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オールド・テロリスト
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オールド・テロリストの評価:
書評・レビュー点数毎のグラフです | 平均点3.91pt |
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Amazonサイトに投稿されている書評・レビュー一覧です
※以下のAmazon書評・レビューにはネタバレが含まれる場合があります。
未読の方はご注意ください
全69件 1~20 1/4ページ
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汚れ、折り目もなく、良かったです。 が、だから、中古本にしては高価だったのかW | ||||
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表題が面白そうなので買って、長い間積んであった本、村上龍は「限りなく透明に近いブルー」「海の向こうで戦争が始まる」「コインロッカーベイビーズ」の3作しか読んでいない。1970年代の作品、この3作は出来がいい。当時感動して読んだ(こちらも若かったしね)。余談だが今では「限りなく透明に近いブルー」をエロ本だという人もいて世も末だと思っている。 50年の間に作者がどのような思考をしてきたのか知らないで読みだす。 意外と面白い、皆さんのレビューを読むと、続編らしいが、それまでの知識がなくてもドンドン進む。 かくいう僕も70を越えたオールド世代になる。別に表面上の不平不満はない。ただ50年前に描いていた日本の姿かと問われれば全くそうではない。 この際「リセット」すべきか? たまたま、安倍元首相の殺害事件で、その動機が単純でなく、現在の政治の暗闇が次第に暴露されつつある。知らんうちに日本はカルト宗教に支配されつつある?? そういう意味からも「リセットしたほうがいいのかな」と思っている昨今である。 リセットするならどこ(どの時代)から? 1945.8.15時点から?? 作者(村上龍)は劇的なデビューからほぼ50年弱、彼の視線で日本を見つめて来た。かれも70歳、誘われたら僕もオールドテロリストになる? | ||||
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村上龍さんは、時代感覚というか、現在・現状をとても認識している作家だと思います。作中心に残った言葉、『人生最悪なのは何だろうか、、、、、、後悔することだ』 | ||||
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愛と幻想のファシズム、希望の国のエクゾタスの並びとして、高齢者がクーデータするという面白い作品。 先の2作が好きならば楽しめると思います。 | ||||
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一番新しい本が今までで読んだ中で一番面白かった!という、とても幸福な本でした。 | ||||
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これは村上春樹の文体というか作風をパクっているなと思った。やたら細部にこだわる冗長とも言える描写とか、不思議系の若い女が出てくるとことか。あれ?こんな文体だったかな?とこれを読み終わった後で歌うクジラに移ったところ、やはり全然違った。あきらかにこの作品だけ文体が違う。村上春樹の真似をしている(わざとだろうが) それとこの作品の主人公はかつてなく情けなく落ちぶれた、何かにつけてすぐ精神安定剤をボリボリ食ったり、睡眠導入剤を何錠も飲んだり、ウイスキーを飲んだり、すぐに動悸がしたり、のぼせたりと廃人と言ってもいいほどの心身ともにボロボロの人間で、ほぼ最後までそのままなんだが、読み進めるうちに、なんというか主人公を通して読み手である自分もセラピーを受けているような感じがした。そしていつになく村上龍のそういうダメ人間に対する優しさのようなものを感じた。というかそういう弱者への労りみたいなものが突然出てきて大いに驚き戸惑った。いつもの村上龍の作品には、そういう弱者への甘さ優しさはかけらもなかったのに。そして話の内容自体も中途半端な感じがした。全体通して柔らかいというか、フワフワした感じ。そこも村上春樹に倣ったのか。今までのように突き抜けてない。村上龍の考えが変わったのか、あえて趣向を変えて実験的に書いたのか。考えが変わった結果のこの内容なら、村上龍も人並みに加齢で丸くなったということで、それはそれでなんか残念だ。面白くはあったが、なんかモヤモヤする作品。 | ||||
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55歳からのハローワークも良かったけど、 今作は久しぶりに破滅に向かって、龍らいしよね。 | ||||
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閉塞感に満ちた現代は老人も若者も等しく生きにくい。若者は諦め、虚無に逃げ込む。長い年月生き抜いて来た老人たちのパワーは世界を変革出来るかのような幻覚を見る。彼らは徹底的に破壊しつくそうとする。徹底的な破壊なくして再生はありえないからだ。 主人公は全く情けない中年男で、安定剤とアルコールなしでは精神の平衡を保てない。臆病で、軟弱で、卑屈。でも、卑怯ではない。この物語のもう一つのテーマは主人公の再生だ。彼の精神は再三、テロの現場に居合わす事によってズタズタに破壊される。破壊の後、ジャーナリストとしての使命と誇りを取り戻す事を示唆して物語は終わる。 物語から途中退場したマツノ君はその後立ち直れたのかなぁ・・カツラギのキャラクターも最初は、もっとシュールだったのに、だんだん普通のお嬢さんになったなぁ。 でもエンターテイメント性抜群でサクサク読めた。 | ||||
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他の方も書かれているように、今の日本に流れている、やり切れなさを上手く突いているのは良いと思う。 閉塞感や、これから国が良くなる未来が描けない、苦しんでいる人の気持ちを考えようとしない、そして何より、若者自身がそういった事に対して諦めの スタイルになりがちで、大きな行動を起こさない、こういう所は耳が痛いところでもあり、自分の頭でちゃんと考えなきゃな、とは思う。 そして、その具体的な方法になると、一度破壊するしかない、というのも、方法の一つとしてはありだろう。 それを踏まえて、自分はこの作品、はっきり言って好きになれないし、登場するテロリストたちにも共感できない。 それは結局、作中の「オールド」たちが、あるいは作者自身もそうだが、生身の「若者」を全然見ようとしていないから。 例えば、電車に乗っていると、一斉に若者がスマホを弄る光景が異様だと、いかにも年寄りが言いそうな批判が作中に出てくるが、彼らがどうしてそうしているのか、理由だってそれぞれ違うはずだ。 ある人は、言語のアプリを使って勉強中かも知れないし、ある者はゲームでもして日常の憂さ晴らしをしているかもしれない。 理由によって、それぞれ「若者」の歩んできた人生は違うはずだし、「苦しんでいる」理由だって違う。 そして、彼らの苦しみを解決する為の方法だってそれぞれ違うはずだ。 この作品も含め、年長者層というのは、そういう事を考えもしないで、「彼ら若者は~な時代に生まれ、~な教育を受けてきたから、今は~となって無気力になっている」としたり顔で呟く。 作中のテロリスト達は、今の日本が腐っていると、一度リセットするしかないと言うが、その底に流れている「今の若者は~だ」という決めつけと、「こうするのが日本の為だ」という物言いは、彼らが罵倒している日本の富裕層だの、政治家だのと変わらない。 単純に言ってしまえば、「相手を人間扱いしていない」ということだ。 若者がどうしたいのか、そもそも何で苦しんでいるのか、正面から向き合おうともしないものだから、結局、一度破壊するしかない、という、現実にはとても適用できそうにない、曖昧な方法でしか解決を図れない。 円が暴落して焼け野原同然になる、そうなれば戦後と同じ状況になって、またゼロから出発できる。 もっともらしいが、余りにも抽象的で、杜撰すぎる。 朝鮮戦争のような特需もない日本が、かつてと同じような復興を遂げられるのか、そんな事を気にする様子もない。 何より、その杜撰な計算の下で廃墟にされた日本で生きていかなければいけないのは、逃げ切り世代の老人ではなく、若者だということだ。 今の日本をぶっ壊したい、という願望は誰にでもある、それはわかるが、ぶっ壊したあと「これでわかったでしょ?今は怖い時代なんですよ。ちゃんと自覚しましょうね」だけ言って終わり、などという自己満足には共感できない。 この手の作品の大多数に言えることだと思うが、「警鐘を鳴らす」だけの作品は正直うんざりだと思う。 今の日本人の姿がさも情けないように描かれているが、それは生きていく為に、それぞれが折合いを付ける為に考えつつやっている姿だ。 幼稚に見えても、皆がどうにか、不安で頭がおかしくならなように、考えて生きているのだ。 そういうのを平和ボケというべきではない。いや、呼んでもいいが、じゃあせめて自分でも具体的に何かしましょうよ、という事だ。 具体的にというのは、無責任なテロとかではない。 原発でも国際関係でも、どこか一箇所でいいから、少しでもよくなる方法の事だ。 できないのなら何もすべきではない。 勿論その場合、いつか日本にも限界が来て、全てが崩壊する時がくるだろうが、少なくともこんな老人たちに勝手にタイミングを決められるよりましだろうと思う。 別に日本を救う方法とまでは言わないが、例えば実際に知り合った「若者」一人くらい幸せにしてみせてから、言って欲しい。 | ||||
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主人公の老人たち、オールドテロリストに対する印象には肯定的な気持ちと否定的な気持ちが入り混じっていて、作者もオールドテロリストへの評価を強制していないように感じられました。公平だと思う反面、ある種の爽快感が大きく後退しているだと思います。個人的には、マスコミ等に対する老人たちの苛立ちには共感しましたが、主人公や「マルタ」に対する態度には強い不快感を感じて、感情移入できませんでした。 | ||||
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読後2年が経って、本を処分する前に再読しました。 「生きる」ことや「生き方」のような言葉が印象的で、考えて生きることが重要なのだと再認識しました。また、『希望の国のエクソダス」の続編としてのストーリも楽しめました。 気に入った文章は以下の3つです。 ・人間が人間として生きていくためには、原則のようなものがあると思う。いろいろな原則があるが、他の人の生命や尊厳や財産を奪ってはいけないというのは、もっとも一般的な原則の一つだろう。 ・まず、今と、明日を生き延びるってことですかね。食べて、寝て、生きるんです。死なないように、殺されないようにして、生き延びるってことです。幸せを最優先に考えると、人は殺されることに気づかない場合だってある。 ・どうせダメな人間なんだ、ほっといてくれ、というのは、最悪の態度だったのだと、今になってやっと骨身に染みて理解した。それは、自己嫌悪とか、自分を卑下するとかではなく、単なる甘えだったのだ。ときとして甘えは暴力よりも厄介だと思う。暴力なら、立ち向かうとか、退避するとか、誰かに支援してもらうとか、何らかの方法で対抗できるかもしれないが、甘えは、容認するか、見放すかしかない。しかも、甘えに応じることができなかったと自分を責めたりして、傷を負うことになる。 | ||||
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テロのシーンや戦闘シーンは村上龍ワールド。 次回作が待ち遠しいです。 | ||||
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確かに村上龍はこういう話を書かせたら本当に面白い。やっぱりそれって圧倒的な小説を書く技術があるからだと思う。ただ小説の中で繰り返し出てくる、日本はダメだという描写はやっぱり昔の学生運動世代特有の劣等感があってすごく違和感があった。日本はもう財政を含めて破たんしていて終わっているとか、これからはアメリカがどんどん力を失い中国が強くなるとか、そう言う事に関しては色々な意見があるので、村上さんの見方はあまりも偏っている。個人的には独裁国家の中国は数年前がマックスだと思っているし、アメリカどころから日本すら超える力もないと思うが、村上さんはこういう日本はダメ的な思考が好きなんだよね。 | ||||
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おもしろかったので、別にいいです(笑)。 本作は総じて刺激的で、じーんと来る場面もあり、気の効いた台詞もあって、何より村上龍らしさがあったので、不満はありません。 文章が、すごく読みやすかったです。 引っ掛からず、すらすらと頭に入ってくる感じ。 しかしこれは、必ずしも喜べることとは言えないかもしれません。 老化現象において、ボキャブラリーが貧困になると言いますが、この「読みやすさ」に、そういう匂いを嗅いだ気になりました。 単なる勘違いかもしれませんが、描写の簡素さがやたら目についたので、少し気になりました。 自分はライトノベル未体験ですが、わざとラノベ風にしたのかなと想像もしましたが、真相は? まあ、やっぱりさすがの村上龍も加齢には抗えないのかと、しみじみ思いました。 ヒロイン、カツラギは、小説の最初のあたりが一番魅力的でした。 途中から、彼女の口から村上教室の優等生みたいな発言がばんばん出てきて、 「またこれかよ~」と、すこし白けました(笑)。 性的魅力に富んだ彼女は、作者の願望でしょうが、皮一枚残して中身自分のまんまで演るとこまでいくのは、 そのキャラのファンになった読者のためにも控えてほしいです。 これがセキグチなら全然気にならないし大歓迎です。実際そういう箇所は読んでグッときました。 マツノ君の途中退場は、活躍場面が思い付かないので結局やむなく、って感じに受け取りました。 こういう現象は書き下ろし小説では無いですね。雑誌の長期連載形式ならではでしょうか。 カツラギのキャラ変化も、そこらへんに原因が? テロリストグループ、魅力あるじいさんたちだが、すでに3回のテロで数百人殺している。 彼らは、目的遂行のために伴う犠牲であり、起こりうる当然のこととして省みる必要もないと決めている。 そうしたブレない態度の根になっているのは、すでに出来ている、偽りない死の覚悟だそうだ。 じいさんたちの魅力ある人間性の部分を人質にして、非人間的な部分とコミュニケーションしてもらおうと 読者に否応なく迫ってくる村上龍のいつものやり口、今回も健在でした(笑)。 | ||||
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読書する時間もあまり取れず、読んでもなんだかなあという本が続いた中で読んだ龍さんの新刊(当時)。 龍さんの本はほぼ全部読んでいるが、のめりこんで文字を追う感覚は久しぶりで楽しい。夢中で読んだ。 カツラギは私は黒髪の、ローラを想像していた。映画化してほしい。 最後の、ピースしているようで、まだ2つある、の意味のシーンなんて映像化されたらと思うとぐっとくる。ただ、ひっきりなしに飲む安定剤とテロのシーンがあるので難しいだろうか? | ||||
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村上龍氏による作品。 文藝春秋2011年6月号~2014年9月号に掲載。 2015年6月30日第一刷。 表紙の装画は、はまのゆか。 希望の国のエクソダスの続編と他のレビュワーの指摘があった。 一部北海道の中学生達が・・と記載があり??だった。 そういうことだったのか。 自分は希望の国のエクソダスは未読である。しかし問題は無い。 舞台は2018年の日本。 ただ主人公であるセキグチ(54)・・メンタル弱いというか なんだこれ感が半端ない。精神安定剤を飲み過ぎやし。 NHKでテロが行われるという予告にルポを書く目的で 現場へ向かう。実際に爆発が起き死者も多数出る。 そして池上駅での草刈り機による首切断事件・・・ トツキリと呼ばれる意志の無い若い者がテロを起こす。 しかし本当に犯人なのか。その背景には何者がいるのか。 大トロ、中トロなどの隠語を用いられた兵器は一体何なのか。 いい感じで謎が広がっていく。 新宿ミラノの爆撃事件。1000人越えの死傷者。 マツノ君もこの事件が契機となり精神的に弱まり休職、 青森県の田舎へ戻ってしまう事態に・・ カツラギという謎の女性。 精神をやられているのか意味不明な言動が多い。 まさかの後半、信じられない程のキーマンぶりを発揮する。 というか内閣府で英語の通訳役しはじめる場面でもう何でもありなんかと。 ちょっとおったまげた。主人公のセキグチ無能過ぎ・・・ サノともコンドウとも呼ばれた100歳?を越える謎の老人。 ミツイシに対抗する為に10億円をセキグチ達に渡してくれるのだが・・ その金は大きな流れから借りた云々はちょっと納得できなかった。 結局大金を使う場面はほぼ無かったし。 500万円使って税理士事務所の資料をGETする為に使うだけだったような・・ 主人公とカツラギに対してあまり感情移入できない。 これが欠点といえば欠点なのだろうか。 88式対戦車砲の砲撃で小便ちびるし、失神するし。 (88式対戦車砲のことをアハトアハトと呼ぶ理由が ドイツ語読みで88のことをアハトアハトと読む事もあるんだそうな。 ヘルシングで少佐の演説にアハトアハトという単語が出てきていたけど 88式対戦車砲の事だったのかと) それにしてもカツラギは途中からスーパーマン並の働きしているし 当初とキャラぶれてるってレベルじゃねーぞ。 ミツイシ達の台詞を目立たせる為であろうか。うーん。 満州国の時代の武器を整備しテロを計画する老人達であったが 米軍のドローンを活用した攻撃に為す術もなく倒されていく。 88式対戦車砲はあと2基残っているが・・・ ミツイシ達のメッセージの中にも共感できるものが 多かったのには驚いた。年齢そのものは後期高齢者だが 日本の未来と現状を変えようとした事そのものはまさしく革命なのだ。 テロは肯定できないけれども全てを否定する気にはならない。 静かな怒りが老人達を動かしたとある。 本文途中でも書いていたけれども怒りを維持することは大変だ。 その静かな怒りを維持し社会を変える為に動き続けるには ある種の執念のようなものが必要だろう。 誰かがやるのを待つのではなく未来を創り出すという気概が必要かな。 年寄りの冷や水とはよく言ったものだ。年寄りは、寒中水泳などすべきじゃない。 別に元気じゃなくてもいいし、がんばることもない。 年寄りは、静かに暮らし、あとはテロをやって歴史を変えればそれでいいんだ 上記は大田の台詞だ。テロというやり方には問題はある。 しかし歴史を変える、世の中を変える為に何かをするのは良いと思えた。 むしろそれが今の日本に必要なのではないのか。 ミツイシの語った台詞の中で印象に残ったのは下記だ。 引用してみたい。 わたしは、この国のあらゆるものを信じていない。 政治しかり、経済しかり、社会システムしかり。 ですが、もっとも大きな不信感を抱いているのは、マスコミだ。 どう思いますか。彼らは正義を言う。権力を批判し、弱者の側に立つという。 だが、日本で、平均してもっとも高額な給与を得ているのは マスコミの人間ですよ。フジテレビの社員の給与は世界一だとも言われている。 ワーキングプアや孤独死など、貧困と孤独をテーマに特別番組を 作るのが大好きな日本放送協会、つまりNHKですが、平均年収は1千万を 優に超えて、サラリーマンの平均の3倍近い。 朝日新聞、日本経済新聞なども同様。講談社や小学館など、出版社も同様。 すべてのマスコミは、弱者を擁護し、権力を非難する資格などない。 | ||||
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1番はもちろん五分後の世界である。 本作は五分後の世界に勝るとも劣らない面白さだった。 一応、希望の国のエクソダスの続編ということになっているが、前作を読んでいなくても問題ない。 五分後の世界とヒュウガ・ウイルスの二作のように、設定だけ引き継いで話自体に繋がりはほとんどない。 わずかだが、前作の登場人物の名前が出てくる箇所があるので前作を読んでいるに越したことはないが。 村上龍節炸裂の本作なのだが、以前より娯楽性が増している気がした。 読みにくい、と思う部分が全くなかった。エンターテイメントに徹していると言ってもいい。 非常に読みやすく、村上龍を初めて読む人にもすすめられる。 いい意味で村上龍らしくないと感じた。 ただやはり、回想がくどい。同じシーンを何度も回想するのである。 これは連載が長期に及んだので、読者に対する配慮であろうか。 だとすれば、単行本化する際に削るべきであった。 筆者ももう65歳なので、このような刺激的な大作はこれで最後かも知れない。 | ||||
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希望の国のエクソダスの中学生を取材したライターの後日譚。 出版不況で雑誌はどんどん廃刊になり、雑誌の記者としての職を失い、離婚し妻と子も失い。 細々とフリーライターとして小商いをするも、ホームレス寸前の主人公。 彼を名指しし、テロ現場の取材をさせようとするのは日本を憂える「老人」たち...。 ここまで成熟し、人が死なない社会になってしまうと、閉塞感からか若者には「心の」元気が不足してしまう。 明日の食料に困るような状況にでもならない限り、暴力的な手段ででも社会を変えようとはしないだろう。 大人は保身で精いっぱい。 そんな状況で、これだけ高齢者が増えれば、肉体的にも、経済的にも、更にはノウハウを持っているという意味でも、高付加価値な高齢者の絶対数は増えていくわけで、「もう失うものなんか何もない」と開き直ったハイスペックな高齢者が、本気で日本を変えようとすることは考えられないことではない。 第二次大戦からの再生というプロセスで、日本が幸せな時代を過ごせたというのであれば、彼らの破壊からの日本再生という道筋はあながち100%間違っていると全否定できるものではないかもしれない。 でも...。 そう感じさせる筆の力は伝わっても、過去の村上龍さんの「世界観構築系」の小説と比べると、「モヤッと」ごまかされている部分が散見される気がして。 これまでの龍さんのこの手の小説は、精緻な取材に裏打ちされて、「ありえる話だよな」という読後感だったのだが、これは少し「荒唐無稽」な感じが強い。 希望の国のエクソダスの登場人物を持ってきたあたりも含めて、ここまでの取材をうまく流用して作ったプロットのように思えてしまう。 たまたま、北野武監督の「龍三と七人の子分たち」を見た時期と本作を読んだ時期が重なったのがいけなかったのかもしれないけど、シリアスな作品なのに、緊張感をもって読めなかった。 | ||||
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全体としては少し物足りない感じがするが、場面やシーンの設定・ディティールは最高。 | ||||
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村上龍の作品の中でも、時代にそったものです❢ 通貨暴落させたらこの国は、焼け野原になる、というのが現実にも起きそうなので天才の感受性が時代を前取りしています。 | ||||
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