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室町無頼
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室町無頼の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.22pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全54件 21~40 2/3ページ
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さすが垣根さん。いつも何を読んでも興味深く楽しませていただいています。 戦国時代の小説はたくさん読んでますが、その前は、なかなか読む機会がありませんでひた。この作品で下克上前の雰囲気なども感じられて、さらに戦国期に突入する過程の世相なども理解できたように思います。 何より一気に読んでしまう面白さがいいです。 | ||||
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史実にある程度基づいた物語。登場人物も、中には歴史資料に実際存在した人物も登場する。 しかし、生死を賭けるほどの猛特訓の末六尺棒を武器とし、めちゃくちゃ強くなった一方で従順でどこか可愛げのあるまだ二十歳にも満たない才蔵の存在がこの物語をドライブする! 垣根涼介さんの「ワイルド・ソウル」や「ヒート アイランド」シリーズ、どれを取ってもハズレが無い。 私の中では垣根さんは、Mr.ハードボイルドだ。 | ||||
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室町時代、応仁の乱が起こる数年前。 この混迷の世の中は理不尽がはびこる。 そんな乱世に、はみだしたものが力を合わせ一石を投じる。 「己の身を立てよ」 そして世の中を変えていく。 土一揆。 蓮田兵衛、骨皮道賢、吹き流し才蔵という3人の無頼が戦う。 「戦は負けるまで続くのだ」 その無頼の気骨がここにある。 | ||||
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秩序がなくなり乱世になっていく室町時代を描く。 世の中を変えていこうとするものたち。 実在した蓮田兵衛と骨皮道賢が登場する。 六尺棒、棒術の達人になるため修行していく。 京の町並み、大坂、滋賀と、往時の様子が描かれている。 世を変えていこうとする熱き血潮を感じる。 | ||||
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垣根涼介といえば『ワイルドソウル』や『ヒートアイランド』といった現代小説の印象が強く、またその中でも出てくる「男たち」がとにもかくにもかっこいい。 何がかっこいいって、生き様だったり、芯の強さだったり、喧嘩の強さだったりなのだが、それは歴史小説でも健在。 日本史上初の傭兵部隊を作った男・骨皮道賢。一揆の首謀者として初めて史実に名を残した男・蓮田兵衛。圧倒的強さを誇る棒術使いの才蔵。その才蔵の師匠である老人・・・・・・。 この『室町無頼』に出てくる男たちのかっこよさといったら、最高なのである。 「無頼」とは本来、正業につかずに無法な行いをする人のことを指すらしいが、そもそも舞台となった室町中期から後期は、貧富の差はどんどん激しくなり、幕府はまったく役立たず、さらに飢饉の連続で死ぬ者続出。 正業につきなさいと説くこと自体が馬鹿らしいような世の中なのである。 その厳しい世の中を己の才覚のみで生き残ろうとする男たちの生き様は、上下巻もまったく気にならないほどの熱量を放ち、読み始めたが最後、読了のその瞬間までその熱さに圧倒されっぱなしなこと必至だ。 また、この作品は何よりも歴史考察が素晴らしい。 骨河道賢や蓮田兵衛というのは実在の人物であるし、京都の町中の描写や、建造物、歴史的事象について、著者がしっかりと粘り強く資料をあたったであろうことは想像に難くない。 重厚かつ骨太な時代背景を、男たちが自由自在に躍動する舞台へと昇華させた著者の剛腕が素晴らしい一冊。 | ||||
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「無頼」とは何か。所謂「ごろつき」ということか。本書の登場人物たちにそれはあたらない。もっと品格があり、己に対する規範を持っている。ではもう少し格好良く「伝統的な価値観や規制を無視するニヒリズム」ととらえるか。それも少々ちがう。無頼派を気取った太宰のような弱いものではない。室町中期は、貨幣経済が発達し、持てる者と持たざる者の格差を広げ、それに幕府が何の手も打たない状況の中で、やむなく体制秩序の枠を外れ、法も掟も無視して、何にも頼らずに自力で道を切り開いていく野武士的な生き方が本書の「無頼」であろう。 本作は第156回直木賞の候補に挙がった。恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』が賞に輝いた回である。その選考に異議はないが、選者の中にもっと土一揆に立ち上がった民衆視点での社会問題に焦点を当てるべきだったかのような評価があったのは残念である。本作で垣根氏が書きたかったのは、救いようのない時代にあって「無頼」の気骨で時代の流れに抗った痛快さであっただろう。暗黒面を描く社会小説ではなく痛快無比剣豪小説で良いではないか。本書が『蜜蜂と遠雷』と並んで直木賞同時受賞であっても良かったのではないかと思うのは私だけではないだろう。 | ||||
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室町時代のことは歴史でもよくわからなかったがこの本で当時の様子が具体的によく判りました、ストーリーも面白かったです | ||||
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室町時代、応仁の乱前の。兵法者たち、の物語。この時代の小説は、つまらないのが、多いが、この作品は、面白く、スラスラ、読み進めた。 | ||||
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時は室町時代。主人公は才蔵である。 室町幕府の将軍、足利義教を殺した赤松満祐の家臣が、才蔵の父だった。しかし、赤松はすぐに倒され、才蔵の父は牢人になってしまった。その後生まれたのが才蔵である。父親に定職はなく、才蔵は小さい頃から食うにも困っていた。そのため、12歳で働き始める。その後、油の振り売りをするようになる。その仕事の途中で追い剥ぎに遭い、何回か撃退した。その腕を買われ、土蔵の用心棒になる。 ある日、その土蔵に賊が侵入する。才蔵たちは応戦するが、相手の数が多く、才蔵だけが後に残った。才蔵も賊の首領に負けてしまう。しかし、その男……骨皮道賢はなぜか才蔵を殺さず、自分の拠点に連れて帰った。そして道賢は、才蔵を蓮田兵衛という男に預ける。 兵衛の家に居候することになった才蔵。兵衛について行き、その行いをつぶさに見ることになる。兵衛は関所で金を払わず、止めようとする者を全て切り捨てる。その上、関所の金を奪っていく。その一方で、百姓や地侍には親切に相談事を聴いてやる。才蔵、兵衛、道賢……やがて、この3人が大きな事を起こすことになる。 兵衛は、才蔵に師匠を付け、竹生島流と呼ばれる棒術を学ばせると言う。そして10か月間、才蔵は棒術を学ぶ。このあたりから面白くなってくるので、ここから先は触れない。 この小説で最も興味を引かれたのは、才蔵が修行を積み、成長していく過程だった。しかし、前作(光秀の定理)でも感じたが、この著者の時代小説には独特の雰囲気がある。上っ面ではなく、この時代の底を流れる真理、本音のようなものが作品全体に感じられる。そんな雰囲気を含めて、なかなか楽しめるエンタメ時代小説だった。 | ||||
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室町時代、いわゆる非農業民で「悪党」と言われたアウトローが活躍した時代を活写した時代小説。面白かったですね。2016年下期直木賞候補作品。 「悪党」については、以前読んだ歴史家網野善彦氏の説を想起しながら読みました。「悪党」とは単なるヤクザでなく、三代将軍足利義満の日明貿易による多量の明銭の輸入で貨幣経済が浸透し、また出雲、石見の砂鉄によるたたら製鉄技法が広まり鋤・鍬の農機具も鉄製となり生産力が飛躍した、いわゆるバブル景気の時代。一方で幕府財政の逼迫による関所税の強化などで幕府の権威が下がった下克上の雰囲気のあった時代に、素浪人、逃散農民や、馬借、車借のプチ商工業者などで相応の才覚を有し自由闊達、無頼に活躍した人々の呼称なんですね。南朝の忠臣楠正成もこの種の悪党であった。 この小説の骨皮道賢も伏見稲荷社に食い込み付近の馬借、車借という交通業者を統括し300人の子分を率いる大立者。一方、浮浪人の蓮田兵衛はネットワーク作りの達人で、己の屋敷を行商人や牢人、農民たちに自由に利用させたり、高利貸しの土倉と農民の間を仲介し利子引き下げの交渉をしたりして、世間の名声や信頼を得ながら土一揆の準備に勤しんだ。 二人とも一介の牢人の身分だが、実力も無いのに権勢を利用し関所税を乱発する幕府とか、裏では高利貸し業者みたいなことを平然として行っている寺社などの権門階級に対し一矢報いたいという同志的な気持ちを抱いていて、土一揆を企む蓮田と監視役の骨皮の駆け引きが対照的なキャラの設定も活かして面白く描いているのも読みどころでしょうか。 この立場の違う二人が魅了されるのが芳王子という孤高の高級遊女という設定も面白いし、この孤児出身の美女の気風と気性にはほれぼれするものがありました。 読みどころと言えば、骨皮と蓮田の二人に棒術の腕を見込まれ、棒術の達人である老人のもとで武芸の修業をする、もう一人の主人公の17歳の少年才蔵の命を懸けた修行ぶりが度肝をぬくもので臨場感たっぷりで素晴らしい。 大きな松の枝に何枚もの長短の短冊型の布を垂らし、布の先に短刀を露出させ、風が吹き寄せ短冊が激しく舞う中で六尺棒を使いまわして身を躱す。その身のこなし方息使いの描写は剣豪小説の趣もありました。 この才蔵の父親も赤松家没落による牢人で村の厄介者であったのですが、才蔵は父の言いつけを守り、「襤褸は着てても心は錦」の心情で、超一流の棒術の腕になっても、優しい気性を所々で発揮し、恩師の蓮田にも従順な好青年と描かれているんですが、なにか物足らない気分がしましたね。まあ、一服の清涼剤というところでしょうか。 京都洛内の土一揆の合戦の場面は克明に描かれていてライブ感覚がたっぷりで迫力がありました。 | ||||
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ほぼ新品で良かったです。 友人の勧めで、この本を買いました。垣根涼介という人の本を初めて読みました。 時代考証にこだわることなく、室町時代の男の美学と大人の女がうまく表現してあり、 なかなかの作家です。(生意気ですが。)おすすめです! | ||||
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著者らしさ一杯でした。 どこか荒んだ、そして心の奥底に火を灯しているようなキャラが一杯です!光秀よりこっちの方が著者らしい作品に感じました^_^ | ||||
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時代を取り巻く不安を吹き飛ばすかのような爽やかな男たちの生きざまは現代の生き方にも通じるように思える。幼き日の才に和尚が説いた言葉「多くの人の不幸のひとつは今はわからぬことにまで、ろくに考えもせずすぐに白黒付けたがることにある」のくだりは我がことのように思えた。作者の作品はすべて読了しているがこうした歴史小説は爽やかな読後感をもたらしてくれ、日々の慌ただしい毎日を忘れさせてくれる清涼感がある。 | ||||
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この時代背景の小説が少ないですね。 二極化の貧富はいつの時代でも 繰り返される? | ||||
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垣根さんの小説はすべて読んでいる。軽妙なタッチがすばらしい。 | ||||
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ストーリー。思い出して、京都の各通りを歩いてみたくなります。 読後なんも残らないけど、好きね、こういうの。 | ||||
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骨太の時代小説でとても楽しめた。ちょうど、応仁の乱を読んだ後だったので時代背景を歴史的に振り返ったあとにこの小説にであったので時代背景などが分かりより楽しめた。 | ||||
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面白いと思う、確かに。 突出した英雄が見当たらない時代なので、新たに作り上げるのは大変だったかもしれない。 でも、突出した英雄がいないのが、むしろこの作品のよさかもしれない。 才蔵の成長物語としては、回りくどい点も多いと思う。 吹流しを使った修行では、文章を一度読んだだけでは、状況が思い描けなかったくらい、わかりにくい。 けれども、いったん状況がわかるととても印象深い修行風景だと思う。 それに付き合えるのであれば、読みきれるかも。 才蔵を軸にすると物足りない印象があった。なので続編も読みたくなる。 才蔵の周囲の人たちの描き方も、もう少し深みがほしい。 具体的にどこの出身でどうやって落ち延びたのか、読者にはわかるようにしてほしい。 それであれば、各人物が立体化されていくように思う。 そしてラスト部分で、18年すっ飛ばされているのはさみしい。 面白い、と思うのだけど、もう少しということで続編に期待したい。 | ||||
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才蔵が強者に成り行く時の流れ。変わらぬ混沌とした時代。その一片を鮮やかに切り取った垣根氏の真骨頂。爽快。 | ||||
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鴨川や下鴨神社。相国寺でいろんな対決があったのか?とおもいつつ楽しんで読みました。 | ||||
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