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(短編集)
特別料理
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特別料理の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.00pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全14件 1~14 1/1ページ
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本の内容はとても良いです。 しかし、本のカバーに折り目がついており、傷もありました。雑に扱われていることがわかって憤りを感じます。丁寧に扱ってほしいです。 | ||||
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友人の紹介で読みました。アガサクリスティとは違った怖さがあって面白かったです | ||||
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やはり名品・逸品ぞろいのフルコースメニュー。必読。 | ||||
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スタンリーエリンといえばやはりひと時代を牽引した華々しい作家ですがその代表作をミステリマガジンの編集人&選者でもあったあのエラリークイーンみずからが選んでいるという意味でも価値がある本です。今後は新訳が出てもいいように思いますがそうそう読者の要望は出版社までは届かないのかな。 | ||||
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綾辻行人氏の『眼球奇譚』という短編集の中に、同名の「特別料理」というスタンリイ・エリンのオマージュ作品があって、そちらのほうを先に読んでました。綾辻氏のほうは、悪食がテーマの小説でした。一方、オリジナルのほうの「特別料理」はシンプルで雰囲気があって味わい深い小説でしたが、途中からオチがわかってしまいました。乃南アサの『不発弾』という短編集に「かくし味」という小説がありますが、「特別料理」を彷彿とさせる良い作品です。個人的には、「かくし味」>「綾辻・特別料理」>「エリン・特別料理」の順番で好きかもしれません。オリジナルは今の時代にはちょっとシンプルすぎるかな? | ||||
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昔、愛蔵版で持っていましたが、転居の際に他の本と一緒に処分してしまいました。 久しぶりに読みたいな、と思い、地元の図書館に行きましたが蔵書がなく、探してもらって、隣の市から取り寄せてもらいました。 文庫になっているとは驚きで、さっそく注文した次第です。 | ||||
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ロアルド・ダールの『キス・キス』に続いて、異色作家短篇集の文庫化です。これでより多くの方に広く読まれることでしょう。その意味では有意義なのですが、従来の翻訳のままでの出版にしてはやや価格が高いかなと思います。それと装丁がエリンのイメージからするとお洒落過ぎるかなと。まあ新しい読者開拓のためでしょうか。いずれにしてももっとエリンは評価されてしかるべきなので既発売の作品集も復刊していただきたいものです。 | ||||
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収録作品 「特別料理」 「お先棒かつぎ」 「クリスマス・イヴの凶事」 「アプルビー氏の乱れなき世界」 「好敵手」 「君にそっくり」 「壁をへだてた目撃者」 「パーティーの夜」 「専用列車」 「決断の時」 いわゆる《奇妙な味》の代表的短編として名高い表題作は内容を知りつつ何度読んでも結末、特に最後の一行に至って不気味で冷ややかな戦慄を覚える。周到な筆致で醸成されるサスペンスの中に人間性への深い考察が込められ、単なるアイデアストーリーの域を超えているからだろう。有名なホームズ譚を思わせる設定の「お先棒かつぎ」もそれは同様でオチの面白さ以上の重い読後感をもたらす。「好敵手」の着想も今や驚くものではないが、冷静な運びの中に忍び寄る恐怖はありふれたサイコスリラーの比ではない。 そして「決断の時」は読者に己の人生観や倫理観を厳しく問い質すようなリドルストーリーの名作であり、煌びやかな技巧に酩酊させられるような「パーティーの夜」と並びエリン屈指の傑作。 いまさら賞賛するのも憚れるような名短編集(原著1956年刊行)であり、今まで文庫化されていなかったのが意外でもある。 | ||||
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このシリーズでフィニィやマシスンをまず読んだせいで、これは切れの良いオチのある洒落た短篇を書く作家を集めたシリーズ、という印象をもっていた。しかしエリンは傾向が違う(とても「異色」だから、シリーズコンセプトとずれてはいないのだが)。 エリンは洒落たオチのある話も書けるし、ホラーも難なくこなす。 例えば、「アプルビー氏の乱れなき世界」。実直な骨董店主アプルビーが金持ちのオールドミスと結婚し、過去6人の妻と同じ手法で7度目の殺害を実行しようとするが、その瞬間、新婦が意外な反応を・・・・という、オチが三重になった巧妙でとても面白いブラックなコメディだ。 ごく普通のサラリーマンがチェスにはまり、日常がじわじわ狂気に侵されていく「好敵手」は、分裂した自分を相手にチェスを競い、その“好敵手”との会話で女房への憎悪を確認していく、巧くできたホラーだ。 しかし、それ以外の短篇は、オチということでは何かヘンだ。 ゴシック風味の「クリスマス・イブの凶事」は最後の2行でファイナルストライク的にオチが来るが、それがオチになっているのかどうか。「パーティーの夜」「専用列車」になると全体の雰囲気が重苦しくなり、オチがやはりオチになっていないという気がする。最後に載っている「決断の時」はさらに重苦しいストーリーのうえ、オチの直前でプツリと話が途切れ、読者は中途半端に放り出される。 思うにエリンという人は、軽く洒脱なストーリーも書けるけれどそれには興味がなく、書きたいのはむしろ、重苦しくて不可解で救われない終わり方をするもの、つまり「後味の悪い」短篇ではないか。 そう考えると、「特別料理」のトモグイに入り込みすぎた異様な感覚、「お先棒かつぎ」の、結末をとばしてその先を描き、それを疑似的なオチにするヘンな展開も理解できる。問題は、それがエンタメ小説で成り立つと作者本人が思っていることだ。 エリンの思考論理とこちらのそれにはどうもずれがある ーー そんな読後感だったが、異様な作品を書く「異色作家」であるのは間違いない。 | ||||
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本書は雑誌ブルータス2012の1/15号特集:本 で テーマ:料理のところにこのスタンリィエリンの特別料理が紹介されていた。 出だしの1Pが丸ごとでかでかと紹介されており、その1pを読んで惹き付けられ本を購入した。 本書の冒頭解説でエリンは小説を書く時一番時間を掛けるのが出だしの一行だと書かれていた。 出だしを読んで全くその世界に入り込めない作品や主人公がなかなか出ず、時代背景ばかり長々と冒頭に書かれる方など 様々いるが、確かに彼の10編入ったこの作品集は出だしからスッと入り込みやすく文章に引かれていくばかりで妙に納得させられた。 タイトルになった特別料理はミステリファンや推理小説が大好きで沢山の量を読んでいる方ならオチが途中で解ってしまうと感じる。 途中でオチが読める作品は読む気が失せる人ががほとんどであるがそれを失わせない程の魅了的な料理の描写や 黒幕であるレトロな料理店スビローズの料理長スビローの独特の癖のある話し方 「解ります、ね?」 「素晴らしい傑作、ね?」 「あなたのお友達、わたし知らない。紹介してくださる、でしょう?」 など最後で楽しめる要素が所々にありました。 昨今の推理小説やミステリものは世の中の記憶媒体の増加によってトリックが複雑かつ困難になってきていると言われているが 小細工等を一切使われていない本書の作品は正に王道だと思います。 | ||||
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◆「特別料理」 コステインは、雇い主のラフラーに連れられ、 スビローの店で食事をすることになる。 その店にはメニューがなく、出てきたものを食べなくてはいけない。 さらに、テーブルに調味料の類いは一切なく、アルコール飲料も 出さないという、こだわり振りだった。 そして、そこには、めったに出されない「特別料理」があるらしいのだが……。 宮沢賢治の某作を彷彿とさせる作品。 ただ、賢治の作品が比較的ストレートな文明批評であるのに対し、 本作は、人間が持つ昏い欲望をより深いレベルまであぶり出し、 形象化しているという点で、凄みがあります。 特に、「最後の一行」には著者の苦心の跡が窺え、感服しました。 ◆「クリスマス・イヴの凶事」 クリスマス・イヴのたそがれ。 “私”は顧問弁護士になっているベーラム邸を訪れる。 ベーラム家には現在、セリアとチャーリーの姉弟が住んでいたが、 彼女たちは、一触即発の冷戦状態にあった。 その原因は、セリアがチャーリーの妻ジェシーを 殺害したという嫌疑があったからだ……。 《フィニッシング・ストローク》もの。 結末において、日常が突然グロテスクな相貌を顕わにする衝撃があります。 ◆「決断の時」 十八世紀的な自信家ヒュー・ロジャーと奇術王レイモンドは、 レイモンドが所有するデーン館を巡って対立していた。 ヒューは、レイモンドにある賭けを提案し、 それによって決着をつけようとするのだが……。 結末をぼかし、謎を残す《リドルストーリー》。 ヒューが下す「決断」はどちらなのか、 レイモンドはヒューを騙していたのか否か……。 一読忘れがたい印象を残します。 | ||||
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短篇の名手S.エリンの処女短編集。タイトル作がクィーンの目に止まり、「E.Q.M.M.」に掲載され、それをキッカケに人気作家へと飛躍した、作者にとっては記念碑的作品集。 「特別料理」は「注文の多い料理店」、アイリッシュ「爪」を読んでいる身には結末の意外性は期待できない。だが、作者の持ち味は結末に持っていくまでの雰囲気・緊張感の盛り上げ方の巧みさにあると思うのだ。本作から受ける印象は、R.ダール「女主人」に似ていると感じる。文字通り、題材の"料理"の仕方が読み所である。一方で、「クリスマス・イヴの凶事」のようなツイストの利いた作品もある。「決断の時」も有名な作品で、「女か虎か」に代表されるリドル・ストーリーの流れをくむが、やはり結末に至るまでの展開が見事。 処女作にして熟練の"料理"の技が堪能できる傑作短編集。 | ||||
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一冊目の「13のショック」で敷石を体に詰められ、二冊目の本書で 安田講堂の前庭に埋められてしまいました。 「異色作家短篇集」が、団塊世代向けの「あの懐かしいミステリーよ ふたたび」シリーズであった事を知らずに、既刊14巻全冊を購入し てしまった己の未熟さを呪ってます。 たとえば本書、本来ならば別次元の出来映えの作品なのに、前時代的 な邦訳と、論旨が凡庸で要領を得ない解説文のおかげで、随分色褪せ たものになっています。 仕事でかの世代の方々の情緒と想念に振り回されっ放しの私としては、 「オフの時くらいは勘弁して下さい」とお願いするしかありません。 | ||||
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この作家は、とにかく最後の一行の鋭さ、これに尽きる。 表題作で宮沢賢治の「注文の多い料理店」を髣髴させる内容の「特別料理」の評判が良いが、 予想もつかない結末の「アプルビー氏の乱れなき世界」 「専用列車」 の方が面白かった。 他の作品も読んでみたいと思わせる作家。 | ||||
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