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オールド・テロリスト
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オールド・テロリストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全51件 21~40 2/3ページ
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凄い小説です。 爺たちが、凄い。中身には触れないが、とにかく元気がもらえた。 村上龍って、やっぱまだ小説家だったんだな。テレビで、経営者を分析しているおっさんになってしまったのかとおもっていたが、そうじゃなかった。 よかった。 | ||||
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怒れる老人が、イカれた老人になって暴走する小説です。 お年寄りを敬わない風潮が蔓延している昨今、 戦争、高度経済成長、バブルについて、 世のため人のために働いてきた人たちについて、 あらためて考えるべきときだと感じました。 孝行のしたい時分に親はなし。 | ||||
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私も村上龍は終わった、と思っていました。 が、久々に緊張感のある、日本社会の問題点を次々に指摘しつつ、共感しながらも一気に読んでしまいました。特に2つ目のテロシーンの緊張感には、「5分後の世界」の戦闘シーンに近い戦慄と(誤解を恐れず言うと)興奮を覚えました。 その後、「希望の国のエクソダス」を読み返したことは言うまでもありません(笑 ただ、最近この手の長編ものでは「半島を出よ」もそうでしたが、テロ的な流れにもっていきがちなのかな、とか、311以降の●●を出してきちゃったかぁ、というのが少しだけありきたりな感じを持ってしまいました。 村上龍のいくつかの長編は、時々日本で普通に会社勤めをして生きている人間として、必要なデフラグツールと位置付けていますが、本作品もその部類に入ってくると思います。ホントは★4.5としたいのですが、0.5は出来ないのですね。 | ||||
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『オールド・テロリスト』(村上龍著、文藝春秋)の数十人の主人公たちは、70歳代、80歳代、90歳代の老人ばかりである。老人といっても、病気で苦しんでいたり、生活に困窮していたり、家族とトラブルを起こしている者は一人もいない。いずれもインテリで、医師であったり弁護士であったり公認会計士であったりIT専門家であったり実業家であったりといった、経済的に成功を収め、社会的な尊敬を勝ち得ている、いわゆる成功者と見做される人々だ。その中の一人が、「弱虫は老人にはなれないんだ。老いるということは、これが、それだけでタフという証明なんだ。・・・成人してからも、弱虫はよく死ぬ。老人になるということだけでタフなのだとわかったか」と言い放っている。 こういった老人たちが、現在の日本に怒りを募らせ、遂にテロを決行する。NHK西玄関でのテロから始まり、池上商店街の刈込機による殺戮、新宿ミラノの大規模テロ――へとテロは過激の度を深めていく。そして、次なる目標の88ミリ対戦車砲による原発爆破に向けて着々と準備が進められていく。「本当に日本全体を焼け野原にすべきなんだ。それですべてが解決するんだよ」。「もう一度日本を焼け跡というか、廃墟に戻すということ。腐りきった日本をいったんリセットする、ということだ」。「福島第一の事故は、津波が原因ではなく、古くなっていかれかけてた冷却系の配管が大地震で壊れたのだという指摘があるのは知ってるだろう。配管が古くなっているのは、冷却系だけじゃないんだよ。原子炉と直接につながる配管だって、大半は古くなっている。それが割れたり外れたり、ひびが入るだけでも、どうなるか。想像できるか。それに、タービンだって、かなり古い。タービンからの蒸気だが、復水器に回せなくなったらどうなると思う? 復水器がつまったりしても冷却系はもうアウトだし、循環ポンプが故障してもアウトだし、冷却系の配管が破断したら、あとはもう、カタストロフまで一直線だ。まだある。日本各地に、使用済み核燃料棒を貯蔵したプールがあるらしい。だいたい数千本単位で貯蔵されていて、当然、冷却し続けなければいけない。数千本の核燃料棒といえば、だいたい原子炉10基分の燃料体だそうだ。しかしだね、それらは原子炉と違って、格納容器も、頑丈な防御壁もない。周囲は単に薄いコンクリートの壁で蔽ってあるだけだから、たかだか数百度の熱で崩壊する。海外のメディアが指摘するのは、そこで何かが起こったらどうするのかということだ。危ない奴がダイナマイトを数本放り投げるとどうなる? ドッカーン。核燃料棒がばらまかれる。君に聞こう。これが、焼け野原でないなら、いったい何なんだ」。 ひょんなことから、これらのテロ現場に居合わせることになった、フリー・ジャーナリストとは名ばかりの54歳の男が語り手として登場する。この男は、テロのネットワークで繋がっている老人たちとは対照的な境遇に呻吟している、しがない奴だ。「(フリー記者として働いていた)週刊誌が廃刊となり、状況は一変した。大切なものは失ってみてはじめてわかる。おれはまず仕事を失い、充実感を失い、家族を失って、最後に誇りを失った」。一方の老人たちは「アル・カイーダのような分散型のネットワークを作って、魂の抜け殻のような若者たちをスカウトし実行犯に仕立て上げていた」。「そのネットワークは、垂直方向の命令系統を持つピラミッド型の組織ではなく、いくつもの独立した細胞が有機的につながり合い、各構成員も全貌がわからないようになっているらしい」。「家庭もダメ、仕事もダメ、そんなやつは参加させなかった。私生活に不平不満があるやつなんか、一人もいないよ。そんなやつは、ダメというか、やばいんだ。動機が浅いから決意も鈍いし、平気で裏切ったりするんだよ」。 老人たちの最終目的の原発爆破は、どうなるのか。この企みを阻止しようと隠密裏に動く内閣府副大臣を中心とする極秘対策班と老人たちとの息詰まる駆け引きは臨場感に溢れ、自分も語り手と一緒に行動しているかのような錯覚に襲われる。 こんな荒唐無稽な話が現実にあり得るかと思いつつも、いつの間にか物語の渦の中にずぶずぶとのめり込んでいる私を発見した。それも致し方ないだろう。なぜなら、私も日本の現状に対する怒りを溜め込んでいる71歳だからだ。 | ||||
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『半島を出よ』以降は衰えを感じさせる作品で、刺激的で危機感を覚えさせ、読者を奮い立たせる物語を読むことはもうできないと思っていた。 今回は違った。 社会的に成功した老人たちがドイツ式88戦車を所有し、テロを起こすという荒唐無稽な物語を圧倒的な描写でリアルに感じさせてくれ、これぞ村上龍だと納得できる作品に仕上がっている。 最近の彼の作品にがっかりしていた読者は『オールドテロリスト』を読むべきだ。 自分の中にある正確に言語化できない危機感を呼び起こされ、作者が歳をとって変化した、事実を否定せず我々の不安を肯定するメッセージを心にとめることができるだろう。 | ||||
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龍さん。 もっともっと書いてください。 大変無責任な、お願いになってしまってますが。 とにかく新作が発表されると、ワクワクします。 中年オヤジが(ワクワク)なんて、アホな表現だけど、とにかく楽しみなんです。 一作一作が、良し悪し?じゃないんです。 村上龍が創作した、何かに接したい。 考えてみたい。 悩んでみたい。 苦しんでみたい。 楽しんでみたい。 同世代で、いま、生きていることに、感謝しています。 | ||||
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個人的には、五分後の世界よりも半島にでよよりも歌うクジラよりも好きな感じ | ||||
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私の青春は村上龍の小説と共にありました。 最近は「55歳からのハローライフ」にがっかりしていたのですが、今回はなかなか楽しめました。 「5分後の世界」「半島を出よ」などが好きな人におすすめです。 ただ…これこそが村上龍!という、あのひりつくような読後感はいまひとつだったので、☆4つ。 | ||||
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「半島を出よ」同様に近未来の日本を舞台とした社会派小説。この人のえげつないまでのグロテスクな場面描写には読んでいてグロッキーになりかけることもあるけれど、骨太で「リアリティ」のあるストーリー構成にはグイグイと引き込まれてしまった。 この作品を読んで「リアリティ」をどこまで感じるかは、その人のこの国に対する危機感・絶望感のレベルと、「リセット」に対する顕在的ないし潜在的な願望のレベルによるだろう。 この国をとりまく停滞感と欺瞞、そこから生まれる怒りと絶望。怒りは怒りとして、絶望は絶望として、一種のエネルギーとなって、政治活動であったり、狂信的なアジテーションであったり、突然切りかかってくるような通り魔殺人であったり、この国を焦土と化す様なテロといった様々な形で表象化してくる。その構造だけは疑いようのない「リアリティ」を感じた。 果たして「リセット」には反対していた「ミイラのような老人」には、それ以外の解決策があったのだろうか?それが少しだけ気になる。 この小説のプロローグであり原点として位置づけれられている「希望の国のエクソダス」を読みたくなって、読了後すぐに再読開始しました。 | ||||
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コインロッカー・ベイビーズなどの前期の龍が好き、というか前期しか認めない みたいなことをという人が多いが、僕は違う。 年を重ねるごとにまだまだ進化し続けている。 空港にてやラインなどの中期の作品で書き始めたミニマリズムな超現実的な実況中継的描写は、 半島を出よで完成を迎えた。 その後、何を書くのかと思っていた。 心はあなたのもとに、55歳からのハローライフときた。 龍は、普通の人間に近づいてきたんだと思った。もちろん良い意味で。 すごく変わった人ではなく、日常の風景を描き始めた。 そして、これだ。これは非日常を書いているといえるだろう。いや、そうではない。 セキグチの日常を描いている。壊れていく日常を。 日常と非日常のミックス。 龍は後期ではない。まだまだ黎明期だ! | ||||
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旧・満州陸軍をモデルに日本転覆をはかる老テロリスト達の活躍が描かれています 本気で社会を変えるにはどうすればいいか 国民を本当に反省させるにはどうすればいいのか といった事柄を ドイツの巨大な戦車をもちいて実行しようとする(ドローンも出てきます)姿勢は 今の若い人たち(この場合若い人たちというのは10~50代)にはない エネルギッシュな闘魂をこれでもかとみせつけてくれます 未来がどうなるのかは誰にもわかりません 理想に向かってひたむきに突っ走る彼らの姿には学ぶべきものが沢山あるように感じます | ||||
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「村上龍にはずれなし」とは誰も言わない。 ものすごい小説も書くし、そうでない小説も書く。 この「オールド・テロリスト」はまあまあ面白かった。 どこがまあまあ面白かったかと言えばエンタメとして面白かった。 この人の小説には独特の世界観があって、それは「普通のことを書かない」ということだと思う。日常的なことを日常的な文脈で書いてもあんまり面白くない。退屈な小説にしかならない。「退屈」の反対語は「興奮」である。 だから村上龍の小説は常に興奮を伴う。それは時にストーリーに優先する。読者の私に与えられるのは理由のわからない興奮である。感動ではない。 この「オールド・テロリスト」もそういう風に作られているのだけれど、どこか興ざめがある。 いつも村上龍の小説の読後感は「ああ、面白かった。」ではすまされないどろどろしたものがあとに残るのだが、この小説に限ってはそれがない。普通のエンタメとして出来上がっている。それなりに面白い。ただ、この人の今までの小説を読んできた者としては少し物足りない。 私の村上龍に対する期待値が大きすぎるのかとも思うが。 | ||||
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表紙の愉快な感じに騙されてはいけない。 内容はダークで重いテーマを扱っている。 だが退屈と言うことではない、次々に登場する奇妙なキャラ達によって物語に引き込まれる。 村上氏の作品の中でも屈指のエンタテイメント性を持ちながらも現実社会の歪みを捕らえて問題提起してゆく作家としての姿勢。 そのスピード感に驚愕する。 | ||||
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氏の著作は全て拝読させて頂いております。文章の美しさ、テンポ、リアリティ:ファンタジーの比率がより洗練されておりました。 | ||||
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ドキドキ感と少し温かい気持ちが、安定剤中毒者が主人公であるにも拘らず読後感想として漂う。ストーリーも満州の残党とその末裔とかなりギリギリ感が高い。要は劇画なのだと思うと納得がいく。若者が道具の様に位置付けられているのは作者が歳を取ったということだろう。 | ||||
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文芸春秋での連載が単行本化されたもので、『希望の国のエクソダズ』の続編的作品... とはいうものの、主人公が前作に出てきたジャーナリストというだけで、物語の軸になる集団は、前作とはまるで違います(その意味では『五分後の世界』と『ヒュウガ・ウイルス』の関係が思い出されます)。書き下ろしの『五分後~』や『半島を出よ』とは違って連載モノだったせいか、やや間のびした感は否めません。ただそれでも、だらりと弛緩しきった日本に容赦なく刃(やいば)を突き付けるあの感じは健在... いまや「イケてない日本」を描写させたら日本一かも(笑)。小説の苦手な私がグイグイ引き込まれてしまう筆力には凄まじいものがあります。 | ||||
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ニワカ・オブ・ニワカの ファンの感想としては 「歌うクジラとかとは違って まるで劇画っていうか 漫画的な雰囲気・要素が濃くなっている気がするなぁ 敢えてやってるのかなぁ」 でした この「オールド・テロリスト」は (JMMでの)あとがきを読んで 昭和歌謡大全集のときのようなノリノリな感じがあったので (そして 少し前に発売されたエッセイ 「ラストワルツ」は 村上龍のやる気の無さが滲み出ていて 読んで結構憂鬱な気分にさせられていたのも手伝い) 相当に期待して読み 且つ 期待を裏切らない面白さで (スッキリしない)満足感に浸れました I can('t) get (No)SATISFACTION! スッキリしない というのは ひとつは 序盤から 展開の仕方というか 今までと違い何か商業的で あまり村上龍っぽくない構成だったという違和感が 少しあったことです ラストワルツの題名変更の件でもあるように 「より売れるため」というのを今回も大分意識したのかなぁと いつもなら もっと徹底して書くようなシーンが かなりアッサリだったりして 「トトン トントン... トトン トントン... ドン(←フォントサイズ72くらい)」っていう テンポを大事にしている漫画家のような展開の早さが比較的目立っていました それが心地良くもあり 違和感にも繋がり 読みやすいものの これでいいのか村上龍ゥゥゥみたいな印象が 読んでる最中はありましたが 読み終わると リアリティのために必要な端折り方・テンポだったのかも と思いました なぜかというと 今作は「希望の国のエクソダス」の (離婚してボロボロになった)ジャーナリスト・セキグチの視点というか 彼が語り手であり 老人たちからの視点は無いため セキグチが気絶したラストの戦闘などは 超あっという間です それが あまりにも・・・あっけなさ・・・すぎる わけで もっと読んでいたかったのになぁ という まさに 心療内科のアキヅキが セキグチに聞かせたローリング・ストーンズ「サティスファクション」の 最後のリフように I can't get no, I can't get no,(俺は本当に全然満足できないんだ)と フェイドアウトしていくような読後感 つまり それこそが セキグチのリアルを追体験というか それが村上龍の狙ったリアリティなのか わかりませんが とりあえず 今までに無かったテンポによる違和感・スッキリしない感じが 初見時には ありました もうひとつは セキグチ視点であるがゆえのもの です セキグチは 周りに流されるままで ほぼ決定権が無く 安定剤噛み砕きまくって 行動・移動せず 苛々させ 結構人任せというか 何より 都合のイイ人脈に定評があるようで 都合良く事態が好転し続け 運命の奴隷・ローリングストーン(ズ)をまさしく暗示しているがごとく 自身も一緒に転がるだけという (そういえば終盤で「これは運命だと思うことにした」とか セキグチ言ってた) その情けないオヤジ・セキグチの精神状態の描写が 今作で最もリアリティがあります 視点がセキグチのみ なので 当然得体の知れないオールド・テロリストたちには 不安や恐怖または安堵など 掌で踊らされるがごとく精神を揺さぶられる セキグチの不安定感には苛々させられる という「スッキリしない」感覚に陥ります (そこがイイんですよ そこが) 村上龍は最近心療内科を小説によく出すので もしかすると罹患によるリアリティなのかも 強いてリアリティがなかったと言えば 最初のテロで危うく死にそうになっていたのに 3つめのテロ予告であろう場所 歌舞伎町に行って なぜか『館内に入って』 テロが起こるのかどうか映画鑑賞しながら確認する ってところと カツラギのケア能力が高すぎる(江川達也の「神宮山美佳」みたいなキャラなのかも)くらいで 他は さすが村上龍 って感じのリアルさでした(僕の場合は) 特に カツラギと必要以上にイチャイチャ(スペイン語ではありません)しなかったのは 本当に良かったと思いました 村上春樹と変わらなくなってしまう 素数を数えて落ち着けセキグチィィィと読みながら思っていたので 心底ホットしました そーゆーわけで 昔ながらの?村上龍ファンとかには違和感が強いのかもしれませんが 漫画好きな人に読みやすいと思われるテンポの良い小説 「オールド・テロリスト」のレビュー 以上です そういえばセキグチの苛々させる雰囲気は 村上春樹の主だった小説の主人公に通ずるものがあると思いました | ||||
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「5分後」以降では初めて、一気に読んだ村上龍でした。 たった今、現在進行中でもおかしくない内容と固有名詞で描かれていて、 この小説の賞味期限は長くて数年ではないかと… 1~2年で陳腐化しそうな小説であったとしても、言わずにいられない事を 主人公やオールドテロリストの中心人物「ミツイシ」に語らせるために 著者はこの小説をなしたのかなぁと思います。 現在審議中の、あるいはもう通ってしまった新法によって 市民やメディアがどれだけ足枷をはめられ不自由になるか それまでは考えもしなかった危機に放り込まれる事態になるか (もうそうなっている、なりつつあるんでしょうが) 踏ん張り時です。 | ||||
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村上龍の小説は、読後、「ああ、面白かった」では済まされないものが残り、ひとことで感想を書くのは難しい。 ただ、「今から死ぬまでの有限な時間の中で、何をやって、何をやらないか」という面倒な課題をちゃんと考える ときに、私は、なぜだか村上龍の小説を読みたくなるというのがあって、最新刊のこの小説もそれに応えてくれる ものであった。もちろん、「これをやって、あれはやるな」みたいな、直接的な回答が書いてあるわけではない。 むしろ、そういう回答を安易に求める態度の危険性や愚かさを一貫して書いている著者であると思う。 これを読んで、もう一度、村上龍作品を読みたくなり、目下「愛と幻想のファシズム」を読んでいる。老人テロ リストの集団「キニシスギオ」たちの中に、「狩猟社」の元党員はいるだろうか?多分、いるんじゃないかと思う。 | ||||
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ドキドキハラハラ読んだ。現時点で村上龍のおすすめ作品を3つ挙げろと言われたら、「コインロッカー・ベイビーズ」「半島を出よ」と共に、この本を挙げる。ディテールや展開は謎解きと妖しさに満ちていて面白いし、非日常的なテロ事件に遭ったときの心理描写は味がある。面白く読めたけど、原発を狙って云々とか、武力衝突とかは、どこか他国の誰かが外からやる手口であって、日本人が内側からやる手口としては、実際はもっと違う方法になるんじゃないか、と少し違和感を感じた。 | ||||
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