(短編集)
遠縁の女
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作者の何時もながらの上手さに唸りました。 | ||||
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武家の跡取りが学友と美貌の幼馴染を残し自ら剣の武者修行に“出たはず”だった。5年後、帰藩した彼を思いもよらない事態が待っていた。推理小説張りの展開をみせる表題作など珠玉の時代小説3中編。 | ||||
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私には表題作が一番よかった。短いセンテンスでたたみかけるように独白する、そのリズムがここちよい。 論理をもって情緒を描くのが得意な作家だと思う。 実によかった。 青山文平を読んで失望した経験は、いまのところ一度もない。 | ||||
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父と子の真摯な会話場面があるのだがこれは珍しいんじゃないだろうか。極端な話、信長と信忠の会話場面など読んだことないもんね。父と子がきちんと会話をすれば道は拓けるってことだろうか。私の場合は後悔しても遅い。 | ||||
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本作品集が単行本として刊行された頃に、書評などでもほめらられていたり、書店の店頭でもたくさん並べられていたりして多少気になったのだが購読するまでは至らなかった。今回文庫化されて内容紹介の「二十俵二人扶持のまずしい武家一家で、後妻が生活のために機を織る」と文言を読み、ほぼ反射的に手を出した。一読して満足。 本作品集に収められた3作はざっと読むと雰囲気が異なるが、主題としては見事に統一されている。いずれも内容紹介にある通り「閉塞した武家社会」を扱っている。描かれた時代は18世紀の末頃で地球の裏側ではアメリカ独立戦争とかフランス革命が賑やかな頃で、日本は田沼時代から松平定信の寛政の改革のころだ。海の向こうでもまさに資本主義が生まれつつあるわけだが、本邦における同様の状況を本作品集ではすべての作品で綿花・綿糸・木綿の生産流通を具体的に扱いながら、具体的かつ実感的に描いている。「問屋制家内工業」とか「資本の本源的蓄積過程」という言葉が実体化されて、それを手に取ってその感触を味わっているようだ。 さらに作品ごとにあつかう題材を変えながら、既成の社会のしがらみから外れてゆく男女のありようが描かれる。1作目では外れ方は向日的な脱出であり、2作目では苦みに爽快さを加えた自己抑制であり、3作目ではこれこそ「心中物」なのではないかと、ろくに読んだことがないくせにそう思ってしまった。3作目に関しては「才能」が時と場所を得ずしていたずらに消尽してしまったり、情緒的な成り行きに翻弄されてしまうなど、人間的現実の儚さとそれへの無力感を醸し出しつつ、それでもどこか突き抜けてさわやかでもあった。そういうところが「純文学vs娯楽小説」という筆者の偏見的尺度を大いに脅かしてくれて、とても気持ちがよい。 | ||||
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