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ぼんくら
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【この小説が収録されている参考書籍】
ぼんくらの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.37pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全114件 101~114 6/6ページ
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もちろんストーリーがおもしろいのですが、登場人物がこの物語をいっそうもり立てています。弓之助やおでこ、長屋の店子たちそして主人公の平四郎。これは正月の時代劇特番が作れますよ。 主人公はそうですねえ、藤田まことでは年があいませんからショーケンとか。おでこはせめて5~6年位まえだったら江成君がぴったりだったかな。映像で見たくなる秀作です。 | ||||
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ある日起こった殺人事件をきっかけとして何気ない、一つ一つは取るに足りない出来事が長屋の中で起き始める。しかしそれら全てが1つの線につながっていき、事態は様々な人間模様を描きつつ急展開、最後まで息をつかせぬ展開にハラハラドキドキだったがラストは気持ちよく仕上がっている。素直に面白かったと言える本ですね。 | ||||
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この小説は、優れた人情時代物であると同時に極めて精巧なミステリであるというとんでもないスグレモノなのであるが、良い小説というものはさらに付加価値を持っているものである。「人口百万人の巨大都市をたった100人の町奉行所が管理」「他国ものの寄せ集まりのメガロポリスなのに奇跡のように治安が良かった」というような、「都市としての江戸の不思議」に興味がおありになる方は、ぜひこの「ぼんくら」をお読みになるとよい。江戸の民政、特に末端レベルの日常行政がどのように行われていたのかが、生き生きと描かれていて、「なるほど、こういうことだったのか」と腑に落ちること請け合い。まったく、良い小説というものは一粒で何度でも美味しいものなのである。 | ||||
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スーパー記憶力少年おでこ(本名は三吉)、すこーしおつむの緩い長助、大人顔負けの推理力を見せる美少年(でもおねしょぐせアリ)弓ノ介。彼らの存在が本作の内容を何十倍も魅力的にしていると思う。宮部作品には「ステップファザーステップ」「人質カノン」「とりのこされて」等々、子供を主人公にした秀作が数々あるが、それらの中でも出色の出来栄です。ストーリー自体も読みごたえたっぷりですが、なにしろ子供達それぞれのキャラクターがいい味。楽しめることうけあいのオススメ小説です。 | ||||
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ミステリーをはじめ、時代物、ファンタジーなど宮部みゆきの守備範囲は広い。同氏の時代物を読むのは2冊目だが、これは傑作だと思う。主人公の平四郎、長屋のまとめ役の差配人を務める佐吉、長屋に住む住人達、それからコドモにいたるまで、みな性格分けがしっかりしていて人情味あふれるものたちだ。ジャンルで言えば、時代物ミステリーであって、大立回りや斬りあいがあるわけでないが、テレビの時代劇よりよっぽどおもしろい。話が長いので上下巻にわかれているが、間延びするわけでもない。宮部氏のファンでも時代物に手を出さずにいる人がいるなら、是非読んでみてほしい。 | ||||
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上下巻とあるので長編かと思ったら、短編がつながってく感じで、かえって読みやすかったです。基本的に宮部さんの本は長編の方が好きですがやっぱり筆力があるので、ずるずる読まされてしまいました。動機や捜査に人情がからんできて、ミステリっぽさは薄いもののそういうことだったのか!という驚きは十分味わえる作品だと思います。 | ||||
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現代は推理小説の成立が非常に難しい時代である。捜査方法はますます分業化、複雑化してきており、犯罪方法は非常に残酷化、犯罪動機は「サイコパス」に代表されるように、「分からなく」なってきている。そういう現代にあえて宮部みゆきは挑戦しているのではないかと私は推測している。江戸・深川の鉄瓶長屋という「閉じられた社会」を舞台に、ぼんくら同心平四郎という「探偵」を主人公に、「謎」を提示して解決に向かわせている。典型的な昔の探偵小説である。そこに描かれるのは今は失われているかもしれない下町の「人情」、そして登場人物たちのさりげない「知性」である。現代という時代はもはや江戸時代まで辿っていくことでしか、探偵小説がもたらせてくれる癒し感は得られないのかもしれない。上巻はいわば謎提示編。一息で読めるだけにここでいったん休憩を入れて下巻に向かうのも良いかもしれない。「伏線」はたくさん見つかった。でも私はまだ謎解決までいたっていない。もう一度読みなおそうかしら。 | ||||
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上下巻なので、長編のつもりで読み始めると、最初のうちは著者らしい短編時代小説を読んでいるような気分です。そのうちに、それらの話は関連があるらしいということが分かってくるのですが・・・・どのようにつながるのかは読んでからのお楽しみ☆少しずつ明かされていく事件の謎、個性的な脇役たち、etc期待を裏切らない仕上がりです。 | ||||
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この本の内容は、上に書いてあるのでいいのですが、ぼくは、宮部みゆきの書いた本は、初めて読んだのですが、こんなに吸い込まれた本は、今までなかったと思います。 井筒平四郎やお徳さんなど登場人物がどの人たちも題のとおり「ぼんくら」な人ばかり出てきます。 内容、文の書き方、登場人物どれをとっても完璧の本だと思いました。 これからも、チャンスがあれば宮部みゆきさんの本を読みたいです。 | ||||
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この本は、とにかく内容、登場人物、文のまとまりなどどの点をとっても、いいところばかりで、とても面白くできています。 内容は、上に書いてあるのでいいですけど、登場人物は、主役の井筒平四郎、弓ノ助など、などの題名のとおりの「ぼんくら」な登場人物が続々出てきます。 500ページもある超大作に仕上がっているのでとても早く読めてしまうと思います。 おすすめの本です。 | ||||
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犯人をお縄にしない、死んだとばかり思っていた人物が生きていた。これらのことはすべてありだし、珍しい展開でもない。しかし、犯人は誰なの?犯行のすべてが一人の犯人でないこともありだが、全部解決してほしい。そして、お目こぼしをする理由があれば・・・といった不満、そしてこれだけの紙数を費やすだけのストーリーなのだろうか? | ||||
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宮部さんの時代小説は、やっぱりおもしろい。(現代小説も、もちろん嫌いなわけではないです)時代物のほうが、人間が、より活き活きしている感じがして、読んでいて元気になってしまいます。(同化してるときもあるくらい)お節介に紙一重なおばちゃんや、がんばれぇって応援したくなるようなおじちゃん。あららと、感心するようなしっかりした子供が活き活きと動き回ってるんですね。なんか、懐かしいような風景なんです。 | ||||
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生まれて以来読んだ本の中で、登場人物たちのキャラクターで見れば、ベストの超傑作本。ミステリーという範疇での評価はあまり意味が無い一冊。時代小説であるため、現代性や主題の深刻さでは最新刊の『R.P.G』『模倣犯』に一歩譲るが、小説としての楽しさという点では、こちらに軍配があがる。 出版当初から新聞などで「うまい」と評価されているが、魅力はなんと言っても登場人物だろう。煮物屋のお徳さん、差配の久兵衛、後を継いだ佐吉、湊屋の娘のみすず、岡引の政五郎、隠密同心の黒豆こと辻井英之介、女郎のおくめ、南町同心の井筒平四郎、その妻で八丁堀小町と呼ばれた奥様。彼らの自然体の心地よさ。 しかし極めつけは、全てを測ってしまう絶世の美少年河合弓之助の愛らしさと、「そこには本当におでこが座っていた」で登場する三太郎だろう。彼らの子供らしい癖や、想像するだに面白いしぐさ、これを読むだけでも普通の本百冊くらいの価値はある。二人はともに12歳、決して子供の顔をした大人として描かれるのではない。一度でいいから彼らと暮らしてみたいと思わずにはいられない本来の子供らしさがある。 全体は、五つの短編と、長編「長い影」、終章からなる。冒頭で当時の自治組織、町年寄、名主、差配の説明があるが、これが重要。タイトルの意味は作品を読めば分かる。構成が凝っているので最初は違和感があるが、読んでいくうちにそれは消え、江戸の下町の世界にどっぷり浸っている自分に気付く。『平成徒歩日記』でみせた「ミヤベは」の優しさが暖かく包む快作だ。 『震える岩』『クロスファイヤー』のオカルト、または『火車』『理由』の社会的な世界ではなく、初期作品である『我らが隣人の犯罪』のような、優しい仲間たちの世界が広がる。時代小説の傑作だ。 | ||||
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■ 深川北町の "鉄瓶" 長屋で、ある夜、殺人事件が起こった。爾来、差配人は逃げ出すは長屋の連中は次々と不可解な家移りをはじめるはで新しい差配人・佐吉の気落ちは憐れなほどだ。本所深川方の "ぼんくら" 同心・井筒平四郎は、面倒くさがりながらも事件の背景にからんでいるらしい湊屋総右衛門について調べはじめるが――。■ 「宮部キャラで一番魅力的なのは少年」という意見はおそらく誰もが納得されることと思いますが、今回もばっちり可愛いキャラクタたちが登場します。おねしょが治らない「絶世の」美少年探偵・弓之介君と、つるりと秀でたおでこがトレードマーク、博覧強記の人間記憶装置「おでこ」君。いずれも非常に聡い少年なのですが、おとなたちの役に立とうと東奔西走する姿がとても可愛いのです。とくに、この二人が鹿爪らしい顔をして犯罪現場を検分しているシーンなど、微笑ましさに口元がゆるむはず。本作の主人公の "ぼんくら" 同心・井筒平四郎はこの弓之介君を養子として貰いうけようかと思案しているのですが、この擬似親子のやりとりがまたほのぼのと暖かい。お徳やおくめ、佐吉、小平次など脇をかためるキャラクタもそれぞれにほのぼのと暖かいキャラクタですし、「お初シリーズ」でもおなじみの茂七親分がちらりと登場するあたりもファンなら嬉しいところです。ミステリィとしては、佐吉に対して総右衛門がとった行動にはどういった意味があったのかがよく解らないなど、やや最後に説明不足の感が否めないのですが、「本当のことなんて…」というくだりを読むと、「すべての謎が解けるというほうがむしろ不自然なことなのかもしれないな」と思うから不思議です。 | ||||
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