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室町無頼
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室町無頼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 41~54 3/3ページ
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決して教科書には載らない室町時代の暗闘を描いた傑作。 アンダーグラウンドのダークヒーローたちを乾いたタッチで描いた新感覚の時代小説。 これを読めば戦国時代へと続く下克上の本質がわかる。 中公新書の「応仁の乱」をサブテキストに使えば理解度と面白さが倍増。 | ||||
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ならず者ばかりの土倉の用心棒だった少年才蔵が その棒術の才を見込まれ、訳も分からぬままに とある老人の元に修行に送られ、成長してゆく物語。 落ちぶれはしても魂までは腐ってはいない無頼漢たちが 腐敗した幕府の根底を揺さぶり、破壊再生しようと奔走。 施政者側の骨皮や土一揆の首謀者としての蓮田。 立場は違えど、世を憂い何事かを為さんと命を投げ出す姿は 芳王子という一人の女性をめぐる三角関係からも 似た者同士ぶりが窺えます。 才蔵の修行の描写が若干細かく長いことを除けば スピード感のある物語の展開で、一気に読み終えました。 | ||||
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この本はどんな時代に産まれても面白く生きる方法が きっとある そんな事を教えてくれた | ||||
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教科書には一番載っていない時代、日本の国内総生産が2倍になった時代(堺屋太一)、能・狂言・俳諧(連歌)など日本の伝統芸能が大成した時代(今でこそ「伝統芸能」だが、当時としては今のSNSやCloudサービスくらい新しかったかもしれない。)、「たたみ」「ふすま」「障子」など「和室」の特性が「書院造」として完成した時代、それよりなにより公家以外の侍や庶民が「家族(イエ)」を持つことが出来るようになった時代、要するに現代の日本社会の原型が出来上がった時代であるにも拘わらず、だ。 骨皮道賢・・1994年NHKの大河ドラマ『花の乱』(大河ドラマの中で、視聴率は下から二番目だったそうだが、、)ではルー大柴さんが演じていたと思う。『室町無頼』を読んだ後でも、ルー大柴さんをキャスティングしたことは正解だったと思う。 作者の作品は『光秀の定理』の題名に惹かれて先に読んだけれど、“数学脳”の持ち主だろう、終盤の合戦シーンは圧巻! kindle2枚持ち(!)で京都洛中図と首っ引きで読んだ、面白いし(戦略と作戦進行の)筋道がよく分かる。作者には今後も時代物、とくに合戦ものを期待したいところだ。 | ||||
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室町時代の小説。陰惨で飢餓、宗教組織の腐敗のイメージしかなかったので、今まで読む気がしなかったのだが、好きな作家の作品なので読んでみたら、これが面白い。もちろん時代背景は悲惨なものだが、作者の人物描写の巧みさとテンポの良さで一気に読み切ってしまいました。ぜひ今後も時代小説も書いてほしい。 | ||||
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この作者はアウトローを描かせると上手い。 ヒートアイランド、ワイルドソウル等々、荒唐無稽に陥りそうな物語を、魅力的な登場人物と共に生き生きと紡ぐ。 この小説も舞台は室町時代であるだけで、一個のアウトロー物語である。 感情移入せずにはいられない、数々の登場人物。 一級のエンターテイメント小説です。 | ||||
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垣根作品はほとんど読ませていただいてますが、この作品も例外なく読み初めて数ページで一気に引き込まれます。「室町時代」の予備知識が殆ど無くても楽しめる内容でした。 | ||||
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室町時代末期の京を舞台に、時代の狭間を駆け抜けた3人の男たちを描いた作品です。 時代は戦国時代が始まる直前の1400年代。 室町幕府の弱体化が進んで、世は乱れていました。 腐敗が進み、淀んだ世相、ここに新しい風を吹かそうと奮闘する男たちの姿を鮮やかに描いていました。 物語の中心にいるのは「吹流しの才蔵」の通り名を持つ少年です。 落ちぶれた武士の息子で地を這い回るしかなかった才蔵は、世に立つ縁とするための武術を叩き込まれました。 鍛えられた体に棒一本を手にして、時代の切れ目を全速力で駆け抜けた鮮烈な生を描き出していました。 あまり馴染みのない時代背景を舞台としていましたが、人情の機微や武術修行の様子などが丁寧に描かれていて引き込まれました。 この著者は好きな作家さんで著書はほとんど読んできましたが、本書はその中でも最も心に残る物語でした。 | ||||
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治安が悪化し飢饉に苦しむ者が続出する室町時代の後半。己の才覚だけで生きていく者たちを描いた物語は、あっという間に惹きこまれた。 唐崎の老人との生死をかけた修行や、蓮田兵衛と骨皮道賢の駆け引き、芳王子の女性としての誇り、法妙坊暁信の意外な奮闘ぶりなど、読み応えが満載だった。 才蔵がどんな男に成長したのか、続編があれば読んでみたい。 | ||||
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室町という混沌とした出口のない、そして息苦しい時代に 精いっぱい抗っていきるアウトローたちの活躍が心地いい 作品。 室町って現代に似ててものすごく閉塞感があって 何をやれば正解かまったくよめない時代。案外、 この小説の人物たちのような「アウトロー思考」 が、打開策だったりするかもしれません(まあ いきなり打ちこわしとかやっちゃいかんけど) あと主人公のひとりの若者が棒術を習うシーンが、往年の 香港クンフー映画の修行シーンとリンクして、 この手の話がすきな人にはたまらないかも。 続編希望。 | ||||
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実在?かは別として史実に名のある蓮田と骨皮を軸に、私が一番疎い歴史の間に有ったような物語に仕上がって居ます。 主人公の修行風景も冗漫にならずに緊張感の有る展開で一気読み・・・よみごたえの有る一冊です | ||||
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ストーリーの展開が非常にスムーズでリズミカルです。 時に豪快な内容も黙々と読み続けてしまう魅力だと思います。 一気に読んでしまいました。 | ||||
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以前、週刊新潮に連載していた頃から、この小説のファンでありました。かつての司馬遼太郎、池波正太郎、藤沢周平といった歴史小説の書き手が描いたのは、資料の手に入りやすい戦国から江戸期以降が中心だったように思います。社会制度、統治制度が整った、あるいは劇的に変化するなかで、人はどう生きるのか、が根本的なテーマで、それゆえ日本の高度成長を支えたサラリーマン層、中産階級の大きな支持を集めたのでありましょう。 しかし、日本は知らないうちに乱世になっていたのでございます。乱世とは、朝廷、公家、武家、宗教の権威が崩壊し、好き勝手に人が人を喰いものにする時代なのでございます。政府や自治体、議会や議員、警察、検察に代表される各種官僚機構、大企業やブラック企業などが、普通の人たちを堂々と喰いものにする、あるいは無作為の作為で見殺しにする平成期も、見事な室町時代の写し絵でございます。当然のように地下人どもの怨嗟の声は世に満ち、下剋上の気風が地下水脈のように人々の心の中に染み込んでくるのでございますが・・・。 室町期を舞台にした小説で私が読んだのは岩井三四二「月ノ浦惣公事置書」くらいなのですが、これも優れた歴史小説でした。他に室町時代を認識するのに有効なのは、高野秀行・清水克行「世界の辺境とハードボイルド室町時代」、高野秀行「謎の独立国家ソマリランド」などをお勧めします。 骨皮道賢、蓮田兵衛のような男たちを今の世界で探すとすれば、紛争地域で跳梁跋扈する有象無象の民兵組織、武装組織、テロ組織の親玉たちでしょう。朝廷や幕府に比せられるのは、崩壊国家、瓦解国家の政治家や官僚、軍人たちで、その背後には海外の紛争に介入するアメリカ、ロシア、英国、中国などの政府の姿が見えるのです。そして二人の無頼な男たちを見守る芳王子も、パリやニューヨークで仕事をしている高級エスコートガールなのでしょう。 そんな妄想はさておき、武術に関する描写も手堅く、伝奇ものやゲームもの、ラノベにありがちな奇をてらったものでないのが、好感を持てます。当時の経済組織や農業生産にまで目を配っていますし・・・。きちんと仕込みが出来ていて、出汁作りにも手を抜いていない、良質の物語を読ませていただきました。 | ||||
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「小説のテイストとしては、歴史小説ながらも「ワイルド・ソウル」や「ヒートアイランド」にかなり近いもので、それら拙著が好きだった方には、かなり喜んでいただける作品になったのではないかと思っております。」というのが著者の宣伝メールでした。 両作品が大好きな私は、一も二もなく買い求めました。読んでみると上記2作よりさらに大好きな「ギャングスター・レッスン」寄りですね、これは。主人公3人に加え、あの柏木役まで揃っています。 時代設定こそ違えど、ああ、やっとこの世界に戻ってきてくれた、という感謝の念で一杯です。 かつて、山田風太郎に「室町もの」という一群の作品がありました。あれもたいそう面白かった。 果たして今後は垣根版「室町もの」が続くのか、期待大です。 | ||||
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