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(短編集)

来訪者



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来訪者の評価: 4.67/5点 レビュー 9件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.67pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全9件 1~9 1/1ページ
No.9:
(5pt)

なんとも面白い!

ダールの艶笑譚ですが、下品にならずウィットが効いているのはイギリス流!
やはり、短編の匠です。
来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150712549
No.8:
(3pt)

思ったよりつまらぬ

短編小説がたった4編だけの本である。 その内最初の作品は中の2作品の前書きみたいなものである。 第二、第四の作品が前書きの中で触れられている、オズワヅロおじさんからのダイアリーの公開ということになっているが、両作品ともダールの前作の二番煎じみたいな趣向で、とくに最期の作品は後味も悪い。
来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150712549
No.7:
(5pt)

辛辣な艶笑喜劇集

【収録作品】
来訪者
夫婦交換大作戦(旧邦題「すばらしきかな、スワッピング」)
やり残したこと(旧邦題「やりのこした仕事」)
雌犬

砂漠を舞台としたエロティックで魅惑的な表題作はカサノヴァ気取りの主人公オズワルドが手厳しいしっぺ返しを喰らうオチが愉快だが、訳者あとがきにあるように中心となるアイデア自体の時代的偏見には注意が必要だ。(本書では旧訳に比べれば若干デリケートに言葉を選ぶ配慮が成されているが)
さらに一見軽い艶笑喜劇を装った「夫婦交換大作戦」の辛辣さよ。読後、既婚男性なら誰もが慄然とするのではないか。
そのシニカルさは「やり残したこと」で頂点を迎える。古今のセックスを扱った小説でこれほど暗澹たる結末を迎えるものはない。
そしてラストの「雌犬」の奇想天外でスラップスティックな笑いはダール作品の中でも異色。法螺話の愉しさは本書随一。
全編に渡りセックスを主題としながらダールの作品の特徴でもある強烈な女性不信の念が濃厚に漂う点において『あなたに似た人』や『キス・キス』と異なり、読者によっては不快に思われるかもしれないが、少年のような無邪気さと人生に対する虚無や諦念が複雑に入り混じるダールの作風のユニークさが最も顕著に現れている作品集だろう。
来訪者〔新訳版〕Amazon書評・レビュー:来訪者〔新訳版〕より
415071262X
No.6:
(5pt)

面白い話は古くならない。

ロアルド・ダールの新訳ということで、さっそく読んでみたが、大いに愉しめた。
ダールの小説は、どんでん返しが待っている。「あなたに似た人」の中の「味」や「南から来た男」では絶対絶命のピンチから一転、読者は安堵に胸を撫で下ろす。本作では、してやったり、の主人公が思いもしなかった結末──驚愕、落胆、残酷さ、そして悔恨──を引き受けることになる。そうした話の構造ゆえに読後感がすっきりとしない。だが、よく作り込まれた物語の世界で過ごした愉しい時間がしっかりと手元に残った。
今回読んでみて、最後の「ビッチ」は、ジキルとハイドの変奏曲に思えた。ジキル氏の謎が解明されるのは、自らが死して、特別な薬も消滅した後であり、謎を解くことが物語の目的だった。ビッチでは、いわば、ジキル氏が死んだ後、一回分の薬が残っていたら、あなたはどうやって使うか? という問いかけに答えるストーリーのようにも読めた。そして、いつもなら真っ先に自分で試すはずの主人公が何故か自分では使おうとしないのだ。そこにもう一つのドンデン返しの要素があった。
面白い話は古くならないと強く感じた。それが新訳のおかげだとしたら、出版社と翻訳者に感謝したい。
来訪者〔新訳版〕Amazon書評・レビュー:来訪者〔新訳版〕より
415071262X
No.5:
(5pt)

The more I think about the questions, the more intriguing the story seems to me.

“Switch Bitch” is a 1974 short story collection for adults by Roald Dahl. The book is made up of four stories: "The Visitor," "The Great Switcheroo," "The Last Act," and "Bitch". Each story deals in some way with sex. I like the “Visitor” most of all. There may be many people who criticize this book, saying that there is some prejudice against lepers or a little obscenity.
But I think it is a very well-plotted novel.
(Spoiler Warning)
“The main character Oswald decides to drive to Jerusalem via the desert road and search for scorpions to add to his collection. He succeeds with the scorpion but when he stops for gasoline the diseased attendant tells him that his fan belt has broken. He will have to spend the night in the desert and wait for a new fan belt to arrive. As Oswald resigns himself to this, a Rolls-Royce drives up and a wealthy man steps out. They quickly get to know each other and the rich man, Abdul Aziz, invites Oswald to spend the night at his house nearby. The man explains on the way that he chooses to live in such a wild location in order to protect his beautiful young daughter from the unwanted attention of men. Oswald is astounded when he meets the mother and daughter, and he can't make his mind up which one he wants to seduce. They both go immediately to their own bedrooms, though, without giving him any indication of a possible rendezvous. He is disappointed but prepares to go to sleep. In the middle of the night, his door opens and a woman climbs into bed with him. After hours of energetic lovemaking, she slips out as silently as she arrived. Oswald believes he will be able to tell which it was by a bite mark he has left on her neck. But the next morning, both of them are wearing scarves! As Abdul drives him back to the gas station, Oswald fishes for an invitation back to the house. Abdul doesn't take the bait, though, and after a while he admits that there is another reason he lives in such an isolated spot. He has another daughter living in the house... and she has leprosy. "Dear fellow, you mustn't alarm yourself like this," he tells Oswald. "You have to have the most intimate contact with the person in order to catch it..." Shaking, Oswald returns to his repaired car and watches the Rolls-Royce drive back off across the desert.”
Here raise some questions about Abdul Aziz. Did he find out what kind of man Oswald was and invite him to his house?
Did he intentionally make the two beautiful women show themselves before Oswald and seduce him? Or did the two women voluntarily take part in the deception? In other words, did all the family stretch their helping hands for the poor sick girl together? The more I think about the questions, the more intriguing the story seems to me.
来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150712549
No.4:
(5pt)

少年のような無邪気さと深い人間不信の闇

少年のような無邪気さと深い暗闇を覗くような作者の人間への憎悪、その両面が味わえる。軽妙なセックスコメディを装いながら「すばらしきかな、スワッピング」に待ち受ける辛辣極まりないオチ、残酷で暗澹たる結末の「やりのこした仕事」の二作に込められた底意地の悪さには身震いする思い。
稀代の猟色家オズワルド叔父が手厳しいしっぺ返しを喰らう砂漠奇譚の表題作とニクソン大統領を揶揄した「雌犬」の奇想天外さは愉快だが、表題作の結末は発表当時の医学知識の未熟に基づくもので現代の読者は注意が必要。
来訪者 (Hayakawa novels)Amazon書評・レビュー:来訪者 (Hayakawa novels)より
4152072938
No.3:
(5pt)

オズワルド叔父さんの奇妙な冒険

小説の愉しみは読んでいる間中別の世界に連れていってくれることで、それは舞台が現代だろうが魔法の世界だろうが一緒である。

ロアルド・ダールさんはテーマと場所はいろいろだがぐっとプロットに引き込む力がすごい作家。
いつかヒッチコック劇場で観て衝撃を受けた「指」の原作者だということで気になっていた。
今回見つけたので読んでみたところ、気が付いたら読み終えていたほどの面白さ。

タイトルの「来訪者」はまるで「ジョジョの奇妙な冒険」のキャラクターが演じてみたらいいような舞台と話で一番面白く読んだ。

大金持ちのオズワルド叔父さんはその漁色癖と謎の生涯で親戚中のヒーローだったが、その叔父さんから突然送られてきた日記の束の話、という入れ子構造で、その中の一篇という作りだ。

シナイ砂漠の真ん中で車が故障した叔父さんのところにロールスロイスが止まり、男が家に招待してくれる、という。そして砂漠に現れた白亜の城には美貌の妻と娘。女好きの血が騒いだ叔父さんはなんとかこの女たちをものにしてやろうとする、という話。

プロットそのものもどこに転がるか分からない面白さがあるのだが、時折語られる叔父さんのこだわりや、ちょっとした教訓、描写が面白く、その一部が最後にグッと効いてくる。

蜘蛛の糸でネクタイを作って、蠍の標本集めが趣味の叔父さんは悪趣味だがローマ法王の妻(いたとしたらの話だが)でも1時間あれば口説き落として見せるという天性の女たらしでものすごい潔癖症。この人物造形が素晴らしくいい。ハイランドモルトを車に持ち歩き、気分を落ち着かせるために飲むシーンもかっこいい。
「ロールスロイスを見て大富豪同士はお互いを認め合う」というような人生教訓的なコメントにグッときた。

えっと驚くラストは実際に読んでみるしかないのだが、他の数編も同様に着地が鮮やか。

お互いの妻を交換しようとする「すばらしきかな、スワッピング」の苦いラストもうまい。

「やりのこした仕事」は人情の機微を描いて胸が痛く、レイモンド・カーヴァーのような趣き。

再度オズワルド叔父が登場する「雌犬」は下品なドタバタ劇でコントの様。

なかなかバラエティに富んでいて、飽きさせない。
調べてみたら「007」のシナリオや「チョコレート工場の秘密」もダールさんの作品でした。

こんな作家なかなか日本にはいない。誰かチャレンジして欲しい。

オズワルド叔父さんが活躍する長編があるようで、さっそく注文である。
しばらく楽しめそうです。
来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150712549
No.2:
(4pt)

Swich Bitch:面白い!

4短編 "The Visitor" "The Great Switcheroo"
"The Last Act" "Bitch"が入っています。
私は、ハードカバーで読みました。
邦題は『来訪者』とおとなしいですが、
原題は「Swich Bitch」と「大人の読み物」です。
"The Last Act"では、当人たちの気持ちの高ぶりと、
醒めて行く様が、、。こういう小説は いまの本屋の
新刊棚には並んでいません。
原題「Swich Bitch」をそのまま生かした邦題
にして装丁も変えて再版すれば 皆さん
もっと手に取ると思います。
面白かった。
来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150712549
No.1:
(5pt)

荒んだ気分のときにお勧め

短編集だし、多くは語れないよなー。個人的には、いい感じに気分が荒んでいるときに(この感覚、なかなかわかってもらえないのだが)ダールの作品を読む。こういうブラック・ユーモアに富んだ作品集は、今のところダール以外に見つけられない。読後、世界に満ちる不条理に対して「へっ、まあ許してやろうじゃん」という寛大な気分になる……なんていうのは私だけかもしれないが、ためしてみるのも悪くないと思う。
来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)Amazon書評・レビュー:来訪者 (ハヤカワ・ミステリ文庫)より
4150712549

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