■スポンサードリンク


ライオンハート



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
ライオンハート
ライオンハート (新潮文庫)

ライオンハートの評価: 3.79/5点 レビュー 61件。 Dランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.79pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全12件 1~12 1/1ページ
No.12:
(3pt)

非業の愛を繰り返す男女。永遠の愛か、それとも呪いか |『ライオンハート』恩田陸

生まれ変わり、信じますか?

私は結構信じる派です。とはいっても俗に言われる仏教的言説に基づいて、生というのは苦しいわけで、その輪廻の軛から抜け出たい、というかそういう意味合いです。

だって最愛たる奥様でも、時にマジで話が通じなくて・・・笑 連れ合いとの関係が時に辛いなあーって感じること、ありません!?

・・・というのは半分冗談ですが、家内や子供たち親や友人と今関係している偶然を鑑みると、その偶然は本当は偶然ではなく、この人生の前から何らかのシナリオ・紐帯があったのでは、と考えてしまうのはそんなに不自然なことではないと思います。

・・・
で、本作『ライオンハート』は愛し合う二人の輪廻の物語。しかも人生の中でほんの一瞬しか出会えず、結ばれもせず、その一瞬で愛する人との別離を余儀なくされるというもの。ただしその邂逅の際に震えるほどの喜びを味わうという。

というと、時と輪廻の流れでは互いに絡まりあうのに、その撚り合わせは人生でほんの一瞬。の撚り合わせはというよりも触れ合うだけ、という状況かもしれません。

しかもその一瞬の邂逅はお互いに同じ年ごろというわけではなく、青年と老女、青年と少女、のように本当に年齢もバラバラ。にもかかわらず、お互いに『この人だ!』と分かる。

とまあ、ややメロドラマ的な作りかもしれませんが、楽しめるひとは楽しめる作品。私は乙女なものも割とイケるキモイおっさんなので、若干感動しかけました笑

他方、心から愛し合っているのに、一生で一瞬しか出会えないとなると、それは寧ろ呪いでしかない!?とも思いました。

・・・
この二人の愛について、そもそもの交わりのスタートがどこかにあるはずです。物事にも必ず原因・スタート・Inceptionがあったはずです。

本作では、これを、歴史上の女傑(イギリス、1600年+αで亡くなった方、といえばもう明らかな筈!?)に関連させて筋立てています。ここだけはちょっと???って感じでした。

・・・
ということで恩田氏のラブストーリーでした。

『運命』とか『永遠』とか、そういうキャプションがあってもひるまず入り込める人には楽しめる作品だと思います。シニカルな態度がカッコイイと思う懐疑主義の若者や、冷めきった大人はあんまり楽しめないかもしれません。

『こういうことって意外とあるかも』って思える想像力のある方には安心してお勧めできる作品です。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.11:
(3pt)

異色の恋愛小説

恩田陸の本を読んだのは「六番目の小夜子」、「夜のピクニック」に続いて、これが3冊目だった。また随分違った傾向のものを書くものだと思った。これは、一応恋愛ものということになるのだろうか。しかし、普通のラブストーリーが描く、仲が進展していったり、すれ違ったりという男女の間の話は一切ない。ただ、時空を超えてつかの間出会い、別れるだけ。過去・未来・前世・現世・来世――全ての記憶は交錯し、いつから始まったのか、なぜそういう運命なのか、そしてなぜ一瞬しか会わない相手にそんなにも惹かれるのかもわからない。しかし男女はいくつもの違う時代をほんの一瞬会い、別れるために生きる。だから何なんだ、と思う人もいるだろう。私もストーリーがあるような、ないようなこの話に多少消化不良の感は否めなかった。はっきりとしたストーリーラインの恋愛小説のほうが余程わかりやすい。しかし17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、ロンドン・・・普段あまり触れることのないそうした時代がひとつひとつ描かれていて、その中には歴史的事件を登場させているのも多い。それだけでも少し勉強したような気になるし、そうした時代に思いを馳せるのも悪くない。特別おすすめというわけではないが、独特の雰囲気をもった作品だった。おもしろい試みだったと思う。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.10:
(3pt)

結末

はじめは、美しい世界に入りこんだようで、丁寧に読めたのですが、 途中、時空の交差にまどろっこしくなりました。 しかし、結末で安心したというか、読んで無駄ではなかったと思い ました。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.9:
(3pt)

結末に心温まる

何度も出会い、求め合い、けれども別れなければいけない運命に
翻弄されるエリザベスとエドワード。
ふたりの束の間の出会いに胸が締め付けられます。
けれども、それ以上に心揺さぶれるのは、彼女達が何度出会っても
必ず幸せになれない状況にあるにも関わらず
「あなたに会った瞬間に、世界が金色に弾けるような喜びを覚えるのよ。」
と、出会えた喜びを胸に別れること。
必ず、別れなければいけないぐらいなら、出逢わないほうがいい。
そういった安易な思いを凌駕するふたりの強い思いに圧倒されます。

そして、ふたりがこういった運命のいたずらに翻弄されるようになった
始まりのキーワードを持つ女王エリザベス。彼女自身が歴史に翻弄され、
人を信じることができなくなったからこそ、エドワードとの運命の邂逅が
はじまるのだという流れにすんなりと納得することができました。

最後に恩田さんが用意してくれた暖かい結末ににほっとした気持ちで
本を閉じることができました。秋の夜長に暖かい部屋で読み勧めたい本です。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.8:
(3pt)

聖書のようなものがたり

穏やかな時間がゆっくり流れるようなドラマ。 聖書の中の物語のような、 何とも不思議な話。 ただ、僕にはちょっと読みにくかったかな。 現在と過去と、 行ったり来たりして、 何代にもわたる愛の物語。 夢と現実をも錯綜させる。 狙いはわかるし、 絵のタイトルをモチーフに物語りを進めるところなんか、 おしゃれでたまらない。 あとは、好みが分かれると思う。 ラストはまさに、用意されたエンディング。 でも、これ以外にはないかな。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.7:
(3pt)

空中庭園

イマジネーションの積み重ねに目眩。 ほんの少しの邂逅であったり永すぎてそれと気づくことができないでいたり。 あかるい空中庭園を彷徨ってにいるような不思議な気持ちになります。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.6:
(3pt)

エリザベスの正体は・・・

時空を越えてほんの一瞬だけ、めぐり合う二人。 とてもロマンチックな題材に心惹かれ、購入しました。 各章の前に絵画が差し込まれていて、そのどれもが、本題にぴったりと合っていました。 ただ、タイトルにも書いたようにエリザベスの正体が、あの方とは・・・オチ的な部分で、何故、二人が時空の狭間で、わずかな時間しか出会えないのかの説明が納得できませんでした。 なので、★3つとしました。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.5:
(3pt)

時空を越えた純愛小説。

一瞬の出会いのために生きる

『エドワード』と『エリザベス』の物語。

ふたりはほんの刹那出会うだけ。

実際に会ったことはなくとも夢で出会い、

せつなく思い合うふたり。

やっと出会うことができても、

すぐに離ればなれにならなくてはならない。

生まれ変わりなのか、

また別の時代、別の場所で、

別の『エドワード』と『エリザベス』として

ふたたび出会える瞬間を楽しみに生きる。

今度はどうやってふたりは出会うの?

ってわくわくさせるところとか

とってもおもしろいです。

ただ、この著者の持ち味なのでしょうけど、

のっぺりした文章のお陰様でのっぺりした印象。

(こんな純愛ものを情感たっぷりに書かれてもひくけど)

『ユージニア』や『ネバーランド』も、

のっぺり感に脱力したんだよなぁ

ラブロマンスとしては最高ですね。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.4:
(3pt)

まどろっこしい

17世紀のロンドン、19世紀のシェルブール、20世紀のパナマ、フロリダ。 時と空間を越え、二人の男女は何度も出会いそして別れが・・・。  私だけ、まどろっこしいと思うのは。 1章1章は、面白いのですが、どうにも、イライラする。 恩田さんの、良さと言われれば、それまででしょうが・・・。 恋愛小説読む資格ないのかな
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.3:
(3pt)

構成は面白いけど

エドワードとエリザベス。 二人が時間と空間を越えて 再び出逢いを待つストーリーは、読者自身も引き込まれて 二人の再会に胸おどらせ、別れには痛みすら覚えるお話です。 けれど、何故二人は人生の一瞬でしか再会を果たせないのかという 謎ときの部分で少々説得力に欠け、もう一ひねり欲しかったと思います。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.2:
(3pt)

幸福と悲しみ、その最後に待つものは…

輪廻転生を繰り返して、一瞬の逢瀬の為に一生を犠牲にするエドワードとエリザベス。  そんな恋人よりも深い愛情で結びつけられた2人が出会った時、人生最大の幸福が訪れ、その直後に最大の悲しみ~別れ~が襲来する。  なんともファンタジーな恋愛物語だが、胸の奥には切なさが残る。  最愛の人とは結ばれない運命なのか、と。  しかしそこは恩田陸。 最後にはとてつもない、鳥肌が立つような「からくり」で、読者をクライマックスに連れて行ってくれる。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159
No.1:
(3pt)

決して結ばれない二人

二人の人間エリザベスとエドワード。 この二人は歴史上の様々な場面で互いに会う。 互いを知っている時もあれば、片方しか知らない時もある。 また、二人とも知らない時もある。 しかし、二人は決して結ばれない。  この本で自分がなんどでも生き返るのかと思った。 それはある意味安心感を与え、また無限に時間のよどみにはまるようでもあり、恐怖も与えられる。 自分という存在を改めて見つけた。
ライオンハート (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:ライオンハート (新潮文庫)より
4101234159

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!