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けものみち



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けものみちの評価: 4.29/5点 レビュー 42件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点4.29pt


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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全42件 21~40 2/3ページ
No.22:
(5pt)

民子って誰に似てるんだろうね

それが気になった。白人みたいな顔してるのか、日本風の美人なのか。ま、白人みたいな顔立ちだと思うけど。言っちゃ何だけど民子はそんな悪いことはしていない。夫を焼き殺したのだってやむを得ない部分が大きい。久恒ってチンピラ刑事はほんと気色悪かったね。鬼頭は児玉誉士夫でしょう、どう考えても。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.21:
(5pt)

ドラマのイメージと違った

民子は馬鹿だね。いつも現状に不満ばかり抱いている。だから並外れた美貌があるのに、変な男と所帯を持ち苦労する。その夫を焼き殺したことを帳消しにできるような権力者の愛人になったのに、その権力者、鬼頭を気持ち悪いエロボケジジイくらいにしか認識していない。そりゃ、性玩具に対してはそういう対応しかしないだろ。認識力がないねこの女。そういう風に描いてんだろうけど、女というものを馬鹿にしてるとしか思えないよね、松本清張。実際そうなのかもしれんけど。最後、小滝、哄笑してたけど、旅館の人間全員グルだったんかね。
けものみち (下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (下) (新潮文庫)より
4101109702
No.20:
(5pt)

チョーおもしろい

やばいこれちょー面白い。買って一日で読んでしまった。

 村上春樹の『羊をめぐる冒険』では羊に意識を乗っ取られた「先生」が右翼の大物として戦後日本の形を作っていくとして、おそらく児玉誉士夫がモデルであろうと思われる人物が出てくる。この小説では「鬼頭」と呼ばれる人物がおそらく児玉をモデルにしている大物として登場する。

 歴史ものでも、事実を探求するものでも、推理物でも同じように表現できる松本清張の文体は素晴らしいと思う。今まで松本清張の歴史ものは読んだことはあるがこういう小説ははじめて読んだと思う。素晴らしいエンターテイナーです。

 この人の小説は戦後日本の欲望や問題がぎょろっと顔を出すような形をとりながら、村上春樹みたいに文学面していない。人間の欲望をぎょろっと見せるところに純粋にエンターテイメントでありながら人間の一断片を見事に切り取って文学的な効果を上げていると思う。

 辻トシ子はこの小説に出てくる家の設定が自分の家そのものだと言っていたので鬼頭は父の辻嘉六(東京裁判の獄中で児玉と自民党をつないだと言われる)と言っているようだ。その要素もあるのだろうがやはりメインのモデルは児玉だと思う。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.19:
(1pt)

最後が雑

松本清張の長編はいつも最後が雑に思えます。砂の器や点と線はまだマシな方ですが、こちらは色々な点で最後が非常に雑でした。また、古い時代の小説なので仕方ないですが、男好きするという以外何も魅力のなさそうな執拗なヒロインで(女性には理解しかねる魅力)、読み疲れしてしまいました。この本を土台に何度も映像化されていることを考えると、相当の脚色が必要だろうか、と一度も観たことがないのですが思った次第です。
けものみち (下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (下) (新潮文庫)より
4101109702
No.18:
(2pt)

買って損をしました

古い作品です。あらゆる舞台装置が古い小説です。古くても、生き残る作品、色褪せない作品もありますが、この小説は生き残れように思いません。昭和の時代に読んだ人のノスタルジックな思いが再読を喚起させるか、あるいはTV作品の影響。題名は、良いです。松本作品、題名が秀逸なものが多いです。

登場人物達は全て、強欲の塊です。ベットリした欲が伝わるのみで、それだけ、という世俗小説だと思いますが・・・最後も「は、それで?」という終わり方で、全てに中途半端でもあります。おそらく、現代的に脚色されたドラマや映画の方がこちらを読むより違和感ないかもしれません。私はこの作品の映像作品は一度も見たことがありませんが、TVの2時間ドラマには良いかも、と思います。

小滝への民子の執拗さ、民子の遺産の迫り方ーこの記述は長く、あちこちに散見ーこれだけで民子がどんなに美人でも膿んでしまいます。昭和の昔なら、美女でさえあれば、男好きな容貌であれば、ああいう粗末で稚拙な押しで大望をかなえる悪女になりえたか、と考えると・・・時代なのか、とガッカリします。この作品も「黒革の手帖」もいわゆる”伝説の悪女”というTVの宣伝文句に謳われますが、”悪女”なら、有吉佐和子の1978年作品「悪女について」では?しかし、やはり時代背景が古いのと、こちらと比べると映像化が相当難しいので、その点で有吉作品は損を食っているように思います。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.17:
(3pt)

まとまりがいまいち

序盤、民子が夫を殺し鬼頭の情婦になるまでの流れはいいのだが、
そこから悪女となって上を目指すでもなくただ延々と爺さんになぶられるだけで、
そのまま残り100ページを切るぐらいまでだれた展開が続き、終盤溜め込んでたネタを
どっと吐き出すような流れで終わる感じなのでどうにも盛り上がりに弱い
夫殺しというネタはどこかに追いやられ、久垣も何の為に居たのか分からないオチを迎え、
政治の暗部をやや遠くから見るだけの作品でどうにもノスタルジーがない
それまでの展開ははしょって終盤の展開を綿密に書いてくれた方が、個人的には楽しめただろうと思う
厚さの割に満足感は物足りない一冊
けものみち (下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (下) (新潮文庫)より
4101109702
No.16:
(4pt)

「けものみち」に踏み込んだ人間

今まで人が歩くことがなく、獣があるくことで出来た道、それがけものみち。旅館で働く民子は家で寝た切りの夫を焼き殺すことでこのけものみちに踏み込んでしまう。彼女に夫殺害をそそのかした小滝は、一流ホテルの支配人、背後にいる弁護士秦野が彼女に紹介したのは、政界の裏の大物で今は病に伏せる鬼頭。それぞれが闇の世界に生きてきた男たちである。鬼頭の性の慰み者となりながら金の魅力にとり付かれた民子はやがて自分の周りで不可解な事件が多発することに気づいていく。民子を追う刑事の久恒は刑事でありながら、これもけものみちにすでに踏み込んでいるある意味悪徳刑事。彼は刑事としての優秀な腕で民子を追うが、やがて深追いして鬼頭の毒牙にかかる。政界の裏で暴力団を使う鬼頭はやがて死んでしまうが、その後の展開は極めて早い。権力が崩れるとやがてその甘い汁を次に吸う輩が出てくるのだ。清張はこのような日本の政界の裏の社会を何とか告発しようとこの作品を描いていったのであろう。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.15:
(5pt)

松本清張全集(15)

大変面白かった。個人読書履歴。
一般文学通算30作品目の読書完。1973/07/01
松本清張全集〈15〉けものみち (1972年)Amazon書評・レビュー:松本清張全集〈15〉けものみち (1972年)より
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No.14:
(4pt)

権力の闇を上手く描いた意欲作

清張氏は正義感漲る作品を非常に沢山世に送り出している大家です。また、人間の本性、社会の歪み等々も見事に燻り出して魅せてくれてもいます。絵に例えると、具象的な作風です。この作品は権力の闇を、作風道理に描いて読ませてくれています。大作ですが、読み易い作品で大変面白くお勧めです。
けものみち (下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (下) (新潮文庫)より
4101109702
No.13:
(5pt)

悪女ではない

悪女とよく言われているが、民子は結局は何も手にしていない。 金欲と情欲に目が眩み、殺人を犯し、老人のオモチャとなり、情夫に夢中になるも情夫に殺される愚かな女でしかない。 奔放に振る舞うが、愛人をしながらも常に報酬を貰えるかハラハラし哀れであり、とても人を惑わす悪女とは言えない。 それにしても、これだけ引き込まれる作品も珍しい。傑作でした。正に、そこにあるような現実の世界をこんなに描いて良いのか?とハラハラさせられながら読みました。 今では逆にこのような作品は書けないのでは。素晴らしい作品に感謝です。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.12:
(5pt)

妖しい登場人物たち満載の娯楽小説

松本清張の古典的名作。映画やドラマにたびたび映像化されている作品です。
私の記憶は小学生のころのNHKドラマ。ストーリーはまったく覚えていませんが、とにかく山崎努の怪優ぶりだけは強烈に印象に残っています。親が見せたがらず、大人たちしか知らない淫靡な世界があるんだろうな…と勝手に想像しておりました。
近年も映像化されていて話題になっていたのでいつか読みたいと思っていました。かなり古い作品ですが、ちっとも陳腐化しておらず、今でも、いや、長い年月が経ったからこそ、昭和の頃の時代背景とともになんともいえない妖しさが感じられる清張らしい作品と思います。
とにかく登場人物がそれぞれ個性的。主人公をはじめ、寝たきりのフィクサー、しがない刑事、ホテル支配人などなど…映像化したくなる気持ちがよく分かります。
果たして主人公・民子の先にはどのような結末が待ち受けているのか?下巻が楽しみです。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.11:
(2pt)

まあ過去の遺物でしょうね 

私は1980年代に名取裕子主演でドラマ化された時に観たが、あとで思い返すと、夫の焼死体のグロテスクな場面や、山崎努が出てくる発端しか覚えていない。今回原作を読んでその理由も分かった。高齢の政財界の黒幕がいて、女を世話してもらったりするというのは、今ではよくある小説の題材で、刑事が真相を調べようとしても握りつぶされ、新聞に言ってもつぶされ、とうとう殺されてしまうとか、清張小説によくある筋だが、今となっては別に目新しさはないのだ。小説としても、筋はネタが割れるとあとはどうということはなく竜頭蛇尾。まあ、高校生くらいがドラマでも観て、世間って怖いなと思うためのものでしかあるまい。だいたい、政財界の黒幕以外に、世の中には怖いことがいくらもあることは、大人なら知っている。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.10:
(4pt)

けものみちを歩いた人のゴールは?

けものみちといえば、ぼくにとっては名取裕子が主演した1982年のNHKドラマが起点になっている。
彼女のファンだったので、これで大女優への道を走るのだと思っていた。
しかし、なぜか全編を覚えていない。民子(名取裕子)が鬼頭(西村晃)と出会うところくらいまでとあと執拗に迫る久恒刑事(伊東四朗)、それに山ア努の顔くらいだ。
今読み返してみて、民子が主役というわけではないことにやっと気づいたのだった。
けものみちは、けものみちを歩こうとする人たち全員が主役なのだ。
結局歩き通したのは誰なのか?
小滝は歩き通せるのか?
けものみちを歩き抜けたはずの鬼頭のたどり着いた先はどこだったのか?
松本清張のベスト3に数えられる小説だ!
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.9:
(4pt)

政界の裏側ものの佳作

清張の政界の裏側暴露路線の代表作。「けものみち」とは当然、山の中で獣しか通らない道の事で、転じて通常の人間なら通らない道を通る悪い奴らの事である。しかし、何度もTV化され、TVでは視聴率を考えヒロインを中心に描くので、悪女ものと称されるようになってしまった。
物語は、政治の世界とそれにタカル奴らを描いた重厚なもので、清張の取材力あるいはコネクションの強さを感じる。女は男が政治家に取り入る道具として使われるのだが、そうした世界に次第に染まって行くうち、徐々に女自身が悪女に変容していく描写も巧み。そういう意味では"悪女もの"という形容も外れてはいないのかもしれない。
政界の闇の部分を描きながら、女の悪女への変身振りも取り入れた清張の政界の裏側ものの佳作。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.8:
(5pt)

権力を取り巻く構造

テレビドラマで放送されているのを眺めて思わず買って読んだ。松本清張の世界が存分に描かれているすばらしい小説。「女性の位置づけ」や権力者など現代となっては古くなってしまったものも感じさせるが、その一方で現代にも通ずる権力者とその周辺のとりまきの様子を克明に描いている。
全体としてテンポがよく、それぞれの出演者の視点にたった文章は時間を忘れさせるほど読みやすい。想像力もたくさん働く。読むとその日は眠れないので注意。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.7:
(4pt)

人間の欲望とはこわいもの

米倉涼子主演でドラマ化されている作品である。松本清張の悪女系の作品はすっかり米倉涼子が独占している感があるが、この「けものみち」も「黒革の手帖」と同様に、悪女が、自分の周りに群がる男どもを肥やしにしつつ立身出世していく話である。人の欲望が底なしであることをこれでもかというくらいに丹念に描いており、なかなかドロドロとしているため、読後感もハッピーエンドの小説に比べれば当然よくないが、これ以上どんな悪があるのだろうという期待感が高まって引き込まれてしまい、また展開もスピーディーで面白い。たまにはこういう小説を読むのもよい。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.6:
(5pt)

ドラマを見終わる前に読んでもOK

 松本清張の作品で、人間あるいは読者の心の奥底(特に人には知られたくない暗い心理)をえぐるように描かれている作品は非常に読み応えがあるものが多い。そして、自分の欲望のままにいきているような人物が主人公であればより面白い作品となる。
 彼の作品が既に舞台設定が古くなっているにもかかわらず、今なおドラマ化されるのはこれが理由であろう。人の心の奥底は時代が違っても変わらないものなのである。
 本作もその条件を満たしている。自分勝手な人物ばかりである。
 この作品は推理小説ではないので、ドラマを見終わる前に読んでもまったく問題ないと思う。かえって、時代や設定の違いを比べることができていいかもしれないくらいである。
 さて、ドラマはどう展開していくのだろうか。
 
 この作品が楽しめれば『悪いやつら』も読むことをおすすめする。
徹底して救いようのない登場人物ばかりである
 
 
けものみち (下) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (下) (新潮文庫)より
4101109702
No.5:
(5pt)

愛と悪と欲望の世界

初めて読んだのは中学生くらいでした。
松本清張独自の、昭和のにおい、生活のにおいが行間からあふれてきます。文章なのに目に浮かぶ景色や主人公たちの生き様です。中学生には鬼頭さんが強烈でした。
大人になってみると民子のいきあたりばったりの悪女っぷり、華やかにみえて底にひやりと冷たいもののある生活、久恒刑事の生臭いところなど、ドラマてんこもりで何度読んでも面白いことこの上ない。
裏世界をのぞいて、その世界に生きた気持ちになれる面白い小説です。
けものみち (上) (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (上) (新潮文庫)より
4101109699
No.4:
(4pt)

読後感

自分としては意外な終わり方だったなと思う。だけどこれこそけものみちのタイトルそのものだ。
けものみち (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (新潮文庫)より
4101109117
No.3:
(4pt)

読後感

自分としては意外な終わり方だったなと思う。だけどこれこそけものみちのタイトルそのものだ
けものみち (新潮文庫)Amazon書評・レビュー:けものみち (新潮文庫)より
4101109117

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