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消滅世界
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消滅世界の評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.43pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全35件 1~20 1/2ページ
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「当たり前、常識、普通、正常」ってそもそも何なんだろう?それに悩んだり苦しんだり囚われる必要なんてない。そんなものの中身はたやすく変化するのだから、自分の気持ちや価値観を大事にして。というポジティブなメッセージとして捉えた。作者の意図はそうじゃないのかもしれないし、ポジティブな話ではないし、気持ち悪いというか心底不気味に思える描写もあるけど。普段ホラーとかミステリーさえも読み慣れない私ですが、好きです。夢中で読みました。 | ||||
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この作家 パターンが同じ問うている本が多い。 この本は特に、作家の苦楽をこれでもかと詰め込んだ悪趣味な創作物。生々しい執着が見える。 見たくないものを見た感覚。テロ。 この世の全てを敵に回しても伝える意思。読み手に寄り添わない。勇ましい自我の塊。 総評:ストーリーは別に面白くないが、作者の念を感じる。何が評価されて本になったのか分からないけど、あまりに突飛。作者の人間性が怖い。なんだか怖いので唯一無二。 | ||||
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この小説も期待を裏切らず、気味が悪い世界だった。 ※ネタバレあり 【主人公の雨音の好きなセリフ】 「世界で一番恐ろしい発狂は正常だわ。そう思わない?」 「私はどの世界でも正常になってしまうの」 | ||||
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これをSFで片付けていいのだろうか? 家庭内の性はいいが、家庭外の性は断罪の対象となり、国民を挙げて叩く。 一方で、家庭内ではセックスレスが横行していて欲求不満が風俗や不倫に向けられる。そして…以下ループ。 この作品で描かれた世界は壊れている。と同時に果たして今の日本は壊れていないのか?と読者に問いかける構図が秀逸。 家庭内のセックスレスなんて、近親相姦的な忌避からきているわけで、SFだがかなり現実描写も含まれていると感じた。 | ||||
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狂っているのは自分か世界か。 これは現実にも、 いつでも誰にでも起きる、 日常的な混乱だと思います。 自分以外の全員が、 なんじゃそら!! ってことを平気で、 言ったりしたりしていたら、 間違っているのは、 世のルールからすれば、 自分のほうなんです。 法やマナーや常識とは、 多数決のことですから。 直接的な多数決じゃなくても、 力をもった一部の誰かが、 勝手につくった法だとしても、 それを皆が守ればそれは、 もうちゃんと法なんです。 解説のかたは、 フェミニストなのかな? 少し差別的な、 女性至上主義的な、 悲しい視点で、 この物語を解説されてましたが、 そう見るひとも、 まあ、いるだろうなという、 女性的な物語でもあります。 でもちゃんと、 悲喜劇であり、 SFであり、 楽しめる物語でした。 最近、 村田さんの初期作を読んで、 少し読みにくいなと、 新しい作品との差を感じました。 新しいほうを読むと、 それは嬉しい差として、 また彼女の作品を買おうと、 楽しみにできます。 楽しい読書でした。 | ||||
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生殖は人工授精で行われ、性交も家族も不要になった社会。ここで描かれる世界はそれほどおかしな世界ではない。人類がそのように変化することもありうるだろう。だが問題なのは、その価値観をすべての人々に押し付けてくる(作中世界の人々の)厚かましさだ。この小説を読むと、今この日本社会で善意の同調圧力にさらされている人の気持ちが少しは感じ取れるのではなかろうか。 | ||||
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だけど、もしかするともしかすると、こんな世界がいつかは来るのかもしれない。 この著者にしか紡ぐことができない屈指の狂作ではないでしょうか。 すごく考えせられるなぁ……… 気がついたら、何回も読み返してしまう。 | ||||
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色んな人に薦めてみましたが、 女性にはかなりウケがよかったです。 男性も性欲が少なめな人は面白いと言ってくれましたが、性欲が生き甲斐であるタイプの男性は『この本みたいな世界が肯定されたら性欲満たされなくなる!広まってほしくない』と怒っていました(それでも最後まで読んでくれてありがとう) この世界のいいところは 性欲など『相手から何かを得て味わう幸せ』でなく『世界との繋がりを感じられる幸福』であることです。 前者は欠乏感を埋めては無くなりのエンドレスループですが、後者は永遠や無限の幸福と言えるのでは。 相手を性的に見ない世界のほうが、パートナー同士に穏やかで深く、より核心的な満たしの愛情で結ばれるだろうと感じます。 性欲がない世界でも、子供が欲しければ作るでしょう。むしろ衝動的な望まない妊娠が無くなり、よく考えて計画的に妊活ができることになります。 また性欲の衝動がなくても、全身で愛し合う行為はエネルギー的に満たされます。 現実世界にも性欲関係ない、人間と人間もしくは人間と動物などの『無償の愛情』は、ちゃんとあります。 誰かを心から愛している人は、性欲に振り回されない傾向があるようです。既に本物の愛に満たされているからです。 | ||||
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恋愛、生殖、家族の価値をバリバリと踏み抜いていくような内容なので、けしからん、とか、くだらない、と怒る人も少なくないのではと思ったが、私の周囲には「おもしろかった」という人が多く、時代が変わり始めている感がした。この作品では二次元キャラクターが恋愛の対象になっているが、映画のエクスマキナやHerを見ると、近い未来、コンピュータ上に作られた人工人格がもっと強力に人を惹きつけることになるだろうと思う。全てを自分好みに仕立てることができるヴァーチャルヒューマンができたとき、思うようにならない生身の人間への恋は、なくならないとしても現在よりすたれそうだ。じゃあ機械なんか愛して生殖はどうなる?だが、マウスではips細胞から卵と精子を分化させて個体を生み出すことに成功している。技術的には男同士でも、女同士でも、受精卵が作れるということであり、既に旧来の「恋愛」抜きで増えることが可能な世界になっているのだ。 | ||||
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途中、何故か吐き気を催したのは主人公に想いを馳せたからなのか…。 途中から無我夢中で読んでしまいました。 何が常識で何が非常識か判ったものではないなと痛感させられました。村田さん、さすがです。 | ||||
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村田沙耶香さんの本です。 名作だと思います。近年の一番の収穫ですね。 人工授精が発達した世界。 人は子どもが欲しい時は人工授精をすることがデフォ。おセクスは「交尾」だとか言われ蔑まれている。 しかし、主人公の雨音は「交尾」で生まれているが、それは口外しない。 恋愛は基本はアニメなどのキャラに対しておこなったりするが、仮に人間と恋愛することがあっても、恋愛から結婚へは至らない。 結婚は、恋愛感情抜きで「パートナー」をさがすためのものになっている。 そういう世界観での日々が描かれています。 また、その世界では「実験都市」として千葉が選ばれていて、そこでは、子どもたちはみんな「自分の家族」として、愛情を注ぐという、なんかポルポト派みたいなことを「実験」しています。 子どもは社会が育てる、みんなで育てる、個人の持ち物ではない、という考え方です。 とりあえず、科学技術が発達しすぎて、デオドラントな世界になっていて、人間が人間らしくなくなっているキモさというか、 でも、この小説の世界観って、実は自分たちの世界ともつながっている、いや、自分たちはこういう世界を作りたがっているんじゃないか、という薄気味悪さというのを感じさせてくれます。 また、途中からでてくる「実験都市・千葉」が、完全にポルポト派っぽい思想というか、文化大革命かっつー。 共産主義・社会主義の理想的な子育てって感じでしてね。 これ、歴史的に否定されているよなぁ、なんて思うのですが、人間は歴史を学ばない愚か者が多い(特に権力者)ですからねぇ。 この本では「家族」というものに対する問いかけもあると思いますね。「家族って、なんじゃらほい」という。 結婚イコールおセクスではなく、むしろおセクスをしない相手が家族で、嫁さんとおセクスしようものなら「近親相姦」とか言われちゃうんですよね。 「性と家族」の関係も、とてもおもしろい視点です。 今までの価値観が、がらがら崩れ去るような、そんな快感のある小説です。 | ||||
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村田さんの作品では、 生命式を初めて読みそちらがとても面白かったので今回こちらの消滅世界を、読ませていただきました。 現代社会から考えられる内容で、とても他人事とは思えない予言を聞いている感覚になりました。 なんだか切なく儚い恋愛描写にロマンを感じながらも村田さんならではの感性、世界観いつの間にか包み込まれている作品です。 個人的に、この小説の世界には嫉妬心が存在していないことに雰囲気を感じました。 | ||||
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「子供を作る」とは、どういうことなのか。それは人間、いや動物にとって、根源的な本能に違いなく、だから子供を作るということは、歓迎される。だが、その子供が、自分の精子・卵子である必要があるのか?この本は、世界でまったくもって正しくて当たり前だと言われていることを、あえて問いかけた作品だと思います。 「家族」間の恋愛や性行為は「近親相姦」とされるとか、恋人同士でも性行為をしないのが普通であるとか、こういった設定にはなかなか慣れませんでした。この作品を読むには、作者の奇想天外な設定を、柔軟に受け入れることが大切だと思います。 本作のユートピアのような世界観は、私達が今後の世界をどうしていきたいのか、という問いかけになっているように思います。「エデン」のような世界になったら、私達はどうなってしまうのか。考えると、空恐ろしいと同時に、救われるような気持ちになります。 とても人を選ぶ作品であると思います。どこか漫画チックで、純文学を求めている人には、合わないかもしれません。私は、村田さんの世界観はどちらかというと好きなので、興味深く読むことができました。人間の「性」「家族」「子供」といったことに関心のある人は、一読してみるのも良いかもしれません。 | ||||
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生まれたときからずっとヒトは世の中の価値観や偏見 に洗脳され続けながら生きている。気付いたとしてもそれはどうにもできないもので、偏見を考えるその考え方もどこかの世界から吸収したもので自分のものではない。 「洗脳されてない脳なんて、この世の中に存在するの? どうせなら、その世界に一番適した狂い方で、発狂するのがいちばん楽なのに」 作中に何度も出てくる“正常”という言葉が、自分がどっぷりと浸かっている世界の常識に疑問を投げかける、そんな作品。 | ||||
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読み始めたら一気に読み終えてしまいました。そんな世の中にはなってほしくない思いながらも、どこかでそんな日も遠くないのかもしれないと思わせるような不思議な感覚になりました。 | ||||
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人口受精で妊娠し、産まれた子供は 実験都市に預けて育てる。大人は全員お母さんと呼ばれて男性も人口子宮で子供を産む。今、私たちは家族、親、夫婦、子供において それぞれの役割に疑問を持ちながら 役割を演じて生活している人に読んでもらいたい本。不思議な世界にひきこまれます。しかしどんな世界が来たとしても流されてしまわず、順応し過ぎずに過ごすのはむづかしいのかな? | ||||
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誰もが発想できない事を、村田沙耶香先生はやってのけた、素晴らしい作品だと思う。愛人を作るのが当たり前。それを夫婦で共有して話し合うのが当たり前という、別次元の前提の下で動く世界を傍観できる、村田先生の最高傑作。 | ||||
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序盤、設定が突飛で、若干説明的で、読むのに少々エネルギーを使いましたが、終盤に近づくにつれて、一気に読めました。 しかし、読了したからと言って、なんらかの感動・・とか、そういうものは一切ありません。 実生活において、「正しい生き方」、「正しい基準」というものを信じて疑わない人にとっては面白くもなんともない小説だと思います。 そういう意味で、ディストピアとか、そういうのとはちょっと違うかな?と個人的に思いました。 | ||||
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SFと純文学が織り成す圧倒的に奇妙な世界観が素晴らしすぎる。 心なしか世にも奇妙な物語のファナモと7歳になったらに似てる気もする。 とにかく面白い。 | ||||
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コンビニ人間、殺人出産に続いて、村田沙耶香さん独特の世界観に魅かれました。 読んでみて、自分の想像の世界が広がった気がします。 | ||||
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