスペンス劇場・・・

前作の「孤狼の血」の時も感じたけど
全体的な構想は良いけど中身が薄い。
無駄にテンポの悪い会話や状況説明。途中から先が読める展開。
つまらん!とまでは言わないけどありふれた2時間サスペンスドラマを
見ているようで読後に満足感はありません。
有名なミステリーランキングで上位になってますが他がもっとダメと言う
事ですかね・・・
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No.6:
(3pt)

力作ではあるが(少々ネタバレ

他の方も書いていらっしゃいましたが、ところどころに松本清張「砂の器」感が漂う作品でした。
設定や物語の進み具合等、力作であることに間違いはないのですが、どうしても底が薄い感じが否めません。見つかった遺体の話しと、将棋の話し、時間軸をずらしながら物語が進んでいきますが、どの章も何かが足りない気がするのです。私がこの物語で唯一楽しめたのは唐沢さんが生きている間だけでした。
最後まで読めば、推理小説らしいカタルシスが得られるのかとほぼ一気読みに近い感覚で読みました。読ませる筆力はあると思います。しかしながら、結末まで読んでも肩すかしをくらうというか、それ?!って感じです。面白くない、わけではない。けれど物足りない。そんな作品です。
ちなみに、舞台がなぜ平成6年?と最後までそこに意味を見いだせずにいましたが、最後の最後、残り数行で納得しました。
今現在、新幹線のホームには柵がありますもんね。
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No.5:
(3pt)

うーん

本屋大賞ノミネート作品ですが...『孤浪の血』『合理的にあり得ない』と同様に肩透かし感が強かったです。警察小説かと思いきや刑事は活躍せず,かといって棋士の人生譚とまでもいえず,エンディングには到底納得できず(それまでに描かれた棋士は,最後にあんな行動をとる人間? それとも血の呪いとでも言うのかしらん)。うーん....この作者,『検事の本懐』は面白かったのになぁ。
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No.4:
(3pt)

本屋大賞2018ノミネート作品に相応しいとは思えませんでした。

平成六年、山形県天童市。注目の若手棋士同士による対局の会場に二人の刑事がやってくる。

理由は約四か月前、埼玉県の山中で身元不明の白骨死体が発見された。一緒に埋められていたのは名匠作の伝説の将棋駒。
かつて棋士を目指していた佐野巡査は、県警捜査一課のベテラン刑事、石破と組んで駒の持ち主をつきとめるべく、地べたを這うような捜査を進める。

同時に進行する昭和四十六年から始まる一人の少年、桂介の物語。
幼いうちに母を亡くし、父親からは虐待を受けて育ち、彼を気にかけていた元教師がその人並みならぬ将棋の才能に気づき、東京へ出てプロを目指すよう助言するが父親の支配から逃れられず――。

以上、そんな作品です。
まずは作家さんが前々から素晴らしい力量と感じており、今作品も文章力や構成力が素晴らしく、中盤まではぐいぐい引き付けられて魅了されました。

ただ、将棋の文章のみの戦いや、いくら名匠作の駒でも木材の将棋の駒に400万円や、賭け将棋の醍醐味等は理解出来ず、
それでも僕は中学まで将棋を楽しみ、戦法や防御の囲いも何となく覚えていたのでまだ楽しめましたが、
将棋を全く知らない読者は尚更付いていけないような気がします。

また、ラストは予想を裏切る更にレベルの高い悲劇でしたが、悲劇の根本も特殊過ぎて『可哀相』とは思っても共感は出来ませんでした。
救いのない悲劇作品の場合、今まで読んだ作品だと、そこに様々なテーマが込められていると感じるのですが、今作品は作者が何を伝えたくて救いのない悲劇を書いたのか分かりませんし、
前述のように将棋ワールドが特殊なので一般的に通じるとは言い難いように感じました。
(同じような将棋ワールドの悲劇作品だと、将棋の戦いを分かりやすく変換した貴志さんの『ダークゾーン』の方が素晴らしいです)
せっかく作者の力量は素晴らしいのに、舞台やテーマが勿体無いなとも思います。
とは言え、もし作者が将棋好きであれば自分の好きな事を舞台に作品として昇華するのは良いと思いますし、そういう理由の作品なら及第点だとは思います。

ですが、一般的に素晴らしいとアピール力を備えた本屋大賞2018ノミネート作品に相応しいとは思えませんでした。
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No.3:
(3pt)

どこかで読んだと思ったら

昨今の将棋ブームで、ゆづきゆうこという著者は、わたしの不勉強で知らなかった。通勤電車の中で読んでいた。
読み終わって、著者には悪いが松本清張の「砂の器」にストーリーが似ていると思わずにはいられなかった。
犯人の生い立ち場面や将棋の場面はそれなりに面白いが、登場人物に全く魅力がなく、捜査する中年刑事と真剣将棋の
棋士は、同一キャラクターであるし、元奨励会の棋士だった刑事も、結局はそれだけの意味でしかない。あとは犯人の悲惨な
少年時代と賭け将棋の棋士の話がほとんどだ。救われる場面は、犯人の将棋の師匠とのふれあいだけ。底が浅いし、ミステリー
としての展開も、「砂の器」にそっくりである。作者は、推理小説をかなり読んだということだが、抜け落ちもかなりあるのではないか。
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No.2:
(3pt)

筆力のある描写で読ませるが、ストーリ―にはやや陳腐さが。

ミステリーとしては、正直先が読めるところが否めないのですが、小説としては面白く読めました。他のレビューにもあるように、人物達のキャラがたっているところが魅力だと思います。
中盤まで大変面白かったのですが、上条の視点から語られる部分に入ると、希死感についての唐突感が強く、その後、これが氏素性から来るものであるということになってきて、結構な陳腐さを感じました。昔の横溝正史などに氏素性からくる狂気というものはよくあったと思うのですが、あれは独特の世界観と融合していたから、そういうものだと思って説得されて読めたように思います。こちらは、もっと普通に、20年ほど前の日本が舞台のリアル感を大事にした小説だと思って読んでいたので、途中から、急に『金と銀』(漫画)と横溝正史の混ざったような世界になってきたため違和感が。
最終シーンも読者には容易に予測できるものなので、おそらく筆者もそこに予想外のものを用意しようとはしていなかったのかもしれませんが、やっぱりな残念感はありました。さらに、終着駅(東京)ホームに到着しようとする新幹線のスピードを思い出してしまい困惑。ラストシーンが成り立ちません。
そんなこんなで評価に迷う作品です。もっと雰囲気に流されて読めればいいのかもしれませんが、自分には無理かも。
文章は上手いと思いました。ページ数が多い作品ですが、苦にならずに読めると思います。
盤上の向日葵Amazon書評・レビュー:盤上の向日葵より
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No.1:
(3pt)

面白かった

…が、「はあー…」って感じかな。読後感が
我慢強くて優秀な人に「これでもか」と重荷を追加して、潰れるの眺めてる感じ
本人も「付け入られる隙」がありすぎなんだけど、押し付けられた理不尽は「結局、引き受けるしかない」で、更なる努力出来る人を、こうも酷な目に遭わせんでもなあ、的な
将棋は分からないのに、打ってる場面で、盛り上がってるぞー!とか、きたきたー!とか感じてしまうのが不思議だw
分かってる人だともっと楽しく読めるのかな?でも分からなくても勝負の場面も楽しめました
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