■スポンサードリンク


阿修羅ガール



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!
【この小説が収録されている参考書籍】
阿修羅ガール
阿修羅ガール (新潮文庫)

阿修羅ガールの評価: 3.44/5点 レビュー 94件。 Cランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.44pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全16件 1~16 1/1ページ
No.16:
(3pt)

手法の新しさ

相当に売れている作家だし、レビュー数も多いからどうしようかと思ったんだけど、やはりひとこと。活字の可能性を拡大しているという意味ではかなり面白かった。生と死の中間を描く手際、そしてチョイチョイぶっ飛んだ人物が登場させる読ませるテクニックは(意見は分かれるだろうけど)一読にあたいする。でも再読したいかといわれると微妙。だから星三つです。
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.15:
(3pt)

三島由紀夫賞受賞作

三部構成の今作、250頁にも及ぶパラレルワールドをかいくぐると、ようやく本質が浮き彫りになる。下品で暴力的な表現は苦行でしかなく、そこに見え隠れする“何か”が第三部で明確になっても、私には冷たい緑茶を一服したような清涼感は得られませんでした。ただしこの想像力は怪物級です。
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015
No.14:
(3pt)

いつもの

よく分からないノリで進行し、ちょっといい話的に終わるといういつもの舞城作品
安定して楽しめるが、結局佐野の話が適当にはしょられてしまったのだけはやや不満
まあ作者のファンなら楽しめる作品だろう
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.13:
(3pt)

受け付けるかどうか

粗野な言葉の中に、理屈を超えた無垢さ・強靭さを持った言葉を入れてあり、著者の伝えたいのはおそらくそちらだと思う。
でも、その無垢な強靭な言葉だけを並べ連ねるとただの宗教になりかねない。
そのバランスとしてなんだと思うけど、時折頭が痛くなるのも確かである…。

言いたいことはよくわかる。
この文体・文章が受け付けるかどうかだ。
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.12:
(3pt)

ラリってないと読めない。読んでもラリってしまう。

舞城氏はこの阿修羅ガールで三島由紀夫賞を受賞したそうだが、三島由紀夫が何だってんだ。と言いたくなるような展開にクラクラする。
いきなり女子高生が酔っ払ってラブホでやってるし、蹴り入れて帰ってきたら、翌日には相手が死んでる。でも何で死んだかとか、全く関係なく全国の連続殺人の話やら、2ちゃんっぽい掲示板での罵り合いスレが2ページ続くわ、死後の世界に行ってしまうわ。そして出てくる人間にほとんどマトモなのがいなくて、誰も彼もが心理的な闇の部分を丸出しにして、それでも人間が救いを求めたり求めに応じる人間がいたりする。気色悪いけど読んでしまう。
死後の世界に占い師の力を借りて助けに来た男に、勇気を出してコクってたのに「友達じゃだめか」と言われて自殺するシーンは笑わずにいられない。
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.11:
(3pt)

混沌

主人公は想いを抱えて少女的に悩み、その間に街は混沌状態に。グルグル魔人は暴走し、同級生は誘拐され、子供たちはアルマゲドンを始める。世界は、そして主人公が対峙するものとは…。独特の文章で物語は展開され、結末を迎えます。
「自己憐憫が一番タチわりーんだよ。うじうじ腐るだけで前にも上にも進まねーから」
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.10:
(3pt)

恐るべき世界観

殆ど挑発的といってよい奔放なスタイルでありながら壮麗な読後感を味わわせる、異端の書である。まさに舞城の革命的な実験の賜物としか形容のしようがないだろう。 自分勝手な女子高生が本当の愛を知る。それだけを描くのに、誘拐、アルマゲドン、グルグル魔人と、こうもトリッキーな仕掛けを張り巡らしたのは、舞城ならではの冒険である。 アイコのマシンガントークやグルグル魔人の低劣な替え歌、これ見よがしなリビドー、バイオレンスなどの不快な描写には流石にうんざりだ。しかし、中盤のアイコの脳内世界の物語である「森」の、リリシズムとスプラッターの融合した奇跡的な世界観には瞠目した。ラストの阿修羅のエピソードにしてもまた然りである。 読者を嘲弄するような軽い冒頭、ハイファンタジーの趣の中盤、ひたすら感嘆をもたらすラスト。これらに脈絡を持たせて一つの作品として仕上げた筆勢は圧巻という他ない。 この、日本三大奇書にも勝るとも劣らない作品自体もさることながら、これを認めた三島賞の度量の広さにも驚くばかりである。芥川賞には落とされた舞城だが、むしろ芥川賞の方が舞城の後塵を拝しているように、私には見えてならない。
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015
No.9:
(3pt)

寄せ集めの神の姿

まず、「人は一貫した自己なんか持ってるはずはない」という話だ。それから、「(自作の)個人的な神としての、匿名的集団の言葉」について、饒舌に活写している。
この神の神秘性は童話的な夢の中に限られる。行動している人間のモノローグに滲む彼らの神はどこまでも稚拙で薄汚く、卑しくも近しい。
人の寄せ集めというイメージと、正邪両面のイメージ。阿修羅というモチーフは、だから必然なのだ。英題は、Asura-Girl in Love。邪悪な寄せ集めの神としての阿修羅少女が、お釈迦様としての男の子に恋をして、良い神様になる話。でもそれは良い神様になりたかったからなったのであって、仏様が自分を罰して良い方向に導いたわけじゃないんだ、と舞城王太郎は書いている。たぶん。
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015
No.8:
(3pt)

あんまり人に勧めたくはない感じ

最初の三分の一くらいは楽しく読めました。その後は 作者の想像力
についていけませんでした。
アイコが好きな男の子に、「何か言ってあげなきゃ。」
            「なんか面倒くさい。」
と、面倒くさい気持ちが同情心にあっさり勝ってるところが いかに
もありそうで面白いなと思いました。
アイコと脳内のともだちの会話とか、ところどころ笑えるところも
あり、壮大な話の展開にはとまどいましたが まあまあ面白かったです。
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.7:
(3pt)

どうでしょう??

舞城作品は全部読んできましたが、なんとも「奇作」ですね。
知人に貸してみたりしましたが、十人十色な反応です。
個人的には嫌いじゃないですが、読み込まないと理解はできないかも・・。
でも冒頭のフレーズ「減るもんじゃないと言われて・・・」は最高!!
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.6:
(3pt)

掴みは抜群なんだけど

書店でこのインパクトあるタイトルに惹かれて手にとってみたら、
冒頭からの、その歯に衣着せない
「イマドキの女子高生」語り口に引き込まれてしまい、
さっそく購入して持ち帰り、その日のうちに読みきってしまいました。
多くの方が既に書かれているように、その独特の文体と語り口によって
スピード感に溢れた物語になっていると思います。
読み進めていくにつれ、現実と非現実が交わる不可思議なその世界に、
主人公のアイコ同様に読んでる側も、あれよあれよという間に
巻き込まれ、翻弄されました。
ただ、話として面白いかというと、個人的にはどうかと思います。
現実世界で起こる事件とアイコの中にある非現実世界との関係という設定も、
何だかその登場が唐突というか、正直取って付けたもののように思える。
そして何より、最終的にアイコが自身の語りで全てを説明し、
ひとりで納得したような状態で終わってしまうのが腑に落ちません。
導入の掴みから前半にかけての展開がその先を期待させるものだっただけに、
何ともすっきりしない読後感を覚えてしまいました。
阿修羅ガール (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:阿修羅ガール (新潮文庫)より
4101186316
No.5:
(3pt)

けっこう普通だったかも

一見、乱暴な女子高生文体を濫用しているようでいて、そのじつ古典的で端正な文章も書けますよというあたりが、この作者の強みなんだろうと思うが、ストーリ-上は強引過ぎる展開がやや目についた。冒頭に登場する「佐野」が行方不明となり、その後、足指が送りつけられるのだが、誰が何の目的でそんなことをしたのかは一切語られず、途中からはその謎の解明もどこかに吹っ飛んでしまう。焦点は主人公の「臨死体験」のほうに移っていくが、後半に挿入されるホラーもなんだか薄っぺらだし、最後になって唐突に語られる死生観も底が浅く、取ってつけたようなハッピーエンディングになっている。正直、三島賞の対象になるほどの作品とは思えなかった。
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015
No.4:
(3pt)

まっとうな主人公がいい。

 三島賞賞受賞作、審査員の評価が真っ二つに分かれたという問題作です。確かにエグイです。特に第二部。これ、駄目な人は絶対読めないと思う。私も限界に近かったし。それなのに、何故読了したか考えてみると、やはり、主人公のまっとうさなんだろうなあ。 今回の作品では、パッパラの女子高生。書き出しの一文「減るもんじゃねーだろととか言われたのでとりあえずやってみたらちゃんと減った。私の自尊心。」これは、名文だと思う。ここに作品のテーマは全部詰まってるんじゃないのかな。いかにも考えなしの女の子で、やる気も勤勉さもなくてシラけてるんだけど、自分の内面の声にだけはすごく忠実で、ある意味誇り高いといえる。その主人公が惚れてる男の子(陽治)がまた、とんでもなくいいヤツなんだな。力まずに、いい加減な連中とも上手く折り合って、で、大事な曲面では、やるべきことをやれる。同じ作者の「世界は密室でできている。」に出てくる2人の男の子のいいとこ取りキャラです。この2人の誠実な生き方がいい。これは見かけの「でたらめ」の裏に隠れたメッセージを受け取るかどうか、作者に挑戦されてるのかもしれないなあ。(←挑戦してないってか?)
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015
No.3:
(3pt)

まぁまぁ

この人の話はデビュー作の次郎シリーズしか読んだことないけど、それとだいたい同レベルくらいの作品でした。なんで三島賞なのかは解かるけど解かりたくありませんよね。買う程ではにけど暇つぶしにはいいかも、エンターテインメント的には「アルマゲドン」が良かったです。あーゆーのを実際にやったら面白いでしょうねー
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015
No.2:
(3pt)

自己と他者が曖昧な現代を女子高生を通して描く

 女子高生の内面、言葉、身体を借りて時代を映すというスタイルとしては、橋本治の「桃尻娘」(1978年)があるが、比較して四半世紀の歳月を実感してみるのも面白いかもしれない。女子高生の主観で構成される第一部は、本文の言葉を借りるならば“女の子用の不良漫画”のような暴力や性愛が展開するが、それらの事象には身体性や他者性がスコーンと抜けている。つまり現実感がない。なぜなら女子高生自体の“自己意識”があまりにも希薄で自己と他者の境界すら曖昧なのである。こうした自己喪失感は少なからず現代人が共通に持つものであり、読み手はすっかりこの女子高生に同化して読み進めることが出来るはずだ。この第一部は、こういう女子高生は本当にいるかもしれないと思わせる点において説得力、リアリティがある。裏付けとなっているのは女子高生の言葉や思考のディティール、女子高生に成りきる想像力、筆力であってそれは作者の力量だろう。また、小説中に登場する“ネットの掲示板”は、自己が他者に、他者が自己に容易にすりかわるメディアであり、象徴的に、効果的に使われている。女子高生が唯一、憧れとして存在を認める他者が、今の時代には珍しい、正義感で純情な陽治という男の子で、この陽司の存在が小説の救いになっているのかもしれない。 第二部は死後の世界、もう一人の自分の世界といった非現実的世界が展開し混沌とするが、第三部で急に小説世界全体を説明的、俯瞰的にまとめてしまっており、その尻すぼみ感は否めない。次作以降に期待したい。
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015
No.1:
(3pt)

修羅シュシュシュ。

僕は舞城さんの作品が好きだ。何故かってそれは共感できる部分がたくさんあるしハズレがないから。しかもこれは三島賞受賞作。でも実際賞をとった作品だからって「最高!」ってわけでもない。冷静に。客観的に評価して☆3つが妥当なところだろうと思う。主人公の女子高生「アイコ」の主観によって語られるストーリー。舞城さんの作品に共通のテンポもバッチリ健在。気持ちよくページが進む。けれどひとつ難点が。それは話自体が面白くないこと。意味がアルのかナイのか解らないような文章がダラダラ続いて正直なんども挫折しそうになる。しかもそれを上で述べたようにテンポのよさでグイグイ引っ張っていくもんだから余計に混乱する。しかしさすがと言うべきか最後はバッチリ締めてくれる。何がなんだかわからないまま読み手側もキッチリ救われる。まだまだこれからが気になる作家だ。
阿修羅ガールAmazon書評・レビュー:阿修羅ガールより
4104580015

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!