月世界小説
評判
月世界小説の評価:
3.89/5点 レビュー 9件。 C ランク
Amazonレビュー一覧
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全6件 1〜6 1/1ページ
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
月世界小説の評価:
3.89/5点 レビュー 9件。 C ランク
Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
| ||||
| ||||
|---|---|---|---|---|
| | ||||
| ||||
|
小説の詳細ページを閲覧すると、ここに履歴が表示されます。最近閲覧した小説詳細ページへ簡単に戻る事が出来ます。
はじめに、ぼくはSFはあまり読んだことがないSF初心者であることをお断りしておきます。
SF初心者でも十二分に楽しめる小説、これが牧野修(まきの・おさむ)さんの『月世界小説』です(はじめぼくは、タイトルを「つきせかいしょうせつ」だと思っていましたが、実際のところ、「げつせかいしょうせつ」と読むようです)。
村上春樹さんは、ジョージ・オーウェルの『1984年』の向こうを張った『1Q84』で、その後の世界の分岐点を1984年と考えて物語世界を構築しました。
この『月世界小説』は1975年(あるいは1945年)をその分岐点と考えて物語っているようです。
物語は2014年現在からはじまります。
主人公の菱屋修介(ひしや・しゅうすけ)は、ゲイの小説家です。
菱屋くんは友人で出版社勤務の石塚啓太(いしづか・けいた)のことが好きです(つまり、菱屋くんはゲイです)。
菱屋くんは石塚くんに誘われてとプライド・パレード(LGBTQの祭典)を見学しに来ています。
そのとき、天使たちがラッパを吹き鳴らして登場し、「地に住める者どもは禍害なるかな、禍害なるかな、禍害なるかな、尚ほかに三人の御使いの吹かんとする喇叭の聲あるに因りてなり」(p.19)と人間たちに告げ、辺りは阿鼻叫喚の地獄絵図となります。
そこから世界は1975年に巻き戻され、「1975 世界n+1」の世界と「世界n-1」のメタ世界ーー時には「1958-1975 世界n+1」の世界ーーへと行きつ戻りつします。
そして最終的には人類対神の闘いへと発展します。人類の武器は「物語ること」です。物語ることによって、語られたものが現実化する、まさに「物を語る」ということです。
人間は神に勝てるのか、勝てるとしたらどうやって、という本書のさわりの部分は実際に読んで確かめてください。
ささやかだけれど確かなことは以下の引用に示されています。
「「それで、どっちが勝ったのかね」子供のように不安な顔でジョンが訊ねると、ケートは優しく彼の頭を撫でる。/「まだ勝敗は決まっていないのですよ。でもね、こうしてあなたが幸せになる物語が語られることもまた、人類のささやかな勝利なんですよ。一匹の蝶が羽ばたくことが大きな竜巻を引き起こすように、この勝利はやがて人類とその物語の大きな勝利へと繋がる、のかもしれませんね」」(p.423)
アウトサイダー・アートの巨匠ヘンリー・ダガーや日猶同祖論や言語的ジェノサイドやバタフライ効果、『聖書』やミルトンの『失楽園』、そして主要なモチーフとして日本語の言霊思想などいろいろなギミックが散りばめられています。
ぼくはそうしたもののなかに伏流しているものとして、大本教の出口王仁三郎の思想や水村美苗さんの『日本語が亡びるとき』(筑摩書房、2008)がある気がしますが、どうでしょうか。
SFを読んだことがない人でも楽しめること請け合いです。
オススメです。