■スポンサードリンク


高い城の男



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!

高い城の男の評価: 3.85/5点 レビュー 92件。 Bランク
書評・レビュー点数毎のグラフです平均点3.85pt


■スポンサードリンク


Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です

※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください

全92件 61~80 4/5ページ
No.32:
(5pt)

ビッグデータ解析のいまPディックをもう一度見る必要あり

パラレルワールド、つまり未来を予測した結果として現実と乖離した世界の存在を予言したSF。ヒモ理論M理論を思わせる深い考察。

ストーリでは、アメリカ合衆国の東半分をナチス、西半分を大日本帝国が分割統治する世界が描かれているが、それはひとつの可能性。中国の易経に凝ってさいころを振りながら書いたといわれており、本書には、じつは未来予測を可能にするテクノロジーの存在を、はっきりとみすえたPディックがいる。
つまり、グーグルがMSをつぶしてしまう可能性のある2015年からこのSFを考えると、ある時点で分離発展する現実の二面性について、ものすごい洞察力をもっているのがPディックだということがわかるはず。
素粒子が、確率的存在をもちながら時間的な経過をたどるという、物理ではごく当たり前の考え方(「パラレルワールド」の存在、ビッグバンによる拡張)の、現実世界への応用ともいえる。

一時期、オカルトみたいな行動をとったという私生活の神秘さもあり、もっとも今日的な意味をもつSFだといえる。アメリカでは再評価されており、フィリップKディック学会まであるぐらい。ちなみに、彼は、5回結婚したがずっと貧乏だった。ハリウッド映画の原作者として、死の直前に大金をつかみ、背の低い某アクション俳優、トップガンなどにも主演している、の主演で、映画化されている。が、映画そのものはできがわるい。原作者として大いに後悔したらしいのも、DVDをみるとなるほどと思います。

翻訳はできがわるいというか非力というか、日本語として、原著のダイナミックで荒々しい、しかし神経質な、言語的雰囲気を伝え切れていない。 原著をお勧めします。やたらと、大日本帝国を美化しているのは、やや事大主義の勉強不足。

お勧めします。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.31:
(3pt)

評判倒れ

第二次大戦で日独が連合軍に勝利して米国を二国で分割統治したとのプロット。 両国民性の歴史的体質による相違が強調されている点は面白いが、ストーリー展開がまだるっこしい。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.30:
(5pt)

日本人の一言でなぜか引き込まれた

登場人物の名前を「わざと」ジャングリッシュで発音する日本人、その下りに妙に惹かれて最後まで一気に読んだ。 ただ、読み手は選ぶ。 そこはディックなのだから致し方あるまい。  分かりにくく、癖の強いSFが好きな向きにはお勧め。 そういうのは初めてという向きは取り敢えず2001年か、せめて華氏451度が無難かと思う。 プロット至上主義者は…まあディック自体を手に取らないか。  個人的には星4つ+登場人物の面白さ(何ら面白みのない連中だが、それが何故か面白い)に追加で一つ。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.29:
(5pt)

因果

最初はアメリカ人が日本とドイツに戦争で負けた世界で、日本とドイツに再度戦争して勝つお話なのかな?と思って読んでいたけれど、そんなことはなかった。

序盤はロバート・チルダンというアメリカ人の話が主流。
この人物がただの商売人で「日本人嫌い、でも、ビジネスパートナーだし、戦勝国だから相手してやる」といった感じで、本書の世界の世知辛さを体現している。
だから、それだけの物語なのかと勘ぐってしまい、展開が少し退屈だと感じた。

だが、読み進めていくにつれ、出てくる登場人物同士が間接的に影響し合い、自らの運命を変えていく。
あるものは人を救い、あるものは新境地に達し、そして、あるものは別の真実にたどり着く。
それらの過程が日本人なら歴史の教科書で誰もが知る『易経』という占いによって様々に作用しあい、選択していく。
登場人物は立場は違えど、圧倒的な権力に屈服せざる得ない人たちだ。その者共が悩み苦しみ結果にたどり着く、または導く。
中でも、主要な登場人物である田上とフリンクの関係性には深い因果を感じた。
物語全体として派手さはないし、解りやすい一筋物語があるわけではないけれど、『易経』を通じて織りなす様々な人々の物語とその結果は読んでいて引き込まれていった。

本書には仏教や哲学的なもの等々の小難しいセリフが多い。
作中にロバート・チルダンが、ある日本人から”無(ウー)”に関することを熱心に説明されるシーンがあるのだが、ロバートはよくわかってなかった。
ぶっちゃけ、私もロバートと同じ状態だった。
単に教養がないだけ、本書を読み込めてないだけだと言われれば、ぐうの音もでないが...

以上のように多少小難しい話があるので取っつきにくい、読みにくいかもしれないが、
個人的に以上に述べた要素が好みであれば読んで損はないと断言できる。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.28:
(1pt)

あえて、星一つ

所謂、歴史改変SF。連合国と枢軸国の勝敗が逆転した世界の物語である。さらに、その中に『イナゴ身重く横たわる』という作中作がある。この作中作もまた、連合国と枢軸国の勝敗が逆転している小説だ。つまり、『高い城の男』は、ドイツ、日本が戦勝国として、作中作の『イナゴ身重く横たわる』ではドイツ、日本が敗戦国として書かれている。メタフィクションの一種である。作中に現れるフィリップ・K・ディックの分身が、〈高い城の男〉で、というのも、ドイツを敗戦国として書いてしまったために、ナチスに命を狙われているので、自分の家をバリケードで覆っているために、そう呼ばれている。物語の設定はただそれだけで、視点人物がざっと数えただけで、七人いる。その七人の冴えない日常が淡々と書かれているだけの小説である。人生の悲哀を感じる。その悲哀にもう一つ星を付けたいところだが、ここはあえて……。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.27:
(2pt)

期待はずれ

最後はナチスが悪者として書かれそこが不満。アメリカは日本に原爆を落として三十万人の民間人の命を奪った国際法条約を冒したが戦後、その追求をされなかった。
戦勝国の都合のいいように歴史は書き換えられてしまう。そんな矛盾をもっと突いて欲しかった。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.26:
(5pt)

SFではなく文学作品

いま49歳です。
最初のこの本を読んだのは、高校生の頃。ざっくり35年まえです。
この作品ではもはやSFではなく、文学的な境地まで達していると思います。
この本を読む前に、「ユービック」、「ヴァリス」、「火星のタイムスリップ」、「去年を待ちながら」、「時は乱れて」を読みましたが、この作品はとても完成度が高いと思います。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.25:
(5pt)

面白い!

とにかく、原点となる設定がすごいし、びっくり!
色んな意味で考えさせられる本でした。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.24:
(4pt)

偽物と本物の入れ子構造、そして偽物が本物を獲得していく物語

この本は、歴史改変小説の一種である。この小説の世界では、連合国は、枢軸陣営に敗北し、支配されているのだ。

ここまでなら、よくある歴史改変小説であるかもしれない。だが、この小説の面白いことは、入れ子の構造になっていることだ。この小説の登場人物たちもまた、「連合国が枢軸国に勝利していたら?」という小説『イナゴ身重く横たわる』を読んでいるのだ。劇中では聖書から付けられた名前と言っていたが、意味はよくわからない。ともかくも、ナチスドイツでは、そのような本は発禁本となっていたが、舞台となる太平洋岸連邦では普通に書店で買えるものになっている。その小説を中心に物語が進んでいく。

作中で何度も、日本人は、完璧なコピーを作る。ある種、皮肉を込めてそう語られていた。この小説でのアメリカもそうで、全ての工芸品は日本人が好むように作られた、模造品であった。訳者も言っているが、この小説は、模造品やコピー、偽名などが、一種の「偽物」ということをキーワード含んでいて、それをテーマにしているかのように感じる。仮初めの世界の、仮初に生きる登場人物が、本物になるまでの話。そう思えばいいのではないだろうか。

例えば、チルダンというキャラも、アメリカ人として、本当に生きていくため、模造品ではなく、オリジナルを売ろうとするし、フリンクもオリジナル製品の作成を目ざす。そして、最後に、歴史改変という嘘(フィクション)の小説も、実は真実であったと展開する。この小説の凄いところは、偽物→本物への大転換を、登場人物だけではなく、世界観そのものにまで広げたことにあるのかもしれない。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.23:
(5pt)

ディックの最高傑作

文学的SFと言うか、哲学的SFと言うか多面性をもった興味深い読み物。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.22:
(5pt)

高い城の男

この本は翻訳で読むのが正解でした。易経を英語で読んでも歯応えありすぎで挫折したと思います。(^-^;
もしも枢軸国が第二次大戦で勝利したら?の世界って種々の作品群が有りますが、ディックの描く世界も興味深く、楽しみました。易経の入門書を買おうかな?(^-^)
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.21:
(4pt)

おすすめです

冒頭は抜群に面白い。
おすすめです
だけどやはりディックの作品らしく最後にちょっと失速します
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.20:
(3pt)

映画にできないSF

ディックの作品を読むのは初めてだったので、映画にもなっていない最も有名なものを読んでみました。枢軸側が連合軍に勝った後の世界という設定以外はSFらしいものは出てきません。極端にいうと普通小説といっても過言ではないでしょう。映画にできないという意味がなんとなくわかります。逆に、SFが敷居が高いと感じている人には、とても読みやすい作品だと思います。非常に地味な作品ですが、イタリア人の殺し屋(?)と柔道の女性教師とのくだりなどは、これだけで一つのサスペンスものになるなと思います。純文学のような読後感がありました。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.19:
(4pt)

最高傑作と言われるのに、まだ映画化されない。なぜか?

ギリギリ、お話が破綻しそうなところを、なんとか、こらえた、ディックの有名な小説。
ストーリー自体は、他のレビュアーが書かれているとおり、IFの世界で、IFの世界の小説が
世間に出回って・・というだけ。しかし、このアイデアだけで、ここまでの長編ができた
のも、ディックお得意の、たくさんのガジェットをふんだんに盛り込んだのに加えて、
易経だの、日本の軍人だの、ナチだの、古物商だの、偽物だの、なんだのと
おもちゃ箱をひっくりかえした、強引な描写の連続で、あたかも、そんな世界に
読者が迷い込んだような錯覚を感じるような、独自の世界観のたまもの。

沢山映画化されているディックの作品の中で、有名な作品なのにもかかわらず
いまだに映画化されていない。その理由は、多分、ストーリーがビジュアル的でなく
精神的、哲学的な要素が多いところにあるのではないか。そんなことを思ってしまいます。

それにしても、骨格はアイデアベースなのに、その小説手法のなんと複雑なことか。
登場人物相関図を書きながら読まないと、迷いの森のい入ってしまう。

ところで、ネタバレはいけないですが、その発禁本、『イナゴ身重く横たわる』の
作者、『高い城の男』の本当の姿が、最後の最後で明らかになるのですが、これがまた
絶望的なほど、どうしようもないラストで・・・・。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.18:
(3pt)

内容が難しい

歴史観がわかりずらい。
ちょっと歪んでしまったかもしれません。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.17:
(4pt)

半世紀前の想像力で描く世界は変転した現在では果たして通用できるか

2012年7月7日の朝日新聞bfの“再読”欄で池井戸潤「民王」、高村薫「新リア王」、伊坂幸太郎「ゴールデンスランパー」と並んで“絵空ごとのまつりごと”小説の代表と推された作品。第二次世界大戦でナチスドイツと大日本帝国が勝利し分割支配されたアメリカ人が主人公の架空世界だ。一時流行したIf戦史でも日本がアメリカを支配する想定は寡聞にして知らないから、それだけでも読む価値はある。

しかしながら、本書に登場する日本人には、設定も造形も不満が残る。「易経」に振り回される太平洋岸第一通商代表の田上氏、駐在員の若い夫婦、スウェーデン語ができる田上氏の部下、駐米大使鎌倉男爵ほかの外務官僚、実力者とされる謎の矢田部氏こと元参謀総長手崎将軍。ドイツ側ではボルマン、ゲッペルス、ゲーリングなど実在した人物が登場するのに対し、いかにも役不足。先達の評者も指摘しているが、神・国家元首・大元帥の天皇は別格としても実権を握っているはずの首相以下の政府・軍部の高官が姿を見せない。さらに宗教と心理学にまぶされた人物表現はいささか鼻につく。別の魅力かもしれないけれども。いずれにしても、想像力にも賞味期限あるらしい。現実ははるかに絶望的ではあるまいか。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.16:
(5pt)

恐ろしいほどの現実感

レビューのタイトルを見て、私がナチスドイツや大日本帝国などの枢軸国に支配された世界に対して生理的な嫌悪感や恐怖感を覚えていると思われる方もいるかもしれないが、そのことを意図してはいない。私が恐ろしいほどの現実感とのタイトルにしたのは、本書で描かれる登場人物たちの日々の生活や思い、そして、それらの人物たちが織りなす世界があまりにも現実的に感じたためである。
 本書は、枢軸国が連合国に勝利し、ナチスドイツと大日本帝国が世界を二分した世界を舞台にしたものである。その世界では、連合国が枢軸国に勝利する世界を描いた「イナゴ身重たく横たわる」という小説が大ベストセラーとなっている(ちなみにこの小説ではアメリカとイギリスが世界を二分しており我々のいる現実とは状況が異なる)。登場人物たちは枢軸国が支配する世界の現実を受け入れながらも、「イナゴ身重たく横たわる」という小説にそれぞれの仕方で関わり、影響を受けることになる。
 本書の特異な特徴としては、登場人物たちが何らかの選択を迫られた際に、易経を利用する点が挙げられる。著者のフィリップ・K・ディック本人も日常的に易経を利用しており、本書を書く際にも利用したとのことだから、非常に易経と縁の深い小説とも言える。易経は簡単に言うと君子が取るべき行動の規範を人間に示したものだが、その意味では、本書の登場人物たちは不条理な現実の中で、必死に道(タオ)を踏み誤らないように易経に頼っていることになるだろう。
 ところで、最初に恐ろしいほどの現実感と書いたが、私がそれほどの現実感を感じたのは、もしかしたら易経のせいかもしれない。易を立てる登場人物たちから、なんとかこの現実を切り抜けたい。これから我々はどうなるんだろうか。という切実な願いとも叫びともとれないものを感じてしまうのは、私だけだろうか。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.15:
(5pt)

易が「私」に書かせた物語

大雑把に言うと次の3つのストーリーライン

1.ビジネスノベル脱サラ独立系
2.国際政治ノベル諜報活動系
3.恋愛ノベル道行きロード系

1はユダヤ人の身分を隠して西海岸の工場で日本人を
相手に記念品贋作を作っていた腕の良い機械工が仲間一人と
共に脱サラして独立する話。例に寄って例の如く本物と
偽物とではドチラにカチ?のディック節です。
お好きな方はソコソコ楽しめます。多分。

2は1の機械工の作った品を小売商から買ってコレクションしてる
日本人の偉いサンが国際的な陰謀に巻き込まれる話。最後は思い切り
ヴァイオレンスです。更にその後、この日本人のエライさんが
中年期危機みたく戦闘ヴァイオレンスのトラウマに悩まされてる
シーンがエンエンと続いて例によって例の如くディック節。
お好きな方は相当楽しめると思います。多分。

3はアラサーアメリカ人女子がロッキーの麓にある
田舎町で出会ったイケメン伊太利亜人男子と一緒に
デンヴァー方面を目指して旅するロードムーヴィー風の
カントリー道路小説。耳をすませばお好きな方には相当
楽しめるでしょう。多分。てかアラサーのクセに
余り考えてないし女子中学生レベルなのは60年代アメリカ人女子を
戯画化してるのかしら?こんな女、今いねーよ!のセカイ?
ちなみにこのアラサー女子は1のユダヤ人男子機械工の
元彼女だったりしまーす。

対比的に考えると、1と2は宗教的な素朴な信仰心の
必要性を提示して物質的豊かさよりもココロの豊かさ
みたいな事を言ってるようでいて、日本人殲滅計画の
ように物理攻撃をされたら精神文明も何も・・・と
多少ヒニクめいてます。しかし、3は家付きカー付き
ババア抜きで、カラーテレビ・カー・クーラーの
物質的豊かさが地球上の全人類の福祉に貢献する
姿を「イナゴ」の中で訴えて、アラサー女子がソコいら辺を
読んで目とかウルウルさせてます。物質文明が駄目
科学が駄目じゃなくてソレを使う人間次第・・って
在り来たりな印象。

さーて、肝心のラストですが「魚豚の如き」者にわ
分らない様になってます。多分、参考になりそうなのが
例によってボルヘス「八岐の園」です。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.14:
(5pt)

書かれたのは1963年(昭和38年)。東京オリンピックの直前

もし、第2次世界大戦で枢軸国側が勝利し、アメリカを日本とドイツが占領したら
という着想で書かれた作品である。
当然ナチは完膚なき叩き方、大悪として描かれる。
ところが日本にはものすごく好意的なのである。
書かれたのが1963年(昭和38年)東京オリンピックの直前ということもあろうか。

日本人はここで書かれた精神性の高さなどを忘れて2012年のいま、
持っているのだろうか。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685
No.13:
(5pt)

懐かしい

わたしは中学校のころアシモフやクラークを読んでいて、高校生になってからディックにはまりました。

『高い城の男』は数あるディック作品のなかでも屈指の出来を誇る大傑作です。私事ながら高校生のころは熱にうかされたようでした。ああ、懐かしい。

いつものディック作品らしく、現実という現実があやふやになっていくのですが、そこに至るまでの物語が面白い。ある種のミステリですな。

これも私事ですが高校生のころは学業の出来が悪くわたし自身も当時の現実を現実だと認めたくありませんでした。だからこんな本読んでいたのですな。

読み応えはいいのか、わるいのかはこれはひとによりますな。けったいなSFなので(吾妻ひでお氏のそれと似ているかも)……ともかく面白いですよ。
高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)Amazon書評・レビュー:高い城の男 (ハヤカワ文庫 SF 568)より
4150105685

スポンサードリンク

  



新規レビューを書く⇒みなさんの感想をお待ちしております!!