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マルドゥック・アノニマス1
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マルドゥック・アノニマス1の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点4.17pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全10件 1~10 1/1ページ
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新刊が出たので再読しました。長いスパンの作品は何度も楽しめます。最初に読んだ際には凝りすぎ感が少なからずありましたが、作りこまれており味わい深いと思います。原生地では多年草乃至木本であるトマトを一年草と記しておる、オチャメな誤謬を発見しました。 | ||||
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ウフコックが万能なのか、使い手が万能なのか。 ウフコックが武器なのか、武器がウフコックなのか。 ウフコックが煮えきっていたならば、バロットは救われていなかったはずだけれども。 | ||||
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サイバーパンクSFとして、さらに強化されたエンハンサー同士の戦いは派手でグロテスク。エンタメ性は十分だが、ほとんど地獄図みたいなグロテスクさは、どうしても読み手を選ぶと思う。が、メインテーマは最強兵器である「ウフコック」に関わる哲学的なもの。人間離れしたエンハンサー達の死闘に、人殺しの道具として使われる危険を冒しながら観察者となったウフコックの魂の行方に付き合っていきたい。 | ||||
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マルドゥックアノニマスはウフコックの物語だ。 私を含め、バロットの活躍を期待した読者諸兄には残念な話しでしかないが、これはマルドゥックシティのアンダーグラウンドという深淵に潜り、悪徳を数える殉教者の記録なので、そこを念頭に置いて本を手に取ることをお勧めする。 マルドゥックスクランブルではバロットのパートナーとして攻守/公私に渡り活躍する場面が多かったウフコックだが、本作では様々な人の手へ渡ることで、匿名の観察者としての役目が科せられる。 序~中盤はイースターズオフィスのメンバーに帯同するが、終盤は敵組織に潜入するなど、もっぱら諜報活動だ。これだけ聞くとなんとも地味な響きなのだが、実際はマルドゥックらしいスリリングな展開の連続だ。十分に期待していい。ウフコックはその異能(臭いで相手の心理を読む)と、優れた洞察力・分析力、そして誰よりも人間らしい人となりで、作品を掘り下げ、深みを与えてくれる。 ウフコックが作品を掘り下げる縦軸だとなら、山ほど登場する新キャラと関連組織が横軸だろう。みな強烈な個性の持ち主ばかりで、脇役も含め、異常にキャラが立っていて興味が尽きない。 少し驚いたのは、敵・味方問わず、バロットやボイルドの様な09適用者がバーゲンセール状態だったことだ。各勢力で超人が並ぶ様はX-MENを彷彿させる。異能設定好きの私ではあるが、流石にここまで多いと解説がややクドく、デフレ気味であるように感じられた。 だが私の些細な気掛かりなど気にしなくていい。そんなものは容易く飲み込んでしまうほどの、アンダーグラウンドの複雑怪奇な展開が広がっている。読み手は全編に渡って想像力と集中力が求められるだろう。くれぐれもウフコックの丁寧な語りから目を離してはいけない。 ところで、2巻まで読み終わったところで思い出したように『Preface of マルドゥック・アノニマス』を読み返した。あの"リスト"の重要人物たちをピックアップした序文だ。この密度で展開された物語が全体の幾ばくほどか気になってのことだったが、読み直して愕然とした。およそ知らない名前ばかりである。 これはもう筆者本人に問わざるを得ない。これで構想全体の何割だろうか。この筆者の魂を削るような作品が後どれだけ続くのか、と。 シュピーゲルシリーズが刊行された時の衝撃は覚えている。あの独特な文体も相まって「エラいもんが出てきた」と思ったものだが、マルドゥックアノニマスはそれを超えて来ている。筆者がどこまで書けるか、そして読者はどこまで付いて行けるか、それが試される作品だろう。 -- 追伸: この怪物を生み出した冲方氏と、レビューでもってその怪物に僅かでも切り込もうとするすべての人に敬意を -- | ||||
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本当に完結編ですね。 フラグメンツ読んだ後でアノニマスを読んだのですが、今後が少し心配です。 ハンターがシザースなのはミエミエとして、あれを倒すって事になって行くんですかね? なんか、設定的にムリゲーって感じがします。 フラグメンツ由来の情報では、ボイルドやラナのスピンアウト部隊がゴロゴロと量産されている様ですし。 まあ、ボイルドの能力の閾値を考えると、あれ程の強敵にはなりえないとは思いますが。 それと、スクランブルメンツの不協和音が最初から高過ぎますし、味方になってくれる筈の人達もちょっとどーかなーって人揃い過ぎです。 (そういえば、不協和音を奏でている人、フラグメンツの時にはいませんでしたね。) 驚いたのは、ピエロのスピンオフが、ピエロの戦闘力を刃物使ってないのを差し引いた上でも圧倒的に凌いでる事です。 加速装置付きのピエロって反則でしょう? さてさて、殺さない殺されない殺させない、最初から躓いているのですが、この先の展開は否が応でも凄惨になりそうですね。 もう少し、登場キャラのレベルインフレを抑えていれば、最初から面白かったと思うんですけどね。これは仕方ないかな。 | ||||
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まず「ヴェロシティ」の刊行から10年も 経っていたことに驚き。 そして10年経っても、闇が蠢くこの危険な街の魅力は 一切変わりません。 相変わらず読み手を惹きつけます。 ただひとつ気になるのは シリーズの中でも「能力バトル」感が 一番強いところ。 バロットやボイルドなど 強烈な個性を持つキャラ抜きで どうバトルを面白く見せてくれるのか 今後が楽しみです。 | ||||
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異能力者同士の対戦は「ヴェロシティ」で確立したスタイルだが、将棋のように倒した相手を手駒にする展開は新しい。山田風太郎の流れを組みながら、現在の娯楽小説にリニューアルしている作者を支持したい。 | ||||
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10年待ったかいがありました。 マルドゥックシリーズの最新作。描かれるのはウフコックの死。 イースターオフィスと新興勢力「クインテット」の戦い。 「マルドゥック・スクランブル」で驚き、「マルドゥック・ヴェロシティ」で号泣。 絶望から希望そして力に、虚無から漆黒の闇へ。 今度は何を書きあげてくれのか。 | ||||
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待ちに待ったマルドゥックシリーズの最新作。 ハンターという特殊能力者率いるクィンテッドという犯罪組織と、マルドゥックオフィスとの戦いを描く。 相変わらずおどろおどろしい描写と、興味をそそられる特殊能力。そして激しいバトル。 往年のファンには100%間違いない一作。今までは完結まで一気に文庫で発刊されたが、今回は連載と同時進行での発刊。 完結まではまだまだかかると思いますが、無事完結まで行きつけるといいと思います。 | ||||
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マルドゥックシリーズの最新刊。 短編集のフラグメンツから数えるとほぼ5年ぶりらしい。 歳をとって時間経過にとんと疎くなり、うそだろ……?の感が酷い。 内容はヴェロシティ寄りで陰鬱。 バロットが陽の当たる世界に戻り、早2年。 イースターズ・オフィスは2人体制から、新たな仲間を迎え大所帯になっている。ある種ヴェロシティ時代に近い。 スクランブル0-9の適合者は今やエンハンサー(強化された者)と呼ばれ、その有用性が認められつつある。 そんな中、スラム専門の弁護士サム・ローズウッドから、証人保護の協力を求められる。 男の名はケネス・CO。企業不正の内部告発者だが、内容について全く喋らない。 「<カトル・カール>に殺される」 今は亡き最悪の犯罪者集団の名前を口にし、ケネスは怯えているという。 ウフコックは新たな相棒と匿われているホテルに向かうが…… ケネスと不正に纏わる謎を追う中で浮かび上がるのは、今まさに発現しつつある新たな闇だ。 あの<カトル・カール(四分の一を四つ)>を彷彿とさせる犯罪者集団クインテット、 死にかけの者を次々と非合法なエンハンサーに変える謎の技術者ドクター・ホィール、 そのエンハンサー達が身体のメンテナンスと引き換えに参加させられる暴力と犯罪を旨とするゲーム、 そしてそれらを掌握するファンド・マネージャーと呼ばれる姿なき存在。 この熱を持った暗い汚泥の渦へ、煮え切らない金の卵は飛び込んでいくことになる。 文体はスクランブル寄り。 クランチ文体が苦手な貴方、ご安心を。 ルビもあっさりで、黒丸風の第1作よりしっかりした読み口である。 前2作にあったアクセルべた踏みなスピード感も薄いが、 失われた訳ではなく、加速を予期させるある種の不穏感がある。 始まったばかりなので星は控え目。 テスタメントみたいな刊行速度に、なるんですかね…… そこだけちょっと不安です。 | ||||
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