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年を取ってくると、妻のことが依り一層いとおしくなってきます。そんな年寄りの感想として。せっかくめぐり逢い一緒になったのだから、別れることを前提に人生の選択をしては駄目だ。知恵が飛び降りようとしたときに、お姉さんが現れる場面。その不思議さより良かったの安どの気持が溢れました。青山文平さんお話は面白く、江戸時代の在り様を知ることができ、時代を超えて人が生きるってことを考えさせてくれます。ありがとうございます。 | ||||
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本作品の印象をまとめると表題になる。「歴史的道具立にリアリティーがあって、物語=事件と心情は二転三転して、綺麗な落ち。」と。紹介と冒頭を読みだした時はここまで期待しなかったのだが、読み終えて感心。やはり作者は純文学の志を保ちつつ、娯楽小説としての気持ち良さも忘れない。その点で実は小道具の使い回し・本作品では化学肥料などは、宮沢賢治がやっていた肥料設計の話などを思い出すと時代を200年ぐらい先取りしたSF設定といっても良いぐらいだ。そう考えだすと主人公男女の心情がとても近代的だ。そういう全体が綺麗にまとまって気持ちよく落ちている。途中から予想通りの結末であるがそれもまた小気味よかった。 | ||||
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自分の好きな作家、人によっては理屈っぽいと嫌われるか、しかし時代考証がしっかりしているし骨っぽい感じが自分には楽しい。 | ||||
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私は青山文平氏の著作を好んで読むものである。どこに惹かれるかというと、正しく綺麗な日本文に裏打ちされた文章と、他の作家が取り上げたことのない題材を自らのものとして仕上げていく小説の面白さに、である。 この作品も、今までに聞いたことのない、「名子」という、領主であった者が帰農した時にその家来であった者がそのままに仕えて一生を過ごす、という一般の農民より低い身分の者を登場させている。私は「名子」という言葉を初めて知ったが、あとがきを書いている、池内紀氏によると、「日本語大辞典」には概ねそのように記載されているのだそうだ。 このような意表を突く登場人物と、池内氏は更に、「〜小説というものは、骨組みがしっかりしてないと、たあいなく崩れてしまうことを(著者は)よく承知している。だからしっかりした歴史的事実のもとに物語を考えた。あまり時代小説のやりたがらないことだろう。ふつう時代小説家は小説だけでなく時代もこしらえてしまうからだ。」と評している。そういう著者の書きぶりを、読者は池内氏のように表現はできないまでも察知し、それ故に根強い支持者がいるのだと思う。 ただ一ヶ所、女主人公が思い余った行動をとろうとした時には手に汗を握ったが、それ以外は起伏のない舞台を背景にして、主人公と相方の会話を淡々と続けても読む者を飽きさせない、という著者の大胆な挑戦にも思えた作品だった。私は著者の作品の中でも秀作に入ると思う。 | ||||
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先に短編集「春山入り」(「約定」改題)を読んでしまっていたのが、少し残念でした。どちらも楽しめるのですが、片方が他方の種明かしをする関係にあります。どちらかといえば、長編であるこちらを先に読んだ方が良い気がします。 さて、著者の作品を何作か続けて読みましたが、全体を通して想起したのは、O・ヘンリー「賢者の贈り物」でした。著者の場合はそれが実に古式日本風にアレンジされ、命や名誉を捨ててまでの片面的なものになることが多いようです。相手に真意が伝われなければ物語として救われないし、伝わればその重さにへしゃげそうな恩義を背負わせることになる。そんな難儀な世界をいつも練達の文章で上手に描いていることに感心します。 | ||||
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