無傷姫事件 injustice of innocent princess
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上遠野浩平を追っててよかった。上遠野浩平の小説で泣いてしまうなんて思わなかった。上遠野浩平の小説の中で最も好きな一冊。 | ||||
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殺竜事件からはじまる事件シリーズ6作目。ぼくは2作目まで既読で、たまたま今作のあらすじを読んで気になって先に読んでしまった(物語を楽しむ分には問題ないと思う)。 辺境の小さな国であるカラ・カリヤ。武装に頼らない軍事国家がいかに戦火を潜り抜け、国を守ってきたのか。そして、国の象徴でもある無傷姫。誰にも傷つけられないとされる彼女たちが、どのように姫となり、生きていったのかが描かれていく。 受け継がれていく無傷姫とその歴史という縦糸と、その時代においての姫や関わる人々の活躍という横糸を、各章にまとめて連作短編のようにテンポよく繋いでいるのが見事。それぞれの姫が個性的なところも読み飽きないポイントだと思う。個人的には2代目のミリカの話が好き。ラズロロッヒやマーマジャールとのやり取りや会話の面白さ、その立場や強さの対比も印象的だった。もちろん、ハリカとの嘘の話も。 「損得の話でしょう。人間は理想のために死ぬことはできるけれど、生き続けようと思ったら、すべては損得の話にしかならない─強い者におもねり、大勢の利益に倣う。そう─あなたと同じです」 このミリカの言葉はその考え方はなかったと唸った一言だった。野望のために群衆を支配しているはずの皇帝が、実は群衆の目先の利益に支配されていたというのが皮肉だよね。 終盤の余韻が残る幕の引き方も素敵だった。読み終えた後にすぐ読み直したくなる。冒頭の『究極の武装』の話も見え方がだいぶ変わってくるね。解釈は人それぞれなんだと思うけど、ぼくは『嘘』や『利益』や『信念』のことかなと考えた。あとがきの『姫』についての話も踏まえながらだと、より理解が深まりそうな感じがする。蜜を塗ったパンを片手に読み返したいね。 | ||||
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強国同士が睨み合う最前線に取り残された傭兵部隊を主軸とした烏合の衆。 彼らが生き延びる為、お世辞にも豊かとはいえない湿地帯に創り上げた国は、やがてこの世界を実質的に形作っていく中心となる。 自分達の命を、自分達の国を、自分達の独立を守る為に「武力」を使わずに敵を退ける無傷姫。 その無傷姫の采配の結果、この世界は「最悪の結末」をギリギリのところで回避し続けています。 「戦地調停士」が関わるべき事件はもうほぼ終息しており、実質この世界の歴史や組織の成り立ちを、その中心に位置する無傷姫側の視点から見た作品です。 | ||||
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地球となんとなくモノが行き来しているけれど気にしてる人は少数の変人だけ、という龍が見守る異世界を舞台に、国が興ってから滅ぶまでが描かれます。 4代のお姫様がどう物事に向かい合ったのか。 恋愛はありませんが、2代目・3代目のお姫様と国を支えてしまっている豪商との人間関係は実に良いものです。 3民族混成の国家としてレバンガ人の登場人物がいないために、そこの問題がわかりづらいのは欠点。 わけのわからないモノや人がぽっと出てきて仕事してなんだか分からないうちに去っていったのだけど…?は 上遠野ワールドの恒例なので別作品への登場を楽しみに忘れておきましょう。 | ||||
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EDが属する「七海連合」が、なぜ成立したか。その裏事情の一端が語られる。 戦鬼オリセ・クォルトの妹にして、初代無傷姫となったハリカ姫ことハリカ・クオルト。彼女の後に続く代々の無傷姫たちが、何を夢見、何を求め、そして死んでいったかが描かれている。 リスカッセ大尉の祖父や、若き日の戦士マーマジャール・ティクタムが出てきたりして、なかなか興味深い。風の騎士の活躍が無いのは、ちと残念。 ところで、「あとがき」でも指摘されているのだが、「お姫様」という存在は実に不思議な存在だ。その言葉を聞けば、みな様々なイメージを描くが、誰もその実態をつかめない。その本質はただ純粋に「愛されること」。何ともつかみがたいからこそ、色んな夢をそれに重ねてしまうのだろうか。もっとも、私個人は過去に土田よしこ大先生が描いた『つる姫じゃ~っ!』を読んで、「姫」という言葉から人々が思い描く願望や妄想のすべてを木っ端みじんに破壊されてしまったのだが。 次号、「奇帝国事件」。ダイキ帝国がらみの事件だろうか?括目して待って!(ていうか、早く出して) | ||||
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