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冬雷
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冬雷の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.21pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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本作の魅力は濃厚な人間ドラマ。清濁合わせた溢れんばかりの人間の感情の発露を、主人公の視点でまざまざと見せつけられます。主人公に感情移入せずにはいられないんです。 因習が残る地方の名家と後継問題。この舞台設定がよく描かれていて街の雰囲気が伝わってきます。主人公がとにかく理不尽な扱いを受けるのですが後味は良く、私の中でベスト10に入る傑作です。 オススメ度5 読みやすさ4 意外性 4 | ||||
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久しぶりに素晴らしい本に出会いました。 個よりも全体を第一とする風習に翻弄される若い二人。 その二人の想い、辛さに胸を打たれページをめくるごとに心臓が高鳴りました。 最後にはお盆をひっくり返したようなどんでん返し。 図書館で思わずえっと言ってしまいました。 ぜひご一読を。 | ||||
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推理小説であり、一人の男性の過酷で波乱万丈の物語でもあります。 最後に、ヒロインの言った一言でこの物語は救われます。 | ||||
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ロマンスあり 謎解きあり 独特の雰囲気もあり 楽しめた。 | ||||
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最近の女性ミステリ作家はいわゆる「イヤミス系」が多数を占めるようになってきたように感じる。 私はイヤミス系の変態作品が大好きなのだが、駄作や模倣作も多く読んで後悔する時がたまにある。そんな時、心に残るようなお話が読みたくなる。 そこで手にしたのがこの「冬雷」である。遠田潤子は正統派で感動的で綺麗なお話を描く、今や絶滅危惧種作家だ。 ミステリとして読むよりも、「物語」として読むことをお勧めする。 因習や迷信に囚われた地方共同体の物語だが、登場人物全員が知り合いなだけに、人間のどす黒い「業」がこれでもかというくらいよく描かれている。途中で犯人も真相も分かってしまったが、遠田潤子の織り成す綺麗な物語にノンストップで引き込まれた。疲れた時、何も考えたくない時、遠田潤子はおススメである。 最後に。街の本屋さんを数件回ったが、「冬雷」は置かれていなかった。十数年前に出た有名作家の文庫本を大量に平積みにするくらいなら、1冊でいいから置いてほしい、いや置くべきである。 | ||||
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遠田潤子さんの作品をこの春から読みはじめ、これで五冊目になります。 簡潔な文章でありながら巧みに情景や細かな心情を表現する技術は本作でも健在です。 代助が施設の出身で両親を知らない境遇であったことを考えると、最後の○○の処遇はやや疑問符を打たざるをえない感もあります。それでも一気に読める傑作にはちがいありません。 | ||||
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日本ファンタジーノベル大賞という、未発表の創作ファンタジー小説を対象とした公募型の文学賞があったことをすっかり忘れていて、第一回の受賞作(酒見賢一『後宮小説』1989)以来、あまり日本のファンタジーノベルに関心が向いていませんでした。 ふとM書店の店頭でこの本を見かけ、読み始めたのが午後1時。読み終わったのが午後5時。読書は速いほうですが、このような陰鬱なテーマのストーリーを速読みさせる文章のなだらかさに少し驚きました。確かに日本海の冥くて(スイマセン(^-^;)狭い、旧弊にとらわれた小空間での人間のエゴを描いた小説で、たとえ代助が「姫と怪魚を見た」のが事実だとしても、<ねむり菩薩>にはどこがファンタジーなのか正直、分かりません(「それから」があるのなら、話は別ですが(^_-)-☆) それよりも、読み進んで、登場人物の誰一人として、関係性にがんじがらめにされている弱い存在として憎むということができませんでした。だからこそ、そんなメンドクサイ<関係性>にさえ見放された主人公代助の孤独の深さに、こころもからだも凍えるような気持になりました。疑い深い<ねむり菩薩>は代助のラストワード:「それだけで満足だ」(P332)も、強がりにしか聞こえません。 <もしも>、そこを作者が書きたかったのでしたら、強く共感できます(=^・^=) | ||||
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読みやすかったです 映画可 を 望ます 映像が目にうかびます この町は何処か気になるけおそらく架空の土地か | ||||
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最初から最後まで引き込まれました。 又遠田さんの本を読みたいと思います。 | ||||
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久しぶりに仕事も手につかない位の傑作に出会いました。 続きが読みたくて、読みたくて仕方がなかったです。 物語にぐーっと引き寄せられ、終盤謎がスルスル解けていく展開と驚きの真相に興奮がしばらく収まりませんでした。もう一度、読み返すとまた違う感情が湧いてくる物語だと思います。 | ||||
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心を持っていかれました。 読む手が止まらず、夢中で寝る間を惜しんで読んだ。 文字という2次元の世界が3次元から4次元へと映像が膨らんでいく。 厳しい冬の寒さに遠くで聞こえる雪起こしの雷。 凛とした空間。 美しい情景。 鷹匠と巫女。 閉鎖され息詰まる海辺の田舎町でのミステリー。 どろどろとした人間模様。 切ない清純な愛の形に心がうたれる。 代助と真琴。 自由に生きられない苦しみと悲しみがあふれ出てくる。 諦めるのか。 二人の愛を、しあわせを信じていたい。 しきたりを脱皮し、天高く翼を広げ、人生を歩んでほしい。 | ||||
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初めての作家の初めての作品を、読了。これは今年の最高傑作。何かの賞を受賞するのでは。現代の話でありながら、神社の巫女と、鷹匠(たかじょう)の伝統を受け継ぐ家庭の物語のため、大正時代のような雰囲気を醸し出しています。殺人か?事件か?というミステリーの要素もあり、最後の最後まで、引き込まれます。これは、三浦綾子の氷点をおもわせる良い作品です。他の作品も読んでみます。 | ||||
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雑誌の書評で本書を知り、購入しました。評者の千街晶之さんが「横溝正史の『八つ墓村』の現代的変奏」と書いておられましたが、まさにその通りだと思いました。 主人公の代助は、赤ん坊の時に病院の前に捨てられた孤児です。養護施設で育ち、小5のお正月明けに、養子縁組の話がまとまり、日本海沿岸の町の旧家の跡取りとして迎えられることになります。 都会の施設から来た代助にはびっくりするような、寂れた田舎町。古くからの因習にがんじがらめになり、そこでの暮らしに倦んでしまったような若者達、厳しい養父、陰に日向に庇ってくれる同学年の義理の従妹、どこの馬の骨ともわからぬ孤児を町を代表する旧家の跡取りに?と余所者の代助に冷淡な町の人々‥‥。 なんとか家に、町に馴染もうと努力する代助ですが、4年後、養父母に実子が産まれたことで立場が徐々に微妙になり、そんな中ある事件が起こり‥‥と話が展開していきます。 絡み合う謎、閉鎖的な田舎町の息の詰まるような空気に呑まれる感じで、一気に読了しました。死人も出るのに、警察の捜査の場面などはほとんど登場しません。良い意味で、レトロな雰囲気のミステリです。 | ||||
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「AとBは実は男女関係にあった」「Cは実はAとBの実子だった」という「驚愕の真相」が頻出すると、やや辟易するし、リアリティがなくなってしまう。「これもそうか」と、少しも「驚愕」ではなくなる。関係者がばたばたと死んでいくのも、いかにもという感じで。謎解きのプロセスは充分におもしろく、神楽や鷹匠のガジェットも効いていたんだけどね。とはいえ、2017年の年間ミステリーランキングの上位に入ってよい作品だと思う。 | ||||
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