■スポンサードリンク


日の名残り



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
日の名残り
日の名残り (中公文庫)
日の名残り (ハヤカワepi文庫)

日の名残りの評価: 4.46/5点 レビュー 402件。 Aランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.46pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全354件 81~100 5/18ページ
No.274:
(5pt)

笑いあり、涙あり

かつてダーリントン卿に仕えていた執事、スティーブンスは、新しい家主ファラディの許可を得て、一週間の慰安旅行に出かける。
その間、同じく執事であった父、恋心を寄せていた女中頭、ミス・ケントンや、故ダーリントン卿の思い出を語る回想録。

一流の執事とはどういったものかと自分に問いかけ、また自らそうあろうとするストイックなスティーブンス。
感情表現豊かでときにツンケンするといった、愛らしい魅力を振りまくミス・ケントン。
そして偉大な執事であった、亡き父との思い出や、財政界の大物と肩を並べ、第一線をわたり歩いてきたダーリントン卿が、
最後にナチスに利用され、すっかり落ちぶれてしまう顛末など、第一次世界大戦から第二次世界大戦の頃のイギリスを舞台とした、諸所の人間ドラマが繰り広げられる。

父やダーリントン卿の最期のエピソードや、ミス・ケントンの最後のモノローグなど、涙なしでは読めない話の合間に挟まれた、旅のエピソード――ちょっとしたアクシデントに見舞われたり、変な村人に絡まれたり、が笑いを誘う。

生真面目で礼儀正しいスティーブンスだが、ファラディに仕えるにあたって、ラジオなどを聴いて、ひそかにジョークを練習している。
しかし旅先の人やファラディに対するとっさのジョークが滑りまくり、本人のジョークよりはむしろ、そういった周囲に振り回される彼自身の身の上話のほうがむしろ面白い。

またスティーブンスが、語彙力強化のために読んでいた女性向けの恋愛小説を、ミス・ケントンにからかわれる場面も。
しかし恋愛小説を読みまくっているわりには、ミス・ケントンの女心はまるで読めない。
そのためか彼女のアプローチを事あるごとに無視してしまい、結局結ばれないまま終わってしまう。
しかし旅の最後のシーンで、彼女と20年ぶりに再会する。

そんな笑いあり、涙ありの感動スペクタクル長編である。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.273:
(5pt)

主人公 めんどくせー奴でも、、、心に残る作品

◎最初の出だしの印象、
一言で言うと主人公のこの人、とてつもなくめんどくさい人です。
「めんどくせー奴!」と思いながら、笑い転げながら読み進めました。
自分もそういう人間かなぁと一瞬迷いましたが、
ここまでは面倒くさくない、、、はず、、、と思いながら、、、
◎最後まで読んで、
若い人も、歳を経た人も、女性も、男性も、心に残る作品と思います。
登場人物たちそれぞれの心の震えが伝わってきます。
もともと英語で書かれたこの作品でこういうことができる、
そう言ったことが、この作品がノーベル文学賞たるゆえんなのかと感じています。
もしかしたら、生涯一押しの一つかもしれないと感じています。
もし機会があったら是非読んで見てください。文学ってこういうものなんですね。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.272:
(5pt)

面白い

普段から乱読してます。今回、村上春樹、宮部みゆき、東野圭吾の作品を読みながらでしたが飛び抜けて面白かったです。他の作者の文章が稚拙にさえ感じました。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.271:
(5pt)

第一次世界大戦終結から第二次大戦終結までの27年間の歴史を素人目線から。

外交・政治のプロであれ、素人であれ、様々な視点とそれぞれの知識と情報の制約がある。アメリカにおいて、初めて太西洋横断を成し遂げた国民的英雄やフォード創業者も、当初、親ナチスだったと聞く。本作品の貴族が、ナチスに対して、宥和政策に賛同したことは無理からぬこととも思えるのである。結果論から(勝者の視点から)過去を振り返るのではなく、本書の様に、その時点に身をおいた回想小説は有意義である。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.270:
(5pt)

暗く長いトンネルから見える一筋の光☆

執事であることを誇りに思う、忠誠心熱いスティーブンスが
現雇い主から言い渡された旅の中での回顧録を中心に物語が始まって行きます。

自分の信念に沿って生きていくなか、
精神が徐々に解放されることによって、
「あの時ああすれば…」という、後悔が輪郭を帯びていきます。
最後は頑なな心が少しずつ解き、その後悔を受け入れ、それでも前に一歩歩む姿に
ぐいぐいと引き込まれ、静かな感動の余韻を味わう事が出来ました。

人間が生きていく中、様々な後悔と折り合いをつけていくと思います。
あの時ああすれば・・・という後悔は常に抱くものですが、
過去は変える事が出来ません。あるのは未来だけ。
その未来をどう生きるか、ということを
丁寧な描写とともに考えさせてくれます。
その表現力や求心力、やはりカズオイシグロさんの文章はとても好きです☆
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.269:
(5pt)

Like it

Fast shipment and good product
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.268:
(5pt)

在りし過去からの自立

この書物は、生粋の英国執事の手記という形で書かれている。

その日にあったことから、過去の出来事や自分自身の考えを綴るという珍しくもないスタイルだが、表現方法が秀逸。

風景描写はもちろんのこと、書き手の心理状態の変化を「偉大」と「品格」という言葉を軸に上手く表現している。

映画の「君に読む物語」などの郷愁をどこか感じさせる作品が好きな人に勧めたい。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.267:
(5pt)

美しい小説

執事が自らの執事としての人生を「手紙」という形式を通して語ってゆく作品

冒頭から一人の女性が登場し、その女性がこの物語の重要なパーソンであることはすぐに気づく・・

そしてその彼女を通して、主人公の執事は自分の人生をどう考えたか・・・

最後は私も読んでいて涙を流してしまった
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.266:
(5pt)

変わらないすごさ

感動した。

『わたしを離さないで』にも通じるけれど、この世での自分の役割を全うするべく、最後まで変わらないでいつづける主人公に感動した。

バス停での会話の意味を、(元)ミス・ケントンは十分わかっていたと思う。

小説でも映画でも、すごくいい作品は読み終わった後も自分の一部のように残り続けてくれる。
この作品も自分にとってそういう大事な作品になった。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.265:
(5pt)

思った以上

全て聞き終わった後、田辺誠一のナレーションが意外に良かったので驚いています
退屈そうな内容なので聞き流そうと思い試しましたが
作品自体も非の打ちどころがなく非常によくできており文庫本でも買おうと思っています
「執事」とか「貴族」に詳しくない人は、事前にダウントンアビーなんかを見ておいたほうが
イメージが抱きやすく作品自体楽しめると思います
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.264:
(5pt)

スティーブンスというサムライ

スティーブンスは英国のサムライだ。
彼は気の利く唐変木で。自らの任務の遂行に忠実なジェームス・ボンドのような執事だ。
だがボンドと違ってスティーブンスはあえて学習しなければジョークひとつ言えないような、洗練されてはいるが無骨で、微笑ましい愚直さを持つ。
しかし、その最大の長所である主人への忠誠心があるが故に、悪しきファシズムに傾倒していくダーリントン卿に反対することは出来ない。ファシズムの帰結を理解していただろうスティーブンスは主人を諌めることは無くどこまでも忠実だった。
 そんな彼が新しい主人から旅行を薦められる。その旅で思い出されるのは、ミス・ケントンとの男女の友情。繁栄していた頃の屋敷での出来事。理想の執事はどのようなものかという問答等。
小説の語り方がスティーブンスのサムライ性を存分に味あわせてくれる。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.263:
(5pt)

とにかくすごい!

初めてカズオ イシグロを読みました。抑制された文体、一見起伏を期待できないような設定でありながら、話が進むに連れて「あの時、ああしていれば・・・しかし」と思わず自分の人生に重ね合わせてしまいました。世界史、イギリス伝統文化の勉強にもなりました。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.262:
(5pt)

素晴らしかったです。

こんなに内容のある話を読んだことが無かったので、感銘しながら時間をかけて読ませて頂きました。
とっても素敵なお話でした。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.261:
(5pt)

価値観が変容する中で生きる難しさと光

「イギリス」、「執事」という言葉からドラマ『ダウントンアビー』をイメージして、購入。
 読み始めてすぐに私のイメージとは違ったことに気づいた(イシグロさん、すみません
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.260:
(5pt)

人生は皮肉だ、それでも日が落ちる黄昏どきの夕日が美しい

カズオ・イシグロの小説はいくつか読んでいましたが、この「日々の名残り」は有名作品にも関わらず今回初めて読みました。
うん、噂に違わぬ名作でした。
この小説のキーワードが「品格」で、英国伝統の品格を追い求め実践を続けた、執事スティーブンスが人生を振り返る話です。
スティーブンスが自分の人生の絶頂の瞬間と思い、品格を達成したと感じたまさにその行動が、執事として使えるダーリントン卿に最悪の判断(ナチスへの協力)を招き、人生を共に歩むべきパートナーを失う結果をもたらした事は、(これも英国風の?)アイロニーですね。
しかしそんな人生のアイロニーにも関わらず、それでも一日の中で夕日が一番よい時間、と言うエンディングに、著者の強いメッセージを感じました。
(かなり強引ですが、ララランドが好きな人には特にお勧めです)
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.259:
(4pt)

質の高いロードムービーを見たような。

1930年代のイギリス名家に仕えた過去を持つ初老の執事が、数十年来の主人を亡くし、アメリカ人の主人に仕えるようになったのち、かつて屋敷を去った、自身のよき理解者であった女中頭を訪ねる旅に出る。その道すがら、執事振り返る過去の日々、変わってしまった現在の状況、そして過去の仲間。

カズオイシグロの作品は、ほんとうに繊細で、細やかな心理描写に唸らせられる。
自身と同じく執事を生業とした父を模範として、自身の感情を表に出さぬことを「よき執事の品格」と信じ、仕事のために人生を費やした執事がその置かれた境遇、求められるものが大きく変化する人生の後半期に差し掛かり、過去をどのように振り返るのか。そして、自身の人生の夕暮れをどのように受け止めるのか。

原題「The Remains Of The Day」。
読後は質の高いロードムービーを見終えたような、心地よい余韻に浸らせてくれます。

※本書においては大恐慌時代から立ち直ろうとする英国を、時代の政治的背景、そしてその時代における英国紳士あるいは良き執事の品格といったものが大きく描かれることもあり、我々日本人にはなじみにくいかもしれない。素晴らしい一作ではあるが、カズオイシグロの初めの一冊として読むなら、私は「わたしを離さないで」に軍配を上げます。本書は読者の年代が上がるほど楽しめる作品かもしれません。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.258:
(4pt)

難しかったが面白かった。

イギリスの貴族社会のことなどが書かれていて面白かったです。最後には素晴らしい話で感動しました。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.257:
(5pt)

ジェフベゾスの愛読書

ジェフベゾスが読んだと聞いて読んでみた。自分の事と照らし合わせて見ると小さいことでもそれに全力を注ぐこと、それが大事なのかなと。そして後ろばっか見ないで今を楽しむこと。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.256:
(5pt)

ノーベル文学賞の作品だが面白い!前知識や解説は読了後に

2017年のノーベル文学賞 受賞で再注目された本書

ノーベル文学賞の作品、というと堅苦しくて
楽しめないというのが個人の印象がありましたが(川端康成の「雪国」の印象でした)
この作品はとても面白かったです。

最初でこそ、主人公の堅苦しい物言いに
難しさを感じましたが、全体的にユーモラスに描かれてますので
前半から楽しめるかと思います。

ミステリではないのですが、物語を楽しむためには
前知識なしで読むことをオススメします。

読了後に、著者が仕掛けている技法などを読むと
作品をより深く楽しめるかと思います。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470
No.255:
(5pt)

誠意、正直、思いやり

日本人が英国で評価される見本のような本であった。
①英国の山には品格がある。
②過去を悔いても仕方がない、権威のあるお方にお仕えして、
自分が少しでもよかれと信じる道を進むことにはそれなりの意義がある。
③見ず知らずの他人でも、大自然の美のなかでは、旧友と話すように話し合えるということは素晴らしい。
日の名残りAmazon書評・レビュー:日の名残りより
4120019470

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!